プロジェクト
1. プロジェクト・アクシオン
2014年3月〜現在
誤情報とヘイトで汚染されたインターネットの情報流通を高度化するためのニュース・サービスを作るプロジェクト。
Axion(アクシオン)というプロジェクトの始まりは吉田がインドネシアでSNS等を利用した情報操作オペレーションが2014年の同国大統領選挙において行われ大混乱に陥ったのを目の当たりにしたことを契機としている。
Axionは人々をスクリーンに張り付かせ、無駄な情報を取得するように仕向けることを正当化するインターネット経済の転換を図るプロジェクトである。詳しくはビジョンとミッションを呼んでいただけると助かる。これはコネクテッドデバイスが世界中に普及する中で、社会が不安定化し、その叡智を失ってしまうことを防ぐための挑戦である。ぜひ応援いただけると嬉しい。
Axionという名前は、存在が予測されたダークマターからつけた。人々を惑わすような誤情報や低品質情報ではなく、人々を興味深い方向へと導く予想された未来を我々のプロダクトが生み出すことがその命名の意味である。詳しくはこのサイトを参照ください。
テック系ニュースサイトの運営
2015年7月〜2018年4月
2015年から個人でテクノロジーに関するブログを執筆し、後にそれをニュースサイトに変更。
Wordpressを利用してセルフホストしたサイトは、暗号通貨ブームを背景に暗号通貨関連のコンテンツへと移行。
サイトは最大で月間30万アクティブユーザー(MAU)を達成。
コンテンツのほとんどは吉田拓史によって執筆された。
この活動はYouTubeチャンネルと同時に展開された。
暗号通貨少額決済ニュースアプリケーションの開発
2017年9月〜2018年4月
コンテンツごとの少額決済プロジェクトを開始。
最大30万MAUのニュースサイトでクレジットカードの少額決済を検討したが、数十円の取引に対する手数料が高く、これを断念。
代わりに暗号通貨を用いた決済の導入を検討。
Wordpressプラグインを通じたビットコイン決済を試みたが、ビットコインの性能の限界や利用者のリテラシー要求による障壁が存在。
少額決済を円滑化するライトニングネットワーク技術の商業利用が困難と判断。
2018年半ばの金融庁の規制強化を受けて、最終的に開発を断念。
動画制作
2017年9月〜2018年4月
元大手国営放送のディレクターと豪州人ビデオクリエイターの支援を受けて、米大手テクノロジー企業のイベントやラウンドテーブルをYouTube番組化。
YouTubeチャンネルを開設し、自宅をスタジオに改修して多数のビデオ制作を行った。
豪州人クリエイターをディレクターとして起用し、会社のプロモーションビデオを制作。
Adobe Premiere Proを使用した動画編集とAdobe PhotoShopによるサムネイル画像の作成を実施。
Webアプリケーションの開発
2018年4月〜2019年3月
ウェブアプリケーションを開発し、ヘッドレスCMSであるContentfulを使用。
静的ページジェネレーター、React、NodeJSを利用し、事前にデータを埋め込んだ静的HTMLを生成。
配信するWebアプリケーションとコンテンツを管理するCMSを完全に分離したアーキテクチャ(Jamstack)を採用。
後にGhost CMSへの乗り換えを行い、Jamstackアーキテクチャを放棄。
NetlifyやFirebaseなどのBackend as a serviceを利用した。
Githubのリンク
Firebase App [https://github.com/taxiyoshida/gatsby-firebase-app]
Netlify App [https://github.com/taxiyoshida/gatsby-starter-netlify-cms]
フェイクニュース、偽情報、誤情報の研究
2017〜2023年
2014年、インドネシアの大統領選挙でSNSを使った大規模なフェイクニュース作戦に遭遇。
2017年、米大統領戦や英国民投票での扇動やフェイクニュースの問題が顕在化し、独立的に研究を開始。
世界中の論文やセキュリティリポートを読み、インドネシアでのソーシャルメディアを用いた精神ハックがグローバルに展開されていたことを確認。
ビジネスに直結する分野として、計算社会科学、セキュリティ、機械学習の論文を独自に研究。
推薦システムの研究
2018〜2023年
サービスにとってレコメンデーションシステムが鍵であると認識。
偽情報や低品質情報の流布にレコメンデーションシステムが重要な役割を果たしていることを発見し、研究を行った。
広告モデルにおけるコンテンツ推薦では、マルチステークホルダー環境下で考慮すべき特徴量が多く、難易度が高い。
サブスクリプションモデルにおけるコンテンツ推薦は、ステークホルダーがプラットフォームとユーザーのみで、考慮すべきパラメーターが少なく、難易度が低下する。
バックオフィスの構築・運営
2019年4月〜2023年12月
バックオフィスを立ち上げ、財務、経理、税務、法務の業務を担当。
5期分の決算を完了し、うち2期は単独で申告を行った。
Excelを使用した財務シミュレーションに基づいて事業計画を策定。
通常は司法書士が行う法務局における様々な登記手続きを自ら実施。
製品計画の策定
2019年4月〜2020年12月
ペイウォール、レコメンド、決済、認証、CDN、Marketing Technologyなどニュースコンテンツプラットフォームの要素技術を包括的に学び、策定した。
製品計画 (Product Plan) - 2019年12月: https://docs.google.com/presentation/d/1FcH8ek478eA4ezjnY9jot4spL-5ZyE-DEoptci7QBdM/edit?usp=sharing
MVP(Minimal Viable Product)の開発
2020年1月〜2020年3月
SketchとCanvaを使ってUIをデザイン。
Static site generatorからの脱却。通常の編集部が運営するのは、難しいという結論に至った。
モダンなNode.js技術スタックを基に構築されたオープンソースのプロフェッショナルな出版プラットフォームのGhost CMSを採用。Ghostには、コンテンツ管理と出版を容易にするために設計されたContent(コンテンツ)とAdmin(管理)の二つのセクションが含まれているJSON APIが特徴。デスクトップエディターからの出版、編集ワークフローの管理、マーケティングプラットフォームとの統合など、さまざまなタスクに対応する柔軟性を持っており、ヘッドレスCMSとして機能する。
決済はStripe、認証はGhost(Pro)付属のもの。
MVP1による市場調査 2020年
2020年4月〜2020年10月
月に最大で90本の記事を1人で作成
ニュースレターとポッドキャストも同時展開
累計ユーザー17万2,000に達する。1万2,000の再訪問を繰り返す熱心なユーザーを確保した。
ユーザー数を追わず、将来的に課金可能性の高いロイヤルユーザーを確保することにした。ユーザーは20〜40代男性で、富裕で高リテラシーの層。
ユーザーエンゲージメントの指標として着目した滞在時間は、上位4記事で10分を超えた。通常のニュースサイトでは考えられないレベルの利用時間だった。ポッドキャストでも同様の傾向を収めた。聴取回数794回の回では、利用者の34分の番組。最後の2分まで、8割の聴取者が聴いた。
ポッドキャスト製作・配信
2020年4月〜2023年12月
2020年にテクノロジートレンドに関するポッドキャストを開始し、Spotify、Apple Podcast、Ankerで配信。
2021年、米国株式市場が活況を呈する中、ホストとしてTech IPOについてテクノロジー業界の視点から解説し、財務面の解説も加えた。
配信、サムネイル画像の作成、説明文の記述、AIによる文字起こし、ソーシャルメディアマーケティングを担当。
1エピソードあたりのリスナー数が1,000人を超えることも。
聴取者がスティッキーであり、30〜40分の番組で途中で離脱する割合が2割にとどまる回が複数回あった。
SNSを使った個人投資家からの資金調達
2021年3月〜2023年5月
弊社は通常のエンジェル投資家ではなく、運営するニュースサービスの読者から資金調達を行った。
関連法令を調査し、適法性を確信した後にインターネットを通じて投資の呼びかけを実施。
この呼びかけにより、合計24人の個人投資家から3,300万円の資金を調達。
最終的なバリュエーションは16.5億円に達した。
MVP2による市場調査
2022年4月〜2023年12月
The Economist、Bloomberg、Financial Times、New York Times、Scientific Americanの記事を月に最大130記事、翻訳し、配信。並行してオリジナル記事を執筆。ニュースレターとポッドキャストの同時展開でもあった。
MVP2は22万人の月間アクティブユーザー(MAU)に利用された。
月額1,500円のニュースサブスクリプションで3.5%という低いチャーンレートを達成し、45,000円のライフタイムバリューを生み出した。
製品管理、ソフトウェアエンジニアリング、デジタルマーケティングの全てを統括した。
2,000人の購読者を持つニュースレター、エピソードあたり1,000人以上のリスナーを持つポッドキャスト、YouTubeチャンネルを主導した。
合計3,300万円の資金を調達し、最終評価額は16億5,000万円に達した。
ニュースレター執筆
2021〜2023年
テクノロジー系の内容で週5本送付した。
約1,700人が購読。うち100人は月額1,500円の有料購読を行っていた。
1週間の間に送付されたメールの開封率は長期にわたり5割を超えていた。
日本のスタートアップ業界の調査
2018〜2023年12月
米国、中国、欧州と比べてベンチャーキャピタルの市場規模が脆弱であり、日本の証券市場が非常に小規模なIPOを容認することから、スタートアップの小規模化が進んでいることを明らかにした。
スタートアップと投資家の間の投資契約や商慣行が著しくシビアであり、スタートアップの起業家や従業員が不公正なダウンサイドを背負っていることを明らかにした。
大手コングロマリットの財務分析
2022年12月〜2023年12月
ソフトバンクグループは、財務と会計が極めて複雑で、日本のメディアや証券会社の正確な理解のレベルを超えていた。
会社の主要経営指標であるLoan to Value(LTV)とNet Asset Value(NAV)について分析を実施。
日本の株式市場の規制で要求される開示の範囲内で利用可能な限定的な情報と、国内外の報道や公開情報、有価証券報告書、裁判所提出文書などを突合して、同社の公開株式および非公開株の資産、さらにはオフショアの負債を分析。
この分析の妥当性は、同社が非上場株の価値を大幅に引き下げ、債務を再構成した際に示された。
加えて、米国と英国の法定文書や英国議会への提出文書、マーケティング資料や報道などを調査し、スイス大手金融機関とコングロマリットの紛争の状況を明らかにした。
【結果】
このシリーズは、非常に専門的な内容であるにもかかわらず、金融、規制、テクノロジー業界にまたがる20万人以上の読者を獲得した。
[Link]
[スプレッドシート]SBGのLTV、NAV算定[吉田拓史、株式会社アクシオンテクノロジーズ作成]
iOSアプリ開発(α版)
2023年4月 - 2023年5月
投資家の要求に応え、iOSアプリのアルファ版開発を開始。
アプリ開発にはミニマリストのデザイン手法を採用。
SwiftやXcodeなどの従来のツールを使用してアプリを作成。
開発過程で技術スキルを段階的に向上。
iOSアプリ開発(β版)
2023年5月 - 2023年7月
iOS用モバイルニュースアプリ「Axion」を開発し、幅広いスキルセットを展示。
Flutterで作成されたベータ版のプロジェクト全般を、ソフトウェアエンジニアと共に管理。
ユーザー中心のシームレスなインターフェースを作成することに重点を置いたUIデザインを実行した。
開発プロセス全体で効果的なプロダクト戦略を確保。
初期概念からUIデザイン、技術実装に至るまで、iOSアプリ開発のすべての側面を一人で扱う能力を示した。
2. DIGIDAY Japan (米系デジタルマーケティングメディアの日本版)
デジタルマーケティングの翻訳体系を構築、ローカライズ
2015年7月〜2017年9月
米国で流行していたデジタルマーケティングやアドテクノロジーについて、日本語での確定的な翻訳体系が整備されていなかったため、誤った知識が流通していた。
翻訳手法と体系を確立し、編集パイプラインを構築した。
日本のビジネスパーソンが理解しやすいように、最適なボキャブラリーと知識体系を調整。
効果的な対訳がなかったデジタルマーケティングに関する翻訳を作成し、月に60本の翻訳記事を供給した。
日本のメディア業界における米国のデジタルマーケティング関連知識を持つ有数の人材となり、広告代理店やコンサルティングファームによって模倣された。
「デジタル」と形容される市場の始まりとなり、立ち遅れていた日本の業界が前進するきっかけを作った。
オリジナルコンテンツの制作
2015年7月〜2017年9月
日本のビジネスパーソンの嗜好に合わせたコンテンツ制作を実施。
大手メディア企業のデジタル担当役員に対するインタビュー企画を行い、米系企業幹部の訪日時には英語での取材を実施。
日本側の編集体制を整備し、デジタルマーケティングに関する日本語の用語体系・知識体系を確立。
パブリッシャー幹部のインタビューシリーズの製作
2015年7月〜2017年9月
大手新聞社と大手出版社のすべてのデジタル担当幹部をインタビューし、メディア企業のデジタル化をめぐるコミュニティを確立。
アドテク / Martech ベンダー / 大手プラットフォーム幹部のインタビューシリーズの製作
2015年7月〜2017年9月
多数の欧米企業幹部のインタビューを行った。アドテクやマーケティングテックの専門的な内容。インタビューは主に英語。
カンファレンスビジネスの確立
2015年7月〜2017年9月
日本企業と海外企業の幹部をインタビューし、収益の柱だったカンファレンスへの出席とスポンサーシップを取り付けた。
主要な収益源である、60の新聞社・出版社と30社のテクノロジーベンダーを集めたカンファレンスの成功に寄与。定期開催化。
グループ会社が受注した米大手企業のオウンドメディアの立ち上げにおいて、翻訳とオリジナルコンテンツ制作に協力し、円滑な進め方を実現した。
広告制作
2015年7月〜2017年9月
大手飲料メーカーのブランディング戦略を説明する動画を製作。ブランディングの対象となった飲料をFlashアニメーションを採用したビジュアルとマーケティングピッチで訴求した。要求されたエンゲージメントを実現した。
3. じゃかるた新聞 (在インドネシア)
ガソリン補助金汚職の調査
2013年10月〜2014年10月
インドネシア政府の石油燃料補助金に関する汚職問題をスクープ。
外国人ジャーナリストとして初めて、この汚職疑惑に関する調査報道を行った。
100人以上の関係者への取材と、膨大な公的文章、報道、資料を分析。
政府内での「石油利権」の存在、裏金による国政への影響、エネルギー政策、国家財政への深刻な影響の疑いを明らかにした。
【リンク】
石油マフィア(上)「シンガポールのゴッドファーザー」 (記事が消失、理由不明)
石油マフィア(中)「石油精製阻む高い壁 カレン社長辞職の背景 (記事が消失、理由不明)
石油マフィア(下)「低品質石油ザタピ」 (記事が消失、理由不明)
総選挙とインドネシア大統領選挙を巡る調査
2013年4月〜2014年11月
2014年のインドネシア大統領選挙において、日本の情報源の中で最も重要かつ正確な情勢分析と予測を継続的に提供。
分析は、過去の大統領選挙の学習、行政・政治・司法システムの理解、社会文化の把握に基づいていた。
政財界へのコネクションによる取材、新聞や雑誌、書籍、オンラインメディアのリポート、公文書、政府統計、現地企業調査、リサーチペーパーの分析を行った。
ジョコ・ウィドド大統領の伝記を執筆
2014年1月〜2014年12月
ジョコ・ウィドド大統領の幼少期から、ソロ市長時代、ジャカルタ特別州知事、大統領就任まで徹底的な調査。累計で関係者200人以上にインタビュー。新聞や公文書、論文をくまなく調べた。
ジャカルタの都市問題の連載
2012年〜2015年2月
ジャカルタの都市計画、都市問題、都市インフラに焦点を当てた隔週コラム「ジャカルタ・フォーカス」シリーズを開発・主導。
ジャカルタの都市計画の破綻と、建築学修士の同僚からの影響を受け、都市のダイナミクスを深く探求することに着手。
ジャカルタの都市開発の課題と機会についての洞察に満ちた批判的分析を提供するために、徹底的な調査とインタビューを実施。
複雑な都市計画の概念と問題を幅広い聴衆に分かりやすく提示し、公衆の認識と対話を促進。
都市計画者、地方政府の職員、コミュニティリーダー、土建企業、日系企業、ODA元の日本政府と協力し、ジャカルタの都市問題に対する多様な視点と潜在的な解決策を提示。
ジャカルタの都市計画と開発に関する公衆の関与と情報に基づいた議論を増やすことに貢献。
アジア太平洋(APAC)の国際政治を取材
2011年4月〜2015年2月
2013年10月7日と8日にインドネシアのバリで開催されたAPEC首脳会議では、環太平洋パートナーシップ (TPP) や地域的な包括的経済連携(RCEP)という経済連携をめぐる国際的な議論を分析し、報じた。
2013年10月9日、ブルネイ・バンダルスリブガワンで開催されたASEAN首脳会議では、ASEAN一部加盟国と中国との間で領有権紛争が続く南シナ海問題について、「南シナ海行動規範(COC)」の早期締結を目指す議論に焦点を当て、報じた。
インドネシア政府と様々な国家の間における2国間首脳会談の取材多数
マルティ・ナタレガワ・インドネシア外務大臣とのラウンドテーブルに参加
日本とインドネシア間の二国間首脳・大臣会談の取材多数
日系製造業企業の東南アジア拠点の観測
2010年9月〜2015年2月
在インドネシア日本企業コミュニティの取材。同国には、日系製造業の巨大な集積と同時に、日系金融、商社などの強力なプレゼンスがあり、それを取材。
工業団地の建設、「チャイナ・プラス・ワン」による日系製造業の移転ラッシュや日本のビジネス環境の悪化、日系企業がシェアの大半を占める自動車・二輪車産業などを取材。