社会論・論文03

格差是正の具体的な実現方法

2023.01.17.



1.これまでの論文01と02にて、どうすれば経済的格差を是正できるのか、その改革案について説明しました。今回は、その改革案を、実際に、どのように実行に移すのか、その方法について論じます。


論文01と02の

実行方法について論じる


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2.単純に、日本は、民主主義国家ですから、国民の大半が、私の示した改革案に賛同するなら、それが国政に反映されて、実現されるはずです。ただ、この改革案というのは、今まで金持ちだった人々が、思いっきり損をするものなので、彼らの反対が容易に想像できます。ここが、今回の障害となる点です。


3.対立構図としては、「多数の、中流・中流以下の人々」(賛同派)と、「少数の、富豪・中流以上の人々」(反対派)という感じになります。(国税庁の「民間給与実態統計調査(令和5年分)」によると、令和5年の1年を通じて勤務した給与所得者5,076万人を給与階級別に見ると、年収1,000万円を超えている人の割合は5.5%)。確かに、反対派は比較的少数なのですが、彼らは、この日本における有力者でもあるので、その権力をもってすれば、たとえ賛同派が多数であっても、この案の実現を阻止するために、いろいろと画策することでしょう。ただ、日本においては、選挙が、おおむね公正、厳格に実施されており、民意がきちんと反映されているので、この点が救いです。


少数派ではあるが、

富豪の有力者たちの反対が予想される


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★実行方法の概要


4.まず、支持者が少なくとも有権者(約1億人)の半分以上は必要です。そして、この案に賛同できる有権者によって「ゆるい大連合」を形成します。つまり、賛同・支持者には、何か大変な運動に参加したりすることなどを求めず、できるだけ負担をかけません。主義やイデオロギーも関係なく、ただ一点、「経済的な格差の是正」への賛同とその実現のみで合意形成します。


5.まず、「本部」を設置します。そして、その「運営費」が必要ですので、賛同者一人当たり、100円を出してもらいます。もし、有権者1億人の半分、5000万人から1月当たり100円ずつ入金してもらえば、月に50億円が集まるでしょう。「本部」が、資金力によってバックアップされていることは(たとえ使わなくとも)力になります。


6.その後、「本部」は、既存の各政治家と折衝します。もし、賛同を得られるなら、それに越したことはありません。もしそうなれば、本部公認の政治家として、世間や支持者に公表します。しかし、既存の政治家の多くが、結局は、富豪の味方、その代弁者であって、この案に賛同するどころか、反対することも大いに考えられrます。その場合、本部は、賛同者の中から本部公認の候補者を立て、公表します。それを受けて、支持者たちは、本部公認の候補に票を入れて、当選させます。いずれにしても、国会議員の大半が、本部公認の政治家で占めるようになれば、この改革案は、国政にて実施できるようになるでしょう。


有権者の半分以上で、

「ゆるい大連合」を形成し、

その民意を国政に反映させる


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★具体的な予想


7.以上の概要を踏まえて、いかに、私の具体的な予想を記していきます。


まず、数人からなる有志で「本部」を立ち上げ、公の宣言を行ないます。新聞・テレビ・マスコミのほとんどは、金持ち側の勢力と見てよく、そのため、彼らは、この「本部」に関する宣言や情報を積極的に報道することをしないでしょう。むしろ、敵対的な対応をして、その存在を踏みつぶしてしまおうとすることすら考えられます。


8.しかし、最近では、インターネットで、独自の発信が可能となったので、それを活用します。とはいえ、それは「種火」に過ぎません。その後、それを見た支持者たちが、積極的に、メールやSNSや、そして(リアルでの)口コミ、宣伝を通して、国民全体にどんどん拡散させます。一大センセーションを巻き起こし、誰の目にも無視できないようにするのです。


9.これにより、少なくとも、有権者の半分(約5000万人)からの賛同を得ることを目指します。その数は、支持者によってなされる会費の入金額によって分かります。この時点で、5000万人の目標を達することができない場合は、国民の大半によりこの案は否決されたとみなし、潔く解散するより他ありません。


10.しかし、国民の大半からの賛同が得られたならば、大多数からの支持を背景に、既存の政治家たちと折衝します。具体的には、与党の自民党と公明党との協議になるでしょう。もし、彼らが、この案を受け入れ、実行してくれるのであれば、もうそれ以上「本部」が行なうことは特にありません。


11.とはいえ、恐らく、そこで、金持ちの人々からの横やりが入り、与党の政治家たちは苦しい立場に立たされることになるでしょう。しかし、もし、与党がこの案を聞き入れないのであれば、次は、野党の方にこの案を持って行くことになります。そして、野党の政党がこの案を受け入れるなら、彼らに票を投じて、野党が政権をとることができるようにするでしょう。


12.・・・という点は、先に十分考えられることなので、与党は、相当、悩むだろうと思います。金持ちに従って、政権を失うか、それとも、この案を受け入れて、政権を維持するか・・・。まあ、前者でも、後者でも、結局、(国民の大半からの支持があることを前提にすれば)、今の金持ちは、この案の実行後、今のような絶対的な大金持ちという身分をはく奪されることになるので、前者を選ぶことは、沈みゆく泥船に身を任せるような下策であると言わねばなりません。


13.普通に考えれば、後者を選ぶべきでしょう。しかし、世の中は、これが正しい、妥当だというものが、必ずしも通るとは限りません。与党は、前者を選んで、金持ちと共に心中する決意で、イチかバチかの大博打に打って出ることもあり得ます。


14.ですから、与党を動かすには、後者を選ぶ方が、絶対的な正義と利益があるということを、説得力ある仕方で提示しなくてはなりません。つまり、論文01、02でも示したように、「搾取=悪」という認識を世の中に浸透させ、国民の大半がそのことに憤り、改革を断固支持するという本気で熱烈な態度を、疑問の余地なく表わす・・・ということです。


15.もちろん、基本的な理論は、「本部」が提示します。後は、支持者が、それにどれぐらい「本気で」賛同しているかを示すことができるのか・・・ということです。この点で、単に、「本部」が大声で音頭をとっても、支持者たちが、(たとえ支持をするとしても)、本気ではないと、見透かされるなら、与党は、「もしかしたら、何とか状況を変えることができるんじゃないのか」などと考えるわけです。そうではなく、与党が見て、「あ、これは本気だ。状況は覆りそうにない」と判断するなら、彼らがたとえ本意ではないとしても、この案を受け入れざるを得ないと考えることでしょう。


16.ところで、万が一、与党も野党も、既存の政治家がこの案を了承しない場合、「本部」は、支持者の中から、国会議員の候補を定めて、選挙に臨むことになります。しかし、できれば、既存の政治家からの賛同を得る方が、もちろん、「本部」と支持者の負担が軽くなることもそうですが、それ以前に、内政・外交的にも、また、世間の混乱をできるだけ小さくするためにも、ベターです。彼らの良識と時代の風を読む識別力に期待したいところです。


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★「いつ」成るか?


17.それにしても、未だに、一部の富豪が、大多数の労働者から「搾取」しているとは、本当に驚きです。本当に、野蛮で、非文明的であるとさえ言えます。(実際、多くの労働者の汗と涙と血、そして、命でさえも犠牲にして、富豪たちは富を積み上げているのです!)。もちろん、過去の時代に比べれば、確かに改善されてはきました。しかし、少数の金持ちが、多数の弱者から搾り取る・・・という、この構図は、相変わらずそのままです。もう、このような「不公正」を終わらせようではありませんか。「搾取=悪」です。もう一度、言います。「搾取=悪」なのです。目を覚まし、その事実に憤り、みんなで「NO(ノー)」と声を上げましょう。


18.では、それは「いつ」成りますか? この案が実現するためには、いくつかの条件が重なる必要があります。その条件の一つは、支持者一人一人の「理解の深さ」と、そこから生じる「熱意(本気度)」です。それで、「今」は、まだ成らずとも、近い将来、この案のような改革が成ることを見越して、また、それを実現させる土台を形作るためにも、一人一人は、私が示したような案を参考に、今とまた将来の経済の在り方について、情報収集したり、深く考えたり、互いに話し合ってみたり・・・することができるでしょう。そして、「その時」が来たなら、国民の大多数からの熱烈な支持により、この案は成るでしょう。