<第34回定例研究会>
日時 20240831(土)13:30~17:00(予定)
場所 法政大学 市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー11階 BT1100教室
合わせてオンラインでも実施
プログラム
1)研究発表(口頭発表,質疑含め一人60分,敬称略)
・Trần Nguyễn Bảo Vy(トラン グエン バオ ヴィ)(法政大学大学院人文科学研究科 大学院生)
・小菅 清香(駒沢女子大学 人間総合学群 人間文化学類 講師)・梶井 直親(学習院大学文学部心理学科 助教)
2)特別講演(質疑含め1時間30分)
・長田 友紀先生(筑波大学人間系 教育学域 准教授)
今回は特別講演として筑波大学人間系 教育学域 准教授の長田 友紀先生をお迎え致します。
主に言語教育学,国語教育学の研究をご専門としています。
以下にご講演のタイトルとアブストラクトを挙げます。
〇特別講演:長田 友紀先生(筑波大学人間系 教育学域 准教授)
講演タイトル「言葉に関する研究成果や知見の社会実装に向けた課題」
要旨:大学の大きな責務の一つとして社会貢献があげられており、研究成果をどう社会実装していくのかは言葉やディスコースに関わる研究者にとっても大きな課題である。発表者は教育学、特に国語科教育を研究領域としており、これまで社会実装に関する経験として(1)国語科における話し合い指導方法の開発、(2)電子辞書を含む辞書の活用方法の開発、(3)日本の国語教育の成果に基づくミャンマー国語科の改善などがある。これらの展開過程やそこでの課題を整理したうえで、社会実装に向けた「コミュニケーター」制度の創設などいくつかの提案を行う。当日参加の皆様からも様々な事例や課題をあげていただき、言葉やディスコースに関する研究成果や知見をどう社会実装するのかについて研究領域を越えた議論をしていきたい。
また,研究発表を2件予定しております。
以下にタイトルとアブストラクトを挙げます。
〇研究発表 2件(敬称略,お申込順)※発表順は当日決めさせて頂きます
●Trần Nguyễn Bảo Vy(トラン グエン バオ ヴィ)(法政大学大学院人文科学研究科 大学院生)
タイトル「日本語をL2として学習しているベトナム語母語話者の読解力への形態素意識の影響」
要旨:形態素意識とはメタ認知能力の一つであり,語形成規則を理解して操る能力である。第二言語(L2)の読解に関する研究では第一言語(L1)の形態素意識とL2の形態素意識との間に相関関係がみられ,両方ともL2の読解力に影響があることがわかっている。また,この関係はL1とL2の言語的な距離や習熟度によって左右される。本研究では, 日本語をL2として学習しているベトナム語母語話者を対象とし,L2の形態素意識とL1の形態素意識が当該学習者の日本語読解力と語彙力にどのように影響しているかを明らかにする。具体的には,日本語の形態素意識テストとベトナム語の形態素意識テストを作成し,SEMを用い,ベトナム母語話者日本語学習者の日本語読解力に関わる要因のモデルを検討する。現在,言語学の理論に基づいて日本語の形態素意識テストの質問項目を作成した。今後,日本語母語話者に受けてもらって質問項目の妥当性を検討する。
●小菅 清香(駒沢女子大学 人間総合学群 人間文化学類 講師)・梶井 直親(学習院大学文学部心理学科 助教)
タイトル「就活時の自己PR文作成のための学生の自己経験の物語化の検討」
要旨:日本の大学生が行う就職活動では,活動支援サイトの登録,資料請求や会社説明会への参加,エントリーシート(以下ES)の提出,筆記試験や面接の選抜,内定といった一定の順序性をもつ(苅谷・本田,2010)。初期選考のESでは志望動機や自己 PR を求める企業が多く,面接ではESに基づく応答が求められること,ESでの自己PR成功と面接の達成度の関連が高いことが示されており(鈴木,2016),学生時代の経験のエピソード(物語)化が内定獲得には重要となることが考えられる。しかし学生が自己理解や自己PRの難しさを報告していることからも(JILPT,2007),学生時代の経験を物語にすることには課題がある。そこで本研究においては,自分の経験を物語化することを目的に,物語理解過程のモデルであるイベントインデックスモデルを応用した自己経験の物語化の可能性を検討する。
◆会場案内(対面)
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法政大学市ヶ谷キャンパス
ボアソナードタワーは,市ヶ谷キャンパス内の26階建てのビルです。
エレベーターはオレンジ(低層階用)と青(高層階用)の2種類あります。
どちらもご利用できますが,青いエレベータの方が便利です。
そのまま直接,11階のBT1100教室までお越しください。
守衛所等で受け付けなどは必要ありません。
なお,緊急の連絡先は,03‐3264‐9382(福田由紀研究室直通),
03‐3264‐5024(実験室付属の準備室)です。
httpswww.hosei.ac.jpichigayaaccess
httpswww.hosei.ac.jpichigayagaiyomap
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宜しくお願い申し上げます。
問い合わせ先:
淑徳大学 常深浩平
E-mail: koh.tsunemi@gmail.com