ディゾレトリアは、古代の星が落ちてできた巨大な海底遺跡で、
海に開かれた大穴に螺旋状に築かれた巻貝のような形状が特徴です。
この穴はどんな魔法によっても塞がらない謎の深淵に繋がっており、
古代の星読みたちによって、”上にも下にも”観測の地として利用されてきました。
遺跡内部には音が響き渡り、まるで「祈りでない祈り」のように響くため、その名前が付けられました。
Disoratriaという名前は、2つの要素から成り立っています。
Dis:英語の接頭辞「Dis」と同じで、「否定」や「逆」を意味します。
oratria:ラテン語の「oratorium」から、「祈りの場所」や「説教の場」を意味します。
これらを組み合わせて、「Disoratria」は「祈りではない場所」「逆説的な祈りの場」という意味になります。
この古代遺跡ディゾレトリアは、数百年以上前から公の立ち入りが制限されています。
そして、この遺跡が作られたのはさらに数百、あるいは数千年前とされています。
<特徴>
◆大海の大穴
星の墜落による衝撃で、海は裂け、巨大な穴が開いた。この穴は塞がらず、永遠にその姿を保ち続けている。
◆音の反響と螺旋遺跡
遺跡の内部では、海の潮の満ち引きによって発生する音が、螺旋状の道を通じて共鳴する。
この音は、まるで「祈りでない祈り」のように聞こえるため、遺跡の名前は「ディゾレトリア」と命名された。
◆星の記録装置
遺跡深部には、古代文明によって建てられた記録装置があり、星の動きや歴史の記録が保存されている。
この記録装置は「星詠み」たちによって使用されていた。
◆星の力の残滓
星には膨大な魔力が込められていたとされ、それによって穴の中には未知の魔物や変異した生物が闊歩している。
◆禁忌の領域
深淵へと進む者は、自らの存在や記憶が消え去るリスクを負うかわりに、星の秘密に触れることができる。
ただし、星の秘密が何を指すのかは、現存するどの記録にも残されていない......
歴史の変遷
天から星が落ち、何もなかった海に底まで貫く巨大な大穴が空いた。
その穴はいつまで経っても塞がることがなく、やがて水は星の力によって凍り、結晶と化し、あるところは岩地へと変わった。
古き海の民と、陸の天文学者(星詠み)は、この神秘に惹かれ、謎を解き明かそうと大穴へと集う。
そして、声のような音が鳴り響くその地をディゾレトリアを名付けた。
数百年に続き、星詠みたちによって研究がすすめられる。
星の力の残滓により、内部は未知の魔法に満ち、魔物や変異した海洋生物が蠢いていた。
さらには穴の深くへ進むために多くの冒険者が集められ、穴の周囲は次第にひとつの都市のように繫栄した。
人が増えるにつれ、徐々に下方に拡張されていき、現在に残っているような螺旋の道や居住空間が整備されていく。
最深部近くまで到達。
最深部に近づくにつれ、様々な現象が起き始め、やがては海上にまで影響をもたらし始める。
突然人が変わったように狂い、魔法が暴走し、また天変地異のようなものさえ引き起こす。
そして、ついには人類が手を出してはならない領域へと踏み込んでいき......
僅かに残った人々が、この地への立ち入りを制限する。
その後設立された大陸魔法規制機関によって、正式に立入禁止区域に指定される。
結局のところ、その最深部に何があるのかは現在でもよく分かってはいない。