SSH台湾サイエンス研修
令和7年1月7日(火)から10日(金)、3泊4日の日程で台湾サイエンス研修が実施されました。5年ぶりに実施される台湾サイエンス研修には多くの応募が寄せられ、校内選考で選ばれた1年生2名が参加しました。参加決定から1ヶ月弱の短い準備期間でしたが、台湾の高校や大学での学生交流に向けて北海道や北見市、北見北斗高校を紹介する英文ポスター2枚と発表原稿を作成し、訪問地の下調べなどをして研修に出発しました。
研修1日目
女満別空港から新千歳空港経由で台湾へ出発しました。出発前夜が荒天だったため予定通りに到着できるのか不安もありましたが、台北空港には定刻通り夕方到着し、市内の宿泊先へ移動しました。日本との時差は1時間ですが、翌日からの研修に備えてゆっくり休みました。
3Dや生成AIの技術、環境に配慮した製品作りや、家電やスーツケースなどの生産など多角経営の戦略など、Acerの企業活動について研修を受けました。
台北市立大理高級中学訪問
授業の見学・体験や代表生徒と交流しました。台湾の高校生が学ぶ授業内容の説明があり、日本の高校と共通する点が多いことを感じることが出来ました。また、制服が無いことや授業中の飲食やスマホの使用が許可されているなど、違いも多く感じられました。
▼ウエルカムボード
▼持参したポスターを掲示して発表
▼ボランティアで学校に対して自然活動を指導する団体のレクチャーで、木登り体験をしました。
▼意見交換した内容を交流ボードに一緒に書き込みました。
▼イルミネーションが施されているツリーのある中庭で、教職員、ボランティアと一緒に記念撮影。
中正紀念堂での研修
中華民国初代総統の蒋介石を顕彰した施設で、衛兵のパフォーマンスも見ることができました。徴兵制のある台湾の若者の徴兵制に対する考え方など、興味深い話も聞くことが出来ました。
この日の夕食会場の近くでは台湾の忘年会にあたる「尾牙」を楽しむ団体が多く見られ、現地の人々がカラオケで日本の歌をいくつも歌っていました。
研修3日目
淡水河紅樹林自然保護区に関するフィールドワークと水質調査
台湾北部を流れる「淡水河」河口部に広がる台湾最大級のマングローブ原生林の自然環境に与える重要性の解説と共に、自然保護目的の取り組みが生物多様性の弊害となる一面もあるなど、自然保護地区解除となる経緯について台湾の研究者の解説を交えてフィールドワークを行いました。
通訳として同行してくれたのは日本からの留学生で、海外留学に興味を持つ2人は留学に対する心構えや具体的な方法など、様々な話を聞くことができました。
水質調査を2箇所で行いました。6月の常呂川調査での経験からスムーズに進み、データを持ち帰ることができました。
台北科技大学の研究室訪問と日本語学科学生との交流
日本に留学経験のある学生さんもいて、日本語と英語による楽しい交流の時間になりました。
夕食はガイドの案内で夜市を巡りました。夜市では昼間交流していた台湾科技大学の学生さんとばったり再会し、一緒にゲームを楽しむなど思いがけない交流の時間になりました。
研修最終日
朝食後に台北空港へ向けて出発し、定刻通り夕方に女満別空港に到着しました。
参加した生徒からは
・日本と似ているようで違う台湾の文化について、現地の方との交流や街の散策で触れることができた。
・異文化に触れることで自分の中の常識が覆った。世界は広いと心底感じた。
・語学力があればもっとたくさん話をして台湾について知ることができたと思った。
・言葉の壁を感じたが、ジェスチャーやアイコンタクトで交友が広げられて良かった。
・フィールドワークを通してマングローブの保護から新たな課題が生まれたことを知り、物事を多面的に見ることの大切さを知った。
・様々な人に出会えたのが一番楽しかった。 という感想が寄せられました。
今回の研修に参加した生徒2人は、3月のSSH課題研究発表会で生徒や保護者に対して、同窓会「とどの実」の会合の場で同窓会員に対して研修報告を予定しています。
※本研修は本校同窓会「とどの実」の助成を受けて実施しました。