南大阪応用数学セミナー
次回のセミナー
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第78回 7月27日(土)(大阪公立大学中百舌鳥キャンパスA12棟)
第78回 7月27日(土)(大阪公立大学中百舌鳥キャンパスA12棟)
15:00-16:00
15:00-16:00
森 龍之介 氏 (明治大学)
森 龍之介 氏 (明治大学)
空間周期的な2次元帯状領域における外力項付き曲率流の解の伝播とブロッキング
空間周期的な2次元帯状領域における外力項付き曲率流の解の伝播とブロッキング
本講演では,空間周期的な2次元帯状領域における外力項付き曲率流の解の伝播とブロッキングの条件を領域の形状で特徴づける問題について考える.Matano-Nakamura-Lou 2006では,領域の境界の凹凸がゆるやかであるという仮定の下で,外力項付き曲率流の古典解の時間大域的存在が示されている.さらに,領域の最大開き角という概念を導入することで,解の伝播とブロッキングの条件の特徴づけが与えられている.一方で,領域の境界の凹凸が険しい場合には,外力項付き曲率流の古典解の時間大域的存在は成り立つとは限らない.また,領域の境界の凹凸が険しい場合には,Matano-Nakamura-Lou 2006における,最大開き角を用いた解の伝播とブロッキングの条件の特徴づけが成り立たないような領域の例が構成できる.
本講演では,空間周期的な2次元帯状領域における外力項付き曲率流の解の伝播とブロッキングの条件を領域の形状で特徴づける問題について考える.Matano-Nakamura-Lou 2006では,領域の境界の凹凸がゆるやかであるという仮定の下で,外力項付き曲率流の古典解の時間大域的存在が示されている.さらに,領域の最大開き角という概念を導入することで,解の伝播とブロッキングの条件の特徴づけが与えられている.一方で,領域の境界の凹凸が険しい場合には,外力項付き曲率流の古典解の時間大域的存在は成り立つとは限らない.また,領域の境界の凹凸が険しい場合には,Matano-Nakamura-Lou 2006における,最大開き角を用いた解の伝播とブロッキングの条件の特徴づけが成り立たないような領域の例が構成できる.
ここでは,時間大域的存在が成り立つような弱解のクラスで解を捉えなおすことで,解の長時間挙動を考える.また,領域の有効開き角という概念を導入することで,解の伝播とブロッキングの条件の特徴づけが与えられることを示す.本研究は,俣野博氏(明治大学MIMS)との共同研究である.
ここでは,時間大域的存在が成り立つような弱解のクラスで解を捉えなおすことで,解の長時間挙動を考える.また,領域の有効開き角という概念を導入することで,解の伝播とブロッキングの条件の特徴づけが与えられることを示す.本研究は,俣野博氏(明治大学MIMS)との共同研究である.
16:15-17:15
16:15-17:15
下條 昌彦 氏 (東京都立大学)
下條 昌彦 氏 (東京都立大学)
非局所拡散を伴う反応拡散方程式に対する単安定進行波解の安定性
非局所拡散を伴う反応拡散方程式に対する単安定進行波解の安定性
反応拡散方程式の単安定進行波解の重み付き空間における大域的な安定性について考える.被食・捕食系などの比較原理が成り立たない反応拡散方程式系を扱う.まず,拡散係数が等しい反応拡散方程式の進行波への収束問題について,エントロピー密度を用いる一般的な定理を紹介する.この一般論は数理生物学や感染症問題に現れる反応拡散方程式へ応用が可能である.次に,拡散に非局所遠距離相互作用がある問題への拡張とその応用について論じる.
反応拡散方程式の単安定進行波解の重み付き空間における大域的な安定性について考える.被食・捕食系などの比較原理が成り立たない反応拡散方程式系を扱う.まず,拡散係数が等しい反応拡散方程式の進行波への収束問題について,エントロピー密度を用いる一般的な定理を紹介する.この一般論は数理生物学や感染症問題に現れる反応拡散方程式へ応用が可能である.次に,拡散に非局所遠距離相互作用がある問題への拡張とその応用について論じる.
運営委員 :高橋太, 砂川秀明, 壁谷喜継, 物部治徳, 菅徹, 濱本直樹, 佐川侑司, 阿部健(大阪公立大学・理)