DOMAINE MONT(ドメーヌモン)
山中 敦生 さん


プロのスノーボーダーがワインづくりのプロに!

「ワイナリーアワード2022」 の3つ星を受賞されたドメーヌモンの山中敦生さんにお話を伺いました


山中さん

山中さん、ご出身はどちらですか

山中さん

茨城県古河市出身です。

北海道に移住されるまでの経緯をお聞かせください

山中さん

私は、大学時代にスノーボードに熱中し、冬は栂池高原スキー場のホテルでリゾートアルバイトをしながらインストラクターの資格を取得しました。

一人で北海道に滑りに行った際、北海道のパウダースノーに魅了され、翌2000年にサホロリゾートにてスノーボードインストラクターとして採用してもらいました。翌2001年からウインターシーズン中はルスツリゾートで2015年までインストラクターとして従事しました。2005〜2015年までスノーボードスクールの校長を務めていました。

そのまま北海道に住もうと思ったのですか

山中さん

はい、北海道に永住したい気持ちがあり、周りの影響もあって農家に興味を持ち出しました。実は、スキーのインストラクターで農家という方がほとんどだったんです。

そんな気持ちを持ちながらもグリーンシーズンの北海道の賃金は安かったので本州に戻り、リゾート地などのレストランに派遣される派遣社員として生計を立てておりました。

そこでブドウやワインとの関りが始まったのですね

山中さん

はい、あるリゾートでワインを取り扱うレストランに派遣されたことが切っ掛けとなり、ワインの勉強を始め、ソムリエの資格を取得しました。

この頃からワイン用ぶどうの栽培に興味を持ち、ワイン用ぶどう農家として生計を立てられないか模索し始めました。

何故、「余市」だったのでしょうか

山中さん

蘭越町の松原農園さんや、栗沢の中澤ヴィンヤードさんなどを見学したのち、ドメーヌタカヒコの曽我さんに出会い、曽我さんの考えに共鳴し2014〜2015年まで研修生として採用してもらいました。幸い、ブドウ栽培にうってつけの土地を登地区で取得することが出来たので、2016年、妻と二人で念願の醸造所「ドメーヌモン」を開設することが出来ました。

余市は丘陵地で果樹栽培の歴史も長く、ワイン用ぶどう栽培に適した土地です。また家族経営的な小さなワイナリーも増えてきて魅力のある町になってきていると思います。

最後にどんなワインづくりを 目指しているかお聞かせください

山中さん

せっかく日本という雨の多い土地で、他の世界のワイン産地よりも苦労してワイン用ぶどうを育てているので、雨の多い国にしか表現できないワインを目指しています。凝縮した果実味よりも繊細で複雑な果実味、そして日本の土壌で表現しやすい旨味のあるやさしいワインを造っていきたいと考えています。

雪深い冬を心から愛し、雪解けとともに畑仕事に没頭する山中さん、まさに現代人が理想とする生き方を地でいく方ですね。早稲田大学で英文学を学んだとお聞きしましたが、そんな素養の中で培われた人生を余市でおう歌してください。ブラボー! (加我)