平成29年度 オホーツク海調査
平成30年1月29日(月)に、1学年241名は紋別にてガリンコ号Ⅱに乗船しました。ガリンコ号Ⅱは、船頭に流氷を砕くためのドリルのような装置をもっている「砕氷船」です。網走のオーロラは観光船ですが、ガリンコ号Ⅱは砕氷船ならではの魅力に溢れています。
乗船中は、流氷ができる仕組みについて学ぶ実習と、海鳥やオオワシなどの野生生物に関する実習に取り組みました。今回は、氷海と雪氷に詳しい北見工業大学の亀田貴雄教授と館山一孝准教授、及び野生生物に詳しい東京農業大学網走キャンパスの白木彩子准教授から講義を受け、オホーツク海の環境についての見識を深めました。
241名全員は一度に乗船できないため、120名が乗船しているときは、残りの121名は流氷科学センターで流氷に関する実習を行いました。流氷科学センターでは、学芸員らによる流氷の説明があり、氷が水中で生成する様子を試験管内での過冷却現象で再現する実演などを見学しました。この他、-20度の厳寒体験やクリオネの観察など、オホーツク圏の氷雪にまつわる自然環境について学ぶ機会を得ました。
今回は今回は残念ながら流氷に接近することは出来ませんでしたが、双眼鏡を使ってアザラシが海面から顔を出す様子や、普段見られないような海鳥を見ることができました。アンケートの結果からは、7割以上の生徒が概ね満足と回答しており、総じて今回の学習プログラムは有意義なものになったと言えます。
図1,ガリンコ号Ⅱへの乗船
図2,野鳥観測の講義の様子
図3,流氷についての講義の様子
図4,過冷却水を使った製氷実験の様子