睡眠の歴史

睡眠の違い

今と昔の睡眠

狩猟採集の時代の人間は、日の出と共に起き、日の入りと共に眠っていました。毎日同じ時間帯に睡眠をとるため、当時の人々の睡眠サイクルには多様性はありませんでした。時代が流れ、照明器具が普及し始めると、人々は夜でも活動できるようになりました。活動時間が増えたことで夜型の生活サイクルの人も登場し、人々の睡眠サイクルが多様化されました。

西洋ヨーロッパにとっての「夜」

西洋ヨーロッパでは、夜は危険なものだとされており、最も恐怖な時間帯だでした。「夜の女神」ニュクスやその双子の息子「死の神」タナトス、「眠りの神」ヒュのプスが登場したり、長い夜に対抗するための魔術やキリスト教など、古代ギリシャ神話や宗教も睡眠に関わっていました。

現代では科学的な蛍光灯や電球など暗闇を明るくするものが発明され、夜への恐怖が軽減し、夜でも活動できるようになりました。そのため、21時間いつでも働けるようになり、人々の睡眠は多様性になりました。








生物実験

睡眠は脳と関係していると言われている。しかし、脳を持っていないヒドラやクラゲを使った実験を行った結果、脳のない生物でも睡眠することがわかりました

ヒドラ

睡眠は脳と関係しているとよく言われているが、脳を持っていない生物も眠るのか?その疑問を追求するため、脳を持っていない生物として、刺胞動物のヒドラが着目された。ヒドラは体長体調1cm程度の小型の水生動物です。単純な体構造と神経細胞があります。再生能力を持つヒドラは昔から実験モデルとして重宝されていました。実験の内容として、ヒドラの行動分析からヒドラが寝ているかどうかの判断を実施することにしました。正確な判定には、脳波や節電図を用いますが、小型であり、脳を持っていないヒドラはこのような計測方法となりました。実験の結果、ヒドラは眠るということが判明しました。

クラゲ

「なぜ生物は眠りを必要とするのか?」という疑問において長年研究されているなか、大学院生による「脳のないクラゲにも眠りがあり、眠るのに脳は必要ない」という研究結果が発表されました。この研究にはサカサクラゲが着目されました。サカサクラゲは網を持たないが、神経細胞が体に張り巡らされている生き物です。脳を持たないクラゲは眠るのか?その疑問を3つの実験で調査しました。実験の結果、クラゲは脳を持たないが、眠りのような状態が示された示されたことが判明しました。