特別支援教育における道徳教育について日々思ったり感じたりしていることを、全国の先生方に書いていただきました。
熊本県立小国支援学校 日置健児朗先生
「特別支援学校で道徳? 難しくないかな・・」
「自立活動でも取り組んでるから大丈夫じゃないの?」
「先行研究の事例・・齋藤先生と細川先生の2つ?! どうしようか・・」
私が初めて道徳科の研究に携わるときに感じた思いです(笑)
あれから5年が経ちました。熊本大学教育学部附属特別支援学校での在任時に、所属学部の先生方や熊本大学の先生方と試行錯誤や苦労を共にしながらの授業づくりに始まり、学会での発表や論文投稿など様々な機会にアウトプットして、ご意見や学びを得ていきました。
また、私自身が道徳科の学びが薄かったこともあり、全国の小中学校の先生方が開催されている研修会に全て参加し、基礎的なことや教科書の読み取りなどの授業づくりに関することを学ばさせてもらいました。
その中で、「特別支援教育での道徳科となると、どのような観点で考えたり、支援のための教材が必要になったりするのか」と考えながら参加することで、様々なアイデアが浮かんだり、学びを得たりすることができました。さらには先行して実践されている先生方と繋がることができ、特別支援教育における道徳科についても互いに考えたり、語り合えたりするようになりました。現在でも学習会への参加や先生方との繋がりを大切にしながら、学びを続けているところです。
その中でも、私の道徳の学びの深まりを更に強烈にしてもらったともに、新しい景色を見せていただいた方との出会いがありました。
その名も、「齋藤大地先生」
先生との出会いを通して、知的障害特別支援教育における道徳科について共に語り合い、学びを深め合う中で、「学習会が開けたらいいですね☆」との互いの想いが繋がり、オンライン学習会の開催が実現しました。現在3年目となり、全国の特別支援学校における取組や実践を聞くことができ、更に意見や情報交換できる素晴らしい機会を得ています。また、共に思いを紡ぎ合える先生方と出会え、新しい刺激を受けています。
さらには、齋藤先生と日本特殊教育学会に参加する中で、道徳科の取組で発表をされていた先生方と出会い、知見が広がったとともに、同じ観点での取組みや更に発展した授業づくりをされていることを学びました。今年の学会で、初めて先生方と対面でお会いできたことで、生でお話ができる喜びを久しぶりに味わうことができました。繋がった先生方とは、定期的にオンラインやメールにて、皆で授業づくりや評価などの課題について語り合えるとても大切な存在となりました。
このような出会いと学びの機会を通して、私自身の特別支援教育における道徳科の授業づくりや考え方もステップアップできていると有難く実感させていただいています。
これも齋藤先生との出会いがなければ、一人でここまで広げることはかなり難しかったと思いますし、時間も要したと思います。さらに、私にいろいろと温かい気持ちで教えていただけたり、語り合っていただけたりする全国の先生方のお陰だと改めてありがたい気持ちでいっぱいです。
この年末年始にかけて、これまでの私の積み重ねてきた特別支援教育における道徳科の実践や考え方などを改めて振り返って、見つめ直してみました。
「今の状況へ過信していないだろうか」「道徳科の基礎的なことを踏まえて授業や評価ができているか」「私が取り組んでみたいこと、頑張ることはどんなことか」など、思いを巡らせました。
この思いを齋藤先生にお伝えしたところ、
「今年は初めて対面で日置先生とお会いできた素晴らしい年でした!来年も今年以上に様々なことにチャレンジしていきましょう。」
凄くほっこりしましたし、とても信頼のおけるパートナー的存在であると改めて実感し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
今、私は新たな目標を持って、特別支援教育における道徳科の実践について様々なことにチャレンジを始めました。私も未知なことにチャレンジすることへの不安や分からないことも多いです。しかし、齋藤先生と共に語り、考えさせてもらいながら進んでいこうと思います。また、もう一つの想いは全国の特別支援教育で道徳科に取り組まれている先生方と繋がり、 共に語り合い、思いを共感しながら情報交換して、仲間が増やせたら幸いだと考えています。
特別支援教育における道徳科の授業づくりは、様々な課題や悩み直面されることも多いかと思いますが、ぜひ私や齋藤先生、志しを共にできる先生方と共に認め・誉め・励まし・伸ばし合いながら取り組んでいきましょう。 オ――――――――!!