『しばいむら』

えとぶん・ReiKa

あきちゃんは、おおあめの日はいつもおうちでホットミルクをのみます

きょうは、ミルクのなかからひょっこりおきゃくさんがきました

みどりのかめは「おでかけしないかい?」とさそいます

かめにつれられミルクの中へ…

ミルクのむこうはおおきないけで、ほとりのさきにはむらがあります

むらのいりぐちで2ひきのきつねがおでむかえです

「ようこそしばいむらへ。もうすぐ、おしばいがはじまるよ」

かいじょうはおきゃくさんでいっぱいです

あおいほのおがいっせいにうかびあがって、さあ、かいえんです

あっ、おしばいのなかに、わたしがいる!

しばいのなかのあきは、おとなになっおかあさんになって

ゆめをかなえたりかなえなかったりしながら、おばあさんになりました

まくがおりるときつねが「あき、おしばいのつづきをみる?」

あきは、そのさきがてんでわからず、あたまがぐるぐるしました

「しばいは、たのしめたのならそれでいいのさ」かめはいいました

「かえるかい?」「うん!」

いけにもどるとかめはおおきくなり、ミルクの中をもぐっていきます

「それじゃあ、また。」

ミルクにはこのはが1まい。つぎのしばいのしょうたいじょうです。

(2015年4月)