理数科 SSH阿寒巡検
10月28日(金)、第1学年理数科38名が参加してSSH阿寒巡検を行いました。この巡検は地域の自然環境と国際文化の理解を目的にしたものです。当日、生徒たちが2つのグループに分かれて活動を行いました。
マリモ実習は釧路市教育委員会の学芸員である尾山洋一さんに同行していただき、阿寒湖チュウルイ湾で行いました。初めに尾山さんからマリモの生態についての説明を受け、次にマリモ生息地の環境保全のための清掃活動を行いました。湖畔には発泡スチロールやビニールひもなどが落ちており、尾山さんから「マイクロプラスチックがマリモの中からも検出された事例もある」と説明がありました。湖岸に打ち上げられたマリモを湖に戻す作業もお手伝いし、マリモに触れた生徒からは「硬い」「丸くない」「ヌルヌルしていない」などの声が上がりました。
あかん鶴雅ホテルでは営業副部長である高田健右さんから日本が発祥とされるおもてなしの心についての講話を聴きました。講話はすべて英語で行われ、日本の文化の特徴や、「Manners」「Hospitality」と「Omotenashi」の違いをわかりやすく説明して頂きました。講話の途中に「インバウンドのお客さんの心に残るサービスを考えよう」というワークもあり、生徒は自分のアイデアを英語で発表しました。
前田一歩園財団の森林実習では林道を散策しながら、森林保全課長の酒井賢一さんから植生や泥火山「ボッケ」についての説明を受けました。実習では樹木の直径を計測して、樹木に付けられた標識を手掛かりに各樹木の成長のようすを調べました。小雨が時折降る中でしたが森林のダイナミックな動態を知ることのできる実習でした。
巡検を終えた生徒からは「波打ち際にあったマリモが湖に戻って丸く、大きく成長する事実が面白かった。」「倒木の上に育った木の根にすき間ができたり、キツツキが開けた穴にはリスやモモンガ住んだり、新しいことを知れて森林に対する関心が高まった。」「英語研修はとても難しかったけれど、英語学習へのモチベーションにつなげることができた。」などの感想が聞かれました。
▼湖畔のごみ拾い
▼打ち上げられたマリモの観察
▼高田健右氏による講話
▼アイデアを英語で発表
▼泥火山の泥に触れているようす
▼樹径の測定