中学3年の数学は小学校6年間と中学校3年間の集大成で、それだけにしっかりとやれば挽回も可能です。
高校入試でも中3数学のほぼ全範囲が出題されています。
また、その内容のほとんどが高校数学へとつながるので、曖昧なままでは高1の夏休み前後に学習する2次関数あたりから苦労します。
中学・高校やそれ以降で出てくる公式や定理と呼ばれるものは、「その成り立ちや原理から理解した上で使いこなせるまでやり込む」ことが必須です。
中学以降は数をこなすのは時間がないためにやり込みは難しくなります。
わからないときは最初から例題や解答をマネて解いてもよいですが、「なぜそうなるのか?」を必ず考えて解答の道筋を理解するようになってください。
まず解説を読んで筋道を理解する → 解説を隠して同じように解けるかどうかチェック、です。
解説からなにがなんだかわからない場合は、時間はかかりますがもっとやさしい問題や、学年を遡ってでもわかるところから解き直す方が結果として早道になります。
中1、2年で習った式の計算の集大成です。
多項式の計算と因数分解は表裏一体で、かつ今後よく使います。
少し時間がかかっても完璧にしておくと後々楽になります。
そのためにも符号、指数や式の変形をきっちり書いて計算するクセを身に着けておいてください。
小学校4、5年の計算のきまりの中学校版です。
分配法則から発展して、多項式の計算結果を使った乗法公式が本番です。
次の因数分解に必要になるので、乗法公式を使った展開は九九と同じレベルで答えられるまでやり込んでおいてください。
多項式の計算の逆をします。
乗法公式の元の式と展開後の型がしっかりイメージできていることが大前提です。
因数分解をしたら展開して元の式になるか確認する、までが1セットと思ってください。
後の二次方程式で必要になるので、どの方針で分解できるかを見た瞬間に判断できるまでやり込んでおく必要があります。
地味ですが、わりとみんなが苦手とする部分です。
証明問題と同じで、穴埋め問題は解けても、最初からすべて解答する記述問題になったとたんに無回答が増えます。
中学校までの数学(算数)では答えだけを解答欄に書いていましたが、高校以降の数学では解答過程を書く記述式が増えます。
これがしっかりできていればマーク式でも十分対応できます。
本当は小学校高学年から記述での解答に慣れておいてほしいところです。
二乗すると根号(√)のなかの数になる、という新しい数の表し方です。
根号のだいたいの数の大きさに慣れましょう。
高校入試や高校数学で必要になる場面もあるので、できれば√2=1.41421356・・・(一夜一夜に人見ごろ) のように、√2がほぼ1.4ぐらい、とおおよその数がイメージできるように慣れておいてほしいです。
基本的に文字と同じ扱いで計算します。
まず根号のなかの数を簡単にすることを念頭に計算してください。
中1の1次方程式、中2の連立方程式の続きですが、直近で習った乗法公式や平方根を使って方程式の解を求めます。
どの解き方が楽に解けるか、を瞬時に判断できるまでやり込んでください。
解の公式を導き出すのに使う、平方根の考え方を使った2次方程式の解き方(平方完成)は、面倒な解の公式を使わなくても解を導く手段にもなります。
これは高1の2次関数でも使うので覚えておくと楽です。
2次方程式の解が問題に当てはまるか考える必要がありますが、この考え方は高校数学の記述解答において書いていないと減点になるので覚えておいてほしいです。