従 来 型 と の 比 較
従 来 型 と の 比 較
ここでは、従来型との比較を主にトゥイーターを対象として行っています。なお、フルレンジスピーカーおよびヘッドフォンについても、トゥイーター帯域における時間特性(Impulse・ETC・STEP)の測定結果を用いて比較を行っています。
各方式の音質および音場再現の差は、直接音の後に現れる成分(遅れた音)の量とその収束の速さによって決まります。
比較帯域を統一することで、各方式における遅れた音の発生状態を同一条件で直接比較することが可能となります。
また、高域帯域では時間分解能が高く、Impulse・ETC・STEP において遅れた音が最も明確に観測されます。そのため、各方式における時間特性の違いを最も直接的に評価することができます。特に高域における時間特性は、音像の輪郭や定位、空間の広がりといった音場再現を直接的に決定する要因であり、その評価は音質検討において極めて重要です。
したがって、高域帯域を対象とした Impulse・ETC・STEP 応答に基づき、遅れて到達する成分(遅れた音)の量およびその収束特性を主な評価指標として比較を行います。
AMT(Air Motion Transformer)方式は、1960年代にOskar Heilによって提案されたトゥイーター方式で、アコーディオン状(蛇腹状)に折り畳まれた振動膜を特徴としています。
ここでは、AMT方式の代表的な製品として、同方式の高性能モデルとされる Mundorf AMT21CM2.1-C と、米国のスピーカーパーツメーカー Dayton Audio が製造する AMT2-4 について測定を行い、その特徴を記述します。
平面磁界駆動型は、一見すると VCD(Voice Coil Diaphragm)方式と同様に「振動面全体を駆動する構造」を持つため類似しているように見えますが、実際にはその物理的挙動は大きく異なり、結果として得られる特性および音質も本質的に異なります。このような差異は、Impulse・ETC・STEP応答において明確に観測され、音の立ち上がり、収束速度、解像度などの聴感上の差として現れます。
平面磁界駆動型は、スピーカーのトゥイーター用途としては採用例が少ない方式ですが、ここでは平面磁界駆動型ヘッドフォンである OPPO PM-3 を対象に測定を行い、そのImpulse応答、ETC、およびSTEP応答を解析しました。
これにより、平面磁界駆動型のトゥイーター帯域における特徴を具体的に示します。