神戸大学国際文化学研究科 教授
移住・移民研究センター長
青山 薫
手話通訳/文字通訳あり
後日アーカイブ配信あり
ライブビューイングあり(保育室あり:事前申し込み制)
フェミニズムはセックスワークの廃絶をめざしているのか?
ーーそうとは限りません。一部のフェミニストは女性差別の最たるものとして廃絶をめざし、別のフェミニストは、そこで働く労働者を力づけようとしています。また別のフェミニストは、積極的な性表現として評価しています。フェミニズムは多様であり、とくに性取引にかんする意見の相違が目立ちます。一方、セックスワークも、極端な搾取や暴力の危険と隣り合わせの場合もあれば、他の労働に比べて良いところが目立つ場合もあり、様々です。
この分科会では、セックスワークをめぐるグローバルなフェミニズムの議論を振り返り、誰のために何を良くすることが重要か、私たちに可能なのかを考えます。
講演(録画) 60分
休憩 5分
Q&A 25分
終了後、30分間のZOOM交流会があります。(参加自由)
グランドルールに反するふるまいが見受けられましたら、スタッフによる誘導や、場合によってはご退出いただくことがあります。
※時間は変更になる可能性があります。
専門は社会学、ジェンダー/セクシュアリティ研究、移民研究。なかでも性労働、同性婚、様々なマイノリティの人権擁護など、グローバル化した世界において公私にわたる変化を引き起こす事象について、理論・方法論・実証研究を結びつけて追究している。
主著
『「セックスワーカー」とは誰か―移住・性労働・人身取引の構造と経験』(2007年、大月書店)
Thai Migrant Sex Workers from Modernisation to Globalisation, 2009, Palgrave/Macmillan
Asian Women and Intimate Work, 2013, Brill, 共編著
『東南アジアと「LGBT」の政治—性的少数者をめぐって何が争われているのか』(2021年、明石書店・共編著)
LGBT Politics: Asian Perspectives, 2025, Trans Pacific Press, 共編著
『フェミニズムを学ぶ人のために』(申 琪榮・青山 薫 共編著、2026年、世界思想社)
『シモーヌ 2025年夏号』(2025年、サッフォー)
『シモーヌ 2026年冬号』(2026年、サッフォー)
『セックスワーク・スタディーズ』(SWASH編、2018年、日本評論社)
この分科会は、オンラインのみの開催でした。
事前録画による、青山薫さんの講座を配信した後、リアルタイムでの質疑応答を実施しました。
講座の中で、セックスワークに対して、様々なフェミニストがどのように発言して来たかを簡潔にご紹介いただくと同時に、対立するフェミニストを繋ぐ「第3の道」を示していただきました。
質疑応答では多くの質問が寄せられ、時間の許す限り、登壇者の青山さんに丁寧にお答えいただきました。
さらに、交流会には青山さんもご参加いただき、多くの交流が行われました。
青山薫さん
思いのほか多くの鋭い質問をいただき、フェミニズムにとってセックスワークの権利を認知することが、この20年ほどで重要さを増してきたことが実感できました。こちらも勉強になりました。
対立する2つの立場があることは分かっていたが、特にグローバルな北の性規範と移民排斥がSWの実情やグローバルな南へ構造的に押し付けられてきた問題点を棚に上げるような視点・立場であるという批判など、納得感をもって知ることができた。
セックスワークと女性運動の歴史については理解できたが、女性以外の当事者に関する話が薄く、もう少しさまざまなワーカーの話も知りたかった。