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劇団ZIG.ZAG.BITEさん、おめでとうございます。
最終候補に残った団体は、このコロナ禍の中でもなんとか演劇を社会に届けようと頑張った団体ばかりです。ライブであることが宿命である演劇にとって苦境といえる中、SNSや映像を活用した発信を行ったり、さまざまな工夫を行って公演を打つ団体のみなさまには頭が下がる思いです。
このような状況だからこそ、劇場と社会、演劇と社会の境界を意識しながら、その境界を揺さぶるような作品が生まれてくることを期待しています。
劇団ZIG.ZAG.BITEさんは、2015年11月の旗揚げ。旗揚げからちょうど5年目となる今年の11月に13日間17ステージの公演をやりとげました。GWのコロナ禍での公演中止を経験しながらも意欲的に活動を続けていくたくましさが評価されました。
失敗を恐れずに立ち向かっていく姿、失敗やトラブルがあっても反省し克服し乗り越えていく劇団の姿は九州若手劇団アワード!にふさわしいものだと思われます。
また、最終候補に残ったこの劇団を応援する声が多く、元気いっぱいの劇団で応援されているんだなと感じました。先人の作品を上演することを評価すると同時に、今後は、オリジナリティの高い作品の上演も期待したいと思います。
九州若手劇団アワード!は、作品の優劣を評価する作品への賞ではなく、団体への賞です。作品の優劣を評価することだけでも不可能と言っていいほどなのに、団体の評価などもっと不可能なことかもしれません。九州若手劇団アワード!も数ある評価の一つと受け止めてもらえばいいのかなと思います。
最終5団体に残った団体以外にも、素晴らしい若手の劇団があることと思います。多様な価値観で、これらの団体にスポットが当たる機会が増えることを願います。同時に、実際の作品・公演による審査や応援なども今後広がってほしいと思います。
最後になりますが、今回の受賞を地域での新たな観客や活動資金の獲得にもつなげていってほしいと思います。
アワードとなった劇団ZIG.ZAG.BITE様には、賞金3万円と皆様からの寄付(33,114 円)が贈呈されます。
たくさんの方から、若手劇団への期待の気持ちをこめたご寄付をいただきました。
心より感謝申し上げます!
2015年結成。福岡市を拠点に活動。代表・到生による演出は、俳優自身のエネルギーを共演者や観客に全力でぶつけさせる特徴を持つ。2017年より、年1回の本公演として「学園モノ×変身ヒーロー」 をテーマとしたオリジナル作品『たすけて!青春ピンチヒッター!!』を創作。リメイクを加えながら3年連続で上演した。本公演以外にも、つかこうへい氏など既成戯曲の上演を行う「ZIG.ZAG.BITE RESPECT」シリーズ、劇団主催ライブ、イベントの開催など、精力的に活動を続けている。
この度、九州若手劇団アワード!を受賞いたしました劇団ZIG.ZAG.BITEです。
劇団旗揚げ5周年という記念の年に、このように劇団を評する賞をいただけたことを大変嬉しく思います。
今回の受賞は、我々劇団員だけではなく、日頃から応援してくださるファンの皆様、劇場に足を運んでくださるお客様、いつも力を貸してくれるゲストの皆様やスタッフの皆様、その他たくさんの方々の存在があってこそ受賞できたものだと思っております。
本当に、ありがとうございます。
これからも九州の演劇を盛り上げていけるよう活動してまいります。また劇場で、配信で、皆様とお会い出来ましたら幸いです。
今後とも劇団ZIG.ZAG.BITEをよろしくお願いいたします。
2021年3月5日~6日 ZIG.ZAG.BITE RESPECT#9「新・幕末純情伝」
劇団言魂:福岡若手演劇フェス「ロクコレ」 2020年12月24日(木)〜27日(日) 枝光本町商店街アイアンシアター
劇団ヒロシ軍: 第16回本公演「ジュース飲み放題」2020年12月上旬 Youtubeにて配信
ぜひ皆さまのご声援をよろしくお願い致します!!
★2020年度選定委員のみなさま★(50音順)
河野桃子(演劇ライター)
黒澤世莉(旅する演出家)
中出幸恵(北海道新聞、記者)
花田伸一(佐賀大学芸術地域デザイン部准教授、キュレーター)