第59回生 理数科
わかめの生殖活動には解明されていない現象が多く存在する。その中で私達は、精子が卵よりも早く水中に放出される理由に焦点を当てて研究を行っている。鳴門産・歌津産の雌雄配偶体を用いて、受精のメカニズムを探るための実験をしている。
この課題研究は先行研究を引き継いで行っている実験です。主な概要はプラナリアの個体崩壊の過程を細胞レベルまで明らかにすることです。プラナリアにアリルイソチオシアネート(AITC)を加え、個体崩壊の過程を調べています。また、蛍光タンパク質を用いてアクチンフィラメントを染色して個体崩壊の過程を観察し、調べています。個体崩壊が起こっている状態は確認できたが細胞レベルまで確認できていない状態です。
オワンクラゲから発見されたGFP(緑色蛍光タンパク質)について、GFPの光の強さの違いが生まれるのはどのような条件によるものなのかについて、エダアシクラゲ、カギノテクラゲなど観察することで調べています。それぞれの個体を観察いていたところ、餌を多く食べたクラゲは少量しか食べていないクラゲよりGFPの光が強い、体長が大きいクラゲの方がGFPの光の強さが強いという傾向が見られたので、それらの実験中です。
私たちは戸神山において野外調査を実施し、様々な岩石が混在する特異な露頭を発見した。野外調査ではルートマップの作成、露頭のスケッチ、走行傾斜の測定、岩石サンプルの採集を行なった。採集した岩石を洗浄し、実体顕微鏡を用いて観察した。私たちは、採集した岩石ごとの鉱物比率を求めることで異常堆積露頭の成因を解明することを目的としている。現時点では、戸神山の異常堆積露頭は砕屑性貫入構造であると考察している。
私達が行っている研究は立体四目並べの性質についてです。立体四目並べは4(縦)×4(横)×4(高さ)のフィールドに、2人が交互に自分の駒をおいていき、一列を揃えるゲームです。数学的に二人零話有限確定完全情報ゲームに分類され、これは先手必勝・後手必勝・引き分けの3パターンがあることが証明されています。立体四目並べで勝つためには常に有効な手が存在するので、現在有効な手の条件とその結果を研究しています。
2019年発売のボードゲーム「ゴブレットゴブラーズ」の必勝法を、後退解析と呼ばれる手法を用いて解析する。後退解析は、無限に続けることのできるゲームの必勝法を有限時間内に解析できる、という特徴をもつ解析方法である。解析はコンピューターを用いて行い、自分たちで作成したプログラムを走らせる。処理速度よりも私たちの学習難度を重視し、プログラムはPythonでコーディングした。現在はプログラムのデバッグをしている段階である。
先行研究よりわかめは外国の方々に知られているものの、食べられていないという事がわかった。しかし、わかめには鉄分、カルシウムをはじめとする多くの栄養素を含んでいる。そこで近年注目を浴びている米粉を使ってわかめの米粉麺を作ることで外国人へのわかめの普及と米粉の食料自給率の上昇を図って研究しています。
私達日本人に馴染み深い枝豆だがその鞘はほとんどが廃棄され、枝豆全体の廃棄率は50%になっている。しかし鞘は食物繊維やカリウム、βカロテンなどの栄養素をを豆以上に多量に含んでいる。そこで私達は一般家庭でも行いやすい鞘の調理法を模索し広めることで、鞘の廃棄を減らすことを目的として研究に取り組んでいる。