令和6年度
物理の教員でまだクラスルームに参加されていない 方は、 クラスコード 4ylkaqa に参加をお願いいたします。
物理部会を以下のように計画し、理科のクラスルームに連絡したのですが、物理のクラスルームの方に連絡できておらず、うまく周知できませんでした。
日 時 令和6年12月2日(月) 14 時00分〜16時50分
場 所 奈良県立生駒高等学校 物理実験室
内 容 本年度から専門委員長が代わり、1回目の物理部会でした。昨年度からと同じように対面形式の物理部会を年に1〜数回開催し、会員相互の連携と親睦を深めるとともに、物理指導に関する研鑽を積む場として継続しました。
実験室に眠る謎の道具を持ってきてください。実験室にいろんな実験道具があると思いますが、古すぎた りして使い方などがよくわからないものもあると思います。集まった先生方で、用途や使い方などを相談し、授業で利用できる実験器具を増やしたいと考えました。
図1 生駒高校にあったフレミングの法則実験装置
科研費に応募しよう。
日頃授業で工夫されている部分があると思います。せっかくなのでそれを科研費に応募すれば予算などが獲得できるかもしれません。やったことがないと難しそうに感じますが、意外と応募書類など準備するものは少ないです。
初めて応募してみようと考えている先生方に応募の流れや、実際に提出した資料を説明します。また応募したことがある先生方との情報交換をしたいです。
実際に上西が採択された書類と不採択だった書類を共有しますので参考にしてみて下さい。実際に申請に提出した書類は以下の場所からご覧になれます。 https://drive.google.com/drive/folders/18y2RJnosBx3Ga4f8tnZDDwwDCgCdMkEp?usp=drive_link
令和5年度
第1回 物理部会
日時 令和5年12月8日(金)
場所 奈良高等学校(物理実験室)及び 抱月工業株式会社
参加者 萬處 展正(東大寺学園高等学校)、片岡 峻也(高取国際高等学校)、西田 嘉男(郡山高等学校)、増井 壮太(高田高等学校)、坂下 泰沼(奈良高等学校)、瀧澤 昌之(奈良高等学校)、石橋 涼(奈良高等学校)、 仲野 純章(奈良高等学校)、上田 明子(精華町総務部)、河部 博(関西文化学術研究都市推進機構)
内容 これまで物理専門部では対面形式の物理部会を年に 1~数回開催し,会員相互の連携と親睦を深め ると共に,物理指導に関する研鑽を積む場としてきた。昨年度からは,より有意義な部会になるよう, 学校内(教員間)での学びに留まらず,学校外から学ぶ機会も盛り込む方向で内容再検討を進めてきた。
そして,これまで同様の内容に,企業の「ものづくり現場」への訪問を通じて学ぶという内容も盛り込む形に内容見直し・充実化を図ることとした。
ものづくり現場は,様々な科学・技術が絡んだ現場であ り,理科教員としての教養を高める上で大いに役立つだけでなく,生産性や信頼性,安全性の向上に向 けた方策が運用されていることから,働き方改革を含めた職場環境改善の面でも学ぶべき点は多いと期 待される。今回,関西文化学術研究都市推進機構を介して抱月工業株式会社京都工場への訪問が実現し, 同社の工程を通じて学ぶ機会を頂いた(図 1)
企業「ものづくり現場」訪問 抱月工業株式会社について
抱月工業株式会社(本社:大阪府交野市)は鋼板加工を手掛ける企業であり,同社加工品の用途 は,建設機械,鉄骨,土木,橋梁,産業機械,産業車両向けなど多岐にわたる。今回の部会開催場所からも程近い京都府木津川市には,「未来型モノづくり」をコンセプトに掲げる同社京都工場が あり,生産自動化の他,一貫生産によるコストダウンや納期短縮の追求も積極的に進められている。
得られた学び
レーザーによる切削,電気的短絡を活用した溶接,各種機械加工時の摩擦熱など,様々な工程で物理分野との関わりが見られ,日頃物理指導にあたる教員として学習事項と社会・生活との関連性を再認識する好機となった。また,個々の作業者による品質造り込みが追求されるだけでなく, 「現場で誰でも正常・異常が分かる仕組み(とりわけ「正常・異常」が見えるようにするための基 本である 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾))」など,作業者任せに依存しない仕組みの構築・運用 も確実になされており,組織力の強さも感じられた。そして,何より全員参加型で職場環境の向上 を目指されている風土は,学校現場においても倣いたい一面として感じられた。 図 1 企業「ものづくり現場」訪問(抱月工業株式会社京都工場)
奈良県高等学校理化学会全体に関わる情報共有
Classroomを利用した各種周知や会報誌第 63 号への原稿提供呼びかけなど,奈良県高等学校理化学会全体に関わる情報共有を行った。
指導内容や教材などに関する情報共有や議論
参加者の中から以下の (1)~(3) の発表があり,これを基に参加者間で議論を重ねた。
(1)「郡山高等学校における理数探究の取組」 西田 嘉男(郡山高等学校 教諭)
郡山高等学校における理数探究の取組について,生徒の活動の様子や評価の状況を中心に紹介す ると共に,指導体制やインフラ面の課題に関しても問題意識を共有した。また,生徒の取組や教 員の指導に関する経年変化をいかにして把握・追跡していくかなど,今後を見据えた方向性につい ても考え合った。
(2)「コンデンサーの充電実験,及び生徒向け問題の紹介」 萬處 展正(東大寺学園高等学校 教諭)
コンデンサーの充電実験には,教科書や問題集でよく目にする形態で ありながら,授業の中で実施されることが少ないものもある。今回,そ の代表例を取り上げ,実演を通じて,簡便かつ有用に実施できる旨,確認し合った。(図 2)。また,独自考案の「ばねの弾性エネルギー」に関するやや高難度の生徒向け問題を紹介し,その解釈方法を相互確認した。 図 2 充電実験の実演
(3)「授業で活用できる各種簡易実験の紹介」 坂下 泰沼(奈良高等学校 教諭)
運動量保存や電磁誘導,光電効果,反磁性物質の性質など,幅広い単 元にわたって授業で活用できる様々な簡易実験を紹介し,各実験の原 理について全員で議論を重ねた。
令和4年度
第1回 物理部会
日時 令和4年12月12日(月) 14:00~16:00
場所 奈良高等学校 物理実験室
参加者 5名
当初,今年度の物理部会の会合として,企業(特にものづくり現場)を訪問した上で,会員どうしの情報交換を行う場を持ちたいと考えた。ものづくり現場は,様々な科学技術が絡んだ現場であり,理科教員としての教養を高める上で大いに役立つだけでなく,様々な合理化策や安全策が日々構築・実践されていることから,働き方改革や職場環境改善の面で考えさせられる部分が多いはずである。
そこで,県内の幾つかのものづくり現場(例:積水化成品工業,東洋シール工業など)に打診をしたが,残念ながら,コロナ禍を受けて,当面,外部の現場立ち入りを自粛しているとの回答であった。
そうしたことから,今年度は,昨年度同様,理化学会全体の概況報告を含めた情報交換と,参加教員からのトピックス的な発表(以下の(1)(2))を行うに留めた。
ものづくり現場の視察など,新たな取組みは,次回以降,改めて検討したい。
(1)「影と影を近づけたときの影の伸び方について」大川佳亮(青翔中学校高等学校 教諭)
スクリーンに映ったある物体Aの影と別の物体Bの影を近づけていくと,これらが直接重なるであろう少し前に影が伸びて繋がる現象が見られる(図1)。
このとき,物体Aの方がスクリーンに近い場合と物体Bの方がスクリーンに近い場合とで,影の伸び方に違いがあることを紹介し,その理由について考え合った(図2)。
(2)「音叉(おんさ)が形成する音場について」仲野 純章(奈良高等学校 教諭)
音叉は,その周りでどのような音場が形成されるのか十分に理解されないまま,理科の学習指導場面に頻繁に登場している。
こうしたことを課題視し,計算機シミュレーションで音場可視化を試みた結果とそこから得られた知見について紹介し,それに基づく議論を行った。
なお,詳細は,教育学や物理学を含む広範な領域を扱う学術誌「人間生活文化研究」にて開示予定であり,当日はその概要のみ紹介した。
令和3年度
第1回 物理部会
日時 令和3年12月10日(月) 14:00~16:00
場所 奈良高等学校 物理実験室
参加者 6名
理化学会全体の事業概況を含めた情報共有に続き、下記についての発表と意見交換を実施した
(1)「物理問題対処時における作図の意義と限界について」
奈良高等学校 教諭 仲野 純章
文字情報として示された物体の物理的状況から物体に作用する摩擦力を導出させる問題を題材に、生徒が示す作図の状況と解答成否との関係性について事例紹介した。また、当事例を踏まえ、広く引用されている物理問題対処時の過程(図1:Heller, Keith, & Anderson, American Journal of Physics, 60(7), 1992, 627–636.)について議論した。
(2)「物理授業に活かせる身近な教材の紹介」
奈良高等学校 教諭 坂下 泰沼
力学分野から原子分野までの幅広い分野にわたって、物理授業に活かせる簡便かつ有用な教材をトピックス的に多数紹介した。それぞれの教材やそれを用いた指導方法等について意見交換をしながら考えを深めた。(力学・熱力学・コンデンサー・赤外線・磁界・光電効果・電磁誘導 分野)
日々の授業における指導上の苦労や迷いについても情報交換した。
令和2年度
第1回 物理部会
日時 令和2年12月10日(木) 14時~17時
場所 平城高等学校 物理実験室
参加者 12名
(1)「テキスト型データの分析について」
奈良高等学校 教諭 仲野 純章
生徒が書いたレポートや振り返りシートの文章を分析するテキストマイニングについて、小規模データの質的データ分析手法のSCAT(Steps for Cording and Theorization)とテキスト型データの計量的な分析のためのフリーソフトウェアKH Coderについて具体的な例を挙げて、分析の仕方をわかりやすく解説いただきました。
参考文献 大谷尚 感性工学 Vol.10 No.3 pp.155-160 福士元春 医学教育 Vol.42 No.2
(2)「新型コロナウイルスについて」、「実験・観察の紹介」
NPO法人やましろきっづサイエンス 理事長 佐々木 和也
京都府立農芸高等学校 教諭 田中 良興
「やましろきっづサイエンス」の設立趣意と活動内容について、実験の演示も行いながら紹介していただきました。子ども達に不足していると考えられる実際の五感を通した感情を伴った体験を中心とした科学実験教室を開催されています。コロナ禍の中、さまざまに対策を講じながら参加数200人規模の科学イベントを令和2年も実施されています。
(3)「ESD副読本と学習プログラムの開発」および授業の展開
平城高等学校 校長 森田 好博
SDGs達成のための教育(ESD)の学習プログラムについてワークシート形式の冊子「南極・北極から地球の未来を考える」を用いて、実際の実験器具を提示しながら紹介いただきました。また、平城高校教育コースでの「ゾムツール」を用いた教育実践から石けん水による実験を紹介いただきました。
●冊子入手先 日本極地研究振興会 TEL 042-512-5357 FAX 042-512-5358 E-mail info@kyokuchi.or.jp
(4)教材や授業についての情報交換
コロナ禍のため、対面による授業時間が例年より少なくなり、多くの学校で苦心しながら物理・化学の指導を進めている状況でした。GIGAスクール構想などが進むなかで、これからの物理・化学のより効果的な指導方法を考えましょう。
令和元年度
第1回 物理部会
日時 令和元年7月5日(金)14時00分~16時30分
場所 畝傍高等学校 物理実験室
参加者 6名
内容
(1)研究発表
①新学習指導要領「理数探究」の実践事例について 青翔高等学校 教諭 松山 吉秀
・極太ストローを使った光の反射実験
・作図と観察を繰り返しながら、PDCAサイクルを繰り返し、探究をすすめる内容の紹介
・100円ショップで購入した鏡6枚を用いた光の反射教材(巨大万華鏡)の紹介
・教材や授業についての情報交換会
日時 令和元年12月10日(火) 14時00分~16時30分
場所 平城高等学校 物理実験室
参加者 18名
内容
①「2次元の定常波」 奈良高等学校 教諭 大川 佳亮
波の分野で学習する定常波では、1次元の定常波についてのみの学習であるが、2次元での定常波がどのような状態になるか、振動の様子をクラドニ図形を用いて観察した。
②「電気化学反応を利用したローレンツ力可視化教材―汎用性・簡便性を重視した新規手法の開発と実践―」
奈良高等学校 教諭 仲野 純章
磁界中での電気化学反応に伴う溶液流を利用したローレンツ力可視化教材として、汎用性・簡便性に優れた新規手法を開発した。発表では、食塩水、アルミ電極、1.5V乾電池を用いて、実践事例も交えながらその概要を紹介した。
③「ものづくり教材の紹介」 平城ニュータウン楽しい理科実験研究会代表 馬場 二夫
「ペットボトルから繊維をつくる」実験の紹介
「人工イクラをつくる」 実験の紹介
・教材や授業についての情報交換会
平成30年度
第1回 物理部会
日時 平成30年12月7日(金) 14時00分~16時30分
場所 東大寺学園中・高等学校 物理実験室
参加者 16名
①「相互誘導の応用実験」製作実習 東大寺学園中高等学校 教諭 萬處 展正
「いきいき物理」の内容を参考に、萬處先生が物理現象の探究として改良し、実践されている相互誘導に関する生徒実験である。ラジカセのイヤホン端子から信号を拾い、教室いっぱいに線を使って大きなループを巻く。釘に約1mのエナメル線を巻き、イヤホンに接続する。イヤホンからは、予想以上の大きな音が聞こえた。身近な材料をもとに装置を自作し、相互誘導現象を探究していくもので、工作は容易で、短時間で誰にでもできる。生徒の豊かな発想が生み出され、自分の考えを確認していく方式で、磁場ベクトルの足し合わせのイメージが明確に理解され、実験で確認できる。1時間の授業で工作と探究活動が行える。興味深いのは、教室いっぱいに張った線を自由に曲げて形を変えられるところである。各校でも実践できると考える。
セラミックイヤホンの入手先:楽天市場・DreamSound 長谷川電気(480 円)
②「電流(微小電流)・単振り子の等時性の検証」 渡部 優輝(株式会社内田洋行)
ペンで描いた線が導線となり回路の学習ができる最新器具の紹介。ホワイト板上に電極、LED、モーター、電池、検流計を磁石でくっつけることができ、これらをペンで結ぶと回路が形成される。描いた線の太さで、流れやすさが異なることがよくわかる。コンデンサーの充電も可能である。
簡単に長さが変えられる振り子の紹介。短時間で2個並べることができ、振り子の等時性を示すことができる。
プレートの活用の紹介(意見交流用)。これも、安価で探究活動の意見交流に使える。
・銀を含むインクについて(吉川)
・音の実験の取り組みについて(富井)
・実験プリントについて(上西)
・振り子の課題研究について(大津輪)
・新テストに向けて、考えを表現する力を育てる授業について(小柳)
・中学理科物理分野の指導について(西田)
・物理指導における質点の認識について(仲野)
・自己インダクタンスの実験について(山白)
・偏光を用いた立体視の実験の紹介(石本)
・砂山形成の実験について(松山)
・古い実験器具の扱いについて(中川)
・部会参加と研修について(奥田)
・奈良県物理授業研究会 連絡先(萬處)mandokoro@phy.sakura.ne.jp
・奈良物理サークル 連絡先(坂下) 奈良高校 TEL 0742-23-2855
平成29年度
第1回 物理部会
日時 平成29年7月6日(木)
場所 奈良県立畝傍高等学校 物理実験室
①「気柱における反射波の位相について」 橿原高等学校 教諭 石本 昇
②「ジュエリーカットしたガラス玉を使った光の屈折実験」 青翔高等学校 教諭 松山 吉秀
①授業実践および授業での素材について
・「水深による水流量の違いについて」(竹内)
・「電子線滅菌」(萬處)
・「開口端での反射」(萬處)
・「シェパードトーン」(福田)
・「リコーダー(100 円)を用いた共鳴」(福田)
・「浮力についてのモデル実験」(川床)
・「浮力と台ばかりのめもり」(松山)
第2回 物理部会
日時 平成29年12月8日(金)
場所 奈良県立平城高等学校 物理実験室
①「探究活動を意識した教科学習等での取組」 奈良高等学校 教諭 仲野 純章
②「熱分野の実験について」 橿原高等学校 教諭 石本 昇
①授業実践および授業での素材の紹介について
・「ヒートパイプについて」(萬處)
・「RC交流回路やLC交流回路とオシロスコープ」(萬處)
・「光の単元での物理と数学の融合・・公開授業より」(守本)
・「ホットケーキミックスで電気パン」(雪岡)
・「回折格子による分光器の製作」(雪岡)
・「原子の範囲の指導について」(中川)
・「日本物理学会 Jrセッションについて」(西田)