一様な電場
電位差と電荷を運ぶ仕事
電位差と電荷を運ぶ仕事
Ⅰ 電場の中の電荷に外力を加えてゆっくりと運ぶとき,エネルギーの原理により
「静電気力による位置エネルギーの増加量=外力がした仕事」
という関係が成り立つ.ただし,電荷にはたらく重力の影響は無視できるものとする.
上の関係が成り立つ理由を考える.
まず,エネルギー原理は ΔE=ΔK+ΔU=W非保存力 と表すことができる.
上の場合,「ゆっくりと運ぶ」ので運動エネルギーの増加はないものと考えてよい.すなわち,ΔK=0.また,電荷には静電気力と外力の2力がはたらいているが,「静電気力は保存力」,「外力は非保存力」である.
以上のことから,上の状況では,エネルギー原理の式を ΔU=W外力 と表すことができる.
Ⅱ 電場のなかで,電荷が所有する静電気力による位置エネルギーUは
U = qV
と表すことができる.ここで,qは電荷の電気量,Vは電位を表している.
上の式は,電位の定義から当然の帰結となる.
電位の定義:ある位置の電位は,その位置で単位正電気量(+1C)あたりの電荷が所有する静電気力による位置エネルギーと定める.
一様な電場 (電位差,電荷を運ぶ仕事)