ノビレチン研究会

設立趣意

平成29年1月13日

「ノビレチン研究会」設立発起人

矢澤一良、永井和夫、芋川玄爾、吉田 博、高森健二、禹 済泰

ノビレチン研究会 設立趣意

食品の持つ栄養機能(第1次機能)、感覚機能(2次機能)、および体調調節機能(第3次機能)の3つの機能の中で、第3次機能である体調調節機能については、超高齢社会を迎えた日本社会における健康増進、疾病予防、生活習慣病対策などにおいても重要な役割を果たすことが期待されている。近年、この3次機能については科学的な根拠に基づいた表示制度が整備されつつあり、平成3年に施行された特定保健用食品(トクホ)表示許可制度に加えて、平成27年からは消費者庁による機能性表示食品制度も導入され、食品の第3次機能の表示が許可された食品が急速に増加している状況である。

ノビレチンは柑橘類の果皮に含まれる成分で、特に、ポンカンやシークヮーサーに多く含まれていることが知られている。メトキシ基を複数持つポリメトキシフラボン化合物の1種で、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗がん作用、免疫賦活作用、抗糖尿病作用、抗認知症作用、抗骨粗鬆症作用など、実験レベルでは様々な機能性の報告がなされており、注目を集めつつあるが、この優れた機能性を有効に利用するためには更なる科学的根拠の蓄積と一般消費者への正しい情報の発信が必要である。

そこで、学術集会をはじめとしたノビレチン研究者の交流を通して、ノビレチン研究の進展に寄与するとともに、その成果の正しい啓蒙活動のために、ここにノビレチン研究会を設立する。