毎週・毎朝、手術前の患者さん、手術後の患者さんの症例の状況を科内で共有し、患者さんの治療方針や今後の注意すべき点について議論を行い決定しています。臓器・疾患に応じた診療ガイドラインに準拠しならが、患者さん個別の状態について把握し、適切な治療・ケアができるように検討を重ねながら、進めていきます。
治療とは、手術に留まりません。医療とは、外科的な治療の前後も含め、トータルに考えなければなりません。患者さんが、どのような生活習慣をも持った方なのか、社会的背景を持った方なのか、患者さんの社会復帰へ向けて、多職種で連携して患者さんをサポートしていくことが重要です。医師のみならず、看護師、薬剤師、臨床工学士、栄養士、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカー(社会福祉士)が協同して患者さんをフルサポートしています。
チーム医療の実践の形は、綿密なコミュニケーション、カルテを通じた情報共有を基本としつつも、多職種の専門家による叡智を反映されるために一同に介して情報共有を図ります。多職種カンファレンス≒会議は、チーム医療を実践し医療の質を向上させることが目的です。医師、看護師、薬剤師、臨床工学士、栄養士、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカーなど一人の患者さんに関わる様々なスタッフが参加します。入院中の患者さんは、入院前は健康に生活をされていることが多いですが、その方は患者さんである前に、お一人の人間です。その人その人によって様々な問題を抱えています。医学的な問題以外にも、家庭の事情など多種多様な課題があります。こういった個別の課題に対しても常にベストを尽くしていくために、専門職種からの多角的な見地を元に、治療を含めた問題解決へ向け、多職種カンファレンスで糸口を見つけています。
月に数回程度、チームメンバーで相互勉強会を行っています。多職種の様々な立場の人材が、自分の経験、得意分野、実績を踏まえた発表を行い、今日の医療、明日の医療の質向上に努めています。