1年生理数科研究活動 SSH科学研究作法学「特別講義~科学探究とアウトリーチの手法~」
12月3日(火)2・3校時、1年生理数科の生徒を対象に科学研究作法学「科学探究とアウトリーチの手法」の特別講義が行われました。講師としてサイエンス・サポート函館 科学楽しみ隊の科学技術コミュニケーター・井上千加子先生をお招きして、「小学生のサイエンス教室を事例とした科学探究のアウトリーチ」「科学技術コミュニケーションにおける科学実験作法について」の二部構成で講義をしていただきました。
生徒達は翌週に小学校を訪問して科学の実験を行うイベントを控えていることも念頭に、この講義では近年日本で学術的に注目されている科学技術コミュニケーション論や市民と専門知をつなぐアウトリーチの意義や在り方、その手法について学ぶことを目的としています。これらの内容について、生徒は真剣に話を聴き、自身の見聞を広めていました。また、ドライアイスを利用した多様な実験が行われた際には目を輝かせ、現象について考察し、深い学びへとつながる様子が見られました。
終了後のアンケートで寄せられた感想を一部紹介します。
・全ての実験が楽しくて、話を聞いて受動的に行うのではなく、その話を元に考えるようなところもあって能動的に実験に参加出来たので大満足でした。ありがとうございました。
・今まで何回かサイエンスショーを見てきた中で、観る側としてはすごく自然に実験をしているように見えましたが、この授業を通し想像以上にみせる側の工夫が凝らされていて驚きました。
・知識を教えるのではなくて化学の楽しさを伝えることがメインだということに気づいた。
・楽しさを教えるには自分が楽しまなくてはならないということに気付けました。
・科学のワクワクする好奇心を掻き立てられるような面白さを伝える方法を今回得ることができた。
また、説明の丁寧さやわかりやすさもかなり大切なんだと気づかされた。
・想像以上にアイコンタクトが大切であることに気づいた。
・生活に活用されている科学を学ぶことは視野を広げて生活することにつながることがわかった。
また、こうした科学の技術を小学生に伝えることは将来に向けても極めて重要だと感じた。
・習ったことを実際に見てみることでより理解が深まったり、身近に隠れた科学をよりわかりやすくすることができて楽しかったです。この体験は今後の理数科の研究に活かしたいと思います。
・小学生に授業をするうえで大切なことを学ぶことができた、とても貴重な機会でした。実験の魅せ方や年齢に合わせた話し方を知り、実際に授業をするときのことを考えながら授業を受けていました。
・実験の説明から、見せ方、生徒との関わり方、実際の実験までの一連の流れがスムーズ且つわかりやすく丁寧で、すごく参考になりました。参考になりながらも、自分の学びも深められたのでとても貴重な機会をいただきありがとうございました。ぜひ、井上先生の授業を参考にさせていただき、小学生にわかりやすく、楽しかった!といってもらえるような授業にしていきたいです。
自分たちが講師になった目線でも様々なことに気づきのあった有意義な講義となったことが伺えました。
翌週の小学校でのイベントでは「アルギン酸ナトリウムを使ったぷよぷよボール実験」「レオナルドの橋と力のつり合い実験」「傘袋ロケット探求実験」の3種を題材に生徒達が授業を行います。授業の内容は教員が決めるのではなく生徒達が主体的に検討することとなっており、今回の講義をヒントに授業の準備を意欲的に進めています。