研究

時系列データの予測

電力需要、太陽光発電量、電力価格など、さまざまな時系列データの予測モデルを開発しています。ARIMAやGARCH等の時系列モデルに加え、一般化加法モデル(GAM)、スパース回帰(LASSO、Ridge、pcLasso等)、分位点回帰(Quantile Regression)、GAMLSSなどの統計的手法、その他各種の機械学習手法も取り入れています。複数のモデルを組み合わせたり、制約条件を考慮したりすることで、既存モデルの精度向上に取り組んでいます。


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リスク管理と意思決定

市場リスクを軽減するために、先物やデリバティブと呼ばれる金融商品の開発や、ヘッジ取引スキームの考案を行っています。特に、将来の支払額が気温などに連動する天候デリバティブの設計や、異なる市場間の裁定取引手法の開発などに取り組んでいます。また、過去には官民連携のリスク管理やリアルオプションの応用に関する研究も行ってきました。


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エネルギー市場の分析

エネルギー価格のモデル化や電力スポット価格の変動要因分析、電力先物市場におけるリスクプレミアムの分析などを行っています。電力取引に不可欠なフォワードカーブや取引手法の開発、電力市場の流動性向上策など、自由化後の歴史の浅い日本市場の発展に向けて、実務者視点を重視した研究を行っています。


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松本拓史, 遠藤操

電力中央研究所 社会経済研究所 2021年3月 (ISBN: 9784798319001)

分散型エネルギー社会に向けた市場設計

再生可能エネルギー、蓄電池、電気自動車などの分散型電源の大規模導入と、エネルギー効率化や価格安定化を、同時に実現するような市場設計の在り方について研究しています。ブロックチェーン技術を活用したP2P電力取引プラットフォームの実現を見据え、時空間的に粒度の高いデリバティブの開発や、分散型電源の効率的な利用を促進する商品・制度設計手法の検討を進めています。 


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