返礼の短刀は、宮崎県日向市の松葉國正刀匠にお願いしました。
松葉氏は正に現代の日本を代表する名刀工。剣術や合気道にも造詣が深い方です。以下に簡単に略歴を記します。
昭和34年(1959) 2月生まれ
昭和58年(1983) 小林康宏刀匠に入門
平成2年(1990) 日本美術刀剣保存協会主催 新作刀展覧会 初出品入選
以降毎年出品落選なし
平成20年(2008) 新作名刀展 太刀 特別賞1席日本美術刀剣保存協会会長賞
平成23年(2011) 新作名刀展 日本美術刀剣保存協会会長賞受賞
平成24年(2012) 新作名刀展 日本美術刀剣保存協会会長賞受賞
平成25年(2013) 新作名刀展 日本美術刀剣保存協会会長賞受賞
平成26年(2014) 新作名刀展 日本美術刀剣保存協会会長賞受賞、無鑑査認定
今回お願いした短刀は、松葉氏に銘を考えて頂きました。
プロジェクトの意義としてこれほどの銘は他に考えられません。
昨年(2018)7月に注文を入れ、8月には刀身は打ち上がったと連絡を頂いたのですが、なかなか完成の報が届きませんでした。
実は、研ぎの最中にちょっとした傷が見つかり、新たに打ち直して頂いた為に時間がかかったとの事。元の刀身を工房で見せて頂いたのですが、印がつけてあっても全く分からないものでした。
追加経費をお支払いすると申し入れたのですが、受け入れて貰えず。名工の誇りというものに深く感銘を受けました。
贈呈一式
勝ち虫模様の刀袋は奥様作
裏側の銘
日州國正作 平成三十年秋
見事な刀紋
銃砲刀剣類登録証
贈呈にあたっては、桐箱に入れ、経緯と製作に関わった職人名、及び支援者の皆様の名前を列記した来歴書を同封しました。
紙は、高知の尾崎製紙所による日本一の三椏大判紙である土佐清光箋に、飫肥出身で宮崎県書道協会副会長である永友大蔵先生に筆耕して頂きました。
市長からの感謝の手紙も作成し、こちらは山口県徳地の千々松和紙工房の楮半紙にインクジェット印刷しました。
剣と共に何百年も末永く伝わって欲しいと思います。