○新装増補『教行信証を読む』
法蔵館発行 ISBN978-4-8318-6550-2 新装版2017.10.25 四六版280頁 2300円(税別)送料500円
《コメント》
難解と敬遠されてきた親鸞の主著『教行信証』をやさしい口調で語った臨場感あふれる講義録。新たに「索引」を付けて新装版にて復刊。
櫻井鎔俊和上は、七里恒順和上・村田静照和上の法脈を受け継ぎ、現代に生かした「念仏の大徳」でありました。親鸞聖人の主著『教行信証』の核心を明らかにし、大乗仏教のエッセンスを現代に公開した本書を、真宗仏教に関心を寄せるすべての人々に強くお薦めしたいと思う。(坂東報恩寺住職・坂東性純)
小見出し
総序
教巻
心と形/お釈迦さまがこの世に出られたほんとうの意味
行巻
すばらしく値うちの高いお念仏/称えなくても……/称えてさえいれば…/なぜナマンダブ/ほんとうの喜び/称えるまんまが/仏が人間の声をかりて/めざめさせられた悪人/慈悲のきわまり
信巻
別序/念仏が私たちの腹に入ってきて/集めたご文が尊い/信心は人間の意識の中にありながら…/長生きして死なないように/如来が来てくださった/人間の思いが信仰かな?/信心はさとりの世界より/私を見とおして願いがたてられた/飛行機に乗りさえすれば/大きなごほうび/本来は一つ/三つの心がそのまま一つ/うそのまじわらないまごころ/大悲のおこころ/願いのこころ/安心はどこで/ふたがあっては/お念仏のともなわない信心では/信の前にはみな平等/つかめばにせもの/たまわる信心とは/往生が定まれば/誤解をただす/いっそくとびのわざ/自力も他力も弥陀のまごころ/ぼんやり聞いていては/体験者はいない?/お経を読むにも/よき師を求めて/カゼひき信心、ドロボウ信心/よろこびが?/お念仏も称えないで/聞いたそのまんまが/ご利益とは/信心、信心というが/火に焼かれて/これほどありがたいのに/心の難病人/体も心もくたくた/救いのスタートライン/救いなき者のために/阿闍世へのホスピス/友だちほど大事なものはない/「罪がない」にも大違い/如来のシナリオ、だから喜べる
証巻
ようするに念仏――行の中に信/法然より親鸞へ/ほんもの・かりもの、くらべてみれば/人と生まれた意味/見える世界、見えない世界/限りなくひらかれてゆく/終着駅が始発駅/トンネルの出口/世に出てくるすがた/握れば一つ/ハタラキをいただけば/三つの快楽/今いただく利益/おれが教えた、おれが救った?/舞台裏でのリハーサル/還相回向が行方不明
真仏土巻
仏というも浄土というも南無阿弥陀仏/光明を聞き、光明を称える/救われないものはない/仏に寿命はあるか/ここに救いの縁が/お経か、お念仏か/仏の願い――たった一つの中に/みんな仏になれるのに/如来の変化に涙こぼれる/形のない仏さま/浄土はどこに?/まぁ死んでみるか/心は浄土にあそぶ/真宗のご本尊は?/名がそのまま/光明ばっかり/木像・絵像もみな念仏
化身土巻
真実から方便の味わい/救いのめあては……/おこたり高ぶると……/臨終を心配する人は……/念仏以外のことをやっていても/喜べないのはどうしてか/喜べない悲しさ/うその生活と念仏の尊さ/仏さまのご恩を知れば/後序
《図表》
17願の立名によってみる能所不二/真宗の七高僧/経文と論釈文の中間にご自釈のあるわけ/三心の関係/信楽安心と欲生安心の違い/二双四重の教判/六師外道/三法門・四法門/真仮の対比/還相回向/漸教と頓教/『入出二門偈』における親鸞聖人の法蔵菩薩観/三種の薬/五念門と五果門/真仮三願