昆虫の摂食行動

摂食行動とは

 従属栄養生物は、必ず体外から栄養分を摂取して成長し、生命や種を維持している。つまり、昆虫にかぎらずほとんどの生物が食べる行動により生きている。摂食行動は、食べ物を消化し、必要な栄養分を吸収し、不要となった代謝物や過剰に摂取した栄養分を排泄する一連の活性を伴う。どの生物種においても、食べ物を最小単位の栄養分に消化することにより、化学構造的に吸収できるようになる。

 摂食様式には植物食と動物食の大きく2つに分かれる。昆虫の場合、ほとんどの植物食性の種では、葉や枝などを嚙み砕いて小さな破片にして消化しやすくしてから腸に運ぶ。この様式は、肉食性の昆虫種でも認められ、大型の生物で認められるような丸飲みタイプの食べ方は昆虫ではほとんど見られない。つまり、基本的に昆虫は咀嚼することで食べ物を小さく砕いて食べる。このほかには液体を吸う種もいる。