2019年11月、カメラ2台3脚2台を担いだ元気な女性が東京から取材にこられました。
翌2020年5月5日の子ども(バヌアツの言葉でピキニニ)の日、全国ネットで放映されました。バンジージャンプは、毎年4月~6月に行われるヤム芋の豊作を祝う儀式で、現地では「ナゴール」とよび、30mの高さからペニスサックだけの男性が足首に植物の蔓を結び、櫓の上で見物人に対して、パ―フォンマンスしてから飛び降ります。着地すると同時に「グシャ」という音と共に櫓が揺れます。
櫓は全て森から採取した素材で、1か月ほどかけて組み立てます。接地する時の衝撃は蔓の長さと、蔓が伸び切ったときに櫓の跳躍台の先端が折れること、着地点の湿った柔らかい土でやわらげられます。櫓の下では、村人たちが踊りと歌で櫓の男を励まします。バンジージャンプは男性の通過儀礼ともいわれ、跳んで初めて一人前の男となります。跳躍台の先まで行って引き返す青年もいましたが・・・飛ばないと、飛べるまで肩身の狭い思いでいなければなりません。