研究の進め方

研究対象となる分野の先行研究を体系的にまとめるだけでなく、 先行研究の課題(足りない点)を書くことが重要。 その課題を解決するために、本研究を行う必要性があるということを明確に主張する。後に文献を参照できるようにOneNoteやEndnoteなどを利用して、PICO・PECOでまとめておく。

研究 = 「知」の体系化

研究は、調査・実験することが目的ではなく、論理的に自分の取り組んでいる問題の位置づけを明確にし、わかったことが文脈の中でどのような価値があるかを示すことである。『はじめに』をいかに仕上げるか、これにつきるといってよい。設計図なき建築物が脆弱なように、方法論が先にある、データありきの研究はつじつまを合わせるのにエネルギーを使い、研究の形になりにくい。

はじめに = 「研究背景・疑問」+「研究仮説」+「研究意義・目的」

研究背景・疑問

自分の興味・関心がどこにあるか。自分が取り組もうとしてる課題について、臨床疑問は何か、いま何が問題なのか。その疑問・問題の背景はどこにあるのか。自分では気がつかない視点が必ずある。他者の意見を受け入れる(他者目線で自分の研究を眺める)ことが気づきに重要。研究の盲点は自分だったりする。これまでにどのような研究がなされ、どのような成果が、どのような手法で検討されてきたかを考える。

研究仮説

仮説は、具体的な数値でどうなるのかを示す。どことどこに有意差が認めらるか。仮説が指示された場合の結果が期待された結果になる。期待される結果につながる成果がどのように示されるか。

疑問から、こんなことがいえるのではないか、という当たりをつけ、これまでの先行研究を読む。

研究目的・研究意義

仮説が検証されることで、何が社会的へどのように還元できるのか。研究者の興味だけでなく、世の中の役に立つことが研究の醍醐味。

ここまでくれば、研究の全体像を示すフローチャートの作成ができるはず。

対象と方法

対象の組み入れ規準、除外規定を明確にする。どのような対象が母集団となるのか。その中で結果に影響が及ぶと考えられる属性を持つ対象が何か。

方法は、先行研究を参考に、何をどのように明らかにしていくのか、具体的にその方法を示す。統計解析についても検討する。