余市町のパンフレット「佐川ちかと余市」が素晴らしい
「幻の天才、佐川ちか」の足跡を詳しく解説し、同時に余市町の歴史を年表や昔の写真で綴ったパンフレットを、先日余市駅舎内の観光案内窓口で頂いてきました。
ワインや海産品、観光施設などを紹介するパンフは見慣れていましたが、この「「佐川ちかと余市」を手にした時には鳥肌が立つような感動を覚えました。
余市が生んだ天才詩人の佐川ちかは、昭和11年(1936年)、僅か24歳で東京で病没しました。
以来文学愛好家からは高く評価された存在でしたが、2022年、「佐川ちか全集」が刊行されると、詩集としては異例の大ヒットとなり、全国の書店では特設コーナーが設置されるほど注目を集める天才として紹介されています。
余市から小樽の高等女学校(現桜陽高校)に通学する列車からの風景を詩情豊かに詠ったものが好きです。
通学列車には途中塩谷の駅から、ちかの兄川崎昇の親友である伊藤整が乗ってきます。兄の昇はちかとの交際を伊藤整に進めますが、妹のように可愛がっていた伊藤整は応じなかったそうです。
皆さんも是非、改めて「佐川ちか」を検索してお楽しみください。
今回手にしたパンフレットは、13ページもある素晴らしいもので、余市ファンなら一家に一冊常備しておきたい傑作です。
余市を訪問の際にはぜひ手に入れてはいかがでしょうか。
余市水産博物館、小樽市立文学館には佐川ちかの常設展示コーナーがあります。(加我)
パンフレット表紙
佐川ちか(小樽市立文学館蔵)