Rコマンダー 編
「改変Rコマンダー」について
ここで解説する統計ソフトウェアは、弘前大学の対馬栄輝先生によってプログラムされた「改変Rコマンダー」です。「改変Rコマンダー」は、フリーの統計解析ソフトウェア「R」のパッケージである「Rコマンダー」を生物統計向けに手を加え、必要な統計手法をRで計算し、結果を出力してくれる優れものです。
「改変Rコマンダー」は対馬先生のHP(https://personal.hs.hirosaki-u.ac.jp/pteiki/)から無償配布されています(最新バージョンは4.0くらい、決定木が可能になっています)。以下のURLからもダウンロードできます。
https://app.box.com/s/b9m73y09njaf7o36d8qsrhrpb42wihay
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「改変Rコマンダー」インストールと起動
使用するPC環境はWindows(MacではWindowsの仮想環境で利用可)です。PCにインストール、あるいはUSBなどにインストールしポータブルで使えます。R単体のインストールは必要ありません。
「改変Rコマンダー」の操作
Rguiをダブルクリックすると下図の右上のウインドウが起動する。使用するのは右のRコマンダー、左はRgui画面で、図などが出力される。
「改変Rコマンダー」のメニュー
主な操作は、下に示したメニューから行う。
データセットを「Rコマンダー」にのせる
① データセットをExcelなどの表計算ソフトから対象データをコピーする(エクセルデータの段階で欠損値は“NA”と入力しておく)
② ※データのヘッダー(項目名など)は重複がないようにする。日本語も使えるがアルファベットを推奨
③ Rコマンダーを起動して、メニューの“データ”→“データのインポート”→“テキストファイルまたはクリップボード,URLから…”を選択
④ この画面でデータセット名の名前(任意)を入力し、そのほかは変更しない
⑤ うまくデータがのれば、Rコマンダー画面下のメッセージに青文字で「データセットには〇行、△列あります。」と表示される(データに欠損値・ブランクを含む場合はエラーが出る)
データの確認
エクセルなどの表計算ソフトのコピーデータは、一人のデータは一行にまとめる(横方向へ並べる)。
データをRコマンダーにのせた後は、「データセットの編集」や「データセットの表示」で確認する(必要があれば編集する)。
カテゴリー変数(因子)を定義する
Rコマンダーにのせたデータのうち、名義尺度(カテゴリー変数)として取り扱う項目は数値を因子に変換する必要がある。
Rコマンダーの“データ”→“アクティブデータセット内の変数の管理”→“数値変数を因子に変換”を選択する(因子変数を数値に変換も可能)。
「数値変数を因子に変換」の新しい画面で該当する変数を選択(複数選択するときはコントロールキーを押しながら左クリック)してOKを押す。
主に使うメニュー:データ、統計量、グラフ
データ
データの読み込みや修正・加工などで使用
統計量
実際の解析で使用
グラフ
グラフの描画で使用
データ入力のルール
データはExcelなどの表計算ソフトで作成し、該当するデータ部分をコピーする。1行目はパラメタ(項目)名を入れる(日本語も使えるが、アルファベットを推奨)。1人のデータを1行に整理する。
統計量:数値による要約
「統計量」→「数値による要約」
「層別して要約」
「層別変数を選択」→「OK」
「変数を選択」→ 「OK」
統計量:数値による要約結果
尺度とデータの分布
パワーアナリシス
2標本(A群とB群)の差の検定(対応なし)
実施した検定は
「性別」による「腹筋力」に差があるかを検定
帰無仮説:差がない(この仮説を棄却できるかを検定する)