「再度の声明への回答」を受けての抗議声明
山口大学の授業料改定手続きに対する山口大学教職員有志(10月31日付発出)
山口大学の授業料改定手続きに対する山口大学教職員有志(10月31日付発出)
我々教職員有志が10月27日付で発出した「「回答」を受けての再度の声明」に対して、10月29日付(実際の送付は10月30日)で、谷澤幸生学長より、経営企画室の小笠原義人氏経由で「再度の声明への回答」(原本へのリンクはこちら)が出されました。この「再度の声明への回答」を受けて教職員有志としては以下の抗議声明を発出いたします。
「再度の声明への回答」を受けての抗議声明
10月23日付で山口大学谷澤幸生学長より出された「山口大学の授業料改定手続きに対する山口大学教職員有志の声明への回答」を受け、我々は10月27日付で「再度の声明」を出したところです。それに対し、10月29日付(実際は10月30日)で谷澤幸生学長より「再度の声明への回答」が出されましたので、それに対する教職員有志の受け止めを、以下に述べさせていただきます。
まず、今回も――当初期限とその後再設定された期限を超過して出されたとはいえ――回答をいただけたことを谷澤幸生学長に、また、それを取り次いでいただいた経営企画室の小笠原義人氏に御礼申し上げます。また、今回の「再度の声明への回答」は前回と異なり、「総合型選抜の受験生の皆様」に対する「心より」の「お詫び」という形で、今回初めて謝罪の言葉があったこともまた、わずかばかりとはいえこちらの指摘に歩み寄っていただいたと理解しております。
ただしその他は、我々の声明にきちんと応答するものとなっておりません。まず、上記のお詫びは「合格発表前」の時期の公表であったことを謝罪するものです。しかし、本来あるべきなのは「出願」の前の公表であり、謝罪するならばその点で謝罪しなければ意味がありません。というのも、ご存じの通り、総合型選抜の募集要項(リンクはこちら)「出願資格」の1行目に「総合型選抜に出願することができる者は、(中略)合格した場合、入学を確約できる者とします」(https://www.yamaguchi-u.ac.jp/nyushi/wp-content/uploads/2025/06/r8sougougata_boshu_yoko_igai.pdf、8頁、下線引用者)という文言があるからです。また我々は、この点を重視し、これまでの声明でも出願後の公表になったことを問題視してきました。「入学を確約できる者」を出願資格の冒頭に掲げ、その条件下で出願してきた受験生に対して、後出しのように授業料を変えることを問題視しているのです。今回の回答は、ここに至ってもこの点の重要性が理解できていないか、理解できていてあえて問題を軽く見せるかのように表現を変えているとしか思えない、いずれにしても不誠実な回答となっております。
もう1点指摘しておきます。「再度の声明への回答」では、「情報公開」を今後進めていくことが述べられています。しかしこの点にもすり替えがあります。我々は、「情報公開」を「今後」していくよう求めてきたのではなく、「情報公開」を「現在」するよう求めてきたのです。約束ではなく、実行を求めてきました。「今やるべきだ」という指摘に「今後はやる」と回答しているわけであり、ここにも――意図的なのか非意図的なのかは判断のしようがありませんが――論点のすり替えがなされています。不誠実としか言いようがありません。
今回の「再度の声明への回答」も、学長会見の4時間前に送られてきたものでありながら、これまでと同様、全く「回答」として成立していない非常に不誠実なものであり、ここに抗議の意志を表明させていただきます。
以上
山口大学
医学部、教育・学生支援機構、教育学部、経済学部、工学部、国際総合科学部、時間学研究所、人文学部、ひと・まち未来共創学環、理学部 教職員有志一同
呼びかけ人(50音順)
秋谷直矩 池田勇太 石田俊 上田由紀子 上道茜 川尻剛士 黒羽亮太 桑畑洋一郎 白岩洵 杉野弘明 竹中幸史 塚田広人 南雲泰輔 野坂昭雄 速水聖子 原田拓馬 真木隆行 Michel de Boissieu 村上龍 村田裕一 森朋也 森下徹 谷部真吾 山本冴里 脇條靖弘