Post date: Oct 26, 2012 10:10:29 AM
8月半ば、でもなんだか最近涼しくて、シリコンバレーの夏はもう終わってしまったのでしょうか・・・?
最近私は仕事関係で「応用行動分析療法」(ABA療法と言う。)に関しての本を読aんでいて、この本はスペシャルニーズのお子さんを持つご家族の為のガイドブックのような内容になっていました。行動療法や作業療法、ABA療法の紹介など、この本は特に自閉症のケースを対象に書かれた本ですが、私はこの本を読みながら、「これはスペシャルニーズが有る無しに関係なく、子どもを育てる親として共通する点がたくさんあるなぁ」と、これからの私自身の子育てにもすごく役に立ちそうな事がたくさん書かれているなと思いました。大学時代に見聞きした内容ばかりですが、いざ自分が親になって改めて読んでみるとまた違った視線で見れる気がしたので、私もクラスやメールで皆さんとシェア出来たら良いなぁって思いました。まだ全部読み終わっていないのですが興味深いテーマの1つに、子どものNegative bahavior、例えば、物を投げる、人をなぐる、かんしゃくを起こす、親がきつく怒っても言う事を聞かない、など、そういった行動に対して、どう親が反応、対応すればよいか。正しい行動を学ばせるために用いる「REinforcement)正の強化子のテクニック。負の強化子(Negative reinforcement)、とPunishment (罰)など、がありました。
本からの例を1つ。色が違う部分は私の意見です。
「子どもがおもちゃを投げる」「叫びちらす」「人をたたく」と言う行動について。その行動が起こる前にどんな事があったのでしょうか?他の子どもからいじめられた?おもちゃが上手く扱えなくていらたった?または子どもが親の気を引く為にした行動かもしれません。まずはとある行動の前後の出来事のなりゆきや状況を把握し、理解した上で、その行動が変わるきっかけを与える方法を考えます。
親が「やめなさい」といっても聞かない。 聞かないので、更に強く「やめなさい」と声を上げる。それでも聞かないので親がカンカンに怒って「じゃぁもうTVは見せないからね!」というと、やっと言う事を聞く・・。すると子どもは親がかな切り声を上げて怒るときだけ言う事を聞くように学習してしまうかもしれません。
正しい行動を導く為に親は明確な指示手がかりを出します。「おもちゃは投げないよ」「ご飯はスプーンでたべよう」など。「なげない、やさしくね」と
1。短く簡潔に用件を伝えます。言葉が通じなければ、ジェスチャーを使う。この時いつも同じ決まったジェスチャーをする事をお勧めします。そうすれば子どもはもっと理解しやすい
2。子どもの行動を待ちます。待つ事は大切です。子どもは与えられた情報を大人のように早くプロセスできません。すぐに答えが出て来なくても彼らなりに考えているのかもしれません。こちらからすぐに行動を起こさず、何か行動が起きるまで待ってみるとよいとおもいます。
3。ちゃんとできればほめたり、ご褒美を与えたり、好きな事を一緒にしたりする。
4。できなければ、お助けヒントを出したりして、できたらほめる。
このほめると言うのが正の強化子(Reinforcemen) です。
正の強化子とは、行動のすぐあとに提示する事でその行動が起こりやすくなるものをいいます。おもちゃを片付けたらほめてあげる、好きな本を読む・・おやつをたべる・・など。私達のいうご褒美ですね。子どもはその後も、おもちゃを片付けるでしょう。物でなくても良いと思います。ご家庭でその時その状況であった正の強化子を使う事がよいと思います。「すごいね!やったね!自分でできたね!」などの言葉がけも、子どもはもちろん怒られるよりほめられる事の方が好きですから、ほめられると、またしてみよう、自分でもっとできるかも・・と自信を持ち始めます。そして、正しい行動が身に付きヒントや強化子が無くてもできるようなれば、少しずつハードルをあげてみたり、別の課題へ移したりします。「おもちゃをかたづけられた、じゃぁ、今度はおやつの前に手を洗いに行こう!」など。 子どものやる気を促すのにとても効果的だと思います。クラスでも、私は言葉がけのReinforcementをよく用います。
負の強化子とは、子どもにとって、不快な刺激や状態を取り除く事に寄ってある行動を起こさせる(増加させる)事です。例えば、目覚まし時計の不快な音を消す事で目を覚ましてベッドから起きる。ベッドから起きると言う行動を目覚ましの音を取り除く事によって起こしています。公園で靴を脱がす事で、より動きやすくなりジャングルジムに登りやすくなる。しかし、逆効果もありえる。おもちゃを取り上げる事でさらに泣きがひどくなる。等。
Punishment (罰)とは、刺激を与える事によってある行動が減る事。怒鳴ったり、体罰を与えて悪さを辞めさせる。 おもちゃを投げる→タイムアウト→悪さが減る。
また専門用語での罰、正の罰、負の罰、正の強化子、負の強化子は私達の思う罰や強化子と微妙に違い理解しにくい部分もあるかもしれないのですが、また質問等がありましたらクラスの時にお声かけてくださいね。またクラスでもシェア出来たらと思います。
でも「ほめる」「ご褒美を与える」だけでは、子育てやっていけませんよね・・・。時に厳しく言わなければいけないときもあり、しつけが必要になってくるときもあり、そのときはどう親は行動をとるべきなのか、これはまた別のテーマとしてお話したいですね。
子育ては本当に新しい発見の連続であり、親自身への挑戦でもあるような気がします。頭で分かっているのに、ついカッとなっちゃったり・。親も人間だし、感情があるし、つかれるし、休みたいし・・、色んなCondition が影響します。時には壁にぶち当たる事もあり、毎日が勉強です。私ももっと親として自分を見直さなければ・・とこれを書きながら思わされました・・・(汗)なかなか理想通りにもいきませんね〜〜>< とほほ。