今年は例年に比べてよくできている人が多かったと思います。100点の人が3人いました。パチパチ。単位が取れていたとしても、50点以下の人はこの先苦労すると思いますので、今一度教科書を読み直すことをおすすめします。試験問題のGoogle Formの回答の受付再開しましたので、各自点数を確認してみてください。
https://forms.gle/i4RGhiHPut4MVkKC8
誤答が多かった問題は以下の通り
MRVのMがN末端であるという選択肢を選んだ人がかなりいましたが、Mをコードするコドンよりも5'側に前にストップコドンがあるのであればそのように判断できますが、この場合はTTGですので、誤りです。この短い配列だけがmRNAに転写されていると勘違いしていたのかもしれませんが、であればATGの下流にストップコドンがありませんので、MRVを含むタンパク質はつくられません。mRNAは前後の領域からも転写されているという判断をしなくてはいけません。
転写について、5'キャップのグアノシンはRNAポリメラーゼによって取り込まれたものという勘違いをしている人がかなりいました。それは明確に誤り。キャップ構造はキャップ付加酵素によってつけられたもので、転写されたものではありません。
同様に、ポリA配列がゲノムにコードされていると勘違いしている人もかなりいました。これも違います。ポリA配列はポリA付加酵素によって鋳型非依存的につけられるものであり、Tの連続した配列が転写されたわけではありません。
翻訳について、一度作られたペプチド結合を分解して間違って取り込まれたアミノ酸を除く仕組みがあると勘違いしている人がかなりいました。そのような仕組みはモノマー側に高エネルギー結合がついたDNAやRNAの合成でしか見られません。新しいペプチド結合を作るための高エネルギー結合はポリマー側にあるので、そこを加水分解してしまうと、あらたな結合を作ることができません。
最後の問題。プロモーターの直下からmRNAの転写がおきます。なので、変異1では遺伝子Xを含むmRNAは合成されるものの、エンハンサー配列や遺伝子間領域を含む長い領域が含まれることになります。通常そのような領域には遺伝子Xとは無関係の読み枠が含まれているので、遺伝子発現は大きく低下する、と考えるのが自然です。ただし、明確にそれが記載されているわけではないので、この選択肢だけが間違えているという人も正解にしました。
質問・コメントフォームに寄せられたコメント、質問にはこちらから回答します。遅くとも24時間後にはなるべく回答するようにします。
期末試験の問題の問5の回答が3番目と7番目だと思うのですが、
そんなことはないです。よく見ましょう。
一番最後の課題が「次の火曜日まで」とあったので8/26に回答したのですが、課題提出者の中に私の学生番号がありません。提出期限を過ぎていたからでしょうか。
updateしてなかったので一部提出者の名前だけでてました。
ちなみに多くの人が英文をDeepLに突っ込んで語尾だけ変えてる感じの文章でした。ところどころ不自然な訳があるので、見ればすぐに分かります。色々表現を変えてバレないようにすることもできるでしょうが、そんな手間をかけるぐらいなら最初から自力で翻訳するほうが早いし、身につきます。一般に学生さんは「楽して課題をこなす」方向に流れがちですが、そういう発想はlong termで見たときに自分のためにならないので、考えを切り替えて真面目に取り組むことをおすすめします。
なお、場合によっては課題におけるDeepL翻訳の提出は剽窃と取られてもおかしくないので、そういう意識は持っていたほうが良いかと。
期末試験の結果的に単位取得の可否がかなり心配なのですが、メールをすればその結果を教えてもらえるなどということは可能ですか
あとから知るか今知るかだけの違いだと思いますが、問い合わせがあれば教えます。
第4回タンパク質の構造と機能の知識確認テストが、見る事ができない状態なのですが、どうすれば見る音ができるでしょうか。その他の知識確認テストは見る事ができています。
解除しわすれてましたね。今は見られると思います。
期末試験前に知識確認テストを復習したいので、知識確認テストを第2回目から見ることが出来るようにしていただくことは可能でしょうか。|テスト対策のため今までの小テストをもう一度見られるようにしていただくことは可能でしょうか。|期末試験の勉強で知識確認テストの復習をしたいのですが、公開していただく事はできませんか。
受付解除しましたが、集計がめんどくさくなるのでsubmitしないようにしてください。
分子生物学の講義の最初の方で学んだアミノ酸について復習しているのですが、極性やアルファベット表記といったものだけでなく、それぞれの構造も覚える必要がありますか。
それは多分ぼくがきめることでなくて学んでいる皆さんが決めることです。分子生物学Iのテスト対策ということであれば、教科書等は持ち込み可なので、必要ないということになるのでしょうが、今後の人生において覚えておけば幅が広がるのは間違いないでしょうね。
質問ではありませんが、本日の授業の前半(脱プリン反応を説明しているあたり)で音声は聞こえているものの先生の映像と共有されている画面への書き込みが反映されていない時間がありました。大学の教室から受講している人で同様の現象が起きていたため、念のため報告させていただきます。
Zoomは回線が細くなると動画を止めて音声を優先するような仕様になっているのでそのような現象が起きたものと考えられます。原因が配信側の僕の方の回線にあったのか教室の方の回線にあったのかは分かりませんが、録画動画の方は切れていないはずなので、不明な点があったらarchivesのほうにある録画の方を参考にしてください。
テロメア領域の複製について質問です。片側の末端について考えたとき、鋳型側のテロメア領域の複製を担っているのがテロメラーゼで、反対側のテロメア領域の複製を担っているのがDNAポリメラーゼαなのでしょうか。それとも鋳型側のテロメラーゼによる伸長は複製とは呼ばず、テロメア領域の複製と言われたらDNAポリメラーゼαによる部分のみを指すのでしょうか。
はい。その理解でいいです。テロメラーゼが全て合成しているわけではない、というところがわかっていればオーケーです。
DNAを合成する向きについて、「合目的的な説明」を自分で一度考えてみたのですが、まだわかりませんでした。申し訳ありませんが、もう一度教えていただけませんでしょうか。
dNTPの5'側にtriphosphateがついていて、重合するとそれが外れてしまう、というのがポイントです。3'側から5'側に合成が進んでいった場合、新しい塩基を取り込むために必要な高エネルギー結合は、すでに合成が終わったポリマー側にあることになります。ここで、間違えた塩基を取り込んだときにそれを除く反応が起きたとします。そうすると、ポリマー側の5'側のtriphosphateはmonophosphateになってしまい、次の合成をすすめることができなくなってしまいます。5'側から3'側に合成が進むときは、次の重合に必要な高エネルギー結合はモノマー側から供給されるので、ポリマー側の塩基が取り除かれたとしても、次の合成は影響を受けません。つまり、間違えた塩基を取り込んだときにそれを除く、というタイプの合成をする場合は、5'から3'に進まざるを得なくなります。ちなみに、タンパク質の合成はペプチド結合性の形成に必要な高エネルギー結合はポリマー側にあるので、核酸のような修復を行うことはできません。
第6回の出席フォームがまだ開けないようです。どうしたらよいでしょうか?
すいません。設定変えました。
授業に出席して、zoomで課題の答え合わせもしたのに、フォームの提出を忘れていました。ショック…
そういう事情はなるべく考慮したいと思いますが、一回の出席で最終的な成績が大きな影響を受けるわけではないですし、注意を促すという意味でも、とりあえずそのままにしておきます。
PDBでの立体分子構造の図の色分けは、それぞれタンパク質が異なる(役割の異なる)ものが組み合わさっているということですか?
取説を読んでみて色々いじって見てください。基本的には右側にあるコントロールパネルのところにあるCartoon Representationのところで色々いじれます。Typeではリボンと矢印で表示したり、ペプチド骨格だけ表示したり、ballとstickで共有結合を表示させたり、色々できます。文字のところをクリックして選択してみてください。color themeのところで色付けも色々いじれて、アミノ酸の疎水度で分けたり、アミノ酸ごとに分けたり、講義で見せたようにペプチド鎖ごとに分けたり、することができるようになっています。かなり高機能なビューアーがブラウザベースで使えるのがすごい。
今回の講義で先生が書いていたβ-シートの構造ですが、先生の書いた図では一つのアミノ酸から出ているNに結合したHとCに結合したOが反対方向を向いているのに対して、教科書の図ではこれらが同じ方向を向いているように見えます。これはどちらでもよいのでしょうか。
是非自分でいろいろ試して書いてみて、parallelとanti-parallelのbeta-sheetができるかどうか試してみてください。それを含めて理解が進むと思います。僕は講義のたびに毎年、忘れて、書いて、思い出して、また忘れて、、、の繰り返しですが。うまくかけたときは、ああなるほどと、小さな感動を味わえるはずです。
アミノ酸の極性の有無はどのように決まっているのか分からなかったです。アミドやヒドロキシ基を持つものだけなのでしょうか
あと、電離しているアミノ酸ですね。チロシンは水酸基を持っているので極性がありますが、ベンゼン環の部分があるので、疎水性アミノ酸として振る舞うときもあります。また、ベンゼン環というと疎水性ということを思い浮かべると思いますが、チロシンのπ電子はカチオン性アミノ酸と相互作用するので、このアミノ酸はこのグループ、とひとくくりにするのではなくて、それぞれの個性を覚えてあげることを心がけてください。
プロリンが多いとおっしゃっていたヘアピンというのを初めて聞いたので、もしよろしければ解説していただきたいです。
プロリンはペプチド結合の主鎖を大きく曲げるので、そこでクネット曲がるということになります。コロナウイルスのmRNAワクチンの開発にはこのプロリンを巧みに使った技術が使われています。調べてみると面白いかと。プロリンが多いヘアピン、というか、安定なヘアピンにはプロリンが入っていることが多い、という言い方のほうが正確かもしれません。
最後から2つめの問題で、チロシンはヒドロキシ基を持つのになぜ考慮しないのですか?
親水性、と言ってしまうと、若干問題があるからです。大きな芳香環を持っていますので、アッセイのやり方によっては、疎水性アミノ酸のようなふるまいを示します。このあたり、単に疎水性アミノ酸、極性アミノ酸として覚えるのではなく、やはり構造式を思い浮かべてそれをもとに自分なりに解釈するのが大切だと思います。
側鎖が極性を持つものと聞かれた場合、酸性アミノ酸や塩基性アミノ酸は含めるべきなのでしょうか。
それはそうですね。
今までDNAが水酸化されてRNAになるという勘違いをしていたため、誤った認識をしていたと気付くことができて良かったです。
リボースの水酸基が外れてデオキシリボースになる、という言い方は正しいです。RNA、DNAといった場合はポリマーを指すので、ポリマーになったRNAの2'のOHが外れることは、、、あるかもしれませんが僕が知る限りないです。
アミノ酸の極性の有無はどのように決まっているのか分からなかったです。アミドやヒドロキシ基を持つものだけなのでしょうか
極性アミノ酸は、電離しているもの(酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸)と、アミドを持つもの、水酸基を持つもの、になります。チロシンは上の方にも書きましたが、ちょっとややこしいです。
授業スライドに記載されている教科書のページ数がエッセンシャル第五版と異なるようなのですが、スライドに表記されているページ数はエッセンシャル第五版のものではないということなのでしょうか。
第4版のページになっていたり、誤植だったり、あるかも。まあ、大した分量ではないんで、章全体、目を通すようにしてください。
第2回の講義の質問
最初の生物が宇宙から来たとすると、どのように生まれたかの謎に対しては未解決のままになりそうですが、やはり地球での起源が判明するだけでもかなりの躍進なのでしょうか。
はいもちろん。生命の起源についての研究はin vitroの進化を調べる実験系がかなり充実してきて、一つの分野ができつつある印象があります。大規模なタンパク質・核酸のデザインが容易にできるようになってきたことが大きいのではないかと思っています。
板書の文字が読みにくいことがあった。/内容が難しいです。板書の字がつぶれていて、zoom越しだと読み取れないことがあります。/最後の方で少し字が読みにくかったです。/最後の方で少し字が読みにくかったです。
大学のネットが一時的に不安定になっていたようで、通信速度の低下に応じて解像度が低くなってしまっていたようです。板書の画像・オンデマンド動画をarchiveにのせているので、適宜補足してください。
原初の生物が宇宙から来たというのは私もそうなのではないかと思いますが、その宇宙由来の生物の起源をも遡るとやはりどこかで都合よく生物が偶然生まれたことになります。気になります!
たしかに。地球の年齢は意外と古いので(僕が大学の時に学んだのは宇宙が100億年、地球が46億年)、これが初めての生命であっても不思議ではないのですが、それがあまりにもうまく出来すぎているので、驚きなのです。
細胞には核やミトコンドリアなどの器官の個数制限はないのでしょうか?
核は厳密に決められています。ミトコンドリアも実はかなり核ゲノムから制御されています。ミトコンドリアの増殖に必要な遺伝子がミトコンドリアゲノムから核ゲノムに移行することによって、そのような制御が可能になったと考えられています。
細胞内共生説は過去にも学んだが、分子レベルの根拠を知るとより納得できて面白かった。
はい。実はもっとマニアックな根拠がたくさんあるので、そのうち出会ったらニヤリとしてください。
自分の番号が提出状況のシートにないのですが提出されていないのでしょうか?
今回通知がオフになっていて対応が遅れました。
1から説明してもらえて、生物が苦手な僕にとってはとても分かりやすい授業でした。/丁寧に教えてくださるのでわかりやすいです。/最後にクイズがあって知識を確認できたのが良かった。/講義のスピードがちょうどいいです。
ありがとうございます。分子生物学をすでに自分で学んだ人にとっては物足りないかもしれませんが、こういう感じで進めていくつもりです。
電子顕微鏡で観察できるオルガネラに関する問題が出題されていますが、「観察」とはどの程度のことを指すのでしょうか。存在が確認できる程度であればミトコンドリアは観察できるように思うのですが、細かな構造まではわからないと感じたので質問させていただきました。
言葉のアヤについてはあまり気にしなくてもよいのでは。
ミトコンドリアや葉緑体になる前の好気性細菌やシアノバクテリアが持っていた細胞壁の名残は、ミトコンドリアや葉緑体に見られるのですか?
良い着眼点ですね。僕が知る限り無いです。最初はあったのかもしれませんが、上の方の質問にもありましたがミトコンドリアゲノムはどんどん小さくなって宿主の核ゲノムに移行していったので、必要でないものは落としていったと考えるのが自然かもしれません。
ミクロの生物学がとても面白く感じられるようになってきました。今回の内容がより詳しく説明されている箇所や、次回の範囲など、教科書を積極的に活用して知識を深めたいと思います。
分子生物学は比較的歴史が浅い学問なので、覚えることもじつは少なく、シンプルな論理の学問だと思います。長年に渡って小難しい議論が重ねられた論争がたった一つの遺伝子の働きで説明できたりするのはまさに痛快です。
2問目は真核生物について回答したのですが、その解釈で大丈夫でしょうか。
原核生物はそもそも古典的な意味での細胞内小器官は無いのでは?
1限は起きるのが大変です。
社会に出れば、好む好まざるに関わらず早起きの習慣をつけた人にいろいろなインセンティブがあるのが実情ですから、2時3時の夜更しはせず早起きの習慣をつけることをおすすめします。
テスト勉強のため、小テストを解き直しているのですが、解答を見るために小テストを送信してもよろしいでしょうか。
別に構いませんが、合ってた間違えていたというよりは、わからなかったところを自分で調べるプロセスが大事なので、正解か不正解かということはあまりこだわらないほうが良いです。研究室に入ったら正解がわからない問題にずっと取り組むことになりますから。
成績に入るのはこのgoogle フォームの点数ですか?
ほぼみんな正解ですので、出席点みたいなもんですね。イントロで説明したとおり、50%はフォームの提出で評価します。
非常に基本的な内容だとは思うのですが、遺伝子とDNA、染色体、ゲノムなどの違いが理解できていません。調べてみてもいまひとつ理解ができないのですが、どのような違いがあり、それぞれどのようなものを指しているのでしょうか。お手数をおかけしますが、回答いただけますと幸いです。よろしくお願いします。
遺伝子はある形質(髪の毛の色なり背の高さなり)があって、それを制御するゲノムDNA上の領域、という理解で良いと思います。多くの場合、そこから転写されたRNA、さらには翻訳されたタンパク質を介して遺伝子がその機能を発揮します。染色体は、文字通り、古典的には細胞分裂時に観察できる凝縮したDNAとタンパク質の複合体です。ただ、現在では、間期のDNAについてもそう呼ぶことがあります。細胞の中ではゲノムとDNAはほぼ同義と考えて差し支えないと思います。ただ、DNAというのは物質名なので、たとえば合成したDNAはゲノムではありません(全ゲノムを合成して細胞に入れて自律的に増殖すればそれはゲノムとって差し支えないでしょうが)。そのへんは、自然に概念が身についていくと思います。
RNAの逆転写、複製はコロナウイルスによってはじめて確認できた例外なのですか?
逆転写酵素はレトロウイルスの研究によって明らかになったもので、コロナウイルスの研究とは関係ありません。RNAゲノムの複製(RNA dependent RNA polyerase)が初めて発見されたのはピコルナウイルスとポリオウイルスなので、これもコロナウイルスの研究ではありません。コロナウイルスで明らかになった現象というのは、subgenomeのdiscontiguous replicationぐらい??コロナウイルスの分子生物学については分子生物学IIで詳しく説明する予定です。
ドメインについて、真”正”細菌が漢字としては正しいようです。自分が今後間違えないよう念のため書いておきます。
ありがとうございます。僕、結構間違えたこと書いたりしてるので、教科書と違っていたらまた間違えてるわ、ぐらいに思っていてください。
細胞内共生説を調べてみたのですが、それらしい反論もあるので、まだ議論は続きそうだなと思いました。
Margulisさんが唱えた説の中で中心体がスプロヘータ由来というのは、あまり広く受けいれられている説ではないかと思います。あと、細胞核の議論についても諸説あります。ミトコンドリアと葉緑体については、ほぼコンセンサスかと思います。
ミトコンドリアの元になった細菌は好気性だということですが、嫌気性細菌の中に入り込んでそのまま生き延びることが出来たのは何故なのでしょうか。
多分それは逆で、嫌気性細菌が酸化環境にさらされた時に好気性の細菌を持っていたから活性酸素をうまいこと処理できて生き延びることができたということだと思います。取り込んだ好気性細菌を消化してしまった嫌気性細菌は生き延びることができなかった、というわけです。
また、他の生物を取り込んでそのまま生き延びるということが一発で成功するとは考えにくいので、取り込みは割と頻繁に起こっていたのかなと思ったのですがどうでしょうか?
そうでしょうね。今でも光合成細菌を取り込ませて長期間維持させるような共生実験をやっている人はいて、結構うまくいくようです。
例外の内容が非常に興味深かったです。
生物は例外だらけで試験問題作る人は本当に大変だと思います。その多様性が素晴らしさであると思いますが。
ミトコンドリアとバクテリアの関係がいまいちよく理解できませんでした。結局、どういう関係なのでしょうか。
嫌気性のバクテリアが好気性のバクテリアを取り込むことによって活性酸素濃度が高い環境でも生き延びることができるようになり、それが長い時間をかけて好気性のバクテリアがミトコンドリアになった、ということです。
第1回の講義の質問
教科書は第4版でも良いですか?
すでに手元に第4版があるようでしたらそれでも構いません。
基本的に教科書に沿って講義を進めていきます。必ず購入するようにしてください。細胞生物学I/IIでも有用です。
原書に挑戦したい人は英語版を!
講義(60分)
知識確認(15分)
英語の動画視聴?
出席代わりに知識確認のフォームを提出してもらいます
知識確認テスト(出席) 50%
期末試験 50%
再試験は実施しません
キーワード
セントラルドグマ、タンパク質、核酸、DNA、RNA、複製、修復、転写、mRNAプロセシング、翻訳、転写制御、ゲノム、進化
講義日程
第1回 :イントロダクション 4/6
第2回 :細胞:生命の基本単位 4/13
第3回 :細胞の化学成分 4/20
第4回 :タンパク質の構造と機能 4/27
第5回 :DNAと染色体 5/11
第6回 :DNAの複製 5/18
第7回 :DNAの修復・組換え 5/25
第8回 :予備日(1) 6/1
第9回 :DNAからタンパク質へ(転写I) -原核生物の転写 6/15
第10回 :DNAからタンパク質へ(転写II) -真核生物の転写 6/22
第11回 :転写制御とシグナル伝達の基本 6/29
第12回 :DNAからタンパク質へ(翻訳I) -tRNAとコドン表 7/6
第13回 :DNAからタンパク質へ(翻訳II) - リボゾームと翻訳 7/13
第14回 :予備日(2)7/20
第15回 :総合討論・試験 7/27
到達目標
セントラルドグマが生物の共通原理であることを理解する。
真核細胞と原核細胞の違いについて説明できる。
真核細胞の細胞内小器官の機能について説明できる。
20種類のアミノ酸の構造式および性質を説明できる。
タンパク質の一次構造、二次構造、三次構造、四次構造について説明できる。
DNAの構造と染色体の構造について説明できる。
セントロメア、テロメア、ヘテロクロマチン、ユークロマチンの機能を説明できる。
DNAの複製機構について説明できる。
代表的なDNA損傷と修復機構を説明できる。
原核生物と真核生物の転写制御について説明できる。
真核生物における3種類の転写後RNAプロセシングについて分子メカニズムと機能を説明できる。
原核生物と真核生物の翻訳機構について説明できる。