二枚貝の生殖工学に関する研究

二枚貝は日本の現存種で約1000種が知られ、水産業に必須の生物種も多く存在する有用生物です。これら二枚貝では雌雄異体種と雌雄同体種が混在し、性の表現型も多様に進化しています。しかしいずれの種においてもその性決定・性分化・性転換の分子機構の全容は解明されておらず、水産増養殖において性統御技術を開発するための基礎生理学的な知見が欠落した状況にあります。そこで本研究室では、二枚貝類の生殖機構に関与する遺伝子機能の解明するため、遺伝子導入やゲノム編集を用いた二枚貝の生殖工学技術の開発に取り組んでいます。

ホタテガイの性分化機構

雌雄異体のホタテガイは0-1歳で性分化しその翌年は性転換が起らない。

ホタテガイが雄性先熟かは未だ不明である。

ホタテガイ受精卵へのマイクインジェクション

ホタテガイ受精卵へマイクロインジェクション(左図、Fast green; 右図、GFP mRNA)導入1日後においてGFP蛍光が観察される。