抄読会

文献検索の方法

CiNii

和文献の検索が可能。検索式:(検索語① OR 検索語②) AND(検索語③ OR 検索語④)NOT検索語⑤

この場合は、①あるいは② と ③あるいは④ 、⑤は含まない 文献が検索される(ANDはスペースでもOK)。

医学中央雑誌

和文献の検索が可能。基本的に検索式はCiNiiと同じ。検索結果は#1としてタグ付けされるため、細かく検索かのう。#1 AND #2 OR #3など

Cochrane Library/PubMed/PEDro/PsycINFO/CINAHL/EmBase

洋雑誌の検索が可能。検索式:検索語① AND 検索語② AND ( "Quality of life" OR ADL ) AND "randomised controlled trial" など、まとめて検索したい検索語は" "でくくる

論文の読み方の実際

  1. Title(論文タイトル)が自分にとって魅力的かどうかをチェック
  2. Abstract(要約)を何度も読む(ここに著者が最も主張したいことが凝縮されている)
  3. データを順に眺めて読み解く → Figure(図)の下にある(ないときもあるが)Figure Legend(図の説明)を読めば、研究データの意味が分かるようになっている → 簡単に「論文を読む」ならここまでである程度のことがわかる
  4. より詳しく知るには、Introduction(研究の背景)、Discussion(考察)を拾い読みする。Results(結果)はデータの説明を詳しく知りたいときに読む
  5. 知りたい場合は、Methods(実験方法)で方法を確認する
  6. References(参考文献)は研究背景をより詳しく知るために目を通す

抄読会では、メンバー同士で意見交換できる環境を設定しする。先行研究をヒントに、研究方法や新しい意義を見つけ出し、自分の研究の手がかりにすることが重要。

抄読会の目的

  • 自分の研究領域に関する論文を選択し、自分にとって価値ある論文が読めるように経験を積んでいくこと
  • 和文・英分を読み、関連論文を理解する技術とプレゼンテーションの仕方を学修すること
  • 抄読会では、論文の内容を理解し、時間内で解りやすく説明するといった発表者の伝えるスキルを上げること
  • 抄読会によって最新の重要情報(state-of-the-art)を皆と共有すること

抄読会用資料の作成方法

必須記入事項

  • 自分の名前と抄読会の日付
  • 論文のタイトル
  • 著者(できれば全員)
  • 出典(雑誌名、巻、ページ、発行年)
  • Abstract(抄録)

抄読会資料の内容

【研究背景 → 結論】

  • 背景や結果の理解を容易にする説明、図(手書きでOK)などもわかりやすい。専門用語、重要単語や略語は日本語説明をつける。

【Figure & Table(図表)】

  • 論文からFigure(図)やTable(表)を資料に添付する。各FigureやTableに日本語でLegend(図の説明文)の簡単なサマリーを入れ、図の説明には結果(AとBを比較し、AがBより有意に多いなど)。Figure数が多い場合は重要と思われるFigureを選択する。論文のコアではないFigureの場合は添付しなくてもよい。

【まとめ】

  • この論文の何が重要なのか、何が興味深いのか、限界は何か、今後の研究展開や論文に対する課題などもまとめる。

発表:伝わるように伝える

論文内容を理解し、参加者が理解可能な資料を準備する。Abstract、研究背景、結論、Figure、まとめの順に説明していくが、その時、対象者に伝わるように伝えることが重要(高校生にわかる、が基本)。難解な内容であれば平易な説明を加える。原稿を読むと伝わり難い。発表のシミュレーションをしておくとよい。