NO. 旧湯布院公民館

外観 ©2021.9.26 hara

所在地 :由布湯布院川上3758番地

竣⼯年 :1972年 3月10日

構造規模:RC 造 地下1階地上2階建 延床⾯積1872.42㎡

設計者 :辻建築設計株式会社

施⼯者 :建築本体工事  梅林建設株式会社

     空気調和設備工事 富士電機家電株式会社

※ 公民館機能をゆふいんラックホールに移転し、本建物は2022年に解体される予定。

外観 ©2021.9.26 tashiro

主建物の北・西・南面の立面は相似している。

 湯布院公民館は1972年の高度経済成長期の最中、町民の生活が変化しつつある中で建設された。

 当時としては革新的なデザインと機能で設計されており、「白亜の城」とも呼ばれていた。正方形の平面形状を持つ主建物と長方形の大集会室の2つのエリアで構成されている。主建物は各立面に相似性が現れており、2階は連窓、1階は縦長窓を並べて配置するとともに、各立面の中央部は凸形状としている。平面出角部分は全て面取りのうえ、縦長連窓の配置としており、規則性の高い意匠となっている。


外部窓 ©2021.9.26 tashiro
外部の出隅部分©2021.9.26 hara
縦長窓 ©2021.9.26 hara
文化ホール ©2021.9.26 hara

318席の固定椅子を備えた多目的ホール。舞台照明設備、映写設備、グランドピアノなどが整備されていた。

 館内は文化ホールのほか、図書室、視聴覚室、会議室などが計画されており、地域の社会教育の拠点としての役割を担っていた。調理室には隣接して児童室が配置されており、調理室から児童室内部がガラス越に確認できるようになっている。

文化ホール ステージ ©2021.9.26 tashiro
文化ホール 観覧席 ©2021.9.26 tashiro
調理室から見た児童室入口扉 ©2021.9.26 hara

地下駐車場 ©2021.9.26 tashiro

 駐車場は地下におよそ30台整備され、小学校と隣接している。駅、役場庁舎との距離も近く、優れた立地に建てられている。

中庭 ©2021.9.26 hara

 建物中央に配置された中庭。屋外からの採光を広く2階に取り入れるとともに、1階ロビーにも採光を導くトップライトが設けられている。

中庭 上から ©2021.9.26 tashiro

中庭 トップライト ©2021.9.26 tashiro

中庭と階段 ©2021.9.26 hara

トップライト下部 ©2021.9.26 hara

手すり ©2021.9.26 hara

エントランス ©2021.9.26 tashiro

畳敷の部屋©2021.9.26 hara

階段手摺 ©2021.9.26 hara

窓 ©2021.9.26 tashiro

エントランスアプローチ ©2021.9.26 tashiro

スロープの正面に湯布院盆地のシンボル、由布岳を望む。

屋上の様子 ©2021.9.26 tashiro

©2021.9.26 hara

湯布院中央公民館は、令和3年4月1日から湯布院地域複合施設ゆふいんラックホール(写真左側)へ移転し、今回調査した建物は令和4年に解体される予定。

メインエントランス ©2021.9.26 tashiro

text:tashiro

本記事は、由布市役所湯布院振興局のご厚意により見学させていただいた成果を記録したものです。(⾒学⽇:2021 年9 ⽉26 ⽇)

【交通アクセス】

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