研究目的を考える(はじめに)
自分は何を知りたいか? 何を見つけたいか? 何を示したいか? 研究疑問がコア
目的のない研究は、研究のための研究、論文のための研究になる
理論的根拠(Rationale)の構築が重要
2. 目的が決まったら
解決するための手段(方法)を考える
研究手段はしっかりと先行研究を読んで調べて計画を立てる
研究手法(統計解析方法)の引き出しは、問題解決能力につながる
タイトルは論文の広告である。研究計画段階ではテーマから内容に沿ったタイトル案でOK。研究の全体像が見えてきた段階で再度適切なタイトルを検討する。具体的なタイトルを決める → "A study of ~", "Investigation of ~", "Observations on ~, "An Examination of ~ " など不必要な場合が多い。略語や隠語は避ける。
論文著者として記載できる研究者の責務(著者資格)および著者リストの表記方法を遵守する(http://www.icmje.org/) 標準的なオーサーシップは以下の通り
論文の構想と企画、データ取得、データ分析、データ解釈において相当の貢献を行っている
論文執筆または重要な知的内容に関する批判的な改訂(校閲)を行っている
出版用の原稿の最終承認を行っている
第一著者は、その研究の遂行および論文の執筆に最も大きく貢献した者で、コレスポンティングオーサー(last authorの 場合が多い)がジャーナルとのやり取りの窓 口となり、著者を代表して論文の責任を負うのが基本
研究協力者、指導教員、情報・資料を提供してくれた者など、研究を支援してくれた人は、謝辞で名前を挙げる
抄録(要旨)は、雑誌によって異なるが、200~400語で目的(purpose)、対象と方法(participant & methods)、結果(Result)、考察(Discussion)、結論(conclusion)をまとめたものであり、読書が論文全体を読むかどうかを判断できるだけの十分な情報を含んでいる必要がある。単体でも内容が分かるように、過不足なく記述する
論文にはMeSHが割り当てられていることから、MeSH(Pubmedの用語集)のデータベースを意識する
研究課題についての背景、研究を行う理由(なぜを自分に問う)について明確に述べる
反論や支持など先行研究を参照し、 関連研究をまとめて前後関係を明らかにし、自分の研究が世の中の必要性に答えていることを明示する
研究疑問を明確に表明する
研究の意義を明らかにし、具体的な目的を述べる
対象と方法では、読者(別の研究者)が同じ研究を反復できるよう(再現性)十分な情報を与 えることであり、問題解決の手順を明らかにする
新しい方法を取り入れた場合は、詳細に説明する
その方法に修正を加えている場合は、元の論文を参照するとともに、修正点を書き加える
統計学的検定などは詳細を記述する
研究から得られた主要な結果を示し、全部の結果を載せる必要はない
統計的な解結果は丁寧に記述する
読者に理解可能な図や表でまとめ
結果の分析や解釈を結果で述べない
論文において力を入れるパートであり、研究疑問に対する答えを出すパート
データが、"はじめに" で述べた研究疑問や研究目的とどう関係しているか
各データの意味や意義は何か
得られたデータや結果は、先行研究と比較してどのような整合性があるか
未解決の問題や限界、臨床的意義、今後の展望も示す
結果から導き出せないオーバーディスカッションに気をつける
独立した項目である場合と考察に含める場合がある
どのような内容で目的と意義が達成されたか、研究成果について、包括的かつ具体的な内容を示す
今回の成果から、何か期待されるか
論文の要約、感想(感情的訴え)は不要
協力者、指導教員、資料や情報を提供してくれた人な ど、研究を支援してくれた人の名前を挙げる
科研費など研究費の外部資金を受けた場合は記載する
「利益相反」とは、教職員が得る外部利益と教職員として保持すべき大学の社会的信頼とが両立しえない状態のこと
「利益相反」は産官学連携活動に伴っ発生することがある(悪いことではない)
先行研究や資料を論文で参照するときは、出典を明示する
論文の誤用に気をつける(著作権の問題も含む)