本会のホームページを https://www.yelss.org/ に移設しました!2025年度以降のイベントはこちらへ。
教育・学習支援システム若手の会では、様々な分野の教育・学習を対象としたシステム・実践研究に従事する,もしくは興味を持つ若手研究者や社会人,学生らが集い,若手研究者の研究の質を高める議論や,様々な学会,研究者との連携,あるいは学生の博士進学といったつながりを強化する活動を通じて,教育システム分野の持続的な活性化を目指しています.
具体的には、以下の2つを提供できる場として機能するための団体です。
1.若手研究者が互いに切磋琢磨できる場
様々な教育・学習支援システム研究(教育研究、学習支援システム研究、その他関連研究)の若手(大学・企業の研究者)が自身の研究を前提としながらも、分野全体で目指すべき方向や、分野の問題点とその解決法を互いに模索し合う場を提供します
ディスカッション活動を通して、個々の価値観を共有し、本分野の活性化に向けたコミットメントを高め合い、自身の研究を更に洗練していくための刺激を与えることを目的としています
2.学生が研究者としての態度を醸成する場
様々な教育・学習支援システム研究に取り組み始めた、あるいは取り組んでいる学生が、他の参加者(研究者、企業、学生)との知識共有や議論を通じて、研究への興味を確かなものとし、研究の進め方や捉え方を洗練できる場を提供します
自身の研究発表や他者の研究内容と意義に触れる活動を通して、研究の位置づけを認識するとともに、本分野に携わる同世代の仲間と出会い、研究者として将来的に第一線で活躍していくための素地を養うことを目的としています
「教育システム若手の会」あらため、「教育・学習支援システム若手の会」は2017年で28年目を迎えました
本若手の会は、発足当初は「知的CAI若手の会」と呼ばれ、若手研究者が集い、自身の研究理念を他の研究者の研究理念を交えて議論することにより、研究内容を一層洗練し、確固たるものとすることを目的とした会でした。
その後、学生を中心とした本分野への参入・育成を目掛けて、様々なワークショップを通して、研究に興味をもってもらい、博士課程への進学や、若手研究者としての次なるステップへ進んでもらうことを意図したプログラム内容へと変遷していきました。
このように、社会的情勢や、研究職を目指そうとする学生の母数など、教育・学習支援システム研究を取り巻く環境・人材は常に変化し続けており、その時々の若手研究者らが、本分野を盛り上げていくために若手として今何をする必要があるのかを熟慮し、時勢に合わせたプログラムが展開されてきました。
このような歴史を持つ若手の会に参加されてきた先輩方の多くは、本分野の第一線に立つ研究者として、現在正にご活躍されています。
一方で、現在の若手研究者が活力に満ちているかといえば、必ずしもそうでもありません。
雇用形態として任期のある若手研究者も多く、また、研究機関から様々な制約が課せられるようになり、腰を据えて研究に取り組む時間も、昔と比べて少なくなってきている現状があります。
本分野に限らず、日本の論文数も減少傾向にあり、次世代を担う若手に活力がないことは、研究分野の衰退にもつながります。結果、我々を見る学生にも、「研究者は仕事がいっぱいで大変な職業だ」というイメージを与えているかもしれません。
そこで我々は、持続的な「研究分野の活性化」「若手の活性化」に向けて、次のことに取り組もうと考えています。
一つは、教育・学習支援システムに携わる若手研究者が切磋琢磨できる場を提供することです。
我々は、教育・学習支援システム分野に携わる研究者として自身の取り組みが「何を明らかにしようとしているのか」を、目下の問題解決としてのアウトプットではなく、本分野の知見の積み上げとなるよう俯瞰的に捉え、説明できる必要があります。ここでは、「分野全体がどのようなものなのか」「分野全体として次何を考えるべきなのか」を、研究者間で真剣に議論・共有し、個々が取り組む研究の意義を認識できることが肝要です。
これを実現するためには、教育・学習支援システム研究に関わる多くの研究者が集まり、自身の研究理念をもって議論を行い、それを洗練・他者と比較することが必要であると考えました。
もう一つは、若手研究者の増加のための、研究と触れ合う場の提供です。
少なくとも今現在の若手研究者の多くは、指導教官や先輩研究者を見て、議論の質が高い、すごい、ああなりたい、という憧れを抱き、研究者になりました。
また、研究に対しても、楽しい、深く考えたい、追求していきたい、という憧れを抱いています。
しかし、前述の通り、研究に専念する時間を十分に確保することが難しい研究者も現状少なくなく、研究者の魅力や研究の面白さを十分に学生に伝えることができていないという認識が多かれ少なかれあります。
こんな今だからこそ、学生に最も近い立場である若手研究者が立ち上がり、パネルディスカッションや議論を誘発するような発表を企画し、少しでも研究に興味を持つ学生をキャッチし、研究を楽しいと思える学生に、若手研究者になりたいと思えるよう、背を押してあげる必要があるのではないかと考えました。
以上を受けて我々は、教育・学習支援システムに関わるあらゆる学生、若手を活性化するような、そのような場を提供できる若手の会の実現を目指したいと考えました。
このような現在の若手研究者の思いを具体化していく一歩として、今年度より団体名を、「教育・学習支援システム若手の会(Young Researchers Association on Educational and Learning Support Systems; yelss)」と、より幅広い分野の若手研究者、学生を取り込むことを目掛けた名称に変更しています。
加えて、教育・学習支援システム若手の会のロゴを新規に作成しました。「若手研究者の芽」「研究者の芽」(yの先にある葉)を、yelssでの活動を通じて(筆記体:yelssを通って、繋がって)、「若手研究者」「研究者」として、小さくてもよいので、花(右のsの先の花)を咲かせることのできる、そんな場(全体を支える円)を提供するという意味を込めたデザインとなっています。
もし、会の趣旨に少しでもご賛同いただけるようでしたら、
教育・学習支援システムに関係している、興味がおありでしたら、
企業・教育機関問わず、この分野について真剣に考え、自身の立ち位置や研究を共に洗練してみませんか?
また、教育・学習支援システムに少しでも興味のある学生さんがいらしたら、
一緒に研究を考えたり、真剣に研究を考えている人たちと議論してみませんか?
本若手の会では、教育・学習支援システムに関連する若手研究者、企業、学生の参加を広く求めています
毎年開かれる若手の会にて、上記に興味を持っていただけたすべての皆様のお越しを、楽しみにしております
教育・学習支援システム若手の会 有志一同
2017年 9月 某日