(随時更新中)
2023年⇒2025年:
平和社会学関連の思索・行動の3行日誌
(ほぼ10日ごとに更新します)
🔶平和社会学的思索と活動記録
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🔶【平和学者との対話、「砂川と私」執筆の10日間:8月24日~9月2日】
250902火:教え子Kの科研費のチェック。難民の社会統合に関するニュージーランドの先行事例研究。「社会統合」の半面の意義を認める。しかし、タイトな社会統合は排外主義を生み出す。ただ、この研究は若手研究に申請で可能性はあるかも。さらに午前中に『平和社会学研究』の郵送業務。午後は富山大への図書送付を東信堂に依頼。
250901月:昨日送付の「砂川と私」の最後に坂本義和に言及したが、彼の一定の限界に関する言葉を補い、全文差替えのメールを編者に送る。そして差し替えOKの返事ももらう。さらに、午後からは、「新しい時代における日中社会学の新使命」国際学術シンポジウム大会主旨報告の「戦後日本社会の変容と社会学理論の展開――新しい時代における日中社会学の新使命を考える――」を執筆開始。青島での原稿とパワポを参照し、平和に焦点化した社会学史風な論稿。
250831日:前日に示した「砂川と私」を脱稿。最終的に14,000字近くなった。構成は、「はじめに――砂川との出会いの端緒」、「1.研究への志向[⇒「研究志向の動機」とすべきだったかも]――理論研究から調査研究へ、そして共生研究から平和研究へ」、「2.砂川平和しみんゼミのこと[⇒「しみん」の語の説明再検討の必要あり]」、「3.基地反対運動からの平和展望へ――東アジアの連携」、「結びに代えて」で本文3節立て。午後に編集担当に提出。
250830金:一日中、砂川平和ひろばのブックレット用原稿「砂川と私――砂川との出会い、反戦運動、そして平和しみんゼミから東アジアの連携へ」を執筆。あすには完成、との目途が立つ。なお、教え子の図書出版助成に関するお願いは、出版社から問題点を指摘され、断念へ。
250829木:教え子Tの科研費申請書類をチェック。かなり良くなっているが、まだまだ甘さが残る。さらに、研究仲間Fの出版助成書類をチェックして知り合いの出版社に依頼。ただし、図書本体に問題があり、採用は難しいかもという私見。
250827水:本日午後に、坂本義和の5論文を一気に読む。平和研究の規範的方法に関するものが2つ、東アジア共同体に関するものが2つ、いのちに関するものが1つ、である。いずれも、現在の私の焦点があるテーマである。平和社会学は規範や未来をトランスナショナルに考える。その具体例として東ア共論だが、それ自体「開かれた」ものとしてあるべきで、さらに「いのち」は出発点である。命どぅ宝の発想だ。
250827木:坂本義和『人間と社会(下)』読了。共感する視点は以下の通り。「東アジア共同体を多文化の世界に開かれた連帯の共同体として構想する180」、「非核五原則:3+使わせず、捨てさせる」、「他者のいのちに対する感性・畏敬226」、「国家は、一種の地方自治とも言うべき権限の体系229」、「広域共同体(regional)と地域共同体(local)228」、「開かれた連帯が、多層的に重畳する共生社会をグローバルに創る230」。
250826水:教え子Gが来訪。蔵書整理のうちの紙類の処理の端緒を切り拓いてくれた。感謝。いま読書中の坂本本で着目できる点。「87年に明学に平和研究所!112、ICUにも平和研究所」、「共有文化の存在を、内発的に確認する必要性177」、「「現実主義」は、国家という抽象的な実態の視点に立つ193」、「国益というフィクション→誰の利益か⇒「民益」の重視」。
250825月:しみんゼミの第7期第2回のパワポ送付。それと同時に、与那国の町長選情報=元町長敗北、これ以上の軍拡しないと主張の新人が当選。これまで反基地で動いてきた方(田里さん)は、予想外に票が集まらず。原因を考えたい。午後、教え子の博論特別ゼミの2回目開催。
250824日:出版社に研究仲間Fの図書出版助成の連絡。書類に不備があるので、追加資料必要。平和学者・坂本義和の『人間と国家(下)』を読書中。「トランスナショナルな(民際的な)共同研究72」、「自覚的に価値志向的な志向に立脚」、「未来を引証することによって現在の「事実」を見る73」、「主権国家システムは戦争システム75」、「核アレルギーこそ、現代日本人の世界に誇るナショナル・アイデンティティ77」など、共感できる。
🔶【具志堅氏との対話+しみんゼミの2週間:8月11日~23日】
250823土:砂川平和しみんゼミ第7期第2回(通算42回目)。内容は昨日記しているが、本日午前中にそれをパワポにしてデータ等を補う。そこそこの参加者数。ゼミの最後に、コメンテーターや参加者からのコメントが多数出て、盛り上がる。講読文献の推薦もあった。『検証 安保法制10年目の真相』。さっそくアマゾンで注文。
250822金:明日の「しみんゼミ」の「望月衣塑子『軍拡国家』を読む」のプレゼン準備。内容は、序:世界の軍事費の増大について、1:戦後80年の終戦(敗戦)記念日前後――具志堅隆松さんとの対話、2:望月衣塑子『軍拡国家』の内容(1)――武器輸出・安保三文書、3:望月衣塑子『軍拡国家』の内容(2)――与那国島・学術会議ほか、4.ディスカッション、となる。
250821木:坂本義和の『人間と国家(上)』読了。前回書いたように、エリート臭さは相変わらず鼻につくが、幼少期の上海やアメリカ留学の話などはかなり面白かった。さらに、未読の彼の平和論に関して、いくつか読みたいと思うようになった。
250820水:一昨日の出版社からの小著執筆の誘いに関して、書き手を狭めてしまうような『平和社会学ブックレット』ではなく、『平和探究ブックレット』というシリーズ名が、執筆可能者の広がりも期待できるので、かなりいいのではないだろうかと考えた。趣旨書などをどこかの時点で書いてみたい。
250819火:研究領域の近い立教大学の兼職講師と池袋で会って、いろいろお話をする。集合場所を間違えたり、帰りに駅のエレベーターで転倒したりするなど、いろいろあったが、有意義な情報交換ができた。坂本義和の『人間と国家(上)』は、エリート臭さは嫌だが、いろいろ参考にはなる。
250818月:懇意にしている某出版社から電話。要件の一つは、「平和社会学ブックレット」の構想。この半年で、入門書『平和社会学のすすめ――平和のための初めの一歩』を執筆する必要が生じてきた。他社の専門書『平和社会学の企て』と同時に、この『すすめ』も執筆しよう。そのために必要なことは何か。じっくりと考えながら、計画をしっかりと立てたい。
250817日:砂川平和ひろばの対面の定例会。配布するフライヤーの決定。沖縄の某研究会から、具志堅さんとの動画を自分たちのホームページに掲載したいという連絡。さっそく、関係者に可能かどうかを問い合わせる。活動の広がりとともに、ネットワークも広がる。心して対応したいと思う.
250816土:「砂川平和ひろば」のブックレットへの寄稿原稿の執筆開始。「砂川と私――3つの出会いと反戦運動と平和しみんゼミ」(仮題)。これは楽しい作業である。その間に、夏のギフト(お中元)の最後の礼状を書き、具志堅さんとの対談風インタビューの動画配信の連絡をおこなう。
250815金:戦後80年の終戦(敗戦)記念日。靖国神社に行く。九段下駅から靖国神社入り口までは、法輪功、日本山妙法寺、昨日の具志堅さんのグループ(福島みずほ氏もマイク握る)が入り乱れ、靖国境内では日本会議などの主催の「大東亜戦争」集会、そしてその奥も一般参拝者で埋め尽くされる。この猛暑、帰りは国分寺の「銀だこ酒場」でビール2杯飲む。
250814木:午後2時から参議院議員会館にて「カーチス・ルメイ氏への叙勲取り消しを求める」政府交渉。福島みずほ氏やラサール石井氏なども出席。政府側は外務省や内閣府の担当者が出席。政府側は、東京大空襲は非人道的だと認め、部局にかえって要望書を説明すると明言。その後、文教区民センターにて「具志堅隆松さんのお話を聴く会:「新たな戦前」に抗するために」の会合。私が司会とインタビュアー。遺骨収集とルメイ問題、沖縄・西日本ネットの展望、そして昨年のグローバルサウス上海会議での具志堅さんの提言を再確認。中国側が沖縄への武力不関与の国際公約とアジアの軍縮の呼びかけの2つの提言。これは重要だ。
250813水:坂本義和『新版 軍縮の政治学』読む。かつてちら読みした旧版は刺激をうけなかったが、いま改めて新版を読むと、大いに刺激的だ。旧ソ連を中国と読み替えると、現代世界政治の分析と見間違うほどである。そしてなんといっても、「日常と世界」の最終節は、私の見解と重なり合う。政治「社会学」である。共生と平和だ。冷戦後の坂本氏の思考をたどってみたくなる。『坂本義和集』にナショナリズムや東アジア共同体論を含め、興味深い論稿があるが、まずは『人間と国家(上/下)』がライフヒストリーで面白そう。面白いものを読もう。
250812火:あらためて研究計画の整理をしなおし、「砂川と私」「原論・第1章」「日中講演原稿」の3本が当面の大仕事だと再確認する。その他に査読などもあるが、この3本の論稿執筆に専念したい。
250811月:仕事が一段落したので、久しぶりに埼玉の天然温泉のスーパー銭湯に行こうと思ったが、祝日で駐車場が超満員。これでは中に入ってもゆっくりできないだろうと判断して、埼玉をドライブして帰宅。今日は完全オフ。
🔶【ルメイと新著執筆開始、矢の如し2週間:7月28日~8月10日】
250810日:平和社会学研究会の第39回研究例会。久しぶりの参加者も含め、17名の参加者。報告者は、東江日出郎氏(沖縄出身、東北公益文化大学教員、東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会事務局担当)で題目は「フィリピンと平和に向けた東アジア連携の可能性――2025年の中間選挙をうけて」。ドゥテルテと現マルコス・ジュニアの政策の差異をめぐり非常に興味深かかった。フィリピンは、沖縄や台湾とともに、東北、東南アジアを繋ぐ東アジア共同体のポイントとなりそうだという感想。
250809土:「博論特別ゼミ」の第1回目実施。さらに前日の「社会党の終焉」に関するメール上でのやりとりを読み直す。論点が明確になった。「世間からの口頭試問」「情報戦争・サイバー攻撃は戦力・武力か」「攻められたらどうする」「敵であれ国家の行為として人を殺してはならない」「戦争はなくせないという考えの広まり」「DNA操作などの科学技術の制御」「非暴力(無)抵抗・市民的不服従・市民防衛論」「入植者植民地主義」などが論点。
250808金:「戦争させない社会研究準備会」の主宰者の「社会党の終焉を振り返る――類まれな憲法を生かすために」を読む。年代を追った記述で、なかなか刺激的。社会党と社会党系首班との齟齬など、当事者でしか見えない/感じられない側面も記されており、大変興味深く思った。また、一国「非武装地帯化宣言」や「非軍事化戦略研究」などの指摘も検討に値すると思う。いずれにせよ、この(作業中の)論稿は、しっかりと論稿化して、世間に公表にすべきものだと判断した。
250807木:「序章」の「2.共生と平和」の節の後の執筆用に、かつて考えた間主観性論の整理もおこなう。間主観性論は、1)(コミュニケーション論的な)相互実践論である、2)身体と身体との関係、つまり間身体性論に基づく、3)主観性を形作る主観構成論である、4)と同時に、共生社会論でもあり、5)合意形成論でもある、6)主体主義や国家主義などを批判する近代批判論であり、7)主観/主体の間の相互行為による未来へ向けた社会構成論である。
250806水:新著の序章の冒頭部分を書き換え。そして新著序章の「1」の下書き終了。「2」の「共生と平和――暴力と戦争を超えるために」を執筆中。共生の定義に言及。生物学由来のsymbiosisではなく、人文社会科学由来のconviviality(筆者はときに「共歓」などと訳してきた)こそ適切であろう。もちろん、日本語由来の、ときに仏教系の共生(ともゆき)の意味合いを帯びることのある「共生」は、英語では表現できずに「kyosei」と表現すべきだとの考えもあるが(杉本良夫や阪大『共生学』の著者たち)、ここではむしろ「生き生きと人びとが共歓的に生きる」理想を念頭において、convivialityが妥当だと判断している。
250805火: 本日、ようやくNPO法人「東京社会学インスティチュート」の店じまいが法的に完了したことに関する礼状を、世話になった法律事務所に送付。その後、9月の社会学理論学会の富山大学大会用にANAと宿を確保。5万円程度で済みそう。着実に課題をこなしている昨今の動静に我ながら祝杯。
250804月:新著の序章の「人権」にかかわる段落を執筆。平和社会学研究会の第39回研究例会の告知。猛烈な暑さで、群馬で41度、東京でも40度越えの地点複数。わが東大和は39度。ともかく暑い夏である。
250803日:新著「序章」の人権、フランス人権宣言、世界人権宣言などを検討、執筆。ただし、猛烈に暑い。人権宣言に差別批判はあるが、平和への言及はない。世界人権宣言は「平和」が中心にあると捉えるべきだろう。
250802土:孫のサポート役で、某大手私大のオープン・キャンパスに。やはり規模が大きいな。この日の万歩計は、16,000歩を記録。なるべく私は涼しい所で読書に専念。『カーティス・ルメイ』を読み終える。真珠湾、東京大空襲、原爆、叙勲、副大統領候補、…面白い/悲惨な人生だったね。なぜ日本政府は彼に叙勲?対米従属の極み以前に、東京大空襲への死者に対する冒涜ともいえる。
250801金:新著執筆2日目。序章「平和社会学のための社会学原理」の前半「1.出発点としての相互行為とヴァルネラビリティ――生命・身体・人権」を書き出す。ブライアン・ターナーの『Vulnerability and Human Rights』も久しぶりにチェック。
250731木:『平和社会学という企て』の執筆開始。8月2日は時間が取れないので、8月開始より1日前倒しで執筆開始。まえがきの前半終了。『コロキウム2』の拙訳のブライアン・ターナーの「人権の宗教的基礎」を読み直す。
250730水:本日は、メールの返信に集中:移民政策学会の査読関係、修論フォーラムの指導教授からのメール返事、中国からの日中社会学会の「学会」の性格問い合わせ(さすが中国!)への対応など。
250729火:上岡伸雄の『東京大空襲を指揮した男 カーティス・ルメイ』を読み始める。本として面白い。単なる伝記ではなく、歴史がわかる本。それにしても、佐藤内閣下で、勲一等旭日大綬章の受賞とは・・・。
250728月:本日は完全休養日とした。奥多摩の日の出町の「つるつる温泉」に行く。たしかにツルツルになる。久しぶりだったが、緑に囲まれた、いい温泉だった。
🔶【ヴェーバー研究と軍事社会化との格闘2週間:7月14日~27日】
250727日:大阪の国際弁護士と会う。幼馴染みの仲介。楽しいひと時を過ごす。対話の中で、私の国家主義批判は実は中国で改めて強く感じたのではないかという自己省察。戦前の日本、中国北朝鮮ロシア、現在の新しい戦前、このあたりが国家主義批判の出発点ではなかったか。支配社会学の70年代卒論、権力論を論じ始めた90年代著作、2003年『自己と社会』以後と国家批判論と、2007前後の脱国家的志向。このあたりが出発点であった。
250726土:午前中に、昨日記したように、日本社会学理論学会の修論フォーラムに参加。2人目の報告のコメント。それなりにコメントできたと思われる。午後は、砂川平和ひろばの「砂川平和しみんゼミ」第7期開始。読書会風として、テキストを指定。吉田敏浩『軍事優先社会』。事前の読書が負担なのか、参加者はいつもの半分の、最大9名であった。しかし、活発に議論もできた。共同通信、毎日新聞の記者も参加。
250725金:明日の日本社会学理論学会2025年度「修論フォーラム」のコメント最終準備。コメント対象は、楊昊(慶應)のA Retrospective Examination of Nationalism Theories: Through the Revisit of Weberian Theory of Ethnicity and Nation. 英文ダブルスペース95枚の力作。1週間かけて読んだ。コメントタイトルは、「いまなぜ、ヴェーバーにおけるエスニシティと国家、そしてナショナリズム、なのか?」とした。ポイントは諒解概念。そして「形象としての国家」と「アンシュタルトとしての国家」、そして「国家と暴力」の問題だろう。
250724木:Weber英文読みをほぼ終える。なお、みすず書房版の『権力と支配』入手。有斐閣版で消えた箇所が訳されている文献。そして昨日から、土曜日の読書会風ゼミに備えるべく、望月衣塑子の『軍拡国家』を読む。次回の指定図書だが、与那国島の調査記録がよかった。もう一度、与那国に行かねばなるまい。
250723水:2カ月おきの脳外科通院。前回の調査の結果、腎臓の機能が低下しているとのことで、このことに対する薬をもらう。またひとつ薬が増えた。ただし、免許証と財布を不携帯。自宅と医院を2往復した。この手の認知症的な状況の方が問題か(笑)。
250722火:週末のフォーラムのためのWeber英文読み、再開。その過程で、折原浩1997年名大の『社会学論集』論文に気づく。「人種・種族・部族・民族・国民にかんする理解社会学的概念構成」。これも改めてすごい論文だと思う。もう一度精読すべき論文だと思う。
250721月:『内灘闘争のカルチュラル・スタディーズ』青弓社、の出版記念のトークが「砂川平和ひろば」であった。タイトルは「いまここにある基地問題――内灘・砂川・沖縄」で魅力的であったが、報告時にパワポがなかったのでオンライン参加者には分かりにくかったかもしれない。このグループのアートを活用した運動はたいへん魅力的だが、それにかかわる人びとの平和の想いはどうなったのかが知りたかったので質問。主催者側からは今後の課題であるとの回答だったが……。
250720日:平和社会学研究会の第38回研究例会の開催。安藤博氏の「モンゴル――北東アジア平和構築対話の“貸し席国”」。「一国非核兵器地帯」などユニークな活動は知ることができたが、私の方でも事前配布資料との相互参照の方法をもう少し工夫すべきであったと反省。参加者は最大17名。
250719土:明日の平和社会学研究の第38回例会のリマインダー送付。午後は砂川平和ひろばに行き、砂川定例会参加。10月18日の年次集会のプログラム等の検討。なお、8月までに「私と砂川」に関する論稿を書くことにした。
250718金:Weber英文読み(続き)。本日は、雀部幸隆氏の「ウェーバーの政治的ゲマインシャフト論――ウェーバー国家論の基底」を読む。これはすごい論文だと改めて思う。雀部氏の『公共善の政治学――ウェーバー政治思想の原理論的再構成』未來社に所収。と同時に、なぜか私自身が作成した著作リストから漏れていた、2007年の『社会学評論』の論文「グローバル化時代の社会学理論――身体・暴力・国家」において既に「脱国家的志向」という言葉が使われていたことを再確認(⇒2010年『間主観性の社会学理論』に所収)。
250717木:Weber英文読み(続き)。東エルベの農業労働者や教授就任演説からのヴェーバーの国家観の変遷はよくわかる。『東エルべ・ドイツにおける農業労働者の状態』は、今読むと日本の外国人農業労働者の話と重なり、私の農業労働者調査経験を踏まえて、改めて検討したいと思うようになる。
250716水:コメントの依頼を受けていたWeberに関する慶応の修士論文である、A Retrospective Examination of Nationalism Theories: Through the Revisit of Weberian Theory of Ethnicity and Nation.を読み始める。優れた英文だと感じつつ。
250715火:平和社会学研究の第38回の例会案内。モンゴル関係の事前配布資料も送付。興味深いテーマであり、国際社会学的な関心もある。ただし、社会学理論との関係は今後の課題だ。9月大会時に私自身が話したい。
250714月:青島の膠州国際空港からインチョンを経て成田に帰国。インチョンで4時間待ち、成田から東京駅へバス1500円で一時間弱。これはよかったが、青島を朝6時半に出て、深夜12時に日本の自宅に着く長旅であった。
🔶【携帯騒動、コロナ、青島の15日間:6月28日~7月13日】
250713日:トランスナショナルな広域地域連合の母体としての自治の地域連合体がナショナルな枠を超えること、これが新たな視点の一つだ。地域自治⇒広域地域連合でなければ、国家の拡大に過ぎない。国連すら世界国家となって世界共和社会とは言えない。このへの議論の進展が私の新局面である。ただし、北京ではトランスナショナリズムの強調、人際交流の強調に留めること。なお、本日は車で青島の旧市街を回る。青島ビール、旧ドイツ総督府など。
250712土:朝8時半から夕方までの「交融と相互理解:東亜国際教育と人文交流国際学術会議」に出席。中国海洋大学の修斌教授の「東亜海洋運命共同体」論が中国視点だが、面白かった。午後、私の発表は時間が足りず、主張がやや空振り。「脱国家」という表現よりも「トランスナショナリズム」という表現の方がよかったと反省。夜、閻先生らと会食。いろいろ学べた一日。
250711金:池袋のホテル⇒成田→仁川⇒青島。迎えがあり、ホテルに直行。会場は、青島濱海学院(中国最大級の私立大学)。それにしても、青島が蒸し暑いのに驚く。ホテルにて、会議のプログラムを受け取る。報告時間は計算してみると実質12分。20-30分という話と違う。何だこりゃ、この短さ。事前に情報なし。後の祭りだ。パワポのどこを話すか考えよう。
250710木:明日早朝の中国行きのために、池袋に前泊することにした。一応、パワポを仕上げた。中国からの連絡が極めて不十分で、送迎に関して中国側に問い合わせると、空港に迎えに行くので安心せよ、との返事(笑)。
250709水:『平和社会学研究』の念校を提出。修正は一箇所。「中国民族の偉大な復興」→「中華民族の偉大な復興」。中華民族とは何か。偉大な復興とは何か。そして同時に唱えられる「中国の夢」とは誰の夢なのか。いろいろ考えさせられてしまうところ。
250708火:東信堂『平和社会学研究』第3号の3校(=念校)のゲラが届く。一日で責了にもっていくために、全編チェック。この間に、海外WIFIや海外旅行保険、そして早朝成田発のフライトのための池袋前泊の手配など、雑用もこなす。
250707月: 参政党が注目されている。排外主義とフェイクにまみれた言説。生活保護受給者の三分の一が外国人⇒フェイク⇒実は3%:いってみれば、月100人のうち外国人3人が受給だが、外国人だけを年間の延べ人数36人として、年間にして100分の36で「三分の一」だというめちゃくちゃなデータ。外国人犯罪率急上昇もウソ。自民党の右派部分を吸収し、自民党を縮小させるには役立つかもしれないが、日本もまた極右台頭の時が来るのか。うーん・・・。一過性のブームであることを望む。
250706日:ついにコロナ脱出⇒無事に現世に戻ってきた感じで、日常に戻る。嬉しい限りだ。新知見その3:「消費社会化」状況(消費が社会把握のポイントとして重要視される社会)や「大衆社会化」状況(大衆が社会把握のポイントとして重要視される社会)と同様に、いやそれ以上に問題の多い、「軍事社会化」状況(軍事が社会把握のポイントとして重視される社会)⇒国家の軍事化方針が日常社会レベルにも強制され、東アジアでも軍拡競争が広がり、それぞれの地域で軍事社会化が世界社会規模で進む。
250705土:コロナ5日目:若干喉に違和感があるが、私はほぼ回復。ただし、今度は連れ合いがコロナが感染。ゴメン。さて、新知見が各種生成(その2):「❷国家主義と自治否定」の自治体への自衛官募集情報提供圧力問題および特定利用空港・港湾問題。いずれも、与那国の自治否定と同様に大問題だ。軍事国家化というより日常社会に浸透する軍事社会化だ。日常社会(生世界+地域社会)、国域社会、広域地域社会、世界社会。
250704金:コロナ4日目:朝、日課の散歩に行くまでに回復しつつある。奥村隆氏とのやり取り終わる。さてさて、コロナ下で、新知見が各種生成した。今日は先ず、「❶資本主義=武器輸出」あるいは死の商人問題として、2015年創設の防衛装備庁に、安保3文書を承けて、2024年10月1日に新兵器開発の「防衛イノベーション科学技術研究所」の創設というオドロキ。イノベーション批判の私の著作の続きになり得る。
250703木:コロナ3日目:少し肺の痛みが消え始めている。危機を脱出か。平和社会学的には、①資本主義=武器輸出(三菱・死の商人)、②国家主義=自治否定(自衛官募集問題+特定利用空港・港湾)、③専制主義=閣議決定(学術会議問題)、で日本の「軍事社会化」か進展中だとの見解に達する。2012年体制が2022年の三文書に至る形で、「軍事社会化」路線が確定。安部―岸田、とりわけキシダの暴走という悪夢。
250702水:コロナ2日目:完全に休養日。倦怠感があり、仕事が手に着かず。ただし、吉田敏浩『ルポ 軍事優先社会――暮らしの中の「戦争準備」』はレジュメづくりのため再読中。平和社会学にとって、いくつか大いに参考になる論点があることが分かる。なお、奥村氏との「先生」呼称問題でやり取り。
250701火:ドコモで新たな携帯ゲット。サムスン製のギャラクシー。その間に、咽頭から気管支に傷みが拡大。病院に行き、検査の結果、コロナだと診断。1万8千円の薬を含め医療費も大変(笑)。悪化したら即入院だと脅される。
250630月:早朝、青島、具志堅、北京にメール送付。なぜか突然、携帯が壊れる⇒ドコモに行くが修復せず。一日待ってみることに。午後から喉の痛みが強くなる。ひとまず、体を休める。
250629日:午前中に強い倦怠感があり、午前中はベッドで過ごす。午後は離床し仕事に復帰して、昨日来の懸案事項の念校を片付ける。明日、出版社にメール送付する予定。
250628土:平社研3号の再校校正整理、青島報告レジュメ仕上げ、具志堅対談案の作成[具志堅隆松さんへの対話的インタビュー <平和社会への道を問う>――軍事化社会を超える「平和」への創造力――、北京基調報告のタイトル案決定[戦後日本社会の変容と社会学理論の展開――新しい時代における日中社会学の新使命を考える]、以上を実行。
🔶【雑誌再校⇒学会仕事⇒論文執筆の16日間:6月12日~6月27日)
250627金:吉祥寺にて日本社会学理論学会の関係者と会合。富山大学にて9月6日(土)に、第20回記念企画で「西原和久先生に聴く」というイベントに関する打ち合わせ。久しぶりに、自分の研究内容、3つの雑誌刊行の件などを話す。よい自省の機会であった。理論⇒調査⇒理論返り、および現社理研究⇒コロキウム⇒平和社会学研究を思い起こす。つねにシュッツ研究・現象学的社会学からの「展開」や「冒険」を考えてきたことが鮮明になった。
250626木:9月末の北京シンポの報告者の内定通知を出す。午後、机上に置く植物を4点ほど購入。水やりに気を付けなければならないが、心休まる植物である。再校の校正は順調に進んでいる。これで校了のつもりである。
250625水:9月末の北京シンポの報告希望者の学会内締切日。約25名という枠に何とか収まりそうだ。選考を考えなくて良いのはホッとしたが、25名中、日本人希望者は1名。あとはほぼ全員(元、現)中国人留学生だ。日本人研究者が中国社会研究のための調査が行うことができない現状を鑑みると仕方たないのだが、きわめて残念である。
250624火:青島報告ほぼ脱稿。タイトルは「戦後日本社会の変容と日本社会学の展開――平和社会学の課題としての東アジア連携へ――」とする。戦後日本を、①戦後再建期1945-75、②経済大国期1975-95、③経済不況期1995-2025、という3区分。それに対する日本社会学の対応を論じた。最後は、ベックと平和社会学研究だ。
250623月:『平和社会学研究3』の全員分の再校が届く。今回も出版社に丁寧に内校していただき感謝。その分、時間がかかっているが仕方ないだろう。そこでさっそく、執筆者にメール送付した。願わくは、再校が真っ赤に修正されないことを。
250622日:当座の論文執筆方針を再検討した。当面は、❶原論部分(『平和社会学という企て』の冒頭部分)、❷学史論文(中国報告の拡大⇒日本社会学史)、❸対談部分(具志堅さんとの対話を平社研4に載せる)の3本柱検討。この夏、これらから、著作へとつなげるつもりである。
250621土:昨日の科研費関連書類の送付完了。科研費研究の整理ができたのはよかった。午後、息子たちのマンションの保証人のための書類に署名、捺印。高校生の孫が学年300人中10位以内で好成績だと知る。早慶以上を狙っているとのこと。応援しよう。
250620金:科研費の「研究成果報告書」をまとめ、事務に提出しようとしたら、なんと日本学術振興会のHPがメンテナンス中で閉鎖されていた。こういうこともあるんだ。大学事務に問い合わせて、仕切り直しで、明日提出することにする。
250619木:日中社会学会の北京国際シンポへの派遣者の募集開始。どれほどの参加者があるか読めなかったが、1週間の最初の日に6名応募。元会長も応募してきた。おそらくこれで20名は超えるだろう。
250618水:日中社会学会の北京国際シンポの報告者募集に関する文案を最終作成。学会執行部に確認いただいた後に、募集案内を全会員に送付するよう事務局に依頼した。どのような人が応募するか楽しみだ。
250617火:北京外国語大学、北京日本学研究中心の宋金文さんとメールのやりとり。約25名が日本枠。中国人留学生の希望が多数となるが、それは特に問題なしとの宋先生の回答。この方針で行こくことにした。
250616月:昨日の研究会の原稿を、報告者の許可を得て、関係者に送付。午後、教え子の博士論文に関して考える。主題の焦点、先行研究の検討、論理構成、研究の意義など、まだまだ力が足りずに、もう一年ほど研鑽を重ねる必要があるというのが私の見解だ。
250615日:平和社会学研究会の第37回研究例会オンライン開催。今回は、在野の平和問題研究者の蓼沼紘明さん(1943年生まれ)の報告:「世界の『戦争文化』と日本国憲法を問い直す――平和への道程」。80代でも研究意欲が高く、学ぶべき点が多い。
250614土:早朝散歩で、小さな土手を駆け上がろうとしたが、不可能だと身体が悟り、直ちに駆け降りようとしたが、足がもつれて派手に転倒。道路のコンクリート上にたたきつけられた。高齢者!の転倒だ。左手と左足に傷が残る。40年前に父が75歳のときに自転車で転倒し、そこから認知症が始まったという過去が思い起こされる。いや、こんなことに負けないぞ、という気持ちが湧いてきた。午後、砂川平和ひろばの定例会に参加。その後、一橋院生問題と北京招聘問題のメールを出す。
250613金:体調不調が続く、というより疲れが取れないというべきか。3行日誌をアップして、あとは中国語と英語を楽しみつつ、予定をあれこれ考える日であった。こんな日もあるさ。まずは体力回復を!
250612木:疲れが出て、終日ベッドの中で過ごす。特に記すことのない珍しい一日だ。敢えて知るせば、YouTubeで高校日本史を見ているが、天皇史ばかりで、日本史教育はこれでいいのだろうかと感じている点か。ただし、実は知らないことが多いので、ついつい見てしまう自分がいる。
🔶【雑誌初校⇒日中社会学会⇒講義の13日間:5月30日~6月11日】
250611水:久しぶりに天下一品のラーメンを食べて社会学理論の講義へ。講義全体はうまくいった。ただし、もっと間主観性を強調すべきだった。質問も出たから。ヴァルネラブルな身体の相互行為からの出発こそが、平和社会学の出発点となるべきものであったのに、そこをあまり強調しなかった点だけが心残り。
250610火:長崎からの帰京日。雨でフライトが遅れると連絡あるも、ほぼ順調。帰路は明日の講義の準備。「「社会」の変容と社会学理論の課題――現象学的社会学から平和社会学へ」。序:自己紹介⇒1:社会の変容(人の移動クイズ)⇒2:現象学的社会学の狙い⇒3:共生社会の探究⇒4:平和社会学という希望、結:東アジアから世界へ、という流れ。
250609月:学会後のツアーで平戸に行くプランを立て、この日も長崎泊としたが、平戸ツアーが成立せず、代わりに軍艦島(端島)ツアーに切り替えた。雨模様だが島に上陸できた。たしかに、戦後の高度成長を支えた象徴のような場所であった。最盛期の1960年には5000人以上の住民がいたが、1974年に閉鎖。いまは廃墟となっている。2015年に一部が世界遺産に。
250608日:早朝より学会参加。自由報告とシンポジウム2(中国農村問題)に出席。その後に新理事の集い。新しい態勢が動き出している。その後、疲れたのでホテルに戻って休憩。夕刻、長崎の知人と会食。脇腹に線状の腫れ(蕁麻疹)が現れる。疲労がたまっているのだろう。
250607土:日中社会学会大会。理事会、開会式、総会、懇親会で会長として4回挨拶。「日中交流の過去・現在・未来――留学経験と社会学研究の展開」というシンポジウムでコメンター。夕刻の総会で会長交代が承認され、かつ新理事と新執行部も承認される。その後、懇親会。学会、新体制へ。
250606金:早朝、南京大学からIDカードなどが届く。これがあれば、非常に強力(笑)。Visiting Professorは中国語では訪問教授だが、日本語では「客員教授」だ。午前10時に、長崎大学へ移動開始。ホテル到着後に部屋でワインの夕食。禁煙の部屋を予約してしまった(笑)。要注意だ。
250605木:来週水曜日の武蔵大学社会学部の社会学理論特別講義のパワポ準備。現象学的社会学から平和社会学という副題を付した講義。越境者にみる社会の変容を導入に使い、戦後社会学理論史の学説研究・理論研究としての間主観性研究へ、そして移民研究から平和研究への移行と社会理論の総整理を試みたい。
250604水:『平和社会学研究』第3号の校正6:結局、羅紅光論文を清書してPDF化して出版社に送付。これで初校すべて提出。ICUの平和学の先生から『平和社会学研究』への投稿希望の問い合わせ。徐々に『平和社会学研究』が浸透していることを確信。
250603火:『平和社会学研究』第3号の校正5:羅紅光論文以外の全校正を出版社に送付。1日からの「再禁煙」がわずか2日で潰れる。根を詰めた仕事の際には息抜きが不可避。北京の北京外国語大学の日本学研究センターから招聘話が舞い込む。新旧の学会執行部で盛り上げたい。
250602月:『平和社会学研究』第3号の校正4:インタビュー論文の校正。鼎談風の論稿となったが、詰めの甘さは残る。しかし、次につながる仕事だ。共生とケアの話を絡めることができなかったが、今後の課題である。
250601日:『平和社会学研究』第3号の校正3:自分の「戦争させない社会論文」の校正。この論文も気に入っている。とくに与那国町の事例から学ぶ点は多い。青島報告でも使いたい。夕方、イルカのコンサートのプレ55周年に行き、元気をもらう。ただし、約500名の観客はほぼ70歳前後。時代を感じる。その後、駅前の鳥貴族で飲み、歩いて帰る。
250531土:『平和社会学研究』第3号の校正2:会則などを含め、巻末情報の校正。特に執筆要綱を更新した。本日、査読2本、清書して編集委員会に送付。相互扶助と相互ケアだ。これで良し。沖縄の知人から共生論の質問(主張)が届き、回答。相互ケア社会、水平的協働の社会、市民レベルの国際社会。トランスナショナルな視点が必要なことをにじませながら返答。
250530金:『平和社会学研究』第3号の校正1:自分の巻頭エッセイの校正。出発点としてのヴァルネラビリティと相互支援におけるケア論も書き込む。午後、日中のオンライン理事会。中村新会長、松谷事務局長などの人事が進む。私は退任。これで新たな活動領域へ。
🔶【超軽量PC購入と某学会新体制問題の10日間:5月20~29日】
250529木:53日間続いていた挑戦が一時中断された。しかし、また50日続ければよいだけのことだ。体調が悪い時はこんなもんだろう。「復元力」こそ大切だ、と自らを慰める。午後、多摩湖下半分1週サイクリングを実施。久しぶりだ。しなやかな思考、ていねいな生き方、したたかな生命力。夜、満州事変を含む近代日本史を押さえなおす。浜口雄幸も気になる。体調は回復傾向となりつつある。
250528水:学会会長の退任の決意に伴い、次なる仕事への意欲が湧いてくる。校正も冒頭エッセイはうまくいきそう。本日午後は、パスポート更新のために立川へ。今後10年のパスポート。いつまで利用できるか(笑)。なお、バスが渋滞で大幅に遅れて1時間乗車。かなり疲れた。帰りは、立川→国分寺→武蔵大和の電車、そして15分の徒歩。この約1時間の道も疲れる。ゆえに少し体調を崩す。回復の道を模索したい。次回はモノレールを活用しよう。
250527火:査読論文2の査読を終える。脱国家的なメディア活用者の研究。着眼点はよいが、論証になっていない。「掲載不可」の方向で考えている。論拠が不明で、独断的なエッセイだ。なお、畑用に購入した庭石2枚が事件に⇒連れ合いが医者に行け!と激怒→心配するのはこっちの方だ(笑い)。なお、トランプ2.0の新しい独裁。選挙で選ばれれば、大統領は何をしてもよいというのは新たな独裁の形。関税、ハーバード、移民問題。
250526月:日中社会学会の新体制のための提案文を作成。羅紅光氏と校正のメールのやり取り。本日の知見:やはりバトラーは刺激的だ。9.11後、暴力の連鎖を断ち切るべきなのに、アフガン、イラク攻撃。イスラエルのガザ地区攻撃も同様な論理に加え、ジェノサイド以外に連鎖を断ち切る道がないかのような攻撃は、他のアラブの人びとが各地で生きているのだから、決して解決策にはならない。
250525日:午後1時から理事会事前打ち合わせ、3時から理事会。会長として、学会の交流などは進められたが、学会組織面での仕事ができなかった点は反省点。若手に道を譲りたい。なお、Cタイプの変換コード入手。夜は音楽を聴きながら、平和社会学研究会に残りの人生を捧げたいとの思いを強くした。
250524土:夜、特設ステンドグラス・テーブルで仕事。BOSEのスピーカーも再活用。Cタイプの変換コードも必要になった。YouTubeで「わが青春のフォークソング」を聞く。懐かしい。本日「22世紀アート」から東信堂「越境本」の刊行依頼が来る。今回は出したいと思うが。
250523金:超軽量レッツノート動き出す。One Driveも快調。niftyも使える。とりあえず、これでよし。この軽量PC2は役立ちそうだ。AMAZONバッグと併用で効果的な思索をしたい。先に進むのではなく、これまでの蓄積を有効に活用すべきだろう。
250522木:東信堂からゲラ届く。午前中に、校正の仕方の説明文付きで、執筆者各自にゲラ送付。自分の原稿としては、出発点としての身体のヴァルネラビリティ(ターナー・岡野)⇒支援論(ケア論)+暴力論(脱暴力:人間の安全保障:平和論)などの知見を整理すべきである。
250521水:パソコン携行用のAmazon Basicsをゲット。これはリーズナブルで、しかもコンパクトでよい。本日、平和社会学研究への投稿者から、初校はまだかの連絡が入る。そして、偶然にも、夜7時に東信堂から初校ゲラ送られてくる。なお、査読論文1の査読をほぼ終える。面白い論文だった。
250520火:久しぶりの青空で気持ちが良い。南京大学から、推薦していた国際卓越教授に私が選ばれたという連絡が入る。心して対応しよう。いつ南京に講演に行くかだ。科研費の報告書1の修正入力を終える。徐々に新たな段階に入っていく予感がする今日この頃だ。
🔶【学振・日中・五島・学振・南京の11日間:5月9日~19日】
250519月:終日、4年間の科研費実施報告書をオンライン入力。その過程で、退職後の日々を振り返ることができた。論文は20本を超える。我ながら少々驚きつつ、この4年の進展に関し自らに対して言祝ぐ(笑)。深夜、中国からメール。2025年度「国際訪問学者基金」の申請結果が南京大学国際処より連絡。International Distinguished Scholar(国際傑出学者)に選出される。今後どうするかはこれから考える。
250518日:午前中に昨日の砂川の会合の議事録作成⇒送付。午後は平和社会学研究会の第36回研究例会。武蔵大学の人見泰弘氏の報告で、報告題目は「滞日ミャンマー(ビルマ)系移民に対する緊急避難措置の導入と受容――政治難民と経済移民の間に置かれる生存移民」。大いに勉強になった。参加者14名。前回は20名。
250517土:午後、砂川平和ひろばの会合。秋の集会の内容を議論して詰めた。第1部は、楢崎、高原、西原、第2部は阪口・福島対談、その間に中村里美の音楽、そして質疑応答。すっきりとしたタイトルが決まらないが、砂川闘争70周年記念集会・地域と世代をつなぐ「砂川平和ひろば」/砂川の大地から、とどけ平和の声。これは集会の狙いでもある。
250516金:そろそろ『平和社会学研究』第3号の初校が出ることを期待したが、今週は無理だったようだ。来週に期待しよう。一日一日を、生きる喜びを噛みしめながら、「ていねいに生きること」、そして「日々の思索を積み上げていくこと」。旅行で紛失した充電器をコジマ電気で買い直す。
250515木:早朝鬼岳温泉→朝食→鬼岳展望台→井持浦教会へ:聖水もらう→大瀬崎灯台→福江港→レンタカー返却→正午空港→福岡→「おおやま」で「もつ煮込み」→羽田→国分寺バス→東村山→タクシー9時着。食べ過ぎ。あすからダイエットだ。
250514水:早朝日中関係メール→鬼岳温泉→朝食→福江港へ送迎→レンタカー→堂崎天主堂→メガネ屋でUVカットサングラス2つ購入→水之浦教会→福江港→フェリーで久賀島→牢屋の窄教会→細道から徒歩山道→旧五輪教会→フェリーで奥浦港へ→寿司屋→商店街→武家屋敷通り→コンカナ王国→疲れて爆睡。久賀島五輪地区は五輪真弓の家系の出身地だと知る。
250513火:9時出発→国分寺からグリーンで神田→浜松町からモノレール→羽田で蕎麦→長崎→福江着→送迎→コンカナ王国へ→歓迎ワイン3杯いただき→ログハウスで夕食→ロフトで睡眠。愉しい旅行1日目。吉澤エミさんの『「命どぅ宝」の島を』読む。石垣島と台湾移民の件を知る。
250512月:日中社会学会の次期会長候補のLさんから最終的に辞退の返事。ただし、編集委員長はあと3年やってもよいとのこと。これは朗報だ。中国系の社会学研究者もいま苦境に立っている。事態が一日も早く好転することを願っている。
250511日:日中の次期会長候補者選びが難航。L氏は辞退の意向が強い。そこで、N氏に打診。好感触。この方向が妥当だろう。問題は、編集委員長だ。Lさんが引き受けてくださると好都合なのだが。
250510土:科研費1(学振用報告書)の準備が進み始め、記憶も整理されつつある。2021年3月の退職後から、21,22,23,24年度の4年度を経た退職後の整理でもある。日中社会学会の会長も任期終了へ。次の段階への準備が始まっている。
250510土:科研費報告の学振用データの整理を始める。いろいろ思い出され、かつヒアリングの貴重なデータもPC内で発見し、成果大いにあり。常日頃の整理が必要だとつくづく思う。日中の理事選挙あり。会長任期の潮時だろう。
250509金:東信堂から『平和社会学研究』3号の準備開始の連絡あり。動きが遅いが、仕方ない。東信堂の国際社会学ブックレットの作業が一段落し、つぎの作業に移った証拠だ。その後、日中社会学会の大会用の会長挨拶を考え、関係者に送付した。
🔶【相互行為/支援/ケア論が大きく進展した日々:4月28日~5月8日】
250508木:社会学理論学会から9月の大会の20周年イベントへの出席話、まとまる。学期設立と私の社会学についてインタビュー形式でトークしオンライン配信もあるとのこと。6月に打ち合わせ会。今後も、ほぼ月1回の講義講演。これくらいがちょうどいい。昨年は月2回の講義講演で多忙であったので。昨夜から、2階書斎のステンドグラスのランプのあるコーナーで、しばしの食後コーヒータイムを設ける。これは素晴らしい時間だ。
250507水:社会学理論学会からの7月の会合の英語修論に関するコメンテーター依頼。どうするか思案中。久しぶりに部屋の整理と仕事の段取りの整理などに従事。まだまだ研究者生活は続く。ボケてはいられないという心境。早朝の散歩も不可欠。新緑の多摩湖周辺の緑が素晴らしい。新緑、古池、湧水。東京都とは思えない環境。野菜も順調に育っている。
250506火:ひょっとして私の人生を問い直すような刺激に直面しているような気がする。フェミニズムからのケアの倫理の刺激だ。残りの自分の人生を予感させる衝撃だ。大きな転機、かも知れない。単著を書く時期に非常に重要な論点・鉱脈を掘り当てた。そんな気がする。
250505月:子どもの日:立夏。岡野八代の『ケアの倫理』に大いに刺激を受けている。ずーと考えてきた「出発点としての身体のヴァルネラビリティ」(←ターナー・岡野)⇒クロポ支援論(現象学の「ケア」論=シェーラー・ハイデガー)+暴力批判論(脱暴力:人間の安全保障:平和論)。点が線となって、繋がってきた。
250504日:「一日一日をていねいに生きる」。よい言葉だ。禁煙も4週間。本日、川本隆史の『〈共生〉から考える』岩波現代文庫を読了。いろいろ刺激をもらう。川本氏の『現代倫理学の冒険』や『ロールズ』などは既読だが、正直あまり記憶に残っていない。なぜかは記さないが、今回の本は有益だった。
250503土:憲法記念日。各種集会……。ソローが言っている、日々を「ていねい」に生きる。この言葉を聞くのは、ここ数日で、3度目だ。教育学の佐藤学氏、宮沢賢治、そしてソロー(ただし著書が行方不明でまだ出典を確認できてない)。なお、夏目漱石の「私の個人主義」を一気に再読。自己の自由と他者の自由の促し、および国家主義と個人主義、この2点が今回は印象に残る。
250502金:東信堂に念校を送付。その後は、五島列島のレンタカーとフェリーの件、一件落着。2日ぶりに「ケア」に戻れた。支援とケアの親近性。報告書の作成も進む。ケア⇒注意、配慮、世話。僕の言葉では、「他者志向、共振共感、相互支援」。
250501木:東信堂の念校(三校)を一日かけて点検。まだ、ぽろぽろ修正箇所がある。なお、校正しながら、シュッツのwell-informed citizenは「的確な情報を持ちうる市民」がベストの訳だろうと考えた。
250430水:岡野八代⇒川本隆史⇒ギリガン、「ケアの倫理」が見え始めてきた。逆に言うと、なぜ今までこの視点が僕の共生論に入ってこなかったのか。岡野の政治論、川本のロールズ論が念頭にあったためだろう。残念である。新著に間に合ってよかったという安堵感と緊張感。現象学的社会学および間主観性の議論にも当然活かすべき論点だ。その展開が楽しみ。
250429火:昭和の日?なんていうことはない、昭和天皇の誕生日だ。求めに応じて、午前中に間主観性論のメモ作る。間主観性は、①相互実践論、②主観構築論、③社会構成論、④間身体性に基づく議論、⑤共生論、⑥合意形成過程論、⑦近代批判論、である、というように7つにまとめた。現象学の3文脈に続く進展であるが、現象学的社会学の特性も考えるべきだろう。
250428月:昨日の定例会で、知人から『「命どぅ宝」の島』を送られたので、少し読み始めた。よい本だ。本日はまさに、サンフランシスコ講和条約が発効し、同時にその3条で沖縄が切り捨てられた日だ。午前中に、60余年ぶりに府中の浅間山公園公園にいき、3つの山を登る(標高80m笑)。米軍府中基地跡地(現自衛隊基地)の隣だ。東信堂の再校返しが出揃う。
🔶【「間主観性」再考と「ケアの倫理」が射程に入ってきた11日間:4月17~4月27日】
250427日:本日午後は、対面で砂川平和ひろばの定例会。その席上で、知人から沖縄関連の本『「命どぅ宝」の島を』の贈呈を受ける。刺激的だ。本日の議題は秋の集会の件。種々議論の末、結局70周年だから、福島京子さんご本人の講演が良いという方向で落ち着いた。これはよい判断だ。砂川平和しみんゼミの第7期の件[前半3回は軍事化問題、後半3回は共生とケアの問題の案]も含め、新たな方向が見えてきた。
250426土:本日、沖縄の知人から間主観性に関する質問を受ける。数日かけて簡潔な回答を用意したい。間主観性は、❶脱認識論、❷互動実践論(相互行為論)、❸主観構築論、ただし、❹間身体性が基底にある点を忘れずに。そしてもう一つ、❺ジェンダー論は避けて通れないだろう。ただし、もう少し考えてまとめたい。
250425金:昨日再校を送付したので、本日はゆとりのある暮らしができる。川本隆史の『〈共生〉から考える――倫理学集中講義』も読み出す。ケア絡みでもある。共生とケア、そして間主観的関係性、そしてそこに平和の問題が絡む。話が繋がってきた。
250424木:再校チェック終了し、出版社に送付。思ったより朱が入った。そこで出版社から「念校」の申し出。感謝。なお、関係性、日常性、現代性、実証性にくわえて、「建設性」を明示した。これは私の社会学史にとって画期的な命題化だ。
250423水:昨日、読み出した岡野八代『ケアの論理』。ギリガンによるフロイトとコールバーク批判が素晴らしい。納得である。しばらくは共生とケアと平和に着目。東信堂ブックレットは、ようやく再校が出た。イルカのハミングホールでのコンサートを申込む。
250422火:岡野八代の『ケアの論理』読み出す。これがどう平和と結びつくか楽しみである。東信堂ブックレット、ようやく再考が出た。6月のイルカのコンサート申込。キュウリ苗購入。平和社会学研究会の例会パワポを修正のうえ送付。
250421月:思索復帰。思索進む。昨日購入した43型7スピーカー4Kテレビが我が家に。音が良いのに感激。TVでYouTubeの音楽を聴ける。なお、昨日から、俳句調の理論の命題化を試行中。うまくいくかどうか。なお、思索は、平和とケアの問題へ。現象学的な平和社会学研究は可能か。間主観的共生論への拡大以外に、相互行為における主観性の重視への復帰が必要。
250420日:「戦争をさせない社会」研究準備会とのコラボのお蔭で、研究例会には約20名が参加。久しぶりの盛会だった。腎臓がんで手術した趙先生、心臓手術の緒方先生、多忙な森川先生らの出席が嬉しかった。Zoomもうまくいった。禁煙2週間。そして、緒方さんから7月の青島の国際会議話。前向きに考えたい。
250419土:研究例会のリマインド。1:平和社会学研究の原点の3つの(再)確認、2:2024年度から2025年度の活動成果、3:報告者の平和社会研究の著作を含む今後、4:「現象学的な平和社会学研究の理論的構図」の4節構成となったが、第4節が何か足りない。もう一日考える。
250418金:半年ぶりに、研究例会の案内を兼ねてFBに投稿。反応は非常によかった。久しぶりだからであろう。最終的に約50名の「いいね」があった。「ともだち」の少ない私(笑)としては、久しぶりの賑わいだ。
250417木:禁煙、ついに10日達成。タバコの代わりに、葉巻風のシナモンのスティックが禁煙に有効だ。一見すると葉巻風。色もそっくりだが、優れものの禁煙グッズだ。他人にも勧められる世紀の大発見かもしれない(笑)。
🔶【禁煙に挑戦中+次の仕事への態勢作りの9日間:4月8日から4月16日】
250416水:禁煙10日目。著作計画が進む。とくに科研費報告書(6月20日までに製本して提出)の準備が進む。題名は『基地研究から平和研究へ――反基地意識から東アジアの平和への展望』としようと思う。書下ろしの序章と、英文を含む約20本近い論稿で構成される。その準備が始まった。
250415火:4月末までに申請という南京大学関係の翻訳協力依頼に関して、最終的にいろいろ考慮したうえで、「日程的に無理」との理由で「辞退」を申し出た。依頼が突然すぎるのだ。来年度であれば考えるが・・・。本日は、著作計画など新態勢の準備を進める。今度の日曜日の研究例会の準備もある。
250414月:昨夜、中国から新たな著作の翻訳要請のメールが急に届いた。だが、原稿を見なければもちろん即答できないので、その旨を伝え、検討に入った。「社会学の中国化」という題目の表現には抵抗感がある。この点も見極めたい。なお、午前中に『平和社会学研究』第3号の原稿を出版社に一括送付した。
250413日:ついに禁煙1週間!喉と肺の痛みは劇的に軽減。体調が戻る。食事が美味しい。ゆえに、体重増加が心配だ。『平和社会学研究』第3号の全原稿をチェック終了。明日、入稿する。第35回研究例会の構想を開始し、夕方に開催通知をメール送付した。
250412土:第3号の原稿チェックは、2/3が終了。自分の論稿に小見出しを付けた。午後、所沢の師岡園の芝桜の鑑賞にいく(7分咲き)、その後「下山口駅」をチェックしてから、二度目の荒畑「富士山」登山(笑)。夕食後、久しぶりに自宅でYouTubeを使って、カラオケ大会(笑)。少し、心に余裕が出てきたのかもしれない。
250411金:『平和社会学研究』第3号の全原稿のチェック開始。まず、1/3終了。何とかこれで第3号の目途が立ちつつある。もうひと踏ん張り。禁煙は5日目を経過。今回は大丈夫だろう。
250410木:東信堂の共著の初校済PDFを送付。多摩湖から三鷹駅まで続くの水道道路の散歩道を、小平駅の先の公園まで花見がてらの自転車散歩。今年は桜が長持ちして、見がいがある。
250409水:禁煙3日目、大成功だ!喉の痛みが軽減した。次は禁酒だと意気込んでみたが、これは無理だとすぐに判明。せめて節酒し、休肝日を作ること、この方向で考えよう。禁煙中の赤ワインがうまい。
250408火:東信堂の共著の初校作業を進めている。禁煙2日目も無事に乗り越えた。今回は禁煙に成功しそうな予感がする。「喫煙」よりも「長寿」を選択したいからだ。本日は、多摩湖堤防下で昼食を兼ねた花見。早朝の散歩で、満開を確認していた。
🔶【ゲラや禁煙などいろいろな転機が到来した10日:3月28日~4月7日】
250407月:体調が悪く、「だるさ」が続いたここ数日。思い切って、昨日の午後3時から「禁煙」に入ったことは記した。おそらく人生で5回目ぐらいの禁煙で、今回が最後になるよう努めたい。喉と肺、そして食道がオカシイ。禁煙でどこまで治るかだが、禁煙は2日目に突入だ。今日、頑張れば続けられそうである。
250406日:このところ、風邪気味(咽頭炎、気管支炎)で体調絶不調(笑)。そこで、東信堂の校正のためのオンライン会議(Zoomも不調!)を終えた本日の午後3時をもって、ついに「禁煙」を宣言⇒即実行。2年ぶりの禁煙。前回は半年続いた。今回は、どこまでやれるか・・・。
250405土:体調が悪い。だるさが際立つ。いつもの喉用の風邪薬を服用し、少し改善されたが、完治には程遠い。東信堂の校正には目途が立つ。校正のために「iPad」で読んだが、これはなかなか良い。
250404金:葛飾に住む孫の高校入学祝いで、お花茶屋駅へ。成長を喜ぶ。孫が選んだケバブの昼食。その後、中目黒で目黒川の桜を見て、横浜中華街発の所沢直通の電車で東村山へ。そこの中華の店で夕食。電車の中では校正に集中できたが、ぐったりと疲れた一日ではある。
250403木:この日、深夜1時に連れ合いの体調が悪化。この日は終日、アテンドの日となった。そこで、幼馴染と大阪の弁護士との会合はキャンセルした。共著の初校が進む。東信堂の内校が丁寧でありがたい。なお、事故の保険を使わない車の修理代を振込みで支払い。このところ、出費がかさむ。
250402水:ついにと言うべきか、やっとと言うべきか、東信堂の国際社会学の共著のゲラがきた。丁寧に内校してあるのは助かる。これでうまく進んでくれることを望む。さっそく、全体の校正に挑む。と同時に、『平和社会学研究』第3号の執筆者にもメール送付の作業。
250401火:NPO東京社会学インスティチュートの解散手続きの関係書類を郵送(昨日、司法書士事務所の多額の振込み)。20年付き合ってきたNPOの解散には、一定の寂しさがあるが、運営は限界であった。少し気分も楽になる。昼、うどんを食べに外出し、その後は買い物。 50331月:午前中、田無支店の預金を東大和支店の預金に統合する作業。終活の一環だ(笑)。多数の講演を始めとして、いろいろあった2024年度ともこれでお別れだ。いよいよ「後期」の世代へ。JALのマイレージ使用で、5月五島列島、6月長崎大学学会、のフライトを確保。
250330日:明日からは、4月の新たな思索ノートに変える。気分一新だ。午後、NPO解散の議事録署名人2名と三鷹で会う。ルノアール、トリキで雑談も。帰宅後に、南京大学からの招聘書類を記入し、送付。
250329土:「自分の感受性くらい/自分で守れ/ばかものよ」。「できあいの」思想・学問・権威などに「倚りかかりたくない」。茨木のり子の詩から。今日は、寒の戻り。一日中雨。なぜか本日は、人生を愉しみたいと心から思っている。とはいえ、まずは『平和社会学研究3』の原稿整理だ。
250328金:悪戦苦闘した2つのホームページの更新がうまくいった。Google検索で出たHPは更新できるはずがない。そのことに気づくのに時間がかかった。教訓1:状況判断をしっかりと(笑)。
🔶【NPO手続き/詐欺問題/PC対策/新橋会合/論文完成と
いろいろあった10日間:3月18日~27日】
250327木:教え子の「共生社会」論文に修正コメント。障害者による平和運動について今後の課題として取り組んでいただければ嬉しいのだが。さらに、巻頭エッセイと平社論文の再チェック。これで行けるだろう。保険会社からの050電話。最近は特殊詐欺に敏感になっているが、これは問題なかった(笑)。結局、自動車事故に関して、保険を使わずに、現金払いとした。痛い出費だ。
250326水:トランプ2.0が止まらない。既存秩序が明らかになる多少のメリットもあるが、サイコパス的思考。いつ崩壊するかも楽しみ。『平和社会学研究3』の巻頭エッセイと平社論文の修正入力。最終的に巻頭エッセイのタイトルは、「平和構築への途――クロポトキン・ベルクソン・日高六郎の思想」で決定とした。ポイントは「相互支援」と「開かれた社会」である。
250325火:教え子の「平和ガイド」論文に修正コメント作成。ポイントが不明確なので、媒介者論で柱を作る。文献と注が逆などまだ基本が出来ていない点も。なお、午後からNiftyやAmazonなどのカード決済の変更手続きが続く。NPO解散にかかわる手続きでも、知人二人に捺印のお願い連絡。快諾を得る。
250324月:PCデポに行き、修理してもらったパソコンを受け取る。ウイルスと思われる不明部分が多数あったので除去とのこと。これでしばらくは、パソコンも安泰だろう。商売道具なので、命の次に重要なものだ、とあらためて認識。
250323日:新橋にいき、ラーメンを食し、烏森口周辺を散策。昭和が残っている。午後1時から「戦争をさせない社会」第2回準備会。「〈共生なくして平和なし、平和なくして共生なし〉――平和社会学研究会の活動の過去・現在・未来」を報告。楽しい議論ができた。蓼沼さん、安藤さんに研究例会での報告を依頼。快諾。6月、7月を考えている。
250322土:パソコンが修理中なので、古い Windows7!を引っ張り出して作業。まだ動くので驚きだ。iPadを併用で、Windows11の代用。明日の会合の準備が終わる。夕方、PCデポに行き、修理の状況を確認。月曜日まで修復は難しいとの説明を受ける。
250321金:NPO解散手続きに入る。午後、トロイの木馬に感染したとパソコン画面に出て画面がフリーズ。仕方なく画面下の Microsoft のサポートセンターに電話。それが「詐欺」だと途中で気づくまで、少し時間がかかったが、ギリギリのところで詐欺を免れた。いろいろ教訓がある。まずはパソコンのウイルスチェックをPCデポに依頼。ここから再スタートだ。キャッシュ・カードもストップ。Amazon の現金ギフト2件(計6万)の詐欺を、寸前でブロックできた。
250320木:巻頭エッセイ第1次草稿完成。タイトル案は「平和構築の途――クロポトキ
ン・ベルクソン・日髙六郎の思想」を考えている。午後、春の彼岸のお墓参り。はやみず総合
事務所から返事⇒NPO解散に動き出す。
250319水:NPO解散に向け司法書士事務所にメール。設立20年目の決断。大学院入
試対策、コロキウム、平社研住所など、NPOの思い出は多いが、一時代の終わりだ。完全な
後期高齢者への移行準備(笑)。
250318火:本日は休養日とし、埼玉スポーツセンター天然温泉に行く。悪くはないが、
全体に古すぎるし、少し遠すぎる。今後行くことはないだろう。近場の新たな天然温泉探しは
続く(笑)。
🔶【新論文執筆の10日間:3月8日から3月17日まで】
250317月:一気に大窪一志の『相互扶助の精神と実践――クロポトキン『相互扶助論』から学ぶ』を読む。「競争」の二種類、emulationとcompetition(つまり共に探し求める競争)およびクロポトキンの「数カ国にまたがる規範」など示唆があったが、コモン論と重なり、かつ平和論がないのが残念。Zoomは新たなアカウントを作成して解決。新論文も第1次草稿が完成。
250316日:平和社会学研究会の第34回研究例会。テーマは「マイノリティから問う共生と平和――『共生と平和のをめぐる国際社会学――東アジアからの展望』の共編者との対話」。参加者は少なめだったが、議論は活発になされた。ただし、Zoomのサインインに失敗し、ホスト権を確立できずに難儀し、開始が5分ほど遅れた。
250315土:体力回復。15分主義の貫徹。ベルクソンを読み続けている。クロポトキンも着目していたようだ。同時に新論文の仕上げに挑む。80パーセントまできた。与那国を回路に、「自治」「自立」が新たな着目点になる。
250314金:昨日の痛飲で終日体調不良。野菜の苗と種の購入以外には、ベッド上で休みつつ、新論文の仕上げに挑む。50パーセント程度。夕方は、教え子の論文の修正作業に従事。かなりの修正が必要だ。結局、3時間かかった。
250313木:新論文の点検。関谷裕子さんから約60年ぶり(笑)の電話。芸大から二期会に進んだ幼馴染の歌手。哲学者の米国人の夫が他界し、いまは所沢に在住とのこと。午後、保坂研に行き、「春の集い」に参加。成城の変化の様子はよくわかったが、もっと研究の話をすべきであった。
250312水:新論文の下書き完成。最終的にタイトルは、「戦争させない社会をめざす平和社会学の試み――東アジアの平和と共生、そして自治という課題」になりそう。与那国の自治に関する部分を加筆した。
250311火:東信堂に電話した。次期社長とやり取りして、今後の予定がほぼ定まる。来週に共著の初校が出そうで、さらに再来週(月末)が『平社研』第3号の入稿となる。この2週間に仕事が集中しそうである。
250310月:毎年恒例の――と言っても昨年からだが――青梅の吉野梅郷に梅見に行く。梅はまだ満開ではなかったが、梅郷の山歩きは楽しい。ただし、すぐに息が切れる。こんなに体力が落ちているのか。体力づくりの必要性を強く感じた。
250309日:しばらく中断していた新論文の執筆再開。これまで1年の思索を総括する論文「戦争させない社会をめざす平和社会学の試み」。昨秋の「戦争をさせない会」での報告に、砂川平和しみんゼミのまとめの部分を加えて完成へ。ASEAN問題と与那国島を回路とする自治の問題を付け加えて結論部へ。つぎは著書の検討だ。
250308土:熊本出張の報告修正と3行日誌のUP。少し疲れが出ているので、野菜苗を購入に畑仕事に向かい、疲れをとることにした。最近は、寝る前にYouTubeで英語の伝記物を愉しんでいる。「奥さまは魔女」も復活。英語で三たび聞いている。
🔶【科研費最後の熊本出張中心の11日間:2月25日⇒3月7日】
250307金:2017年度から2024年度まで8年間取得してきた科研費が終了。最後は、予算オーバーで熊本出張の経費の一部打ち切り。これでよい。最後の科研費の題目は、「反基地意識の形成と展望―東アジアの平和と共生をめざす沖縄と東京の女性たちの生活史」。この科研費の取得後、東京で2名、沖縄で2名のヒアリングを実施。しかしその後はコロナ禍でヒアリングを自重。方針転換で男性も含め、かつ自衛隊基地も含めて、東アジアの平和構築にテーマをシフト。おおむね、その成果は得られたと考えている。この点に関しては、報告書の第1章でまとめたい。
250306木:毎日毎日、コロコロ発言が変わるトランプが「面白い」。25%関税から自動車関係は除外。そりゃそうだ。自らに被害が生じる。本日は、午前中に英国および熊本への出張の報告書を作成。それをもって成城へ出張届などを提出し、さらに科研費購入の図書を引き取る。そのうち、The Sociology of Peace Processes, 2022 が面白そうである。
250305水:トランプ施政方針演説。後ろに立つヴァンス副大統領や共和党議員の反応はヒトラー礼賛を思わせる。最後の科研費調査を終え、熊本市内からリムジンバス⇒熊本空港、そこで馬刺しを購入し、かつ空港にて馬刺しレバーで乾杯。JALで羽田着、その後電車内で先般の座談会原稿の加筆修正に没入し、夕方5時に帰宅。購入した馬刺しを夕食で味わう。
250304火:昨日の研究会は、自らのここ数年の研究を総括する良い機会であった。科研費報告書の作成にも弾みがついた。さらに、教え子が大学で需要な役職についていることを知る。本日は、レンタカーで、四時軒の横井小楠記念館(館長による案内付)を経て、北熊本演習場(宮古島でのヘリ墜落機の出発地)から、荒尾市の宮崎兄弟資料館(ここでも館長の案内付)へ。ここの資料は充実していた。さらに平和館も見てから、熊本に戻る。再度、熊本ラーメンを食す。
250303月:市電にて、健軍神社経由で、陸上自衛隊「健軍駐屯地」へ。すごい名前だが、旧三菱重工業航空機製作所跡に1954年に創設され、九州・沖縄防衛の中枢である西部方面総監部がある総本山。その他、地対艦ミサイル連隊、西部方面システム通信群等の部隊も駐屯。さらに熊本駐屯地(自衛隊熊本病院等がある駐屯地)も訪れ、その後タクシーGOで熊本学園大学へ⇒研究会開催・テーマは今次の科研費研究の成果の報告と今後の展望「反基地意識研究から平和社会学構築へ」⇒その後ホテル近くで同大学の杉本学教授と会食。
250302日:本日から科研費による最後の熊本出張。午前中に自宅を出発⇒羽田空港⇒熊本空港⇒ホテル着。この間、ベルクソン読み。その後にレンタカーを予約し、熊本ラーメンを「赤組」で食す。
250301土:トランプ・ゼレンスキー会談:トランプとロシアとの繋がりは、1980年代より生じ、大統領選挙でもロシアが暗躍との情報アリ。納得。トランプのおかしな発想と行動は、既存の世界秩序のあり方をあぶりだす機会でもある。アメリカの世界支配の終焉は悪くはない。彼にはEU的な脱国家的な発想がまったくなく、1980年代の、あるいはむしろ19世紀の発想のままだ。グローバル時代、あるいは脱国家的なサプライチェーンの時代、関税引き上げが自国に悪影響を及ぼすことになるのに、MAGAのパフォーマンスに引きずられている自滅行為だ。新たな形態の大統領による専制主義。米ロ中の専制主義の終焉へ。
250228金:『社会学評論』の書評再校を返送。これで当面の校正は終了。明後日からは最後の科研費出張だ。いろいろ思うところはある。2017-24年度の8年間、連続で取得してきた科研費が終わる。この間のコロナ禍が印象的だ。
250227木:午前中に、『グローカル研究』第11号の「平和と共生へのグローカルな視点」の初校に朱を入れ、グローカルセンターに返送した。5名の共著なので、他の4名からの校正を受け、それをまとめる作業であった。
250226水:ベルクソン『道徳と宗教の二つの源泉』の読書開始。面白い。また、日高六郎『私の憲法体験』も再開。その後、『グローカル研究』の初校を整理する。題目は、「平和と共生へのグローカルな視点――女性・障害者・被爆者・難民などのマイノリティの視角から問い直す」。
250225火:約24時間の長旅で、ホテル⇒マンチェスター・ピカデリー駅⇒マンチェスター空港⇒ロンドンヒースロー空港⇒本日夕方に羽田着⇒午後8時過ぎに帰宅。ヒースロー空港でビル移動の際に見知らぬ親切な英国夫人のサポートあり。感謝。
🔶【マンチェスター国際会議の10日間:2月12日-24日】
250224月:⑥さらばマンチェスター:ホテルからピカデリー駅まで歩き、電車でマンチェスター空港へ。チェックインが手間取り、飛行機も遅延。ギリギリにロンドン着。ターミナルを移動する際に親切なイギリス人が声をかけてくれ、何とか出発30分前にゲートにたどり着く。翌日夕方に羽田着の予定。
250223日:⑤マンチェスター・センチメンタル・ジャーニー:むかし住んでいたフラット(フェアフィールドコート)に立ち寄り、インド人街(アラブ人街に様変わり!)を抜けて、大学近くのパブでギネスを飲む。その前の午前中に、羅紅光先生に再修正稿を送付。
250222土:④マンチェスター博物館調査:この日は、科学産業博物館(イマイチ)⇒人民の歴史博物館(ここはよかった。各種の社会運動の様子が興味深かった)⇒帝国戦争博物館(平板な印象!)、その後、マンチェスターピカデリー広場にてイスラムフォビア反対デモに出会う。なお、「帝国」戦争博物館は物足りなかったが、「戦争博物館」がイギリスに5つあるのには驚きだ。ホテルに帰宅後、イタリア憲法第11条(戦争否認条項)や独裁国トルクメニスタン情報の収集。
250221金:③マンチェスター大学2:朝比奈博士らと落ち合いお茶をしてから、国際会議(シンポジウム)開催“Transnationalism in East Asia.”へ。そこで“The Military Base Issue in Japan: Rethinking Peacebuilding in East Asia”を報告。司会のErica先生という日本研究者とも知合う。参加者と有意義かつ楽しい議論ができた。とくに対米、対中を意識して「中立問題」の議論にしっかりと取り組むべきだと再認識した。その後、中国料理で議論の続きを行ない、そしてさらにショップ巡りと忙しい日だった。
250220木:②マンチェスター大学1:翌日の会議の下見を兼ねて、大学キャンパス図書館などを歩く。その後チャイナタウンで食事、さらに市庁舎に行ったが改修中でゴシック建築は見られず。雨のなか、とぼとぼとホテル戻り、以後は爆睡。
250219水:①マンチェスター到着:池袋6時発⇒羽田9時台発⇒ロンドン午後着(時差9時間)⇒夕方マンチェスターへ:夜7時半着⇒電車でピカデリー駅へ⇒そこから徒歩でホテルへ:24時間の旅程だった。久しぶりの長旅で疲れた。
250218火:⓪マンチェスターへ:昼までに、東信堂共著本の原稿をメールで一括提出し、午後から池袋のホテルに前泊。部屋は狭かったが、ここは我慢。一万円以下で駅近かで泊まれるのは奇跡に近い。なお、スシローで日本酒付きで夕食、その後は喫茶店でPCを使って報告準備。
250217月:社会学評論の書評校正をpdf で提出。渡航準備を開始。早朝のタクシー予約が3社に断られる。よって、都内前泊を余儀なくされる。比較的安いホテルを池袋で発見。ホッとした。
250216日:平和社会学研究会第33回例会。研究会が4年目に入る。今回は脱北青少年の韓国における教育の問題。たいへん興味深かった。次回は『共生と平和の国際社会学』の編者との対話を研究例会で行う予定。その後は、イスラムほか、平和思想史などにも取り組みたい。
250215土:成城大学に行き、研究機構から本を受け取る。午後、東信堂本『共生と平和の国際社会学』の編者を囲む座談会の開催。ほぼ望ましい議論となったと思う。文字起こしが楽しみだ。その後は、東信堂のこの共著本の統一作業に没入。そしてその後、駅近の居酒屋で食事。ほぼ一日仕事だった。
250214金:日中社会学会・大会研究委員会オンライン開催。今年6月の長崎大学開催にあたり中国から7名の社会学者が来る。そのシンポジウムのテーマと割り振りが議論の中心。だいたいの方向性は決まる。あとは中国側と交渉だ。そしてこれが会長としての最後の仕事だ。ニックから返事。予定が合わず、きわめて残念。
250213木:久しぶりにニック・クロスリーにメールを出す。チャンスは2日間。日程が合えばいいが。ここ10年ほど彼との共同研究が滞っている。その突破の契機になればいいのだが。いま彼は音楽社会学に没入している面も窺える。そのあたりも対話したい。
250212水:社会学評論の書評の校正が届く。さすが有斐閣。校正者のチェックが行き届いている。たとえば、筆者と著者と原著者という表記の区別が分かりにくいという校正者からの指摘など。納得である。原著者は「作田」(啓一)と表記することにした。
🔶【共著&論文執筆、渡航業務の10日間:25年2月2日から11日まで】
250211火:マンチェスターからシンポジウムのポスター等が届く。英語論文の基になる日本語の原稿を執筆。4500字くらいになった。明日、英語化に努める。腰痛が再発。内臓から来ている可能性もあり、少し様子を見たい。
250910月:東信堂の序章を点検し、送付した。来週のマンチェスター行きに伴う、海外旅行保険、海外Wifi、英国入国のためのTAEの手続きを終える。羽田発が早いので、前日宿泊の件も調べるが、東京の宿は高い(笑)。タクシー予約で始発に乗れるようにする。
250209日:腰痛が改善されつつある。30回の各所の筋肉運動が効果的だ。羅論文は半分ほど修正入力を終える。平社研論文も半分ほどチェック。机仕事が続く。研究例会の続きの話題だが、今年は、テーマとしては、「平和憲法」や「難民」や「イスラム」、さらには「ベルクソンの開かれた社会」や「戦後日本の平和思想」など平和思想関連テーマなどにも手を広げたい。腰痛に要注意だ。
250208土:2月16日(日)の平和社会学研究会の第33回研究例会の案内を出す。今回は「韓国における脱北青少年教育の事例検討――代案教育学校・公立多文化小学校を事例に」だ。面白いテーマである。これで4年目に突入だ。『平和社会学研究』の論稿の整理を急ぐ。
250207金:海外出張にかかわる「理由書」の作成。論文執筆も進む。午後、30年間、行ってみたいと思っていた所沢の「荒畑富士」に「登山」。標高119m(笑)。しかし、頂上からは本物の富士山やスカイツリーがはっきりと見えた。よい公園だ。
250206木:広島の被爆者関係の東信堂原稿をチェックし執筆者に送付。平和憲法、前文と9条。絶対平和主義、人権と主権、共生社会、地域自治、地域連携、東ア連携、国連改革、そして世界共和社会。この辺がポイントになる。早朝散歩を3000歩に伸ばした。無理はしない。
250205水:腰痛で断念していた早朝散歩を復活。まずは2000歩から。東信堂のチェックが進む。ミクロな共生社会の実現とマクロな非戦社会の実現、そしてそれを媒介するメゾのトランスナショナルな広域共同体の形成を目指すこと。方向性がはっきりと見えてきた。
250204火:執筆+羅論文チェック+科研関連書類+しみんゼミのまとめ、以上を書き、関係者の送付。東北と東南のアジアの連携と理想主義的な非武装中立に向けた現実主義としての「非核三原則」「専守防衛」に立ち戻る方向性が見えてきた。
250203月:立春:気持ちはウキウキするが、無理をしない。よって、午後はベッド上で読書という日課が続く。おかげで日高六郎の『私の平和論』読了。戦争文化を超えていくこと。そして、いかにして平和の文化を築くか、だ。
250202日:節分:大澤真幸の「絶対中立主義」はマクロな理想主義としてよくできている。問題は、そこに至る過程だろう。その過程を現実主義的に検討する必要がある。それがミクロな共生社会の実現と、メゾの東アジア共同体形成だ。それが、理想主義的現実主義だ。
🔶【五十肩と腰痛⇒快方への10日間!25年1月23日→2月1日】
250201土:2月に入った。腰痛が急激に軽減したので、椅子に座っても大丈夫になった。ゆえに仕事を本格再開。礒村の『中立国』、日高の『私の憲法体験』、大澤の『憲法9条』の3つの活計部分に目を通す。東信堂共著の全員の原稿を整理し、編者に送付。『平和社会学研究』の未着の3名にメール。
250131金:東信堂の「被爆」の再チェック。腰痛からちょうど1週間。どうやら腰痛は去りつつある。いろいろ感じた1週間だ。「もう無理しない、無理はできない」。身体が完全に高齢期に入った。長生きしたければ、自分の体と折り合っていく以外にない。そこで、やりたいことの7割の計画を立て、実行も7割で十分。つまりやりたいことの49%→半分できればいい、というかつての発想を思い出した。ゆったり、愉しく、着実に。
250130木:東信堂の「難民」の再チェック。だが体が基本だ。ちょうど時期的なものもあったのだろうが、太ももとふくらはぎの筋肉を収縮・弛緩させる動きを30回やることで、ウソみたいに腰痛が軽減された。加えて足裏の違和感も解消されつつあるように思われる。すべては血のめぐりとリンパの流れなのだろうか。筋肉収縮弛緩運動、名づけてSS運動だ(笑)。
250129水:黒川創『日高六郎・95歳のポルトレ』を読む。面白かったし、作田との関係も興味深い。だが、それ以上に高齢を意識させる図書であった。孫の身長問題。いろいろあるな…。多様性、個性。頑張れ!
250128火:いったん傷みが軽減しつつあった左側の腰痛が再発した。階段で一歩踏み外し、左足から着地して腰が痛んだのだ。しかし、どういうわけか、五十肩は治りつつある。30回の腕回し等で、傷みが消えていく。血の巡りの問題のようだ。
250127月:いつもの旅行代理店に海外渡航関係の依頼。マンチェスターの朝比奈さんとZoom。細部が決まりつつある。飛行機とホテルでかなりかかるが、高齢に配慮し、仕方ないだろう。無理は禁物である。
250126日:腰痛が半減。片上氏の「日高六郎」論を読む。さらに日高の「ベルグソンとデモクラシーの心理学」も読む。「開いた社会」という発想は、共生と平和を考える際のキータームになりそうだ。
250125土:腰痛が発生。砂川平和しみんゼミ第6回最終回で約20名が参加、帰りに立川駅付近で交通事故。ミラー同士の接触だが、腰痛のために運転席を変えていて、微妙に感覚がずれていたようだ。どうやら、昨日のウォーキングが原因か。しばらく体を休めたい。
250124金:早朝5000歩ウォーキング。駅まで歩き、山道を登り、そして下り。さらに階段をUPし、徒歩で帰宅。その後、2つの砂川闘争判決文のチェック。明日のしみんゼミの準備。
250123木:マンチェスターの朝比奈さんにメール。2月下旬のイギリス行きが具体化。私のほかに、日本から2名が参加の可能性。Transnationalism in East Asiaといった国際会議。楽しみだ。
🔶【論文点検と書評の10日間:1月11日⇒1月22日】
250111土:『日中社会学研究』第32号の特集担当者として、4つの特集論文(中国人留学生の意識、高学歴中国人のキャリア、池袋中華街の英語論文、日本留学経験者の中国人教授の研究内容)を含む、特集概要の第1次草稿を執筆。ただし、論文1本の提出が遅れているので、プッシュ作業を敢行。
250112日:砂川平和ひろばで開催された「新年会」に参加。部屋掃除の後、福島京子代表手作りの品々、美味しい食事だった。YouTubeで「汗をかく、恥をかく、文をかく」というスーパーボランティア尾畠春夫さんの言葉を知る。「汗かく、恥かく、文をかく」でいこう(笑)。
250113月:提出された『日中社会学研究』の第4論文の原稿の内容および日本語などの手直しに集中。また、『平和社会学研究』第3号用に提出された中国人著名研究者の「和平社会学」の原稿の修正要求をメール送付。
250114火:日中社会学会の第4論文「社会的中間集団研究から東アジアの日常生活世界への接近」を最終チェックして送付。この学会の作業に目途がついたので、八王子の「龍泉寺の湯」に車で行く。少し遠かったが、いい温泉であった。その前後に、先の第4論文の最終チェックを行う。明日で特集の件は終了へ。
250115水:特集概要の私自身の最終稿を点検し、関係者に送付。これでとりあえず今回の日中社会学会関係の仕事は終わり。学会会長としての役目も果たしたのではないだろうか。
250116木:この間、読み進んできた岡崎宏樹『作田啓一 生成の社会学』を読了した。第7章の「超近代」の議論が興味深かった。なお、戦犯や戦死者の手記の分析、および原著者・作田氏と著者・岡崎氏の交流の章も面白かった。
250117金:本日、一気に岡崎氏の書評の下書きを描く。「汗かく」→「文をかく」の実践(笑)。同時に、岡崎氏の『バタイユからの社会学』をザ~と通読。さらに、『戦後日本の社会意識論』にも目を通すが、ここの作田論は?でもある。日高六郎論は後日読みたい。
250118土:ご縁はなくなったが、大学入試の共通テストの初日だ。東信堂の第1章(中村)原稿(ジェンダーとLGBTQ+)のチェック。興味深いが、小見出し欠如問題と大学生のみ読者想定問題が残った。書評と東信堂チェックの2つが当面の仕事だ。
250119日:書評、ほぼ完成。自分自身への言及が多いのが気になったが、学狂老人卍75だから赦してもらおう(笑)。午後は気分転換に、「人生の楽園」でやっていた青梅の「みのわ農園」を探しに行く。見つからなかったが、ゆったりできた。
250120月:書評原稿完成。作田『生成の社会学』の衝撃⇒原著者Aを論じる著者Bについて評者Cが論じる作業⇒作田3区分はOK⇒作田の「三次元の理論」および「三範域の理論」は示すだけ⇒本書の意義としては作田理論の一貫性の主張にある⇒だが、課題としての社会構築過程論:共生と平和がある。このような議論の流れ。その後、原稿10回読みに従事。
250121火:昨日の原稿10回読みを経て、本日午前中に岡崎宏樹氏の書評を最終点検して日本社会学会編集事務局に送付。最終的に2千字を86字オーバーだったが、OKの返事。『社会学評論』に掲載は次の3月号だそうだ。早い。
250122水:本日は、週末の砂川平和しみんゼミのために、砂川闘争の地裁「伊達判決」と最高裁「砂川判決」を改めて精読し、資料を作り、夜に開催告知をメール送付。なお、日本最西端の与那国島での軍事基地化に関するドキュメントの画像チェックも行う。
🔶【2025年1月1日~10日:各週の月火→土日の流れに変更】
250101水:学狂老人卍75:元日早朝、初日の出を多摩湖の堤防上で拝む。今年は執筆の年にすると決めていた。午前中は東信堂第1章「共生と平和」の章を点検。その後、近くの円乗院に参拝。午後から東信堂の作業を再開し、修正入力1/3を終え、さらに岡崎宏樹氏の作田啓一論を読み始める。依頼された社会学評論の書評用。さあ、執筆の年が始まった。
250102木:初荷の日。4つの仕事をこなす。元日から始めた東信堂の第1章「共生と平和」を点検し、修正入力を終え、関係者に送付。他に、『日中社会学研究』の特集論文「中国の高学歴留学生」1本と教え子の論文「沖縄の平和教育/平和学習」も点検。最後は作田啓一論読み。生成や溶解という懐かしい言葉で、私自身の間主観性論に思いが及ぶ。
250103金:年賀状に対応後、『グローカル研究』用の共著論文「平和と共生へのグローカルな視点――マイノリティの視角から問い直す」の整理。副題があっさりしすぎているので、再考。午後、ダイソーでA4の26穴白紙ファイル発見。今後、コピー用紙としても使える。葛飾北斎75歳の顰に倣った学狂老人卍75、学ぶことは本当に楽しい。
250104土:仕事始め:今後使用する手帳を、バイブル型の薄手の赤の革手帳に変更。さらに日課は、5812469で行くと決めた。午前中4時間が勝負だ。5時に目覚め9時に寝る。グローカル研究の共著論文、ほぼ完成。
250105日:忙しい1日だった。午前中に『グローカル研究』の論考の序論と結語を点検して関係者に送付。さらに東信堂の第7章の「平和の創造」の点検。その後の年賀メールを処理し、午後には『日中社会学研究』の編集作業や連絡などをこなし、最後に『グローカル研究』の序論を再度書き直すなど、執筆三昧であった。執筆の年2025、学狂老人卍75。仕事ができることに本当に感謝!
250106月:一日中、原稿書き。平和構築のためには、批判だけでは駄目だ。ヴィジョンが必要。そのヴィジョンに関して、ASEANとのトランスナショナルな連携が必要。具体的に、私自身がどう立ち回れるか。そこが思案のしどころだ。日高六郎研究も進めたい。
250107火:東信堂の第7章「平和の創造」を半分ほどチェック。さらに午後、指摘を受けて、報告書ではなく学術論文とすべく、『グローカル研究』論文の全面改訂作業を行なった。そして特報!⇒残された人生を豊饒なものとすべく、ギターとピアノを再開したいと考えてきた。そして、本日はギターをチューニングして、30分ほど弾いた。30年ぶりか。
250108水:『日中社会学研究』の特集に掲載する特例の英語共著論文を査読。文献等にミスを複数発見。その後、『グローカル研究』の共著論文の和文英訳と英文要約の修正、繋ぎの文章など加筆。キーワードは、平和・共生・平和社会学・マイノリティ・グローカル視点。
250109木: 明日の東信堂でも共著本の編集会議のために、これまでに寄稿された論考に目を通す。その結果、第3章の医療現場の外国人との共生問題を、第一部の「共生の現在」の最後の章にして、第2章は身近な差別⇒3章は人権問題⇒そして4章に医療現場の外国人を置く。第二部は「平和を問い直す」としたが、少し凡庸な見出しだ。要再考。
250110金:すべての東信堂共著の原稿を印字して、午後、東信堂へ。会合で種々議論の結果、ブックレットで行くには字数が14万字以下にしなければならない。タイトルは『共生と平和への国際社会学の展望――東アジアからの視点』とすべきか。会議後に立ち寄った本郷のガチ中華がリーズナブルで美味しかった。新年も、はや10日が過ぎた。さあ、これで、次新たな段階へ。
🔶【次の段階への準備の週:12月23日~31日】
241231火:田中正造の非戦論を全集第16巻でチェックした。すごい人だ。世界の軍備全廃も説く。同時に、花崎皋平さんの田中正造論も入手。安里清信に触れているなど素晴らしい感性だ。本日朝、vibrantという言葉を確認。来年はこれで行こう。Well-organizedも魅力的な言葉だ。
241230月:この週の今日から、いよいよ執筆開始だ。最長で4カ月間、執筆に専念したい。本日は、読破した著作、収集した著作の整理など、各種の整理から始めた。ただし、久しぶりの「洗車」などで疲れたので、早めに床に就く。昨日、次男に花束。感謝。
241229日:年間の思索日誌を振り返りたいが、時間的な余裕がない。いま、刊行を前提とした読むべき原稿が続々と私の手元に届いている。東信堂共著、『グローカル研究』の共著論文である。奇跡の9日間の仕事だ。
241228土:世間では、今年の年末年始を「奇跡の9日間」と呼んでいる。私も態勢の立て直しの一環で机周辺の図書の整理を始めた。30年前に慶應の授業を2年続けて聴講してくれたという「ファン」からメールを受け取る。年月を感じる。
241227金:砂川平和ひろばの大掃除。今年も世話になった。5回の砂川平和しみんゼミは、私にとっても勉強になった。とくに第5回は、東北+東南のアジア連携を主眼としたが、質疑応答で、平和の問題と憲法・砂川との関係が自覚させられた。討議は重要だ。第6回につなげたい。
241226木:小松裕『田中正造――未来を紡ぐ思想人』を読み終わる。共感できるところが多い。しかし、正造の非戦論への言及が十分にはない。それは私がやるべきだろう。全集を入手したい。なお、本日午前中に市の健康診断の結果を聞きに内野医院に行く。だいたい予想通りで、尿酸値はセーフ、コレステロールは境界線上、ただし新たに腎臓の機能に問題ありという結果。減塩、減量に努めたい。
241225水:休息日とした。所沢にできた天然温泉「キンプリ」に行く。まあまあだが、若者向けだ。東久留米の「スパジャポ」よりは良いが、昭島の「湯楽の里」の方がもっと良い。ただし、角上魚類がキンプリの隣にあり、サケなどの良い買い物ができた。最近、減量と減塩に努めている。
241224火:2つの共著の今後の予定、英文推薦状、しみんゼミ5回目の修正、パソコン不調に対処。クリスマスイヴ。最終的に、東信堂と共著論文の整理をして、執筆者にスケジュールをメール送付した。well-organizedを実践したい。
241223月:態勢立て直し⇒諸計画の立案:思索日誌の追記、中心手帳のA4黒化。今週は整理の1週間となるだろう。小松裕『田中正造』を読み出す。非常に面白い。
🔶ようやく見えてきた方向性:12月8日~12月22日】
241222日:昨日のゼミのディスカッションを反芻。私自身が、「専守防衛」を提示したのは、それすらも守られずに、集団的自衛権、敵基地先制攻撃、武器輸出と武器購入、そして2倍の防衛費増税といった流れがあるなかで、その流れに抗して、当面暫定的に、せめて、最低限、「非核三原則」とともに「専守防衛」の線まで引き戻すためで、さらには、憲法平和主義を志向し、武装を解除しながら、その憲法平和主義を世界に発信していくための一段階だというつもりであった。それゆえ、非暴力・非武装を放棄しているわけではない。ただし、その文脈で、自衛権を云々したのだが、私の説明も不十分だったようだ。ちなみに、砂川最高裁判決と同列にみられるのは心外だが、その点への配慮も足りなかったのだろう。反省。
241221土:砂川平和しみんゼミ第6期「平和を哲学する」第5回「平和構築のための未来図――どうすれば平和を実現できるのか(平和憲法を生かして、世界の平和をめざす道)」。自分なりの方向性が固まった。非武装に関する小林さんの指摘は、誤解だがもっともで、私のプレゼンに問題もあったようだ。毎日新聞の木村さんの指摘のように、砂川判決との関係性をももっと明示すべきだった。対話は重要だと痛感する。
241220金:しみんゼミの準備の日。本日中に、パワポに転記する作業を終える。意外に短く16枚に収まる。ただし、報告は1時間はたっぷりかかるだろう。なお、「与那国・自立へのビジョン」と関連するドキュメンタリーは、明日のしみんゼミでは時間的に無理と判断。最終回にまわす。
241219木:時価の報告の基調は、次の布施祐仁の方向性。「日本は「専守防衛」と「非核三原則」を貫き、保持する軍事力は領土・領空・領海の防衛に必要な最小限のレベルにとどめた上で、ASEANと連携して米中対立を克服し、平和共存の理念に基づく包括的な国際秩序を形成する外交に全力を尽くす――これが日本の進むべき道だと私は確信しています。」(『従属の代償』234頁)
241218水:9条地球憲章の会編(堀尾輝久代表)の『地球平和憲章 日本発モデル案』を半分ほど読む。もっと憲章化されているのかと思ったが、やや概説的で残念だ。中村民雄らの『東アジア共同体憲章案』程度までの文章化が望まれた。
241217火:『被爆アオギリと生きる:語り部・沼田鈴子の伝言』を一気に読む。これはすごい。沼田鈴子さんご自身の言葉⇒「アジア地域の日本に住む私たちは国家という枠の中からアジアに向き合うのではなく、アジアの人々の一人としてアジアの人々と共生を基本として交流を進めていきたい。」(広島アジア友好学院『自然と人生』の「まえがき「」から:広岩2013の185頁より引用)
241216月:休息日だが、中国の羅先生からの寄稿「平和に向けての人際社会」あり。ただし、量が多すぎ、かつ日本語の問題があり、修正に少し手間がかかるだろう。人際交流は大変だ(笑)。広岩近広『被爆アオギリと生きる:語り部・沼田鈴子の伝言』岩波書店を読み始める。
241215日:平社研の第32回の研究例会!大妻の干川剛史氏による報告「ウクライナ・ビッグテック・ターミネーター(LAWS)――GAFAM-X包囲網構築に向けてのネットワーキングの可能性」。よかった!GAFAM-Xや関連する文献も知る。核兵器に対するのと同じような留意が必要だろう。
241214土:「砂川平和ひろば」での定例会と小さなコンサートのイベント。イベントは予定外だったが、とても良かった。中村里美・伊藤茂利「いのちの音色LIVE」だ。被爆者・沼田鈴子さんのことに着目できた。とくに被害だけではなく、「加害」に着目し、「アジア」との友好を考えていた点が凄いと共感。なお、平和と平等の手話が同じ形だと知る。ミクロな平和とマクロな平和の共通性において、興味深い。
241213金:蓼沼紘明さんの『いのち輝け 二度とない人生だから:私の日本国憲法「ともいき」日記――満蒙開拓青年義勇隊の村に生まれて』を読み出す。ただし、本日は、魔の金曜日。連れ合いに語っていなかった同窓会参加が、友人の書簡で「ばれる」。反省。雨降って地固まる、としたい。
241212木:熱海から新幹線利用で帰り、東京駅ナカで食べた蕎麦がうまかった。穴場である。なお、再来週に予約していた伊東温泉はキャンセルした。伊東園ホテルズは、問題がありすぎる。
241211水:本日は、前々から計画していた横浜の散歩と熱海の温泉。横浜はエアキャビンが点検のため休止中だった。残念。熱海は、豪華にキンメダイの煮つけも頼んでいたのだが、ホテル全体が温泉も含め問題ありだった。この伊東園シリーズは、これで終了とする。
241210火:『ASEANを知るための50章【第2版】』読了。最新のデータを含め、ASEANが非常によくわかる本であった。平和を求め、体制の違いを超えて、かつ内政不干渉原則の修正中、という点に大きな意義があるだろう。
241209月:休息日⇒ネギをさらに100本購入し、植え付けた。風呂にもゆっくり入り、英気を養う。最近は、月曜日は休憩日になっている。あと10年、15年、生きたい。無理は禁物だ。
🔸【2週連続の講演:11月26日~12月8日】
241208日:7時半過ぎ、日中社会学会の2024年度冬季研究集会の開催のために、成城大学へ向かう。準備にてこずったが、何とか間に合う。中国の民間宗教の研究報告部会、日中交流の展望部会、そしてわれわれの「東アジア共生の未来を考える」部会。30名近くが参加し盛会であった。夕方は、「牛角」で打ち上げ。長かったが、有意義な一日であった。
241207土:明日のために、「2:トランスナショナルでリージョナルな連携としての「東アジア共同体」」と「結:東北アジアと東南アジアの連携可能性を問う――具体的に着手可能なこと」をチェックした。着手可能なことは、APSA(アジア太平洋社会学会)への関与と、『21世紀東アジア社会学』の特集の組織化。共に努力したい。
241206金:ASEANの歴史を追加した。67年成立以後の、1976年の「東南アジア友好協力条約(TAC)」という地域平和の条約、1995年の「東南アジア非核兵器地帯条約」の調印(97年発効)、そして2015年のASEAN共同体(ASEAN経済共同体が中心+ASEAN政治安全保障共同体+ASEAN社会文化共同体)というすごい歴史を持っている。
241205木:学会報告の「序:報告の朱店と平和社会学について」と関連文献頁、そして「1:日中の学術交流から――東北アジアの交流を経た東アジアの共生への視点」についてまとめた。北東アジアという表記を東北アジという表記に統一した。東アジアとは、東南アジアと東北アジアからなることに焦点化するため。
241204水:ASEANの文献を読む。そして、まずは今度の日曜日の学会報告のレジュメを学会指定のホルダーにupした。暫定最終タイトルは「東アジアの未来展望としての共生と平和に関するリージョナルな共同性の構築――平和社会学の視点からの展望」。昼食後の3時間、多摩湖周辺の紅葉狩りに行き、ホームセンターでネギ苗100本購入。
241203火:仕事再開。午前中は、某学会の「査読」。内容はイマイチだ。辛い判定になりそう。もう一日考えて、結果は明日文字にすることにした。午後は日中報告準備の開始し、さらに高校時代の友人からもらった『トランスナショナリズム論序説』に関する手紙の返事書き。定期的な懇談会のようなものが開催できればいいなと考えた。
241202月:本日は休息日とし、遅く起きて、近場を散歩し、ハトの餌とスナップエンドウを購入するべく「コメリ」に行くなど、のんびりと過ごした。こうした日も必要だろう。読書とメール処理以外に仕事はしないと決めていた日だった。
241201日:昼から国立高校グラス会に顔を出し、挨拶をして早退。その後、新宿に行って「戦争させない社会」研究会にて講演「「戦争をさせない社会」をめざす平和社会学の試み――社会思想からみる非戦への未来展望」の講演。おおむね好意的な反応。足立正生監督ほか、朝日の元記者、国会議員の現役秘書、村山首相の元秘書官、救対センターの事務局長など、錚々たるメンバーだった。二次会の焼き鳥が美味しかった。
241130土:昼からの「廣松没後30周年シンポジウム」に参加。久しぶりの人びとに会った。そして、マイクをもって挨拶もさせられたので、『存在と意味』第2巻の書評の話と94年朝日文化欄の話(「日中を軸に東亜の新体制を」)をした。その後、東アジア共同体研究所の「南西諸島ミサイル危機写真展」に行き、緒方修氏とアーロン・ホープス国と会う。途中、鳩山友紀夫氏とも言葉を交わす。
241129金:「戦争をさせない会」の講演準備終了:後半の「3:共生社会は平和の大前提である:平和は共生社会の大前提である:共生と平和をいかに実現するのか」、「4:冷戦の残る東アジアの現状と冷戦思考からの脱却:国家概念の再検討」、および「5:東アジア共同体の可能性を問い直す」をまとめ、「あとがき:個人としてできること」につなげる。
241128木:「戦争をさせない会」の講演準備開始:前半の「戦争をさせない社会」をめざす平和社会学の試み」というタイトルで、 「序:自己紹介と導入クイズ」、「1:平和社会学とは何か:平和社会学は国際社会学として出発する」、「2:平和と何か:平和社会学は諸個人の生活世界の研究に基づく」をまとめる。
241127水:おおたか脳神経外科で頸動脈チェック:左の頸動脈が少し狭くなっているが、大きな問題はないとのこと。1月に脳のMRI検査をすることになった。川島博之『歴史と人口から読み解く東南アジア』 を読み進めているが、コリアを中心に偏見も多い本。読みやすいが、問題もある。
241126火:しみんゼミ欠席連絡者にメール。そして、しみんゼミ第6期第4回のパワポを送付。布施祐仁に示唆を受け、東南アジア研究を開始。21世紀00年代に歴訪した数々の東南アジア諸国、その歴史を再確認⇒「自分史の再構成」(笑)。その方面の研究再開、というべきだろう。
🔸【見えてきた新たな展望:11月16日~11月25日】
241125月:体調不調で、一日中ベッドの上で、布施祐仁『従属の代償―日米軍事一体化の真実』を一気に読む。私の基地調査と重なり、かつ東アジア共同体の展開への示唆があり、次第に体調が戻る。この線で、12月の3つの報告、「戦争をさせない会」「日中冬季研究集会」「平和しみんゼミ5」をまとめたい。そしてそれを『平和社会学研究』第3号の論文の一つとする。もう一つは、しみんゼミでの反戦平和運動史を書く。巻頭言はそれらを繋ぐエッセイ(<平和社会学は国際社会学である>からの展開)か。
241124日:昨日のディスカッションで示された今後の展望に関し、東南アジアとの関係を再度考え始める。2000年代は中韓台とともに、東南アジアに足しげく通った。そして2010年代は環太平洋に期待をかけた。しかし、中国の現状を念頭に置くと、北東アジアと太平洋の繋がりはあまり現実的ではないと感じ始めている。そこで、2000年代の調査の原点であった東南アジアに再度目が向かった。ヤポネシア・黒潮ロードの延長線上で、これを柱に、東アジア共同体論の今後の展開に向けて、再考する必要がある。
241123土:平和しみんゼミ第6期第4回開催。主要な質問は、「軍事のグローバル化」の詳細について、横田基地の機能の変化、対米従属と軍事一体化(布施)、二段階の変革志向(自民党の退場⇒東アジアの連帯)など。それにしても外国との共存・共生を掲げる日本の政党がほとんどない現状に関して、嘆かわしいとの批判的コメントあり。大いに共感できる。
241122金:明日の平和しみんゼミの講義準備(その2):内容は、後半で、沖縄から「国家」を問い直す――沖縄における反復帰論と川満信一の反戦平和思想、東アジア共同体論的な方向性の展開――発端/展開/川満思想の展開、そして結論で、21世紀中盤への社会的構想力――どのような「未来イメージ」が生まれてきたのか、となる。
241121木:23日の砂川平和しみんゼミの第6期「平和を哲学する」の第4回の講義準備(その1)。本日は、その「20世紀以後の平和論の展開 [2]――1970年代後半から2020年代への反戦平和思想」の、「前回の復習と補足、およびこの1か月の出来事―そして今回の時代区分(10年刻みに変更した)、そして1970年代後半から1920年代への主要な出来事をまとめた。その結果、着目できるのは、1990年前後からの各種の変容、00年代からのSNS登場、そして10年代のアベ政治など、戦後世界の変容と戦後日本の転換期が浮き彫りに。
241120水:本日は前々から決めていた、国分寺漫遊の日。宮崎牛のランチを食べ、有名なケーキ屋で国分寺チーズケーキを食す。その後、古本屋発見。しかも宮岡政雄の『砂川闘争の記録』の初版本(三一書房版)を発見。500円という破格の値段だった。
241119火:成城大学の平和論特別講義の第2回目終了。クイズに時間が取られ、全体の時間が足りなくなり、結論の「平和構築に向けて、何ができるか?/何をすべきか?」に十分に時間が取れずに残念。その点は、さらに課題としても残る。しかし、それなりの問題提起はできたつもり。
241118月:明日の成城の平和論講義の第2回目の準備。沖縄クイズから始めて、沖縄の歴史(5つのポイント)、沖縄の反基地運動―非暴力の反戦平和運動1:阿波根昌鴻の場合、砂川の反基地運動―非暴力の反戦平和運動2:宮岡政雄の場合、そして軍事のグローバル化――世界の中の日本の基地を経て、沖縄の平和思想に学ぶ――川満信一の共和社会憲法案に言及。
241117日:平和社会学研究会の第31回研究例会(月例会)。報告は首藤明和氏(中央大学)で報告題目は「世界人口の1/4を占めるムスリム:共生に向けた課題と展望――中国雲南回族の「中国イスラーム思想」とその実践から考える」。長い題目だけれど、内容がよくわかり、興味深かった。中国のムスリムの数が、サウジやイラクなどのほぼ同数だというのは驚きだった。
241116土:本日は一日中、道場親信『占領と平和』をまとめる努力をした日。問題は、この本が扱っていないここ20年の動きだ。『変質する平和主義』をはじめとする山本昭宏の仕事は、大いに参照には値はするが・・・。
🔶【日本社会学会参加と平和論講義の週:11月06日-11月15日】
241115金:一日中、1970年代後半からの戦後反戦平和論を検討する。ベトナム戦争や毛沢東の後の時代の世界平和のゆくえ。旧ソ連のアフガン侵攻から80年代の中曽根登場、90年前後の東欧ソ連の崩壊、90年代前半の55年体制の揺らぎと震災・オウム、そして沖縄問題から9.11以後の戦争に関する米国と日本の対応の問題。一種の過渡期だろう。
241114木:たっぷり寝た。元気回復。早朝に空堀川散歩3000歩。午後、ネギ苗購入。戦後の反戦平和運動に関する文献読みに注力。同時に成城の平和論の2回目の構想を練る。沖縄と砂川から平和を探るがテーマ。
241113水:疲れが出たようだ。午前中は体調不良で、布団の中で休む。午後は、元気が回復したので、まず所沢に2度目のミカン狩りに行った。しかし、やはり疲れる。そしてまた、ベッドへ。こりゃ駄目だ、と思ったが、夕方には元気が回復して、韓国、京都の出張報告を書く。本日は基本的に、休息日であった。
241112火:午前中、成城大学で平和論講義の1回目。時間がぴったりと収まった。内容は、在留外国人数のクイズのあと、戦後史的自己紹介:越境者調査、グローバル化とグローカル化、トランスナショナリズム、平和社会学の立ち位置:暴力・戦争・平和(戦争原因論を含む)、など。反応は良かった。
241111月:早朝、東寺へ散歩。その後、新幹線で帰宅。車中で、明日の成城大学での平和論講義1のパワポづくり。新幹線⇒中央線のほぼ3時間で大方の準備が終わる。これまでの蓄積を活かしている。だが、帰宅後はぐったりで、酒を飲んで早々に寝床に着く。
241110日:午前中、日中学術交流セッション「デジタルフォーメーションと社会変容」にコメンテーターとして参加。社会理論の中国側報告と調査報告の日本側報告で、両者がかみ合わないことを恐れ、何とか接点を見つけるべくコメントをした。原理論的な理論報告と労働・消費の調査報告の接点として、副題であった「ポスト西洋社会学のアプローチ」とのかかわりを問題にした。なお、矢澤先生も参加。目がお悪くなったが、極めて元気である。夕方は、京都駅近くの「崇仁地区」などを探索し、柳原銀行人権資料館も尋ね、夜は三十三間堂近くの老舗で鰻を食す。充実した一日であった。
241109土:第97回日本社会学会大会(於:京都産業大学)参加。京都の北部で烏丸線終点の国際会館駅からさらにバス。丘を活用して建てられたキャンパスで、景色は抜群。いろいろな人に久しぶりに出会う。奥村隆氏、樫田美雄氏、鈴木健之氏などから新たな企画の提示・協議。面白そうだ。夜は、懇親会参加。中国、韓国からの古くからの友人たちに久しぶりに会った。
241108金:日中セッションのコメントのパワポづくり後半。日本人の報告は、一人がオンライン労働プラットフォーム(OLP:ウーバーイーツ的働き方)を問い、二人目が消費意識の日中比較。批判的コメントは、OLPと搾取・疎外問題、中国の消費意識の成熟という結論への疑問、が中心。
241107木:日中セッションのコメントのパワポづくり前半。中国語を訳す形で、邴正教授と刘威教授の報告をまとめた。前者はマルクスから始め人類運命共同体で終わる報告。後者はIT活用の総体的統治の話。ホルクハイマー的な議論に思えた。
241106水:またトラ。獲得選挙人数において、大きな差が出た。今後の世界がどう変化するか、見ものである。ただし、これまで積み上げてきた平和への努力を無に帰すような米国第一主義では困る。この考え方は、米国自身に対しても破滅的である。
🔶【平和ゼミ・韓国調査・論文執筆で超多忙:10月23日~11月5日】
241105火:本日、午前中に3回ほど読み直して『東アジア共同体・沖縄(琉球)研究』第8号の寄稿論文が完成し、昼前に関係者にメール送付した。厳しい5日間であったが、砂川平和しみんゼミでの講義録が論稿のように存在していたので、何とか完成した。午後は、畑仕事をし、そして溜まっていたメールの返事書き。
241104月:論稿の全体点検。今回は7回読むことに決めていたので、本日は4回まで読み直した。読み直すたびに改訂箇所が見つかる。そして、それはそれで楽しい作業だ。自分の文を読みやすくし、なおかつポイントを押さえた形で書くことに集中。明日あと3回読んで提出だ。
241103日:論文の第1節は「戦争・暴力・平和に関する基本視点」、第2節は「戦争原因論を超えて」は、すでに昨日書いた。本日は後半戦で、第3節の「阿波根昌鴻と宮岡政雄の平和思想―基地に抗するために、暴力を超えるために」と結語部の「平和構築のために―阿波根と宮岡の反戦平和思想からの学び」まで一気に書く。
241102土:いま執筆中の論稿は、「〈戦争・暴力・平和〉を哲学する―沖縄(阿波根昌鴻)と砂川(宮岡政雄)から学ぶ反基地闘争と反戦平和運動」というタイトルになる。まず序で「韓国の米軍基地をめぐって」書き出し、日本の場合はどうかと――阿波根昌鴻と宮岡政雄を介して――問い直す。それが課題意識だ。
241101金:東アジア共同体研究会への論文執筆開始。締切は5日後。時間との戦いだ。構想はすでにできている。砂川平和しみんゼミで話したこと、パワポにまとめたことを、並び替えながら、論文として一気にまとめ上げる作業だ。
241031木:実りある韓国調査であった。朝鮮戦争以来の対立状況における在韓米軍の位置。かなり複雑だ。そしてさらに、久しぶりの韓国で、いろいろ感じるとことがあった。ハングルは読めるとしても、韓国語をどこかでしっかりと勉強したい思いに駆られた。以上
241030水:調査2日目。ソウル駅からキム先生と一緒に烏山(オサン)近くの駅に行って、そこからさらに彼の知人の車で、米空軍の基地正門とその周辺を見る。米軍のソウル撤退後を含め、この基地は4倍になったようだが、米兵の住宅の多くが基地内に移動したために、町に米兵は少なかった。ただし、正門前には、横須賀の「どぶ板通り」以上の米兵関連のストリートが続き、エキゾティックであった。その後、平澤(ピョンタク)に移動し、タクシーでハンフリー基地(米軍の司令部がある)の正門とその周辺に行く。ソウル撤退後に大きな変化があったが、町の人にはほとんど気付かれずに移動したそうで、広大な基地が海近くに広がっていた。その後は電車(各駅2時間)でソウルに戻り、キム先生とその友人と飲んで、タクシーでホテルに戻る。
241029火:調査第1日目⇒ソウル駅から龍山駅に行き、そこから米軍跡地を想像しながら韓国軍の跡地に立つ戦争記念館を訪問。ここは2回目だが、今回はじっくり見学。朝鮮戦争やベトナム戦争、そしてその後のPKO活動などで、韓国がいかに平和の創造に寄与したかが示されており、朝鮮戦争では日本も支援してくれたことも書かれていた。少なからず、違和感がある。その後、梨泰院の例の事故現場に行った。ちょうど2年前に、狭い路地で、159名の命が失われた場所。遺族だろうか、複数の人が祈りを捧げていた。その後、南大門市場にタクシーで移動し、ホテルに戻る。
241028月:ソウルへの移動日。金浦空港でタクシーに決めたが、運転手がわが宿泊予定ホテルの名を知らず、結局、南大門市場のバス停で降りて捜し歩く。すぐ近くだった。ホテルはなかなか快適だ。自室で、某誌の再査読を行い、一昨日の平和しみんゼミのパワポをチェックして参加者に送付。
241027日:東京都へのNPOの報告書は1/3で時間切れ。あとは帰国後に実行。午後、選挙の投票に。夜は選挙特番見て寝不足に。しかし、全体としては良い結果が出た。自民は言うまでもなく、維新と公明と共産の退潮が際立つ。この3党は比例区の得票数が落ちる。共通点は、みな党首選びは党員の選挙ではない点だ。
241026土:午前中に共著の出版打ち合わせオンライン。「医療現場からみる外国人問題」の章で、医師による国際診療の事例集があり、興味深かった。午後は砂川平和しみんゼミのオンライン。「20世紀以後の平和論の展開[1]」を話すが、副題は「戦後日本の平和思想としての阿波根昌鴻と宮岡政雄(砂川)を中心にした1970年代前半までの平和運動」とした。関係図書を再読して、なんとかまとめ上げた。
241025金:午後オンラインで共著の出版打ち合わせ。本日は難民問題の章で、タイトルは「難民問題のいま――アジア/日本における難民の視点から」だ。新しいデータを知ることができ、たいへん興味深かった。その前後に、明日の平和しみんゼミのパワポをまとめる。それなりに形になってきた。
241024木:阿波根昌鴻の2冊目『命こそ宝』と3冊目『人間の住んでいる島』の再チェックを終える。そして、パワポ作成へ。わびあいの里の「福祉と平和」がキーワードの一つだろう。そして、かつて謝花さんが語った阿波根の資本主義批判が隠れたテーマとなりそうだ。
241023水:週末の砂川平和しみんゼミ第3回の開催告知をメール送付。日本の平和論のまとめを考えているが、平和論一般ではなく、砂川や沖縄の反基地運動を振り返り、そこからの学びを論じたい。阿波根昌鴻と宮岡政雄の共通点が見えてきている。
🔶【砂川闘争関連で多忙な日々:10月9日~22日】
241022火:午前中は事務処理日とした。韓国出張、京都出張。この間に東アジア共同体研究会の論稿執筆を依頼されている。0:韓国の基地問題ほか、1:戦争原因論の原理論、2:戦後平和論からの示唆、3:東アジアとの繋がりの検討、結:何が可能か。この辺で考えている。
241021月:日本社会学会の『社会学評論』編集委員会からの依頼の書評対象本『作田啓一 生成の社会学』京都大学学術出版社が届く。作田社会学の全体像を見渡せそう。現在原稿が溜まっているので、原稿提出を1月中旬まで延ばしてもらった。年末年始の仕事だね。
241020日:平和社会学研究会の第30回研究例会。30回というのは一つの節目だね。報告は、椙山の阿部純一郎「ベトナム戦争期の米軍帰休兵と平和運動―観光から日本の戦争協力を考える―」。見事な論稿。かつての同氏の著書『移動と比較の日本帝国史』と今後どう切り結んでいくのかが楽しみ。
241019土:立川の会館で、砂川平和ひろばの秋集会:砂川闘争69周年記念集会・丸川哲史氏講演「砂川と台湾――東アジアにおける砂川闘争の意味を考える」開催。彼の「朝鮮戦争に帰れ!」論稿の延長線上で、1950年代における「砂川―朝鮮戦争―中国参戦―台湾断念」という繋がりが見えてきた。私のコメントもこの連関に関する者。参加者60名余り。『阿Qの連帯は可能か?』だ。
241018金:「ベ平連」の意味は何だったのかを考えている。開かれた組織論・加害を含む国際志向・非暴力と各種人権問題との関連性の自覚、この辺を、60年代前半までの政治志向とその後の反戦平和運動の分水嶺として再検討中。『鶴見良行著作集2 ベ平連』が参考になる。
241017木:『非武装中立論』の石橋政嗣の脱国益論は着目できる。一国平和主義をこえる射程を持つ。再検討が必要だ。45-55年:55-65年:65-75年の30年と過渡期的な75-90年を加えて、ここまでの45年間を振り返る。その後は、91-00年、01-10年、11-20年、そして現在の安倍-岸田継承路線。
241016水:丸山眞男と大塚久雄。近代的自己という共通の戦後思想のスタート地点。労働運動に期待する「古さ」は別として、久野収の「非暴力」「市民的不服従」および「トランスナショナル思想」の取り出しは価値があるはず。「民主と愛国」を超える視点だ。
241015火:阿波根昌鴻の『米軍と農民』の再読を終える。しみんゼミでは、阿波根の海外および本土経験とともに、ここ著作からは、陳情規定と団結小屋の話が中心とならざるをえない。団結小屋の写真なども活用しよう。
241014月:道場親信の平和運動史の時代区分に納得しつつ、21世紀を加える作業へ。平和社会学研究の研究例会の告知もおこなう。午後、清瀬の金山緑地にあるコスモス畑に散策に出かけた。今まで気づかなかったが、すばらしい水辺をもつ散策地であった。
241013日:台湾における1930年のセデック族に関わる霧社事件、1947年の全国で展開された二二八事件に関する優れたレポートをYouTubeで発見。台湾Momo Channel。伊藤潔の『台湾』と同等の衝撃度がある。その他に、牡丹社事件も。
241012土:丸川の「朝鮮戦争に帰れ!」が刺激的。新中国成立と朝鮮戦争、そして台湾との深い関係。それに中ソ対立、米ソ共存などが絡む。個々の出来事の背後の連関を見抜く視力が必要。午前中、砂川平和ひろばの定例会。秋集会の細目が決まる。
241011金:日本被団協にノーベル平和賞。50年前の密約佐藤栄作の核抜き本土並みや非核3原則に関わるいかさま受賞とは異なる素晴らしい受賞。高校生平和大使も素晴らしい。50年前の日本の密約首相のおかしな受賞を吹き飛ばすようにして、今後の世界に良い影響を与えることを望む。
241010木:小熊『民主と愛国』、道場『占領と平和』の大著の通読、阿波根と宮岡の再読、そして久野収やベックなども同時に読み進めている。読書が楽しい。小熊の「愛国」批判への視点は素晴らしい。道場の平和運動史は極めて有益。そして阿波根と富岡の平和主義に大いに傾聴に値する。最後に、久野の絶対平和論は意義深い。個別反戦から普遍反戦へ。
241009水:久しぶりにハングルにハマった。いまはYouTubeで分かりやすい解説が出ている。ハングルの原理を再確認。ハングルの「漢字語」が特に興味深い。日本の植民地下の影響ではあるが、文化交流という意味では興味深い点だ。月末に韓国に行くので、ブラッシュ・アップ。
🔶【2週間で3報告の超多忙な日々:9月23日~10月8日】
241008火:知人から依頼を受けていた『社会学原理』の著作原稿を通読し、コメントを送付した。内容的に興味深いが、著作構成、人名表記、不正確な引用などを指摘した。社会学としては少し情報が古いが、人類学や宗教学、あるいは生態学などの知見もちりばめられ、歴史的なエピソードとともに興味深いものがあった。
241007月:午前中にオンラインで知人の教え子の卒論に関して、コメントすることとなった。外国人関係者へのインタビューもあり、まとめ方次第で、しっかりとした卒論になるだろう。午後は、依頼を受けた著書の原稿を読み進んだ。人口圧力の問題、ホモサピエンスの問題、数学を含む科学哲学の知見、こうした点について興味深く読んでいる。記述は極めて読みづらいタイプだが、結論は読了後の明日。
241006日:岩竹美加子『フィンランドはなぜ「世界一幸せな国」になったのか』を読了。著者はフィンランド在住の研究者。日本との比較もあり、内容的にしっかりした本で、大いに参考になった。人口550万の「国家」のあり方が地域「分権」との関係で参考になる良書だった。
241005土:長崎から帰京。少し疲れたので、帰宅後すぐに床につく。必要に迫られ、フィンランドに関する本を読んでいる。大学院まで学費無料の国。いわゆるエラスムス制度を利用して、大学生はEU各地の大学でも学んでいる。かつてオーストリアのインスブルック大学で教えた際にもフィンランド人学生がいた。それ以来、フィンランドに関心を持っている。
241004金:長崎大学での講演を終え、本日はレンタカーで佐世保へ。佐世保近くの針尾通信所を経て「浦頭引揚記念館」を訪問。当時に主要な引揚地は7つあったが、最大の上陸の地であった。その後、佐世保市内に行き、前回写真を撮り損ねた佐世保米軍基地入り口の写真を撮り、佐世保出身の父親がしばしば言及していた烏帽子岳の山頂にも行く。帰り道、引揚者が各地に戻っていった南風崎(はえのさき)駅を訪問し、最後に戦中に小学生たちが掘った「無窮洞」にも立ち寄る。かなり広い手掘りの洞窟だが、御真影の部屋も作られていたことに驚く。
241003木:長崎大学にて「多文化社会学部10周年記念講演:多文化社会学的思想とグローバル・日本の課題――アジアからみた日本、日本からみたアジア」の第1回目で「平和社会学の創生――共生と平和へのグローカルな視点」を講演した。レーザーポンターが機能せず難儀したが、75分程話す。少し話題が多すぎた点は反省点だが、戦争原因に繋がる「資本主義」(経済成長的志向)、国家主義(自国中心的志向)、専制主義(原理主義的志向)といったまとめ方に対応する競争原理、国益原理、独尊原理などを表記して、一定の整理ができた。
241002水:長崎大学での講演の準備3(⇒昼前に自宅を出て羽田空港⇒長崎空港⇒歓迎会):この間に「3章:戦争の原因を乗り越える――暴力・資本・国家」をまとめる。詳細は「3-1:暴力の定義と類型、3-2:戦争の定義と近代戦争の規定、3-3:戦争原因論、3-4:資本主義と現代資本主義、3-5:国家主義をめぐって、3-6:ナショナリズムを考える」から成る。武器輸出を含め新知見もちりばめたが、基本は「平和を哲学する」砂川講義の延長線上である。
241001火:長崎大学での講演の準備2:「2章:平和社会学の立ち位置――戦争と平和という問題」についてまとめる。詳細項目は、「2-1:平和問題へのアプローチ、2-2:国際社会学としての平和社会学、2-3:ウルリッヒ・ベックからの示唆、2-4:平和社会学の立ち位置、2-5:国際政治学との関係」である。
240930月:長崎大学での講演の準備1:「序章:多文化社会学部と私」、「1章:共生と平和――平和社会学への道」をまとめる。1章は、「1-1:共生という平和の問題」「1-2:グローバル化時代:概観」「1-3:グローカル化する社会」からなる。自説の4つの発生論に対応する、他者、自然、過去、未来との4つの共生論から論じたが、基本的には講演の前提をまとめたもの。
240929日:午前中、パソコンが動かなくなり、真っ青。時間との戦いとなったが、なんとか間に合って、午後2時からの出版原稿検討会での私の報告を終えた。それなりにうまくいった。簡潔にしたのが、かえってすっきりしていて良かったかもしれない(笑)。
240928土:砂川平和しみんゼミの第6期「平和を哲学する」の第2回。内容は、「序:共に哲学すること――前回のまとめと補足、1:戦争と近代戦争――その規定をめぐって、2:近代戦争の根本原因を問う――平和社会学の視点から、3:現代国家における社会編成――競争原理と国益原理いう問題、結:戦争を超える平和への発想へ――今回と次回の議論の繋がり」。前回よりも思索が深まる。次の「戦後の平和思想」が問題だね。頑張ろう。
240927金:「平和を哲学する」のパワポ準備3、「3:現代国家における社会編成」をまとめる。競争原理、国益原理、独尊原理に対して、vs協力原理、vs地球益原理、vs共生原理、を対置させた点が新展開。
240926木:「平和を哲学する」のパワポ準備2、「2:近代戦争の根本原因を問う」として資本主義、国家主義、専制主義を論じ、それぞれに競争原理、国益原理、独尊原理としてまとめた。
240925水:「平和を哲学する」のパワポ準備1、「序:共に哲学すること」「1:戦争と近代戦争」の2節を整理し、パワポ作成の準備開始。本日午後は、脳神経外科の定期健診。特に問題なし。次回、頸動脈検査をすることになった。
240924火:「思想」とは、一人または少数の主唱者の考えを、国家規模(メゾレベル)・国際規模(マクロレベル)の「制度・象徴的暴力」によって共同主観的に人びとに抱かせるイデオロギーである。もちろん、公認イデオロギーである中心的思想に対して、複数のミクロな批判的思想が相互主観的な過程を経て生成することがあるが、それが対抗イデオロギーとして力を持つには、まずは少なくともローカルなレベルで間主観化された共有知として存立しなければならない。・・・現代中国を考えながら、こんなことを考えた。
240923月:和食店で誕生祝。「嬉しさも、小ぐらいかな、誕生日」。まだ前期高齢者である。しかし健康寿命は過ぎた。これからは、いかに老化に抗していくか。非暴力の抵抗である(笑)。今週から2週間で3つの報告を準備し、実施するので、体力勝負だ。体力保持がすべて。禁煙再開(笑)。
🔸【人権/権利の思索開始:9月13日~22日】
240922日:面白い本を見つけたので、仕事の予定を変更して一気に読む。楊海英『中国を見破る』である。モンゴル系の人が書いた中国論。中国は56の民族からなるという表現は2つの点でもう古い。現在は、①民族(nation)とは言わず族群(ethnic group)と称し、②それが55ある、とされている。そして「中華民族!」。文化は中国語では文明化である。もう一つおまけ。費孝通が「変節を繰り返す」「御用学者」として論じられていた。
240921土: 午前中は砂川平和ひろばの定例会。10月19日(土)の丸川哲史氏の講演会「砂川と台湾――東アジアにおける砂川闘争の意味を考える」関係の事前準備。私自身、コメンテーターとしての準備以外にも、資料つくりなどもあるので、準備のための中身の濃い定例会であった。また今回は私が議事録作成の番で、夕方に議事録を送付した。
240920金:本日は一大決心をして、NPOの関係書類を整理した。東京都への決算書類と、都と県とへの解散書類の整理だ。これがけっこう大変で、「清算人」選定など、悪戦苦闘中。越えなければならない壁である。この仕事だけでは、満足感がない(笑)。午後は、「砂川平和ひろば」のブックレットに寄稿する原稿を三分の一ほど執筆した。「砂川と私」といった個人史をまず書き、ついで「戦争、平和、そして共生という問題」という節を書き終え、最後は「基地問題と平和問題」でまとめるつもり。時間が取れないのが残念。
240919木:午前中、パソコンが動かなくなり難儀。2時間後に、最終的にモデムの装置をいったん外してやり直すことで解決した。午後は原稿書きに集中。「砂川平和しみんゼミ」の第2回「戦争原因論」の原稿。前回のまとめを書いた後、1:「戦争と近代戦争」を書いた。戦争の定義と近代戦争の規定、これまでの戦争の戦死者リストなどを執筆。つぎは、2:近代戦争の根本の原因を問う、そして「戦争を超えて」と続ける予定。
240918水:『リージョナリズム』読了。同時に竹内好の「方法としてのアジア」を読み直す。廣松との近しさ。「西洋的な優れた文化価値を、より大規模に実現するために、西洋をもう一度東洋によって包み直す、逆に西洋自身をこちらから変革する、この文化的な巻き返し、あるいは価値の上の巻き返しによって普遍性をつくり出す」(『アジアと日本』469頁)。日中ジョイントパネルのポイントはここか。二元論を超え、第三者をつねに捉える。
240917火:平和社会学研究会の総会のまとめを、当日オンライン不調で総会に参加できなくなった研究会の役員に送付。現在、読書は『〈権利〉の選択』、『竹内好』、『リージョナリズム』の3つを同時進行。週の後半からは原稿書きに集中しよう。なお、本日、自転車パンクでチューブ取り換え。炎天下、自転車店に2往復した。体調は復活。
240916月:笹澤豊『〈権利〉の選択』ゲット。人権の重要性に気づき、人権の定義、およびそもそもの権利という概念について疑念が生じているので、この問題を考えたい。ただし本日は、心身ともに不調だったので、レスト遺伝子が働き完全休養日となる。そこで、終日のベッド生活と例外としての焼肉屋。
240915日:平和社会学研究会のシンポジウムと総会。シンポは素晴らしい3つの報告、すなわち「グローカルな視点からみえてくるジェンダー・LGBTQ+の問題」、「人権問題の現在地――共生社会をめざすために」、「ヒロシマから考える核と平和の問題――「ふつうの人びと」の目線から」であり、コメンテーターは日本における難民研究者の視点からなされた。「人権」という概念が平和にとって一つの核だと認識。
240914土:明日のシンポジウム冒頭の趣旨説明+議論のポイント説明用に、パワポ9枚の原稿を作る。現在の焦点が見えてくる。内容は、序:「脱差別」と「人権問題」からの平和構築、1:ミクロからの平和構築の模索、2:現代の戦争を問い直す、3:平和へのグローカルなアプローチ、である。
240913金:丸山哲史の『竹内好』着手。とても面白い。アジア主義関係絡みでも、再度チェックが必要だ。また、彼の『リージョナリム』も、終戦後には国内事項しか語られず、植民地問題は遠景化された点が指摘されている点は素晴らしいと感じた。研究が楽しい。
🔸【ひたすら戦争を考えた週:9月5日~9月12日】
240912木:西谷修氏の『戦争とは何だろうか』はちくまの入門書だが刺激的。9.11の翌日だが、テロリストは「人類の敵」で殺してよい「非人間」というカテゴリーを生み出し、それを正義として、これまで確立してきた「普遍的人権」概念を蹴散らしている。テロとの戦争は、国家間戦争とはまた別の、新たな「戦争」概念を作り上げた。
240911水:名古屋の椙山の阿部氏による拙著の書評読む。国家主義批判の変遷と民族愛国言説の批判、指摘されたこの2つが今後のポイント。ただし、未来志向で。なお、本日、10月上旬の長崎講演、10月末の韓国基地調査、11月上旬の京都の日社学会、この3つの宿等の手配⇒確保の日。
240910火:日本社会学会の国際交流委員会から11月の日中合同シンポのコメンテーターの依頼あり。引き受けることにした。なお、研究例会の報告者として椙山の阿部氏から快諾もらう。「ベトナム戦争・反戦運動・観光」という課題。その前に中大の首藤氏もOK。「中国とイスラム(orムスリム)」。どちらも興味深い。12月は大妻の干川氏から「ウクライナと情報メディア」で決定。2月も高野氏でいく。
240909月:ガルトゥングのブックレット『平和をつくる発想術』読了。アメリカ合衆国の暴力への徹底批判あり。納得。「50年以内」に国連の「市民総会」が実現するという予測も興味深い。なお、韓国の脱北学生への教育問題という研究会仲間(高野氏)の新たな視点も生じてきて、これまた興味深い。
240908日:西谷修監修の『さすがに日本は戦争なんてしないですよね!?』東京新聞刊を読む。入門書だが、けっこう教えられた。戦争はしてはいけないは31か国参戦の一次大戦後、その前のフランス革命後にメディアと教育、20世紀初めに世界の3/4の地表はヨーロッパが支配、人権の保障こそ世界平和の基礎(憲章や宣言)、などの指摘が印象的。
240907土:早朝サイクリングは遂に東村山の都立八国山緑地にまで足を延ばす。とても気持ちが良い。しばらくは「トトロ」のモデルとなった八国山に行こう。丸川哲史の『リージョナリズム』は射程が広い分、面白くかつ有益だ。
240906金:『暴力についてのセビリア声明』読む。戦争本能説批判が中心。1986国連の国際平和年、9.21国際平和ディ、これはあまり知られていないかもしれない。なお、矢野久美子の『ハンナ・アーレント』も読了。アレントの人脈がよくわかる本であった。
240905木:平社研のシンポについて、FBに宣伝。トゥキュディデスの戦争原因論の個所を発見、岩波文庫の『戦史(上)』126頁だったが、ホッブスはこれに影響を受けたことは間違いない。韓国への基地調査を予定しているので、動き出した。ソウルのKimさんにメールし、ソウルで会う約束をとる。
🔸【暴力と戦争原因を考えた1週間:8月27日~9月4日】
240904水:長崎大学での講演は、主催者側の案とすり合わせ、講演題目を「平和社会学の創生――共生と平和へのグローカルな視点」にマイナーチェンジした。また、気になっていた「近代戦争」という概念に関して、リチャード・イングリッシュの『近代戦争論』が役立ちそう。フランス革命以後、かつナショナリズムとの関係が核か。
240903火:平和社会学研究会主催(成城大学グローカル研究センター共催)のシンポジウム「共生と平和へのグローカルな視点――マイノリティの視角から問い直す」が決定。来る9月15日(日)の午後1:30~、成城大学3号館4階。平和問題と絡めた、ジェンダー、人権問題、核と平和、そして難民に関する報告がある。
240902月:「専制主義」批判を考えていて、アレントの『全体主義の起原』以外に、思いがけずにハイエクの『隷属への道』に気づく。新自由主義と結びついて敬遠していたが、「自生的秩序」など素晴らしい議論もある。国家批判でもある。なお、古代ギリシャの歴史家トゥキュディデスが『戦史』において、戦争の原因として「名誉心」「恐怖心」「利得心」の3つの要素を挙げたことをチェックした。
240901日:10月4日の長崎大学多文化社会学部の講演は、「共生と平和の国際社会学――平和社会学という試み」で行きたい。共生、平和、戦争、暴力、国際社会学としての平和社会学などを論じたい。なお、間主観性論の展開として、近現代の特性としての「間主体性」を論じる必要性を感じている。「間主体性」を、間身体性を隠れた前提としつつも主体性意識を明示的前提とした行為者間の関係であって、「間主観性」の近現代バージョンとして考えたい。
240831土:東信堂BL5研究会。①社会運動としてのジェンダー/LGBTQ+、②ヒロシマの核と平和運動に関する2つの報告。どちらも刺激的であった。「+」の意味はまさに運動を感じさせる。そして原水禁運動が政党に左右されてきたヒロシマの運動は、本当に情けのない歴史だ。
240830金:サイバー攻撃というネット時代の暴力。それは、「制度・構造的暴力」の第3のものか、つまり、①社会制度(身分制度~死刑制度)、②社会構造(階級社会~格差社会)、③メディアの暴力(情報操作~サイバー攻撃)。なお、『戦争社会学ブックガイド』をチェックしたが、挙示されている132冊には、ガルトゥングを始めとする「平和論」の文献がまったくないことに気づく。
240829木:ガルトゥングの『日本人のための平和論』の再読終了。ハンチントンが対立を見るところに、ガルトゥングは協力の可能性を見る。「日本国憲法は反戦憲法だが平和憲法ではない」という指摘は考えさえられる。また、暴力は本能ではない(⇒山際寿一)の議論も。なお、「暴力についてのセビリア宣言」もチェックが必要だ。
240828水:秋の計画を検討。平均して、月3回の講演・講義がある。しっかりと対応しよう。当面の研究報告・講演は、9月15日:平社研シンポ「平和をグローカルに問う」、9月28日:砂川平和しみんゼミ第2回「戦争原因論」、9月29日東信堂ブックレット検討会「東アジアにおける共生と平和の問題――戦争の原因と平和の創造」、10月4日の講演は、後日考える。
240827火:自転車がパンクし、タイヤ・チューブを交換した。夏の間、十分活用した自転車。タイヤに感謝だ。なお、しばらく英語で会話していないので、ヒアリング力が落ちている気がする。明日から毎日一定時間、英語を聞く時間を作りたいと思っている。
🔶【平和しみんゼミ第6期第1回の週:8月21日から8月26日】
240826月:砂川平和しみんゼミ「平和を哲学する」第1回のパワポを改訂し、関係者70名全員に送付。後半は、国際政治学ならぬ、「諸個人」の「結合(共生)」から出発する「国際社会学としての平和社会学」を強調しなおした。なお、再登録者は現時点で約25名である。おそらく40名ぐらいになるだろう。
240825日:午前11時、立川駅にて南京大学の先生と会う⇒自宅経由で蕎麦屋⇒上北台で他3名をピックアップ⇒旧日立変電所空襲跡見学⇒砂川闘争現場見学⇒砂川平和ひろばで納涼会⇒5時半に立川駅に送り、解散。南京の先生の言葉で印象的だったのは「砂川闘争が羨ましい、中国ではこんなことできない」だった。
240824土:砂川平和しみんゼミ第6期:新講座「平和を哲学する」:第1回:平和とは何か:平和社会学と平和思想の視点――平和と暴力をめぐって――を開講。序:砂川平和しみんゼミの振り返り、1:自己紹介を絡めた近現代社会史、2:平和・戦争・暴力を哲学する!、3:平和社会学という視点について、結:ミクロとマクロについて考える⇒平和思想へ。参加者は約20名。一歩前進。
240823金:しみんゼミ準備完了⇒講義内容の目次のみを関係者に送付。9月シンポは報告者全員から快諾を得る。なお、昨日の暴力論は、身体的暴力、言語的暴力、象徴的暴力、構造的暴力という略称の表記も考えた。なお、楽天の「のっとり」か。注文していない商品の購入連絡が来る。直ちにキャンセル。暗証番号も変えた。楽天自体をやめたいが、ときどき良い本が手に入る。
240822木:しみんゼミ準備:暴力論の用語は、身体・物理的暴力、精神・言語的暴力、概念・象徴的暴力、制度・構造的暴力の4つとした。なお、この日に、9月15日に成城で平和社会学研究会のシンポジウム開催を決定。題目は「共生と平和の国際関係――マイノリティの視点からグローカルに問い直す」。
240821水:ガルトゥングの『日本人のための平和論』を読み直す。かつてのような抵抗感がないのはなぜだろうか。専守防衛は不可避か!? そこで考えるべきは、スイスやコスタリカの方式。徴兵制ではなく志願制。さらに自衛隊は少なくとも、専守防衛隊、災害救援隊、国連支援隊、の3分割の必要性。
🔶【研究例会報告の週:8月11日から8月20日まで】
240820火:この一週間、私が悩んでいるのはガルトゥングの「文化的暴力」をどう捉えるのか、である。とりあえずは別途、「概念・象徴的暴力」を考えて、概念的暴力は国家概念や国家内社会概念、象徴的暴力はブルデュを念頭に置いて、教育において押し付ける暴力、具体的にはナショナリズムなどを挙げることができるのではないか、という考えに傾いている。その際のポイントは「単一性」「画一性」に対する「複数性」「多様性」。もう少し考えたい。
240819月:昨日の研究例会での自分の暴力論を再検討した。その結果は以下の3位層である。⑴身体・物理的暴力、⑵精神・言語的暴力、⑶制度・構造的暴力、である。中グロで3位層にしたが、より詳細には:相互行為における、①身体的暴力(殺人傷害等)、②物理的暴力(隔離幽閉等)、③精神的暴力(無視否定等)、④言語的暴力(誹謗中傷等)、⑤制度的暴力(治安警察等)、⑥構造的暴力(格差社会等)、である。「文化的暴力」や「象徴的暴力」などは、要検討課題だ。
240818日:平和社会学研究会の第28回研究例会:私の報告で、「ミクロな平和とマクロな平和を繋ぐもの ――平和概念と平和構築論の検討に向けた平和社会学の社会理論的試論」を話した。久しぶりに参加者も多く、活発な議論がなされ、大いに参考になった。とくにコメントからは、メディアの問題、PFASの例、そして第三世界の連帯、などで示唆を受けた。
240817土:明日の研究例会の目次を完成させ、関係者にメール送付。0:序・問題意識と本稿の問い――ミクロな平和とマクロな平和、1:日本における平和論の展開――1990年代以降の変容、2:平和社会学のさらなる展開に向けて――問われているもの、3:戦争、暴力、平和という概念をめぐって――ガルトゥング再検討、4:ミクロな平和とマクロな平和――私たちに何ができるのか、5:結語・補足と残された課題――平和にむけてマクロとミクロを繋ぐヒューマンライツ。
240816金:台風関東直撃の予報だが、多摩地区はほとんど影響なし。日曜日の研究例会報告のために、パワポではなく、論文風の文章で書いている。文章にすることが思考を深めるということが驚くほど体感される。そうだ、これからは――時間はかかるが――文章を書いて考え、考えて書く、そうと決心した。
240815木:79年目の「終戦」記念日。いま矢野氏の『ハンナ・アーレント』を読んでいる。前回も書いたが、アレントの交友関係が分かる、よくできた本だ。日本は、どこまでアレントのような反省や戦争責任論等を問い続けたのか。敗戦の日に、この点に思いが至る。なお、昨日、岸田退陣表明:敵基地先制攻撃を含む安保三文書の閣議決定と防衛大増税の方向。ハト派宏池会が泣くタカ派ぶり。平和主義の変質はここに極めりだ。この流れは、ここで断ち切るべきだ。
240814水: 山手線の大崎駅近くの会場で、沖縄の具志堅隆松さんの講演会に参加。「ガマフヤー」(ガマの遺骨収集者)で著名だが、予想以上に大規模な遺骨収集組織者で、かつアジテーターだった。具志堅さんは、あす靖国神社前でハンストをやる予定。会の終わりに著書を購入し、自筆でサインをいただいた。82年のヒロマツ以来だ(笑)。
240813火:成城大学に行き、千葉の高校生と会談2時間。拙編著『マイノリティ問題から考える社会学・入門』を読んで、障害者差別をどう乗り越えるかの質問。同書の寄稿者の成城大学の専門家同席でディスカッション。かなり勉強している高校生だが、ぜひ小さくまとまらないで欲しいと感じた。
240812月:成城の教え子の推薦状依頼で、東大和駅で会う。学部当時もアクティブな学生であったが、上智の大学院修士を出て、いまIT関係の会社の執行役員をやっている。そして、医療・健康系の社会人大学院に進みたいとのこと。そのための推薦状依頼だった。起業を考えているようだ。
240811日:砂川平和しみんの新講座、第6期の「平和を哲学する」の連絡を、これまでの名簿を利用して送付。さらに改めて受講希望者を募ったが、予想よりも多かった。これらの人びとが核になるであろう。
🔶【ガルトゥング中心:7月31日から8月10日まで】
240810土:ガルトゥングの紛争解決学の本を読了。ミクロ、メゾ、マクロ、メガの位層は参考になる。僕ならば、まずは、ピコ、ナノ、ミクロ、メゾ、マクロ、メガ、プラネタリー、コズミック、となるであろう(笑)。さらに彼の、第2次冷戦=NATO(米EU日)vsユーラシア(ロシア・イラン・中国)論に頷く。もう一つは、国連改革⇒国連民衆議会の創設:人口100万に1名も凄い発想。とすると中国は総計1000人の代表だ。しかし人口統計を始め、民主制度なども適正化される必要がある点、これも凄い発想だ。100年仕事。同時に、専制主義批判も明確にすべきという含意。
240809金:ナガサキ79年。イスラエルを呼ばない市の判断に対して、日本を除くG7主要国が式典欠席。呼ばない政治性よりも、一段と政治性が増すG7欠席。核廃絶に対して知られているように、オブザーバー参加もしていない日本自身が、全方位の対話をめざしていない。ここに大きな問題がある。
240808木:ガルトゥングが示す、エクアドルとペルーの2国家ゾーンの自然公園は素晴らしいし、イスラエルを含む中東共同体の発想も素晴らしい。そうした「超越」が必要だ。さらに、ルース=スミットの、①現代の地図(国民国家)、②20C冒頭の地図(帝国国家)、③14世紀の地図(都市国家)は刺激的。そこから、国民国家が普遍化するのは1970年代以後で、19世紀はわずか15,6の帝国国家からなる帝国時代、そして「長ーい16世紀」以前は都市国家、それ以前はヘテロノミーが基本で古代帝国の延長線上。そうした布置が見えてくる。
240807水:酒井隆史の暴力論の示唆、①非暴力、対抗暴力、反暴力、②水平的な分断と垂直的な分断、③ヴィヴィオルカの暴力の新たなパラダイム:⑴インフラポリティカル(政治以下的)暴力=暴力の民営化、⑵メタポリティカル(政治上位的)暴力=原理主義的。もう少し検討してみたい。
240806火:ヒロシマ79年。それにしても広島出身で、ハト派とされた宏池会の岸田首相の挨拶は気の抜けたコーラのような情けのない味。県知事らの刺激ある発言とは対照的。情けない。なお、紛争解決論を読み進む。トランスセンド法は、「勝利・勝利・撤退・妥協・超越」の5つの視点であり、超越的現実の創造が解決策か。超越とは、現状の行き詰まりの創造的な「のりこえ」のことだ。
240805月:ガルトゥングの69年論文「暴力・平和・平和研究」における暴力の定義:「潜在的な実現可能性を下回る」⇒格差社会・差別行為。傾聴に値する。また、ルース=スミットの『国際関係論』における「政治的権威のグローバルな編成を問う」という視点は重要で、「権威」「非国家的アクター」が要諦。なお、「主権国家からなるシステム」は1970年代以後!それまでは帝国的国家支配だという彼の指摘に納得。
240804日:平和社会学研究会の第27回例会。変則的な日付で参加者は少なかったが、東アジア研究、日本の平和学、世界の国際政治の歴史、そしてウェントの「量子社会学」。いずれも刺激的であった。ウェントの文献の整理が必要。なお、ISAのRC1は、Armed Forces and Conflict Resolutionだった。
240803土:良い図書の読みは、いちいちもって刺激的である。丸川哲史の『リージョナリズム』のregionは、統治系の言葉、「reign」および「regime」と関係する、これは重要だ。もう一つ、アレントとハイデガーの不倫は後者がナチに近づき関係解消との森分大輔の記述。これ、本当だとすると、すごい。ハイデガーの独我論的思考をよく表す。振り返って、我が身も反省。独我論の脱却。
240802金:丸山眞男と平野義太郎の全集等を受け取りに成城へ。帰りは、深大寺でそばを食べて帰る。アレントの『人間の条件』⇒【生存労働・制作仕事・相互行為と訳せる】。もう一つすごいのは、アレントの発生論で、起原への問いだ。アレントの現象学的発生論としては、 ①人間の条件、 ②経験の重視、 ③起原の探究、こうした点で、シュッツとの意外な近しさがある。ポイントは生活世界論と多元的諸現実論と発生論的行為論だ。
240801木:昨日からの思索の結果、当面はガルトゥング+アレントに再着目したい。ガルトゥングの基本文献とトランセンド法の検討をおこない、アレントも周辺情報を整理すること。翻訳と中国語学習も8月を機に、規則性を持って再開だ。
240731水:8月を前に、著作計画を再チェック。今学期は、人類史3冊⇒新渡戸稲造⇒内山節3冊
⇒加藤陽子2冊⇒入江昭2冊⇒佐藤俊樹⇒リッチモンド⇒ムッソリーニ⇒山本昭宏3部作⇒宇野重規⇒牧
野雅彦アレント、と25冊あまり読み進んできた。この流れを僕なり整理し、今後の研究計画を確定す
る必要がある。
🔶【アレントに着手:7月24日から7月30日まで】
240730火:風邪気味で喉が痛い。よって、体が重く、注意力散漫。とはいえ、アレント関係の検討は進んでいる。アレントとヤスパースとの関係。キーワードは「他者」だ。なるほど。ヤスパースは学部の武藤先生の講読時とヴェーバー関連で2冊読んだだけだった。再検討が必要。中島道男氏が書いた『ハンナ・アレント:共通世界と他者』を書棚から引っ張り出す。焦点は確かにここだ。
240729月:『全体主義の起原3』を読み出す。ヒトラー、スターリン、毛沢東と習近平、この4人は重要だ。卒論で扱った「カリスマ」とその末路。専制主義と全体主義。生活全域をカバーし、かつ世界全体の支配を視野に入れようと望みかつ実践に踏み出す時、全体主義が成立すると考えるべきなのか。アレントとの対話は続く。なお、後輩の科研費申請のアドバスに時間を費やした。
240728日:東信堂国社ブックレットの研究会。交流と共生の関係、新しい価値の創造:創発、性善説的行為を可能にする社会的仕組み。顧慮すべきは、そもそも相互行為ができない(不可能な)場合、そして国家の名誉、など。いずれも重要な問題。午後は社会学コンソーシアム理事会。シンポジウムの趣意書の「方法論的ナショナリズム批判」を繰り返し指摘し、登壇者に郭さんを推薦した。
240727土:明日の研究会用の2つの原稿を関係者に送付した。一つは昨日書いたもの。もう一つは「国際社会学としての平和社会学:交流に基づく平和への道」で、平和とは何か、平和学と積極的平和、戦争と平和そして諸個人、平和実現に向けた思考の回路、平和の基盤としての交流、結びに代えて、の6つの小見出しの項目を執筆した。
240726金:東信堂の新共著の担当箇所の第1章で、「国際社会学が切り拓く未来」として、社会学の200年、社会学研究の焦点、国際社会学の必要性とその焦点、現代社会の特性の4つの小見出しをまとめた。簡潔にまとめ過ぎたが、紙幅上、仕方ないな。不足分は、新社会学史の本で補う(笑)。
240725木:東信堂の国社BL5論の原稿を書き進めているが、「国際社会学の説明」を最初にして、最後に「平和をめぐる国際社会学の課題」という順番にすることにした。なお、アレントの新訳『人間の条件』が届く。キータームが、労働(labor)、仕事(work)、行為(action)とキチンと訳されている。旧訳は混乱気味だったので、新訳に目を通してみたい。
240724水:ずーと検討したいと考えていたアレント研究に本格着手。まずは牧野雅彦の『ハンナ・アレント』を読む。入門の著書としては不満が残るが、ロスチャイルドほかユダヤ系への嫌悪・差別、帝国主義が国民国家のあり方に跳ね返るという指摘、共通世界のリアリティ、専制主義と全体主義の区別、などは重要な指摘だろう。
🔶【読書とビートルズ、7月17日から7月23日まで】
240723火:午前中に車検の手配。ベランダに「ヨシズ」をたらし、机周辺の整理も敢行。専制主義の検討の一環として読み始めた、高橋進著の『ムッソリーニ――帝国を夢みた政治家』を読了。社会主義者の過去、ローマ進軍、ヒトラーとの関係、国王・法王との関係、パルチザン。不完全な独裁者ムッソリーニ。
240722月:有斐閣の拙共編著『マイノリティ問題…』が5刷に突入の連絡あり。すごい。本日の昼は、隣家の3周忌の行事に参加。その前後、ムッソリーニの本と、三木清の『構想力の論理』に没入。国際社会学のブックレットの執筆部分にも着手。毎朝45分の多摩湖一周10kmサイクリングが順調に続いている。この夏、すでに10周はしているだろう。日々、体力が基本だということを肝に銘じつつ。
240721日:宇野重規『民主主義とは何か』読了。ギリシャ、欧米の議会主義、自由主義と民主主義の結合(トクヴィルとタウンシップ)、ヴェーバーとダールのポリアーキー、ハンナ・アレントの「社会から排除された」「モッブ」の差別主義、そして日本の民主主義:五箇条・民本・戦後民主主義、そして民主主義の未来。民主主義と、ポピュリズム・独裁・第4次産業革命、およびコロナ経験。
240720土:砂川平和ひろばの定例会。私の沖縄報告と、伊達判決を活かす会の会合の感想と丸川哲史氏の秋集会に関して議論。なお、来年の砂川闘争70周年にむけ、ひろばのメンバーで沖縄に行こうという話で盛り上がる。
240719金:「教師や看護師やソーシャルワーカーに費やすべきお金が、戦車やミサイルやサイバー併記に回されてしまう」現状(ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』17頁)。格差社会の出現には、この軍拡費用とも関係する。
240718木:(前日の続き)ビートルズの We can work it out の歌詞の多くはポールの言葉だとされているが、ハッとさせられる刺激的なフレーズである Life is very short and there’s no time for fussing and fighting, my friend は、ジョン・レノンの書き加えだとされている。ここにジョン・レノンの国家批判である Imagine とともに、国家間の平和的共存を願う彼のメッセージを見ることも可能だろう。
240717水:「自分たちの歌はすべて反戦歌だ」とジョン・レノンは語ったようだが、彼の Imagine とともに平和へのメッセージを読み取ることが可能なのは、1965年の We can work it out (直訳すれば、「私たちはうまく解決することができる」⇒「僕たちはきっとうまくいくさ」)だ。この歌は、恋のもつれの歌のように思われている(日本語版では「恋を抱きしめよう」と訳されているが、意訳しすぎだ)が、実は「東西冷戦」を批判する歌のようにも読める。
🔶【会合が多かった、7月9日から7月16日まで】
240716火:日常的な生活世界での〈差別・格差・暴力>。高橋源一郎の〈日常世界における戦争〉への反戦平和と、湯浅誠〈貧困・格差の問題〉。そして今後は、15年安保というべき、2015年の「2つの〈平和〉安保法制」:「平和安全法制整備」と「国際平和支援」の2つの法案に留意。それは、平和が入っている法案名がポイントだ。
240715月:セミナー実施。正式タイトルは「平和社会学からみる社会学理論史セミナー」とした。第1回は「平和社会学と現象学的社会学」。「社会学の理論史」「現象学と現象学的社会学」「平和社会学と現象学的社会学の交点」「日本社会学理論史を問う」といった内容。質疑応答は、たいへん興味深かった。
240714日:明日のセミナーの準備。そして、山本昭宏氏の『教養としての戦後〈平和論〉』を読み進む。対立軸としての坂本義和と高坂正堯の対比、社会学者としての清水幾太郎と日高六郎、歴史社会学としての小熊英二・竹内洋・道場親信。哲学者として鶴見俊輔などをまとめたい。
240713土:伊達判決を活かす会の会合:伊達判決65周年、活かす会15年の集会。土屋源太郎氏も出席。来月で90歳に。また弁護士さんの話も興味深かった。さらに成城グローカルセンターとの共催で高原PD研究員の報告もあった。新資料で警察側から見た資料で興味深いものであった。
240712金:土曜日からの新たな「連続セミナー」での報告の準備を開始する。第1回セミナーは、私による「平和社会学と現象学的社会学」であるが、現象学と現象学的社会学についてと、平和社会学と現象学的社会学の接点の2点について主に話すつもり。
240711木:成城大学の研究機構に科研費の件で出向く。沖縄出張報告書、沖縄での購入図書の情報提供、清水幾太郎著作集と坂本義和集の受け取り、そして丸山眞男と平野義太郎の著作集の申し込み等。著作集系は、あと少し注文するつもりだ。
240710水:おおたか脳神経外科の定期診断へ。前回やった血液検査の結果は、尿酸値と中性脂肪が高かった。気をつけよう。禁煙はできたが、禁酒が崩れた。それゆえ、可能な限りの節酒に心がけよう。ビールはやめる。以上(笑)。
240709火:沖縄・名護の輿石さんにいただいた『活字以前』に所収の鶴見俊輔の間主観性論の講演記録に関して、読後のコメントを執筆・送付した。「知識の間主観性」と「知恵の間主観性」、そして、「本土と沖縄との間主観性」は可能か、という問いは、刺激的であった。
🔶【沖縄調査を含む6月21日から7月8日まで】
240708月:沖縄から送った本が入った宅急便も届き、荷物整理などの整理日であったが、鶴見俊輔の間主観性論を読み終え、輿石氏宛の手紙の文案を考えた日でもあった。さらに、『教養としての戦後〈平和論〉』も読み出した日でもある。そして15日の「現代社会学理論史セミナー」の準備スタート、28日の「国社BL5研究会」の「国際社会学の課題としての平和研究」の原稿作成もスタートしなければ、と思う日でもあった。さーて、再出発だ。
240707日:羽田空港を始発電車で離れて、無事に帰宅。風呂に入り、昼まで爆睡。しかし、東京はめちゃくちゃ暑い。沖縄と異なる不快指数だ。我が家の庭の野菜どもは待ちくたびれていたようだったので、早速少しずつ手を加えてあげている。小玉スイカが2個できていることにも気づく!
240706土:午前中は喫茶店をはしごして読書。午後1時、河野氏と会合。あらためて村山談話の背景などの生活史を聴き取る。そして結果的に「平和運動センター」にたどり着く。山城さんの沖縄平和運動センター、および今後活用するかもしれない連合会館の東京平和運動センター。その後、帰宅のために予定通りに羽田に向かうが、雷などの天候不順で羽田空港が閉鎖。そこで、空中待機などあり、到着は午後11時過ぎで、すでに帰宅困難であった。空港の長椅子で一晩過ごすことになった!
240705金:屋上の温泉に朝風呂してから、名護から辺戸岬を経て、「奥共同売店」に行く。百年史の図書とスパムのおにぎりを購入。やんばるの北部演習地を通り、高江のヘリパッッドの正門で「住民の会」の2人に出会い「「ヘリパッドいらない」住民の会」の闘争小屋に行く。写真展や文献もそろっていた。森さんなど、知っている人の一橋学位論文などもあった。その後、辺野古の「クッション」を経て、石川青少年の家に行き、挫折した自衛隊演習場(案)を見る。そして車を返してから、美栄橋のワイン酒場で沖国大の秋山氏と永田氏に会って歓談。本日も充実した日だった。彼らも「現代社会学理論史セミナー」に参加の意向。15日の「現象学的社会学・再考」だ。
240704木:まず本部港へ(途中で「安和の死亡事故」の花束に気づく)。そこから9時のフェリーで伊江島へ。すぐに「わびあいの里」に行くが、先客(沖縄タイムス記者)がいて待たされた。図書を複数購入。その後、インタビュー。謝花さんの生活史を再確認できた。とくに生協活動がかなりの比重を占めていることを知る。帰り際に団結道場の写真を再度撮りに行く。帰りは4時のフェリー。食事は外出せずに、ホテル自室で。
240703水:10時、小禄のレンタカー屋に駅から徒歩10分で行く。フィットだった。そこから一気に名護へ。名護高等予備校。約束の時間に輿石氏に会う。予備校代表、映画監督、じんぶん学校主宰者という素晴らしい人だった。約2時間、中身の濃い会話ができた。鶴見俊輔の間主観性に関する講演の雑誌をいただく。宿のルートイン名護の屋上は温泉だった。ルートイン、気に入る。
240702火:午前中に家を出て、1時台のJALで那覇へ。マイルが貯まっていることを知る。国際通りの宿についてから、緒方氏と合流し、仮通夜の斎場へ。川満氏の奥さんや親族と話ができた。安らかなお顔であった。ご冥福を心から願う。その後、松山に出て緒方氏の生活史を聴き取り調査。年代的にはっきりしてきた。帰りは、ホテルまで歩いた。
240701月:川満信一氏の死去が報じられる。6月29日に肺がんで他界。オドロキである。急遽、緒方氏と連絡をとって、明日、仮通夜に伺う手配をした。これを含めた、沖縄調査旅行の準備が進展中である。
240630日:『戦後民主主義』を読みつつ、新・戦後史年表を作成中。かなりしっかりしたものが出来つつある。今後は世界の出来事と社会思想、そして日本の社会思想関係の入力が必要だ。
240629土:東信堂、国際社会学ブックレット第5巻(以下「国社BL5」)のオンライン研究会開催。著書名は『共生と平和の国際関係――東アジアからの国際社会学的展望』(仮題)。次回は西原が第1章の3の「国際社会学の課題としての平和研究」20枚の報告。トランスナショナルな交流(実習生)→共生の前提としての平和→ミクロな平和・マクロな平和→グローカルな平和(図の説明)⇒「望まない身体的抹消と身体的受傷を回避」:足元から平和論の基礎を考え実践する⇒国境を越えたリージョナルな平和実践、が柱か?
240628金:沖縄の関係者と連絡を取り、会合の予定を調整する。緒方氏、沖国大関係者、名護高等予備校、伊江島の反戦平和資料館などと連絡が付く。本日は、明日の東信堂の国際社会学ブックレットの研究会の準備を行なう。
240627木:「脳を鍛えるには運動しかない」(笑)で、最近、多摩湖一周サイクリングを実践している。約40分のアップダウンのあるライドだ。ただし、確実に疲れるので、一日おきがベストだね。「戦後日本の平和思想」研究が進んでいる。手塚治虫も視野に入ってきた。
240626水:成城大学へ、出張届、注文洋書の引き取り、および新たな注文2つ(清水幾太郎著作集と坂本義和集+α)の「業務」をこなしてきた。帰りに教え子の研究室に立ち寄り、少々会話。人と会って話すと、いろいろなことに気づかされる。区別・蔑視・排除の3点がスーと出なかったことなど、反省点は多い。
240625火:本日、来週2日~6日の沖縄行きに関して、飛行機往復、2つのホテル、レンタカー、伊江島フェリー、以上を予約し、出張届および図書購入資料(清水幾太郎・坂本義和)を準備した。また本日、我が家のカメ(ナターシャ)が水槽の中で卵を3つ産むという事件が発生。無精卵だろうが、オドロキである。なお昨日、脱専制主義はまずは民主主義の観点から論じるべきことを記したが、民主主義論のきちんとした捉え方が望まれる。いま、『戦後民主主義』を読書中だが、次に宇野さんの本を読むことになるだろう。
240624月:自説の「ミクロな平和とマクロな平和の節合」は、「望まぬ身体的抹消と身体的受傷」から論じ始めるが、社会意識・社会編成としては、競争原理・新自由主義が柱で、日常生活世界のサバイバル状況と現代国際関係のリアリズム状況、という視点で見ていくことができる。さらに、方向性としては、「平和を作る三角形」=民主主義+経済交流+国際機関がポイントとなり、そこから民主主義擁護⇒専制主義批判」(→中国・北朝鮮・露国への批判)が成り立つ。脱資本主義と脱国家主義、そして脱専制主義だ。
240623日:仮称だが、「現代社会学理論史セミナー」を立ち上げるための会合を立川で開催。第1回「現象学的社会学という視点」は7月中旬と決める。本日、山本昭宏の『変質する平和主義』読了。この本に促されて考えたことは少なくない。それはいずれまとめる。なにしろ、立場が私に近い。平和主義、思想史、そして議論の方向性。次は、彼の『戦後民主主義』を年表とともに、検討する。
240622土:昼から神田の専修大学へ。かつて中根速記のビル跡地に10号館が立っていた。臨床政治学会という学会の沖縄関係研究会のコメンテーター。沖縄を、①アメリカとの関係だけでなく、②本土との関係、および③アジアとの関係、この3点からみるべきだと悟る。さらに、50年代の講和後の社会運動、60年代の復帰論の平和憲法への期待、そして70年代の反復帰論の日本批判=国家批判、80年代の社会憲法、さらに90年代の少女暴行以後の、00年代の道州制、東アジア共同体論、琉球独立論の一連の流れから、10年代の日本の安保法制→辺野古→南西諸島の問題への対応。この辺をきちんと考えるべき。
240621金:夏至。思うところあって、冬至までの半年間、単著3冊の目途を立てようと決心し、執筆を開始した。『平和思想と平和社会学』『新・社会学的思考を読む』、そして『増補改訂 トランスナショナリズム論序説』、である。毎日午前中の各1時間、日課のようにして執筆する。もう一つは戦後史年表の作成だ。
🔶【6月11日から6月20日まで】
240620木:本日は、あきる野市のアジサイ園に行く予定だったが、都合で急遽取りやめる。その分、いろいろ思索の時間が取れた。結果、知見⑴として、「ミクロな平和とマクロな平和という言い方が気に入った⇒分かりやすい。「日常生活の穏やかな平和」と「国家間の戦争のない平和」のこと。知見⑵として、「暴力による望まない身体的抹消と身体的受傷の回避」が平和研究の出発点である。この点において、知見⑶として、「マクロな平和とミクロな平和を結合すること」、以上である。
240619水:先週のコメント・シートは比較的好意的だったが、難しいという声も複数あり。今回の特別講義も盛りだくさんで、ゆっくりと進めることができず、平和社会学に関しては十分に話せなかった点が反省事項。話したくてしょうがないのだな(笑)。しかし、たいへん良い刺激・機会をいただいたと深く感謝している。
240618火:明日の講義のパワポづくり。コメントに関してもリプライを考えている。全体の構成は、1)前回の復習と補足(構造主義を含む統合理論)、2)マルクス主義の変容、3)ヴェーバーと資本主義、4)平和社会学の挑戦、の4テーマ。
240617月:山本昭宏の『変質する平和主義』は刺激的だ。私か検討したかったのは、社会学者として、「戦後日本の平和思想の変容」だ。単ある政治の動きではなく、思想として捉え直すこと。それを新著の冒頭に序章として掲載する。戦後日本の平和関連の思想年表を作成し始めた。
240616日:平和論の新展開。「マクロな平和とミクロな平和」の実現とは、「望まぬ身体的抹消と身体的受傷を回避」するための知恵である。この知恵を出しあって、社会学の立場から検討する。それが平和社会学の出発点かつ到達点である。ポストモダンもルーマンも、主体主義を批判する。その通りだ。だが「たかが主体、されど主体」だ。その平和創造に主体的に関わろうとするのが平和社会学者の立ち位置である。
240615土:A4新思索ノートの作成。ルーマンの著作を書斎から引き出し、2階の自分の仕事部屋に搬入。奥村ルーマン論への暫定所見。人間システム(意識の接続)と社会システム(コミュニケーションの接続)の区別。主体から出発するのではなく、行為の連鎖=相互行為が出発点であり、関係主義的思考がポイント。さらに「複数性の世界」という言い方も、多元的諸現実という視点からの、異他共生あるいは異和共生という論点で同意できる。だが、平和を考えていく論点が欠如。それについては、明日論じたい。
240614金:砂川平和しみんゼミの「平和を哲学する」の『通信』用原稿1200字余りを執筆し、送稿した。現時点での予定は以下の通り。①平和社会学と平和思想の系譜(八月)、②戦争の主要な原因論を考える(九月)、③砂川(宮岡)と沖縄(阿波根・川満)の思想(十月)、④平和のための共生と連携(十一月)、⑤脱資本主義と脱国家主義の方向性(十二月)、⑥討論:平和社会学の可能性(一月)。
240613木:社会学理論の1回目授業。盛り込み過ぎで全部やれず。昨日の特別講義はその点では失敗!僕の中でポイントがハッキリしていなかった点もある。だが、本日までの再検討で、だいぶ見えてきた点もある。発生論的志向の復活と脱国家的思考の展開だ。次回はそれを踏まえて、失敗しないように。パワポ枚数は可能な限り、24枚以内に。
240612水:早朝から残りの部分のパワポづくり:少し盛り込みすぎ。奥村ルーマン論を読んでいる。分かりやすいが、納得できない点も。ルーマン社会学は近代批判として、ポスト構造主義と軌を一にするということは、そのデメリットも共有していることになるか。それが喫緊の論点だ。
240611火:終日パワポづくり。19世紀のコント、スペンサー、マルクスの時代、1900現代社会学第一世代、1930大衆社会批判時代、1960パーソンズ社会学と三つ巴(構造、機能、意味)⇒統合理論、1990ポスト冷戦・ポストモダンとグローバル化、2020脱資本・脱国家の社会学。以上。新著の学史の核になる予感。
🔶【6月3日から6月10日まで】
240610月:Celtic Womenの You raise me upで目覚める。ここでいう「You」は自然の生命力だと理解した。身体の奥底から生まれる力だ。先日、何か足りないと感じたのは、この「力」なのかも知れない。なお、本日から、水曜日の社会学理論の特別講演の内容とパワポづくりに着手した。社会学理論史再考と資本主義社会再考で2回の講義だ。
240609日:平和社会学研究会の第26回の研究例会。報告題目は、「戦争非体験者による沖縄の平和教育――2010年代の若者たちによる実践に着目して」。若い院生の報告。着目点はいいのだが、パワポ作りとプレゼンがまだ不十分で、これからだ。
240608土:明日の研究会用に若手の報告原稿をチェックし集成し返送。なお本日、ようやく韓国に国際EMSで研究会誌を送付。ネット上での手続きが必要となっていた。ちなみに、最近はワインが復活している。毎日、夕食でワインをたしなむのが楽しみだ。フランス産の比較的安価なワインが気に入っている。
240607金: このところ、「だるさ」が目立つので、原因を探っている。仕事を開始すれば問題ないのだが、着手するまでの、そして一区切りついた後の、身体の「だるさ」が気になる。血糖値問題か。適度に休みながらやっているが、何かが足りない感じがする。
240606木:著作計画の改訂版を作成し、手帳に整理した。現時点で以下の4つを同時並行作業中:➀平和論本、②新学史本、③増補改訂、④共著BL、なお、しみんゼミのBL版も考慮中である。新学史本は、発生論と脱国家論が着眼点になるか。
240605水:ヴェーバー関係の最近の諸著作をアマゾンで注文。大塚久雄の時代からはずいぶん進展している印象。最近の言葉で言えば、大塚の思想は「昭和の発想」だろう(笑)。私としては、資本主義と中国社会論という点でヴェーバーへの関心を強めている。
240604火:最近の仕事の成果は、佐藤俊樹の『社会学の新地平』を面白く読み進めていることだろう。そしてそれ以上の成果の可能性としては、ヴェーバーの『儒教と道教』を読み直し始めたことだ。日中社会学会会長としても、これはぜひ、必要な作業だ。
240603月:またまた、新たなバイブル版(新書版)の革手帳を1.2万円ほどで購入。これが最後の手帳だ(笑)。今回の手帳は非常に使い勝手が良い。今後の著作計画の見開き頁を早速作成した。さらに、自分の机の近くに、もう一つの机を置く作業もした。研究体制がより活性化する予兆がある。
🔶【5月25日から6月2日まで】
240602(日):本日は、日中社会学会年次大会の2日目。朝が早いので池尻大橋のホテルに泊まった。午前中に2つの部会に参加。昼は総会。午後はシンポ2。留学経験と社会学研究にフォーカスした。皆さん、報告時間オーバーでコメンテーターの時間をカットするしかなかった。今後の課題だ。帰りは田園都市線が乱れ、世田谷線、小田急線、中央線、国分寺線、西武バスと変則的な帰宅で疲労困憊。なぜ、人は疲れるのか。これも検討課題だ(笑)。
240601(土):本日から、第36回日中社会学会年次大会(於:駒澤大学)。本日は、自由報告、ラウンドテーブル、シンポ1、総会、懇親会。シンポジウム1は、笹川平和財団とのコラボで日中交流調査について。平和関連で繋がりが出来つつあるが、このコラボの意味は今後検討したい。
240531(金):献本、銀行支払、その他の雑用を処理する日。歴史社会学と国際社会学の交点としての平和社会学。とはいえ、当面は人類史的・世界史的、そして日本史的な、歴史社会学に沈潜してみたいと思う。
240530(木):入江昭の『二十世紀の戦争と平和』を読了。1870普仏戦争⇒1914第一次大戦⇒ウィルソン的理想の1920年代!⇒1930年代~⇒戦後と冷戦⇒冷戦崩壊とテロとNGOの時代へ、といったまとめとなる。1920年代論が面白かった。百年前の1920年代を2020年代の現代と比較しつつ考えてみるのも面白いな。
240529(水):久しぶりに長い思索をすることができた。最終的には、単著、共著、改訂版、新学史、そして翻訳の5つが、著作執筆計画と研究遂行計画としてフォーカスされる。6月日中社会学会大会後に新計画実施へ。なお、入江二十世紀論を読み進む。
240528(火):早朝は畑仕事に従事。その後、一気に読んで『太平洋戦争への道 1931-1941』を読了する。半藤一利、加藤陽子、保坂正康。基本からわかりやすかった。翻訳チェックも第4章に突入。
240527(月):野菜苗をもとめてジョイフルに買い出しに。完全に夏秋野菜に畑を衣替え。ショウガ、里芋、サツマイモなども購入した。多摩湖でのラジオ体操は1週間つづけた。ただし、時間に追われるのは嫌だね。少し休憩だ。
240526(日):第25回研究例会。沖縄の秋山氏の報告は「戦後沖縄における社会運動/抗議・交渉のレパートリーと民主主義」。日本の基地問題、沖縄の闘争史(阿波根昌鴻のことが中心だった)、そして最近のうるま市の自衛隊訓練場撤回問題など。変則的な日程だったが、一定程度集まってくれた。
240525(土):ぽっかり空いた一日という感じ。明日の関連準備と、継続中の読書に集中。今後の日程に関しては、ぼんやりと思索を始めた。どこかでしっかりと時間をとって、具体的に検討する必要があるだろう。本日はここまで。
🔶【5月16日から5月24日まで】
240524金:午後はオンラインで日中社会学会の理事会用のアジェンダ検討会。方向が見えてきた。夜もまたオンラインで、東アジア社会学会の日本理事会。2026年の日本開催。それまでにいろいろ考えたい。Transnational SociologyのResearch Networkのなかに、Peace Sociologyのサブ部会を設ける案も思いつく。
240523木:『平和社会学研究』第2号、25冊が届く。ホッとする。さっそく次年度のことを考え始める。そこで 再び入江昭で、彼の『二十世紀の戦争と平和【増補版】』を読みだす。明解な論理である。軍事型社会から産業型社会という文脈での、スペンサーの“平和社会学”に気づく。そうなると、ミルズの“平和社会学”もあり得るだろう。社会学史の読み直しが、面白そうになってきた。
240522水:加藤陽子の『戦争の日本近代史』読了。日清、日露、1次大戦、満州事変~日中戦争、太平洋戦争、これらの戦争の理由づけという視点は興味深かった。ネガフィルムのように、僕にとっては、いずれにせよそれぞれの戦後の動きに関心が向く。
240521火:今後の計画を明確化。①社会学理論講義2回(マルクス新解釈⇒平和の社会学史?)、②新著の構想、③改訂版の構想、④共著の構想、この3つは少しずつ進めること。そしてこれらは、6月からの課題としたい。歴史的視点を中心に、それまでに読んでおくべき本がいくつかある。
240520月:科研費実施状況報告書の作成。研究実績概要800字、進捗状況800字、今後の推進方策800字、などをまとめる。沖縄行き、台湾/韓国/ハワイ行き、北海道東、熊本・宮崎、種子島・屋久島、このあたりと、科研費最終報告書が必要となる。
240519日:休息日とした。午前中にジョイフル本田で、野菜苗(ピーマンとパプリカ、そして小玉スイカとカボチャ)、および鳩の餌を購入、さらに「やまや」で久しぶりにカティーサークを購入(いずれもDポイント使用)。午後は畑の手入れ、夕方はノンビリとウィスキーを飲みながら大相撲を観戦。
240518土:本日午後、砂川平和ひろばの臨時の会合あり。議題は、秋集会の件(議論の結果、台湾有事関連の方向で検討することに⇒継続審議)、およびブックレットの件(私の復帰⇒しみんゼミ回顧と砂川論の展開)、そしてしみんゼミ新講座の内容。この新講座に関しては大筋で認められる。
240517金:本年8月~1月の6回シリーズ「砂川平和しみんゼミ」新講座の立案:「平和を考えるシリーズ1:平和社会学のアプローチ:➀平和思想の系譜学、②戦争の原因論、③内外基地問題、④脱国家=TS論、⑤脱資本と脱国家、⑥平和社会学の地平、+読書会/提言/東アの平和、を考えている。
240516木:19-20世紀の歴史と日本近現代史に関して、自分のなかでの位置づけを明確にする必要を感じている。第1次大戦後、第2次大戦後、冷戦後、などの戦後に大いに関心あり。だが、この時期の平和構築がなぜ成功しなかったのかだ。加藤陽子の『戦争の日本近現代史』における、尊王攘夷の行方、民権論と国権論、西郷の征韓論など、僕の問いとは反転の関係だが、重なる記述が多い。少しずつ楽しみに読んでいくことにする。
🔶【5月15日から5月15日まで】
240515水:入江昭の『平和のグローバル化へ向けて』を読了。「平和のグローバル化」という視点は重要だ。19-20世紀を、あるいは近現代日本を、この側面から見てくるのも面白いと思った。そこで、平和の逆だが、加藤陽子の『戦争の日本近現代史』を読むことにした。
240514火:本日一日かけて、『新渡戸稲造ものがたり』を一気に読む。若い人向けに書かれたものだが、大変よくかけており、涙さえ浮かぶ。あらためて、新渡戸の国際連盟への想いと太平洋問題調査会での活躍を点検しておきたいと思った。
240513月:入江昭氏の『平和のグローバル化へ向けて』を読みだす。かつて『歴史家が見る現代世界』を読んで影響を受けたが、今回のこの本も刺激的である。新渡戸に関する記述が気になったので、あすは新渡戸関係の本を読むつもり。読書に集中できる幸せをかみしめている。
240512日:O.リッチモンドの『平和理論入門』を読み終える。翻訳に多少難があるが、コンパクトではある。ただし、西洋中心で偏りもある。そこで、太平洋の日米間を踏まえた平和論をチェックしたいと考えた。そのために入江昭の『二十世紀の戦争と平和』か[平和のグローバル化へ向けて]のいずれか(or両方)を読むつもりだ。
240511土:オリバー・リッチモンドの『平和理論入門』を読み始める。勝者的な平和、立憲的な平和、制度的な平和、市民的な平和、ハイブリッドな平和、などが論じられており、戦争・紛争を踏まえた平和論への言及が興味深い。
240510金:早朝より、圏央道、関越道、上信越道をへて軽井沢へ。知人の手術後のお見舞いだったが、とても元気そうで安心した。軽井沢の彼のこの別宅が、手作りで大増設されていたのに驚かされた。さらに、川上村の役場と中国出身の知人を訪ねた。この中国出身者のご主人が3月末に他界されたのを聞き、ショックを受ける。後日、ご焼香に伺うつもりだ。
240509木:ロビン・ダンバーの『主教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』読了。結論部分を読む時間がなかったので、意外に時間がかかってしまったが、面白い本であった。最大150人説(ダンバー数)、共同体結束、シャーマニズム宗教と教義宗教、言語と宗教、そして個人の不安問題。いろいろ考えさせられた。
240508水:内山節の未来社会デザイン3部作の最後、『新しい共同体の思想とは』を読了。華厳経、差別と社会関係、さらに「国民国家、市民社会、資本主義――どれも限界」、そして関係主義と下からの権力(<脱中央集権化>)、最後に本質論と現実論の矛盾に耐える(<雇用の権利擁護とそもそもの資本主義的雇用の仕組み>)。< >内は、僕自身の言葉。学ぶところも多いが伝統回帰という言葉にはやはり抵抗が。
240507火:東信堂担当者から、これで責了、印刷・製本に入る旨、連絡が入る。これでしばらく読書に沈潜できる。そこで、部屋の整理、書類の整理も進めている。気持ちが良い。終活の作業もスタートだ(笑)。6月2日の日中社会学会のシンポジウムの報告者の報告題目がやっと揃う。
240506月:『平和社会学研究』第2号の再校済みファイルを東信堂に送付。最終的に、見開き150枚、通しで300頁だが、そのうち24頁に朱が入る。意外に少ない。本日で5月の連休が終了。日本社会が落ち着きを取り戻す・・・。
240505日:『平和社会学研究』第2号の全体の校正を終える。あとは形式チェックだけ。ここ数日、この再校が気になり、庭仕事もおろそかに。キュウリの葉が、ウリハムシにやられて全滅か。防虫剤と防虫ネットを購入し、対策を練る。
🔸【4月25日から5月4日まで】
240504土:疲れが出て、体調も不良だったので、午前中に薬を飲んで、思い切って完全オフの日とした。午後、縁側のゴーヤのカーテンの設置、そして久しぶりの愛車のワックス掛け。そして入浴、その後に痛飲。気分転換となり、身体もいっぱい使ったが、身体に良かったかどうかは明日以降の判断(笑)。
240503金:某学会の論文査読を行う。西洋中心主義を扱った貴重な理論・思想系の論文で、主題や狙いはとても良いのだが、論証は極めて甘いので、大幅書き直しという評価にした。なお、この日、某学会の6月末の研究例会での討論者の依頼があり、OKした。
240502木:昨日受け取った『平和社会学研究』第2号の再校の全体チェック中。まずは、拙稿の論稿・翻訳・記事の計4本をチェックした。その他も含め、1週間の仕事。しかし大幅な修正はもうしない。形式的なミスの修正にとどめる。
240501水:5月だ。研究例会の案内をFBやHPなどに載せる。本日から家計簿アプリ使用。これはなかなか良い。自動計算と自動分類。そして月間表示可能。なお、この日に内山節の著作集全15巻届く。著作集とはいえ、コンパクトにまとまっている。新インクもゲット。
240430火:日中社会学会のニューズレターに掲載の会長挨拶800字程度を執筆、送付。午後、昭島の温泉+食卓用キャスター付き椅子購入。いろいろとQOLが向上している。なお、6月大会のシンポジウムの3名のうちの2名の報告者と連絡がつかないで苦慮している。
240429月:昨夜8時、3つの衆院補選で立民3勝の速報。その余波が本日のネットもにぎわす。島根は凄かったね。なお、教え子の推薦書やファンド申請書類関連の依頼が3件あり、本日を中心に執筆中。一日寝かせて明日送付する。いろいろうまく進むことを望む。
240428日:柳父章の翻訳語の話は面白い。内山節の資本主義論は読了したので、とりあえず最後に彼の共同体の思想を読むが、いろいろ雑用が溜まっているので、月末に向け、懸案を処理しなければならない。NPOの群馬減免等申請はともかくも終えた。
240427土: 高額のA6革手帳を購入したが、まったく同一のものをすでに持っていた!ボケたか(笑)。群馬県に申告するNPO家計の書類を提出。同時に、NPOの解散のための必要書類を探索。解散するにも、手続きがけっこう大変そうだ。
240426金:内山節の著作集(全15巻)と新プリンターのインクを注文。そして、現在の私の2階の書斎の改造に着手。沖縄本を整理して、社会理論本をメインに置く作業が中心。
240425木:内山節の「伝統」論を考えているうちに、ポランニーの重要性に気づき、新訳は未読だったので、再挑戦している。「自己調節的市場社会」の思想を問いなおすのは、野心的である。新訳は読みやすく工夫されている。
🔶【4月12日~4月24日まで】
240424水:『平和社会学研究』第2号の校正全体のファイルを出版社に送付。一段落。その後、脳神経外科で診断と血液検査。そしてさらにドコモ・ショップでDカードやラインの説明を受ける。新たなツールのゲット。
240423火:ホッブス等の補記の自分の論文を含め、『平和社会学研究』第2号の全体の校正を終える。明日、点検の上、昼過ぎにファイルを出版社に送付する予定。なお、本日、新しいプリンターが来る。調子はよさそうである。
240422月:さて、一気に『平和社会学研究』第2号の全体の校正だ。朝から夜まで、この仕事に没頭。目処が立つまで没頭、と思って集中したので、夜になって何とか目処が立ち、ホッとしてベッドに向かった。
240421日:平和社会学研究会の第24回研究例会。政治学の若手が新著・沖縄の島ぐるみ闘争の著書を語る。元の博士論文の審査依頼、久しぶりの著作に触れただったが、やはり政治学と社会学の視角の違いを強く感じる。夕方、所沢の民間の芝桜を見に行く。圧巻だった。
240420土:内山節の未来社会デザインの第1巻[民主主義を問いなおす]を読み終わる。同意度70%。伝統回帰という発想や日本中心主義への疑問あり。もう少し読み進めようと思う。夕方、思い立ってトリキに行く。久しぶりの各種の串焼きに満足。
240419金:①ホームセンターにてトマトやナスなどの野菜苗購入、②東信堂の新しい本『共生と平和の国際社会学』(仮題)の企画で、2名に執筆依頼を出す、さらに③『平和社会学研究』第2号の校正に着手。
240418木:新宿のパークハイアット東京の41階のピークラウンジで、中国人と会う。ハーバーマスなどの著名な学者を含む中国人の人類学者の『学者対談』(私も出演!)のDVDを受け取る。著書の計画があるとのことだが、翻訳するとなると出版経費が問題だろう。
240417水:読もうと思っていた内山節の『内山節と語る未来社会のデザイン❶❷❸』の3冊を購入し、読み始める。未来社会のデザイン、および農業を論じる姿勢に共感を持っていたので、楽しみである。
240416火:東信堂より、『平和社会学研究』第2号の校正ファイルが届く。直ちに、寄稿者全員に1週間で校正を、というの依頼メールを送付。同時に、東信堂の新たな共著に関するオンライン検討会の開催。
240415月:本日は、東信堂に行き、初校が出ていることを確認。出版社の内校がかなり入っていることも確認。感謝。帰り際に早稲田の森氏(ヴェーバー論)や武田氏(ヨーク論)の新著をゲット。同時に明日のオンライン会議用に共著構想をヴァージョンアップ。
240414日:所沢の狭山丘陵北側の菩提樹池を散策。人口37万の所沢にこんな里山があることに感激。里山をどう残すかが、東京関甲信の課題だろう。ただし、帰りは交通渋滞。観光地のこの問題点もある。
240413土:午前中、砂川平和ひろばの定例会。3月のハワイ調査の話もした。午後は、メソポタミアからの示唆をまとめる。定住、都市国家形成、戦争、宗教、階層化、農業、帝国形成など、歴史的事例で論理を組み立てられる強みを実感。
240412金:実姉(次女)の他界の連絡。86歳。そういう時代となった。夕方、沖縄の緒方修氏の、武蔵境における「武蔵野政治塾」で南西諸島のミサイル基地化に関する講演があったので、参加。山縣有朋批判のレジュメが面白かった。また、声優による朗読という手法も興味深かった。
🔶【3月28日〜4月11日まで】
240411木:エリカ・チェノウェスの『市民的抵抗――非暴力が社会を変える』を読んでいる。非暴力の歴史におけるジーン・シャープの『独裁体制から民主主義へ』の意義を再確認できる。これは、NHKの100分de名著でも取り上げられていた本だった。
240410水:東信堂からゲラが来ないので、メールする。3月25日に、「すぐにゲラを出す」とのメールがあったが、半月たって、いまだ来ず。考えてしまう・・・。思い切って、メールを出した。返事はまだない。何か問題があるのだろうか。ただ単に、多忙だという理由ならば了解するのだが。。。
240409火:日中社会学会の研究・大会委員会のオンライン会議。シンポジウムの案の大筋を確定。朱+卓娜+阪大院生の方向で調整することに。ロビン・ダンバーの『州境の起源』も面白い。期せずして、人類史の三部作を読んでいることになる。
240408月:研究機構に科研費の書類を提出に行く。その帰りにグローカル研究センターに立ち寄り、拙論二本が掲載されている『グローカル研究』10号を受け取る。そしてGOTO研究室にて新たな共著の打ち合わせ。難民問題を新たに加えるが、もう少し検討も必要だ。
240407日:いまあらためて『サピエンス全史』を読み直している。メソポタミア全史やダイヤモンド本を読んだ後で、あらたにハラリの歴史観の面白さを味わっている。問題は、認知革命だ。本当に、突然変異なのだろうか。
240406土:社会学系コンソーシアムのオンライン理事会。記憶と証言といったテーマでの進歩を計画中のようで、domesticにならないようにクギを刺したつもりだ。このテーマならば、せめて沖縄の石原昌家さんを巻き込みたいな。石原さん、ラミスさんに、来月、沖縄にてヒアリング計画あり。
240405金:ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』はとても面白い。私が渡航経験があり、かつ主題としていると明言しているアジア太平洋の各地域、ニュージーランド、ハワイ、ペルーなどから、人類史を捉え直す。とても良い本だ。
240404木:あらためて著作計画の深化を試みた日。そのために、専門のA4の30穴のファイルを購入し、各著作の詳細を検討し始めた。この方式をさらに深めていく以外にないだろう。
240403水:教え子ファンド申請書のチェック、学会誌投稿論文の予備審査⇒否を連絡、以上の2つを処理。午後は立川のIKEYAへ。初めての回遊システムで興味津々。緑の植物のイミテーションを4つ購入。
240402火:年度計画の策定。著書等執筆に進展が。簡潔に示すと、①平和構想の現象学的社会学、②共生と平和の国際社会学、③平和社会学入門、④沖縄の社会思想(あるいは新版トランスナショナル論)、⑤越境者とグローカル研究、⑥国際化と21世紀の社会学、⑦新・社会学的思考を読む、⑧翻訳:関係の社会学、である。
240401月:鬼怒川の吊橋と展望台と小滝の散策、気分一新。帰りは、SLの転車台(転轍機)での転轍風景を初めて見て、特急で帰る(東京駅経由⇒東村山駅からバス)。『人類は何を失いつつあるのか』の主要部分を読み終える。
240331日:年度替わりの節目に、小旅行。自宅⇒浅草:雷門でインバウンドが極大化!浅草のそばはうまかったが、スペーシアXで楽しみにしていた「車内販売生ビール」は限定品で買えずに、がっかり。ただし、鬼怒川温泉の宿の「ビール飲み放題」はよかった(笑)。
240330土:グウィン・ダイヤーの『戦争と人類』を読みだしたが、あまり面白くない。論旨が不鮮明である。かつての某橋爪氏の『戦争の社会学』と同じような臭いを感じたので、当面は読書を中止した。
240329金:『人類の起源、宗教の誕生』は読みやすくて、良い本だった。再確認の知見が多い。260万年前の道具とか、宗教は「再結合」とか、『ホモ・デウス』での3障害が、飢餓・疾病・戦争だったとか、言語は虚構と比喩で、定住は農業よりも先、など。。。
240328木:4月新年度に向けた準備開始。研究計画、著作計画、読書計画、年間および月間の計画、新たな研究会の計画など、新年度に向けて、まず実現可能な形の計画を立案していく必要があろう。
🔶【3月14日~3月27日まで】
240327水:いま考えていることのメモ例。①肥沃な土地⇒農業・家畜・人口集中・集住、②暴力発動・戦争勝利・軍事組織・城壁構築、③自然畏怖⇒神⇒神人媒介としての王・神殿、④課税:官僚と農民と職人と奴隷等の階層化、⑤危険:外敵・疫病・凶作+侵略・略奪⇒国家崩壊も。
240326火:本日から、『古代メソポタミア全史』と『人類は何を失いつつあるか』を読みだす。『反穀物の人類史』により、「国家の発生論」の視点が明確になる。それと同時に、「宗教の発生論」も気になる。
240325月:昨日の報告の一部修正に努める。報告のポイントが不明確だった。「近現代戦争」は、「資源/市場、領土/境界、民族/宗教」を主な対立契機として、社会編成が「資本主義、国家主義、専制主義」となり、間主観的には、「無限の競争原理と、覇権志向が自明視され、排他主義すら見られる」のが特徴。
240324日:1週遅れの平和社会学研究会の第23回研究例会。午前中にレジュメ形式からパワポ形式に切り替えるために少し時間が取られた。今後は、今まで通りパワポ優先でいくか、レジュメ方式も重視でいくか、を考えるべき。なお、武器問題など、興味深い質問が出た。
240323土:明日の研究例会準備。明日のレジュメを参加予定者に配布。レジュメ方式だと、全体の流れが分かる。辿り着いた地点で1年を振り返り、9つの戦争原因論、資本主義と国家主義、そして脱資本主義と脱国家主義を示す。
240322金:「国家の発生論」の重要性、「人類進化的発生論」に思いが至る。山際寿一の最近の仕事が刺激的だが、それを「平和構築の社会学」にどのように活かしていくのか、思索の楽しみは続く。
240321木:どうも調子が出ない。また疲れが残る。コロナ後遺症だと思って、思い切って、再度ベッド生活復活。一日中、好きな読書とYouTube閲覧に当てる。
240320水:ついに「床上げ」を決断。完全にコロナから脱出、と判断した。まだ疲れは残るが、これから体力も回復させいたい。本日は、この決断だけを記しておく。
240319火:未だ完全回復とならず。倦怠感と咳が残る。無理せず、本日は一日中、ベッドの中。気晴らしに、幕末の志士について調べる。高杉晋作、久坂玄瑞、桂小五郎など。五か条は高杉など、佐久間象山の影響力など、新知見を得る。特に1842年の象山の「海防八策」は凄い。
240318月:ようやく体調が戻ってきた。体調が悪いと本当に何もやりたくないという気持ちがよくわかった。日々の体調の維持が大きな生活目標である。「始原への問い」。篠田の『人類の起源』を読む。
240317日:まだ喉に違和感があるが、体調が戻りつつある。散歩したいという意欲が湧き出て、空堀川周辺を歩いてくる。味覚も戻りつつある。完全に回復過程にある。15分主義を貫徹して、「愉しい研究」を実践する。
240316土:また体調はまだぐずついている。喉痛、咳・痰、味覚障害が続く。ただし、仕事への意欲は復活してきた。山際とスコットを読み進める。その程度には回復してきた。
240315金:検査の結果は「陽性」だった。初めてのコロナ感染。発症から1週間の安静期間で、来週火曜日まで「謹慎」。平和社会学研究会の研究例会を1週間延期させていただいた。
240314木:喉痛、咳・痰、味覚障害、倦怠感が続く。これは、これまでの風邪とは明らかに異なる症状だと意識し始める。ひょっとして、と思う。明日コロナ検査することにした。
🔶【2月24日から3月13日まで】
240312火+240313水:12日月曜午前9時半、チェックアウトし、タクシーで空港へ。チェックイン後に飲んだ空港バーのビールがうまかった。ステラの生ビールだ。ただし、これがいけなかった。それから、逆流性胃炎と胃痛が激化し、身体も疲労物質が充満して、まともに立てない状況となった。月曜午後1時のフライトだが、席を代えてもらい、3人掛けシートで横になって9時間ほど休むこととなった。おかげで、13日火曜午後5時の羽田着の段階ではだいぶ体が楽になった。ANAのフライトアテンダントの方々には大変お世話になった。水も食糧も一切口にせず耐え、羽田空港で購入したパンシロンが劇的な効果を発揮して、夜8時過ぎの帰宅時には、胃痛も収まった。そして、何も食べずに、就寝。再度の禁酒の重要性を再認識し、ヨガ・ストレッチも、スロージョギングとともに、自宅で実践する決意を固めた。もう少し長生きしたいので。以上
240311月:本日は、ハワイ大学へ。石田正人教授と約束の「建物」を間違えた。沖縄研究センターのある建物だと思っていたが、Sakamaki-Hallの哲学科の研究室だった。その後、学食で食事。かつては8ドル台で食べられていた焼肉弁当が12ドル台になっていてびっくり。さらにその後、社会学科の木村あや教授を訪ね、簡単に挨拶。夏に京都にも戻っているので、そこで会うことにした。夜は、サンライズでお別れ会(笑)。
240310日:午前中から、松元裕之監督のGo for Broke!の映像を見に、その当人の松元監督と一緒に、本派本願寺(浄土真宗・西本願系)に行く。貴重な証言の数々で、関係者にとっては重要な映像。その後、夕方から昨日来開催中のホノルル・フェスティバルを見に行く。コンヴェンションセンターの沖縄ブースも覗くが、オキナワン・フェスティバルとは規模が違って小さい。ただHawaii United Okinawa Associationの隣に、United Japanese Society of Hawaiiのブースがあったのが印象的。メインは夕方からのカラカウア通りでのパレード。日本からもたくさんの踊り手が県単位で来ていた。
240309土:本日は、バスに1時間半揺られて、2010年に空軍と海軍が統合されたパールハーバー・ヒッカム統合基地Joint Base Pearl Harbor–Hickam)に行く。パールハーバーは既に何回か訪れているが、現在の基地問題と絡めて考えるとさらに興味深い。ハワイの三分の一は軍関係の施設であるという話がある。人々もそう認識している。そうだ、ハワイはアメリカの「インド太平洋軍(United States Indo-Pacific Command)」の要なのだ。かつてはアメリカの「太平洋軍」という名称だったが、2018年に「自由で開かれたインド太平洋』構想の影響も受けて改名された。本部はパールハーバーの北東部。今回は時間がないが、次回はもっと内陸部アヒアワの情報機関に関する「NCTAMS PAC Quarterdeck」(Naval Computer and Telecommunications Area Master Station, Pacific)に行きたい。
240308金:本日は、Daniel K. Inoue Asia-Pacific Center for Security Studies を訪問。そこの教員に話を伺い、資料をいただく。僕が2015-16年に住んでいた Inn on the Parkというコンドの目の前で、当時は工事中であった。その後に、そこにアジア太平洋安全保障研究センターができたのはオドロキ。さらに奥の陸軍軍事博物館にも行く。戦車や戦闘機も置かれていた。
240307木:日中社会学会の編集理事の増員3名に依頼文を送付(全員快諾)。夜9時台の羽田発。同日午前10時にハワイ着。節約のため、タクシーは使わずに、シャトルバスでホテルへ。チェックインまでホテル前のカピオラーニ公園で読書。3時にチェックイン。6時過ぎ、久しぶりに沖縄レストラン・サンライズに行き、再開を懐かしみつつ、ヒアリングと情報収集。
240306水:ハワイ大学関係者と連絡が付く。来週月曜日に沖縄研究センター、哲学科、社会学科を訪問予定となる。日中社会学会のオンライン会議。投稿者が30名と増大で、新編集委員の増員を計画。なお、ルソーの『人間不平等起源論』はルイ王朝の厳しい政治情勢下で、よくここまで書けたと思う。コスモポリタニズム(155頁)や隷従の事実が人間にとっての「自然な傾向」と主張する輩(162頁)、など多数の興味深指摘がある。なお、ホッブスの「争いの3つの主要な要因」が「競争、不信、誇り」(『リヴァイアサン(一)』岩波210頁)だとする議論も刺激的だ。
240305火:日中研究大会委員会:編集委員会と連動しつつ、留学生に焦点を当てたシンポジウムができないだろうか。日中社会学会の研究・大会委員会のオンライン会議でこう思った。誰に相談すべきか。ヤマニイ⇒・・・か。
240304月:コンソーシアム理事会のオンライン会議⇒種々義論のうえ、私は組織・国際担当理事になった。元慶応の有末さんと一緒。久しぶりにESTA取得のために、パソコンと睨めっこ。何とか、できた。
240303日:ルトガー・ブレグマンの『Humankind希望の歴史(下)』も読み終える。割れ窓理論を始め、社会心理学的知見の問題点を鋭く指摘。共感ではなく、思いやりが重要という指摘、考えさえられる。なお、彼の「新しい現実主義」や「人間についての新しい見方」には大いに「共感」。
240302土:久しぶりに、孫の授業参観に葛飾に行く。バスケの試合に飛び入りで参加し、惨敗。ボールが意図したところに飛ばない。そんなもんだろう。クイズや級友紹介のコーナーは楽しかった。
240301金:ルトガー・ブレグマンの『Humankind希望の歴史(上)』を読む。ミルグラムの実験の批判など、定説批判は読みごたえがある。おもうに、私は、こうした定説批判にたまらなく魅力を感じる。マルクス、ヴェーバー、ソシュール、そしてシュッツ。みな定説への懐疑から生まれた。
240229木:疲れが出た。こんなこともあるだろう。午前中はのんびり過ごす。午後もベッドでブレグマンの著作(上)を読む。本当に面白い読書体験ができる。離島の少年対置を描いた「蠅の王」や「イースター島の謎」などから、著者は協力する人びとを描き出す。そこが凄い。
240228水:本日は事務仕事の日と決める。不要の書籍を四束にしてごみ処分。モバイルWi-Fiを解約。三井住友の振込み⇒終了。グローバルwifiハワイ申し込み終了。午後に東大和の三井住友に行き、通帳の磁気を直し、さらに印鑑の再登録も完了し、カード会社に振込み移動の申請書を再送。払い忘れていた理論学会支払いも済ませる。さらに、ドコモに行き、docomo光問題、解決。次はNPO問題と研究会郵便局利用の件だ。フーツ。
240227火:事前校正のお願いを執筆者に送付。ルトガー・ブレグマンの『Humankind希望の歴史』は面白い。同時に、山際氏に促されるようにして、読みかけの『リヴァイアサン(一)』を読了し、『人間不平等起源論』ももうすぐ読み終える。ルソーがホッブスを直接鋭く批判しているのには驚かされる。そしてルソーには(もちろんホッブスにも、山際にも)発生論がある。ここらへんが西原社会学の集大成のポイントだね。
240226月:東信堂の社長と今後の進め方を協議。初校が遅れるので、事前校正を実施することにした。そこでまず、事前校正のお願いの文面づくりを優先。そして、個別の論文を再チェック。
240225日:山際の『共感革命』を読み終わる。「エンパ・シンパ・コンパ」。歴史社会的発生論・行動発達的発生論・関係形成的発生論・未来構想的発生論の他にもう一つ、人類進化的発生論の範疇に気づいた。いや気付いていたが、これまで着手できなかった。そこを山際が切り拓いてくれた。「進化」という言葉にはやや抵抗がある。それに代わるものは何か?
240224土:ロシアのウクライナ侵攻2年。山際の著作をゾクゾクしながら読んでいる。霊長類という実例を持っている強みだ。僕は統合力で勝負だ。発生論の文脈で楽しく読んでいるだが、舞踏・舞踊という間身体的相互行為論が重要だと気づく。自分にとっては、すごい発想だ。
🔸【2月13日〜2月23日まで】
240223金:みぞれが舞う寒さ。各種資料の整理と、ようやくルソー不平等論の再読、ガンジーのアヒンサー論などのエッセイ読み、この2つを始める。同時に、人類学系の山際寿一の文献を入手。あすから同時並行で読みだす。高校の一学年下で運動部仲間だった山際寿一の仕事に改めて着目する。
240222木:必要な資料を作成して、東信堂に向かう。下田社長と電話で今後の予定の確認だけを行うが、それだけでも嬉しい。動き出した。さらに来週月曜日に詳細な打ち合わせに。著作計画も進展する。理論系の①沖縄思想(芙蓉)、②越境社会(青弓社)、③平和理論(新泉社)、学史系の④社的思考(人科社)、⑤日社国社(東信堂)、⑥編著差平国社(東信堂)、平和系の⑦編著平社学入(有斐閣)、そして翻訳の関係社学(新泉社)。
240221水:2カ月に一度の脳神経外科に行く。前回のプラーク騒ぎで開始した禁煙が2か月継続。今回のMRIではプラークは畏れるほどではないことが判明。禁煙を継続する所存。
240220火:昨日までの新著構想に合わせて、必読文献の整理をした。①学史本、②コスポリ論、③暴力論、④平和論、⑤国際政治学、⑥宗教、⑦人類、⑧自著、以上の8分野。
240219月:新たな気持ちで新著構想を練る。物凄く楽しい。結果として、①沖縄社会思想、②越境者研究、③平和社会学構想、④21世紀日本社会学史、⑤新社会学的思考、⑥差別と平和の国際社会学、⑦平和社会学入門、⑧翻訳:関係の社会学。以上
240218日:競争とは、勝者と敗者を生み出し、格差を生じさせ、そして敗者は蔑視される。競争と差別は密接に繋がり、かつ競争は闘争に繋がり、ときに戦闘⇒戦争に通じる。こんなことをいま考えている。久しぶりにトトロの森、北山公園を歩く。
240217土:各掲載論文の形式統一と特集ごとのグループ化の作業を進める。午後、「トトロの森」の東村山の「八国山緑地」を歩く。ただし、歩き過ぎで、疲れと膝痛を少々感じ、1日完全万歩の弊害が出始めたと感じたので、明日から「一日八千歩」にペースダウンするつもり。
240216金:科研費延長手続き終了。学会費4つ支払い。『平和社会学研究』創刊号の巻末資料を整理、とくに巻末の「参加・投稿への誘い」を改訂し、そのたの情報も更新した。
240215木:『平和社会学研究』2号の巻頭言を少し加筆修正した。ハワイ出張の仮手続きを研究機構にする。4年ぶりのハワイだ。20年に断念、23年も断念。科研費の延長手続き。オンライン上で少してこずる。しかし、科研費の計画を少々綿密に立てたい。
240214水:自由学園での講義:緑豊かなキャンバス、幼稚園から大学部もある。聴講生徒は中1~高3まで。講義後の雑談で出た高野先生の「共生」に関する西原下田論の指摘が興味深く、家に帰ってから整理した。ポイントは、戦争⇒共生⇒平和の横軸の、上下に交流と議論を排して、戦争原因論⇒共生社会の実現⇒平和社会の実現の流れとなる。平和⇒共生ではなく、共生⇒平和だ。下からの平和構築を考えるときに不可欠の視座となるはずだ。
240213火:明日の自由学園ミニ講演の準備:戦争⇒共生⇒平和の流れが見えてきた。より適切には、戦争⇒支配(権力・差別・脱国家)⇒共生(外国人・入移民・出移民)⇒平和という流れだ。
🔸【2月5日〜2月12日まで】
240212月:『平和社会学研究』第2号の巻末情報部分を執筆した。参加への誘い、月例会の記録、会則、執筆者情報などをまとめた。午後、トトロの森=東村山の北山公園に散策に行こうと自転車で出発したが、途中でパンク。チューブやバルブも破損して全部交換。結構な修理額になった。
240211日:『グローカル研究』掲載の自己論文の(欠落が指摘された)和文要旨と英文要旨、キーワードなどを作成。キーワードは、「平和社会学、戦争原因論、平和構築論、資本主義、国家主義」だ。明日、グローカル研究センターに送付する予定。午後、武蔵村山市の野山北公園の小山を歩く。散歩の範囲が拡大されてきた。
240210土:『グローカル研究』掲載の自己論文を、要旨作成のために再点検した。とくにヒッケルのアニミズム論への言及が比較的よくまとまっている。『平和社会学研究』の論稿との用語統一の作業が中心。空き時間に、来週の自由学園での小さな講演の準備を開始した。
240209金:「平和をめぐるエッセイ」の孫文・宮崎滔天関係のエッセイおよび国境変動問題のエッセイの2論文チェックし、修正入力。本日で、「1日完全万歩」は10日目だ。だいぶ体力が回復してきたように思う。
240208木:第3部のトレルチ論文と平和構築論の2論文をチェックし、修正入力も終える。後者の自分の原稿もヴァージョン・アップ。用語の変更が若干ある。昼に、ウォーキング・シューズの購入再挑戦。国分寺まで車で出かけて、ゲット。歩きやすい靴。
240207水:午後、高校の同級生夫婦と国分寺の和食店にて、会食。久しぶりだった。その後、教え子の投稿者を国分寺まで呼び出して、赤入れ原稿を手渡しする。午前中、ウォーキング・シューズを買いに行ったが、目当てのサイズの在庫がなく、代わりにトレッキング・シューズを購入。それなりに重みがある靴だ。
240206火:昨日、『平社研2』第2部の5論稿の前半3本読む⇒修正入力も終える。広島平和運動と済州の現在と平和教育論。平和運動の難しさを再度、認識。そして本日、『平社研2』第2部の5論稿の後半2本(平和教育の法的側面、沖縄の平和教育)を読む⇒修正入力も終える。一本は形式の大幅修正。平和教育論の後半。
240205月:別件に没頭して、日誌に記すのが遅れたが、3日前に群馬県の朝鮮人労働者追悼碑の県による撤去が完了した。群馬大学にかつて在籍していた者としては、たいへん気になる動向だ。かつては自民党も認めて県議会で承認した建立だった。右翼および歴史修正主義者の横槍は、やがて覆される日が来るだろう。また、そうしなければならないと心に誓う。
🔸【1月27日〜2月4日まで】
240204日:立春。春だ!『平社研』最終編集作業が進行中。片桐論文におけるバウマン、鈴木論文におけるバトラー、やはり最新論文を読むと刺激をもらえる。毎日、午後1時台に「ポッポ」という鳩が、単独でエサをもらいに来て、玄関先で待っている。食べ終わって飛び立つときは、「いつもありがとう」とお礼を言う動作がある(と思っている)。こういうコミュニケーション関係(人間=ハト関係)もあるのだなと感無量。
240203土:節分。『平和社会学研究』第2号の最終点検を開始。まず、「巻頭言」でかなりの修正が入った。フロイトの言葉も書き足した。特集1は「コスモポリタニズムの可能性を問う」に決定。片桐論文、鈴木論文もこれに対応しているので。
240202金:『平和社会学研究』は最終的に14本の論稿。翻訳も含め、本日すべてを打ち出した。頁数はいまのところ、ほぼ昨年並みで280頁程度。これから最終チェックに入るが、値段は昨年並みか。なお、物置整理が進み、行方不明であった拙訳のドイツ語論文が出てきたりして、かなり成果がある。
240201木:能登地震から1か月。何ができるか。本日から、1日完全1万歩にする⇒74キロ台へ復帰をめざす。なお、本日から、物置の書籍の整理の月間とする。
240131水:日中社会学会の学会誌論文の二校を終え校了。午後、国分寺へ和食店の予約へ:高校の同級生夫婦と会食予定。和食店「百干」の個室予約・酒別で3千円。東信堂へ『平社研』刊行に向けたメールの第1弾などを送付。
240130火:遅れていた若手の原稿2本がやっと提出される。内容は未確認だが、これでようやく原稿が揃ったので、後は形式も統一して入稿へ。
240129月:成城大学グローカルセンターへ藤田論文送付。『モモ』を使った巻頭言の拙稿の脱稿。もう少し手直しが必要だが、それなりに書けたという思い。アインシュタインとフロイトの往復書簡も使いたい。
240128日:今シーズンの最後の論文がほぼ完成。昨秋から5本執筆か(笑)。そこで次なる『平和社会学研究』の巻頭言を半分ほど執筆。題名は、「平和を阻むもの――『モモ』と資本主義」。エンデの『モモ』から資本主義批判を引き出す。そこでポイント。
240127土:執筆の合間を縫って、2日連続でバッティングセンターへ。バットにボールが当たるようになった。その後、久しぶりに花小金井の天然温泉へ。気分がリフレッシュした。
🔸【1月14日~1月26日まで】
240126金:ようやく当面最後の論文を脱稿した。現時点のタイトルは、「平和社会学と平和構築論への視角――戦争原因論から脱資本主義と脱国家主義の未来展望へ」とやや長め。午後、散歩の途中に発見したバッティングセンターで4、5年ぶりに汗を流した。最初の10球ぐらいはまったくバットに当たらずに焦ったが、2ゲーム目には何とか当たりだしてホッとした(笑)。
240125木:「A4ファイル式の思索ノート」に変更。それに伴い、予定表や結果表をA4サイズに変更。『平和社会学研究』第2号に向けて、これから2か月間、出版に向けて動くので、その時期の活動のまとまりを重視したいと考えた。
240124水:ミヒャエル・エンデの『モモ』のチェック終了。40年前とは異なる不思議な読書感覚。加齢に伴う時間意識の変化が背後にあるのだろうか。なお、本日、知っている人は知っているが、大切なデジミミの新品が到着した。
240123火:『平和社会学研究』の原稿の総点検を開始している。自分の原稿のチェックも含む。なお、自己原稿に関しては、新たに、間生体的連携、間身体的連携、間主体的連携、地域主権連携、広域主権連携、世界主権連携という6つの間主観性の位層と連帯論を組み合わせて、国家を相対化する発想が生まれた。
240122月:「である」調の9月講演記録「資本主義と国家主義をグローカルに問い直す――21世紀とコスモポリタンな平和社会学の展望」をグローカル研究センターに送付。一段落。
240121日:日中社会学会の会長として出席義務のあった「社会学系コンソーシアム」の評議員会にオンライン参加。その場でグーグル・フォームによるネット投票で、理事に選出された。4月から2年間である。また仕事が増えるが、しっかりと責任は果たしたい。
240120土:『平和社会学研究』の原稿の再チェックのあと、「巻頭言」の内容を考え始める。全部の原稿が出そろってから書き出すつもりだが、「時間の問題」で書きたいと思う。そこで、ミヒャエル・エンデの『モモ』の新版を40年ぶりに再読することにした。
240119金:9月講演原稿の最終仕上げに注力、夕方、一応脱稿した。久しぶりに祝い酒を飲みたい気分となった。養命酒を除く禁酒から7カ月、万歩開始から2か月、禁煙1か月となる。
240118木:ダグラス・ラミス氏のガンジーの平和憲法案の本(『ガンジーの危険な平和憲法案』)を読了。暴力論、国家論としても、いろいろと考えさせられる文献だ。午後、1か月後の平和社会学研究会の月例会の再開のための連絡をメール送信した。
240117水:正月に行きそびれた「田無神社」に散策に行く。「龍」の神社として著名なようだ。なかなかの場所だった。帰りに、意外な穴場である「山田うどん」の冷たい蕎麦を食す。
240116火:「ですます」調の5月講演記録「共生と平和への展望――現象学的社会学から平和社会学への道」をグローカル研究センターに送付。
240115月:東京地裁の砂川事件国賠訴訟の判決日なので、最前列で傍聴した。結果は、土屋源太郎さんたちの原告敗訴であるが、判決は申し立ての「棄却」なので裁判長の判決はわずか1分程度という短さだった。公判過程の最後の最後で、担当裁判長の「異例の変更」という異常事態があったので、予測はできた結果だが、あまりにも奇妙な判決。最高裁長官が判決内容を裁判当事者ともいえる米国関係者に漏らしても。それは違法とは言えない、だと。国際礼譲の範囲だと繰り返したいのだろうか……。
240114日:5月講演の原稿チェック。明日は、砂川事件国賠訴訟で霞が関の東京地裁に行く。それまでに原稿チェックを終わらせたい思いで集中し、なんとか最終確認まで進んだ。一両日中に、編集担当者の送付予定である。
🔸【1月2日〜1月13日まで】
240113土:講演記録の完成に目途が立ったが、最近はまっているのは「仏教」。正確には、龍樹の『中論』にフォーカスすべく、周辺部も検討している。本日は、『歎異抄』を再読し、ひろちさやの「商品化社会批判」の解説にも刺激を受けた。「往生際」が悪いが、「他力」の「平生業成(へいぜいごうじょう)」の意味を掴む。世間は虚仮だが、煩悩のまま生き、憤り、そろそろ浄土へのお土産の準備をする時期だろう(笑)。
240112金:『日中社会学研究』第32号の校正2つが届く。1週間以内に初校提出だ。執筆中原稿3本、校正1本、編集作業用論文読み10本、結構な仕事量だが、仕事自体は楽しい。そして、合間に読む仏教本もまた愉し。
240111木:今日と明日で、「砂川平和ひろば」の建物の、ペンキが剥げてしまった屋根回りの木製部分のペンキ塗りを、昼から2時間程度、2日間おこない、どうにか応急処置的に見苦しくは無いようにしたい。
240110水:本日昼間に、思い立って、なんと御岳山へ。330段の階段が厳しかった。卒煙による体力回復は道半ばか。仕事は、昨年5月の講演会の講演記録の提出締切となったので、点検の後、日曜日には送付したい。最終的に「共生と平和への展望――現象学的社会学から平和社会学への道」と題し、2,7万字程度になる。中国語の翻訳点検も提出へ。
240109火:ついに禁煙20日目に突入。まだ食後に吸いたくなるが、抑えられている。もう大丈夫だろう(笑)。毎朝、多摩湖周辺の狭山丘陵を小一時間、歩いている。その丘の一部に、イングランド郊外の牧草地を思い起こさせる場所があり、my favorite spot となっている。その付近の“public path”を歩くのが、私の至福の時間である。本日、薄型リュックも到着。
240108月:『平和社会学研究』第2号掲載原稿の2回目の締切日。予定していた原稿のうち約10本が集まったが、締め切り再延長で数本待ちの状態が続く。今後2週間が勝負だ。なお、薄型のリュックはイオンのカバン専門店などでも見つからず、結局、Amazonで注文した。
240107日:どうやら自分の論稿も完成の目処が立った。「平和社会学と平和構築論への視角――脱資本主義と脱国家主義の未来展望」というタイトルにしたいと考えている。議論の骨子と展望は示しえた。執筆の合間に、休憩がてら、ジョイフル・ホンダで「超薄型リュック」を探すが、気に入ったのがなかった。
240106土: 中国から送付されてきた香港中文大学教授の伝記に関する中国語文献のLさんの試訳を、まずKさんが点検し、それをさらに私が点検して完成稿として中国へ送付し、lさんが清書する。しばらくこの作業が続く。
240105金:群馬大学時代の教え子(高校教員)と新年会。歌舞伎町からコリアン・タウンを歩き、最後に、教え子も通っている西新宿のユニークな英語塾の存在を知る。なお、その近くで名刺も再注文した。
240104木:本日は、国際政治学のまとめに時間が取られた。カーやモーゲンソーやウォルツなどの翻訳、さらにラセット=オニールの原書とウェントの原書などの文献参照。夢のないリアリストにはどうしても馴染めないが、必読書としてチェック中。
240103水:「禁煙」が2週間目に突入。もう大丈夫だろう。昨年6月15日からの「禁酒」が半年。11月21日からの「万歩」が1か月半。そして12月20日からの禁煙の2週間。いま、体力維持に全力を傾けている。まだ仕事がしたいからだが、体力づくり自体もまた愉しい。
240102火:新年のお祝いで(?)、iPadのキーボードをPCデポにて購入。5万円近い出費は痛いが、なぜか、嬉しい、楽しい。超軽量のPCを買うつもりだったが、方針転換。すでにiPad内にデータの蓄積があるし、レッツノートとの互換性もあるので、活用するつもりだ。
🔸【12月27日〜1月1日まで】
240101月:
🔸年頭に掲げる今年の生きざま3題:①平和・②慈悲・③老生謳歌
🔸昨年から継続中の健康目標2題:①禁煙節酒継続・②八千速歩継続
🔸愉しい仕事3題:①複数著書出版・②平社研活性化・③ヤポ黒研設立
231231日:「資本主義と国家主義をグローカルに問い直す――21世紀のコスモポリタンな平和社会学の視座」脱稿(約2.1万字)。「共生と平和への展望――現象学的社会学から平和社会学への道」(約2,5万字)とともに、『グローカル研究』掲載へ。新年から、『平和社会学研究』掲載論文の完成へ。
231230土:禁煙は、ついに10日目に突入。ほぼ「禁煙に成功した」と言ってよいだろう。ノドはスッキリ、ダルさ消失、食欲増大!。恐れているのは「体重増加」だ(笑)。その兆候はすでに出ている!
231229金:アインシュタインとフロイトの往復書簡『ひとはなぜ戦争をするのか』を読了。前者の国際連盟志向と、後者の欲動論と文化論。考えさせられる。なお、本日は、教え子との酒なし昼食忘年会(笑)。コリアンタウンを歩くも、ものすごい人出だった。
231228木:著作計画のメモが見つかる。学史本と平和本の2つだ。『世界社会と日本社会学の挑戦――平和社会学への誘い』と『平和社会学という企て――沖縄から問う東アジアの共生と連携』。もう少し検討が必要。
231227水:「砂川平和ひろば」の大掃除に行く。「ひろば」の建物が老朽化している。少なくとも、一部の「ペンキ」を塗り直さなければならない。年明けに作業をやりたい。半日×2日だろう。
🔸【12月18日〜12月26日まで】
231226火:『グローカル研究』の原稿が2万字を超えそうである。何とか問題提起的な意味でも、書く予定の項目を書き切りたい。2万字以内に収めるのはその次の作業である。と同時に、『平和社会学研究』用のもう一つの原稿も完成させなければならない。例年並みの多忙な年末年始となりそうだ。
231225月:篠田英朗『戦争の地政学』読了。敵情視察(笑)という意味では勉強になったが、国家主体の茶番劇のようにしか見えない。1920年代の不戦条約の意味(戦争が国際法違反となりうる可能性が開ける)は、たしかにもう少し検討する必要はある。
231224日:ナーガールジュナの思想の研究の一環として「般若心経」について考える。「照見五蘊皆空」がポイント。「色即是空 空即是色 受想行識 亦復如是(やくぶにょぜ)」。次に、中村元『龍樹』所収の『中論』を改めて読むつもりだ。
231223土:恩師の佐藤慶幸先生を偲ぶ会に参加。変化が著しい早稲田文学部界隈も歩く。佐藤先生は私の最終講義の日に90歳で他界。70歳の定年後、20年生きたことになる。考えてみれば短いな。僕はもう少し生きしたい(笑)。30年。禁煙と運動。禁煙3日目突破、4日目突入。
231222金:禁煙2日目突破、3日目に突入。のどの痛みは半減してきたが、まだ残る。読み始めた『戦争の地政学』は、まあまあだ。欧米系マッキンダーと大陸系ハウスホッファーの差異に関しては、確かに分かりやすいが……。
231221木:禁煙1日目突破、2日目突入。今回は、禁煙に集中のため、研究は一時中断してでも禁煙を成功させたいとの思いが強い。。そこで、読みやすい本だけを、ベッドの中に持ち込んで読むことにした。禁断症状を読書と睡眠で乗り切るためである(笑)。
231220水:脳神経外科の定期診断で、頸動脈検査を実施。その結果、右頸動脈に小さいがプラークが出来ていることが判明。恐れていたことではある。そこで即日、禁煙に挑戦。午後2時から開始だ。あと20年は元気でいたいので。
231219火:明石書店と中国語翻訳書の出版契約の手続き。昨年同様、今年もこの手続きに入る。今年こそはうまくいくことを念じている。『中国社会学者列伝』の翻訳である。訳者は日中の女性研究者2名、監修者が私となる。決まれば、2年仕事となるのだが……。
231218月:「ヤポネシア・黒潮ロード研究会」に長崎の森川氏と沖縄の緒方氏とフィリピンの東江氏を加え、西原、首藤、大塚の6名を核に進めていきたい。台湾の陳先生、済州の趙先生も、香港の研究者も…。近々、首藤氏にメールを書く。趣意書も作成する。楽しい仕事だが、時間がなかなか取れないのが目下の悩みだ。
🔸【12月8日から12月17日まで】
231217日:一日1万歩を継続中。最近は、自転車と柔軟体操にも力を入れている。研究は、①英訳、②中文、③大澤読書、④論文2執筆、⑤研究会、⑥雑用処理、6つの課題をこなした。これはいい。日々7つの課題に挑戦、を合言葉に、のんびりやりたい。平和社会学研究会も15名が参加。議論もそれなりに活発だった。充実感もあり、久しぶりに夜の最初の夢もポジティヴなものだった。
231216土:論文執筆が進む。「戦争」の定義を簡潔なものだが、加えた。戦争原因論の9つも、そのレベルと配列、用語法を代えた。文化社会的要因レベル、政治社会的要因レベル、経済社会的要因レベル、そして契機、背景、主観の三つの観点。これで合計9つなり。
231215金:昼前後、半日オフ日として、神代植物公園に行く。のどかで平和な空間が拓けていて、不思議な感覚にとらわれる。午後、第21回平和社会学研究会のリマインダ出し、台湾論を読む。
231214木:自らの「近代の4つの特性」、主体主義・科学主義・資本主義・国家主義に関して、2010年の『間主観性の社会理論』で展開していたことに気づく。一度、自らの著作を読み直して、総点検する必要を感じている。
231213水:本日から、大澤・斎藤・台湾の3つの研究開始。伊藤台湾論が素晴らしい。これが「ヤポネシア・黒潮ロード」研究会の私なりのスタートだ。沖縄と台湾。非常に興味深い。1624年オランダ、先住民、秀吉・徳川の関係。
231212火:5月講演の成文化が、質疑応答の文章化を終えて、ほぼ完成。あとは点検で残り7回読むだけ。さらに、9月講演「21世紀とコスモポリタンな平和社会学の展望 ――脱資本主義と脱国家主義をグローカルに問い直す」の成文化も開始した。一気に1500字を書く。20日までに下書きを完成させ、次が沖縄講演の成文化だ。
231211月:半日オフ日。スナックエンドウの苗をゲットし、それを植えるための畑作業を実施。なお、この日に、A6用の2色+シャープの筆記具をゲットして態勢が整った。これで次の目標に向けて前進だ。3つの講演の成文化が当面の目標。
231210日:日中社会学会:挨拶と司会。報告内容は、基調報告が日中学術交流、一般報告が後期ニューカマー、日中女性像、ヴェーバー論、うつ病帰責論、特別報告がコロナ後の中国移民コミュニティ、いずれも興味深かった。
231209土:第21回平和社会学研究例会(根本雅也氏(一橋大学)による「ヒロシマと平和に関する報告」)についてのリマインダを送付。明日の会長挨拶のメモをつくる。日中交流の進展を願って。
231208金:真珠湾攻撃から82年だ。すごい歳月だ。感慨深い日。A6の小型手帳の中味をリニューアル。気軽にメモを。そして、11月21日から、毎日1万歩程度を歩いている。体調は元に戻った。自己調整をきちんとしよう。さらに、英中復活の日。
🔸【11月26日から12月7日まで】
231207木:体調不良で終日体を休める。その間に、新しいシュッツ論を構想。生活世界や間主観性論の他に、多元的現実論⇒多文化社会論を展開したい。ただし、他者との関係を明確にして、異他共生論的な展開を構想。著作集と伝記の読み直しを考えている。
231206水:必要に迫られ、折原浩の中国論と日本論を再読した。午後、講演原稿の1回目チェックを終了。小見出しをつけた方が分かりやすいと判断。また、質問に関しても、論考文末に、簡単な説明文を入れて対応することを考えた。ただし、この半年で、僕の研究も進んだな、と実感。国際政治学と南方熊楠論、この二つが新たに思考の地平に立ち現れてきた。
231205火:緒方修氏、我部政男氏と喜多見の「小さな沖縄資料館」で会合。資料館開設者の高山正樹氏もユニークであった。その後、狛江に移動し、市役所前のスタジオで夜8時から「FMこまえラジオ」に3名で出演。司会は高山氏。沖縄話で約1時間の生放送。帰宅は深夜。
231204月:昼に南京大学社会学院副教授の朱さんと新宿にて会う。中国の研究者は、なかなか厳しい状況にある。昼食後に、思い出横丁、歌舞伎町、コリアンタウンなど散策。新宿も日々変化している。
231203日:5月の特別講演の論文用原稿、一応脱稿。家族史、問題意識、研究史:ヴェーバー⇒現象学⇒マンチェスター⇒移民研究⇒ハワイ⇒沖縄⇒国際社会学⇒平和社会学研究⇒間主観性、こうした流れ。これから例によって、10回読む作業に突入。
231202土:早朝、多摩湖まで散歩。山あり谷ありの道で、片道約15分の行程。合計で45分の早朝運動だ。4000歩。強めポイント25。毎日続けたい。午後から、講演原稿のチェックを再開。
231201金:宿泊ホテルの朝食はバイキング。「たらこ」もあって、値段の割に良かった。その後、昇仙峡へ行き、ロープウェイで山頂へ。紅葉は綺麗だったが、昇仙峡は思ったほどの感動はなかった。談合坂経由で早めに帰り、自宅で中沢熊楠論を読む。ラカンとの関係づけが興味深い。現実界、想像界、象徴界の発想が熊楠と共通。新たな発見であった。
231130木:久しぶりの休暇。山梨の温泉へ1泊旅行。青梅インタ圏央道経由、中央道甲府南インタまで。そこから「みはらしの丘・みたまの湯」に行く。午後はゆったり休憩室で読書。夜はAZホテルで、人生初の「二段ベッド」。ただし、気のゆるみか、久しぶりに焼酎を少々口にして、体調がアウトに。焼酎はもう完全に要注意だ。
231129水:5月の講演の論文化、開始。講演冒頭での「受け」狙いの、冗長な語りを「猛反省」。なかなか本論に入っていなかった。それゆえ、この部分を不要箇所としてカットし、論理の流れをしっかりと表すように改訂中。
231128火:成城大学 2023年度後期 現代社会論VIb〈平和論〉(第2回目):「沖縄と基地問題から考える平和への道―ひとつの小さな歩み」1:前回の復習と補足:中国〜ベック・コモン・トランスナショナリズム、2:沖縄と基地問題をめぐって:ハワイ沖縄基地砂川など、3:沖縄とその歴史から見えてくること+沖縄の社会思想・川満に学ぶ、結:これからの社会構想と実践のために。少し内容豊かであったが、皆よく聞いてくれていた。
231127月:明日の特別講義の準備終了:内容は、1:復習とベックらの補足、2:沖縄と基地の歴史と現状、3:沖縄の思想と川満憲法案、結:構想と実践。⇒トランスナショナルな地域主権連携:「ヤポネシア・黒潮ロード研究会」へ、という内容になる。
231126日:今度の火曜日の平和論2の特別講義の準備開始。前回の補足と、沖縄の歴史、沖縄の思想、平和に向けて問われるべきこと。以上の3点がポイントだろう。
🔸【11月17日から11月25日まで】
231125土:中国関係の論文2本読む。鶴見和子や南方熊楠などについてきちんと読む必要性を痛感する。コモンの自治とつながる。ともに環境に配慮。しかしトランスナショナルな視点は不十分。いずれにせよ、もうすこし検討を進めたい。来週火曜日の特別授業のパワポづくりを始める。沖縄論だ。「ヤポネシア・黒潮ロード研究会」に強烈な賛同者現れる。彼と、共同代表で年内に研究会発足に進む。
231124金:何とか、風邪の状態は脱出。のどの痛みが和らぐ。成城に科研費報告書を提出に行く。帰りに野川公園で昼食。調布飛行場の写真を撮る。かつての府中基地の一部だ。来週の特別授業のだいたいの構想を固める。基地問題と絡めた沖縄の歴史。そして沖縄発の脱国家論とトランスナショナルな地域主権連携の構想へ。
231123木:昨夜から風邪気味で喉も腫れ始めている。「勤労感謝の日」だから、少し気持ちをリラックスさせて、ゆったりと過ごしたいが……。このところ、旧友や教え子たちからのメールが入り、対応中。月に2回ぐらいは、彼らとの対話を愉しみたいと思う。科研費出張の報告書作成。
231122水:『日中社会学会研究』の自己の特集論文の修正を行う。特集の概要を書き、一部の字句や文章を整えた。その後、英文の概要の必要性や全体の特集の概要が必要だ、と編集サイドから指摘されたので、全部の特集原稿が提出されてから、再検討が必要となった。
231121火:成城で、平和論の特別授業の1回目実施。「グローバル化とトランスナショナリズムから考える平和――平和社会学の視点」(今回は理念/理論編、次回は応用/実践編)。中国の現在を交え、戦争と平和、および資本主義と国家主義について話した。久しぶりの学生相手の講義だが、しっかりと聞いてくれているようで、嬉しかった。次回は「沖縄と基地問題」などを話す予定。
231120月:成城の平和論のパワポの仕上げ日。授業の後半の、平和社会学と現象学的社会学(間主観性、多元的現実、生活世界論)、そして(脱)資本主義論と(脱)国家主義についてまとめている。間主観性論を核に、国際政治学(ストラクティヴィズム)と現象学的社会学にインスパイヤ―された平和社会学が繋がる点が最大のポイントだ。
231119日:平和社会学研究会、第20回研究例会。ついに20回に到達した。本日は、ヴァイマール期以後のドイツの平和運動、平和思想についての報告で、たいへん刺激的であり、いろいろ教えられた。特に「平和」の意味が東洋/日本と西洋・欧米で異なるという論点は興味深かった。さらに環境運動と平和運動の関係も考えさせられた。
231118土:成城の平和論の第1回目のパワポづくりに着手。本日は、「はじめに」で対中好感度、平和と軍事力、国際政治学/国際関係論と平和の国際社会学(=平和社会学)の比較、などをまとめた。中国から入ることに決めた。
231117金:特別授業のパワポづくりの前に、使用する文献の内容をチェック。特に現在、国際政治学・国際関係論の文献を読み漁っている。正直、国家をアクターとする議論には否定的だが、「敵」を知ることは必要。リアリズム、リベラリズム、ストラクティヴィズムを中心にまとめたい。ラショナリズムは肌に合わない。科学観が異なる。
🔸【11月4日から11月16日まで】
231116木:『コモンの「自治論」』を読んでいて、2015年頃に研究会で会っていた女性研究者が、ハワイ大学社会学部の教授になっていたのを知る。コロナでしばらくハワイに行っていないので、ハワイ大の様子も変わっているだろう。来春のハワイ行きが楽しみになってきた。今年の科研調査は、南九州(1月)、沖縄インタビュー(2月)、そしてハワイ調査(3月)だ。論文・著書執筆計画を核に日程調整が必要だ。
231115水:午前発の便で沖縄から午後3時に帰京。帰京後すぐに、行きつけのドコモのお店に飛び込み、ウィルス感染の恐れのある携帯を調べてもらった。1件目の家電量販店では買い替えのつもりであったが、適切なものがなく、ドコモショップへ。なんとウィルスではなく、不正のジャンクアプリが山のようにたまっていて作動を邪魔しているとのことで、すぐ取り除いてもらって問題解決。無料!。素晴らしい対応だった。10日ほど前に新たにインストールした「万歩計」が原因で、不正アプリが溜まったとの診断。納得、納得。
231114火:午後、タクシーで南風原文化センターへ。沖国大の秋山道宏先生とガイドの学生・永田さんが待っていてくれて、飯上げの道の出発点から、各種の壕の跡地も見学。その後、前館長の平良次子氏を交えて会合。2017年にあった方だが、今回はじっくり話ができた。このセンター訪問は三度目だが、一番充実していた訪問であった。秋山さんに感謝。
231113月:午前中、『日中社会学研究』の特集論文の修正を終える。その後、タクシーで沖縄大学へ。緒方修先生と会い、南西諸島ミサイル基地化の展示会を見て、新崎盛暉文庫も拝観させていただいた。さらに沖縄大学地域研究所の「こころと未来の平和学」の須藤義人先生も交えて会合。そして懇親会へ。初体験の多い、有意義な日であった。
231112日:午前中は事実上の休息時間とした。亡くなったレキオスの河合民子氏の居酒屋跡地散策を含め、国際通り両側の裏路地を散策した。『コモンの「自治」論』読み進める。平和とトランスナショナルな視点がないが、方向的にはこれしかないだろう。夕食は、ネタの少ない沖縄のスシローで、思わず痛飲し、反省。二度とスシローはいかないぞ(笑)。携帯電話が相変わらず不調で、ついに買い替えを決意した。
231111土:ホテルの朝食はまずまず。午後からの研究会に備えてパワポチェック。そして、「平和社会学と東アジア共同体論」の基調報告を行った。言いたいことは言えたが、この会の状況の方がうまく対追い出来ていないという印象。自分で展開する以外にないと思った。その後、会場近くのホテルで会食。宮城恵美子氏(元琉球大学教授)に科研費のインタビュー対象者になってもらいたいとの思いが湧いた。新展開である。
231110金:午前中にNPO報告書の下書き完成。出発前の提出には至らなかったが、ほぼ完成した。午後から沖縄行き。夕食用の弁当を購入して乗り込む。今回は、県庁近くの国際通り入り口付近のホテルしか取れなかったが、駅地下で好立地である。
231109木:パワポの準備に目途が立ったので、本日はマストの雑用日とした。某生命会社の株を売却した。一定額の入金があるだろう。さらにNPOの報告書の下書きに着手。督促をもらう前に提出できたが、うまくいくかどうか。年度内にNPOの解散手続きをする予定。これが最後の報告書になるだろう。いよいよ「終活」の態勢に入っている気がする。
231108水:パワポの点検日。10回チェックの原則を固持。5回目終了。あと5回だ。「西大西洋島嶼連携」は、「ヤポネシア・黒潮ロード」を念頭に置いた「非武装平和連携ゾーン」の構想である。夕方、劉成さんに英語のメールを出す。携帯が相変わらず不調。
231107火:コロナ・ウィルスには打ち勝ってきたが、携帯のウィルスには負けた。ウィルスが住み着いたようだ。どうでもよい宣伝ばかりが入り、電池も半日と持たない。とりあえず、不要のソフトをアンインストールしたが、まだダメだ。もう少し対策を考える。本日は、パワポ作りの仕上げで、改訂版が出来た。
231106月:横浜にて、南京大学の張玉林氏らとの会合に出席。彼と会うのは本当に久しぶりで、愉しい会話ができた。そして、南京大学歴史学部の劉成さんを紹介していただいた。平和学の先生だということ。さらに、奄美調査帰りの首藤さんとも歓談。「ヤポネシア・黒潮ロード研究会」の構想が生まれた。
231105日:半日かけて、離れの物置(六畳)の屋根に登って、屋根をこげ茶のペンキで塗った。疲れたが、たいへん綺麗になった。いつまでできるだろうか。沖縄の基調報告のパワポは、長めの序のあとに、1.沖縄の社会思想からの学び、2.社会理論的な視角:資本主義と国家主義、3.実現可能な未来社会の構想、そして結論の序+3章構成である。
231104土:11月11日の基調報告のパワポ作りに着手。約20枚で済みそうだ。3章構成。タイトルはすでに提出積みの「平和社会学と東アジア共同体論――資本主義と国家主義をこえるトランスナショナルな共生と連携を求めて」である。内容要旨(3000字余り)も提出済みなので、一気に仕上げられそう。
🔸【10月25日から11月3日まで】
231103金:ごく最近に刊行された国際関係論の本を読み漁る。ロシアの侵攻以前の本は楽観的過ぎるだからだ。そして、予想できたことだが、政所大輔の「コンストラクティヴィズム」の章(『国際関係論入門』所収)には「間主観性」の文字が躍る。ルース=スミットの『国際関係論』の訳者解説にも間主観性の4文字が現れる。相互行為論に基づく、間主観性論、多元的現実論、そして生活世界論は、国際関係論でも意義ある議論だと確信しているところだ。
231102木:小原雅博の別の本を読み始める。「10時間で学べる」国際政治学だ。この方が内容は別としてスッキリしている。リアリズム、リベラリズム、ラショナリズム、とは異なる「コンストラクティヴィズム」(社会構成主義)の方が僕にはシックリくる。なお、領土、国民、主権の、「主権」は対内主権と対外主権という用語の区別が必要だと感じた。
231101水:11月だ。気持ちも新たに早朝散歩を実施。3000歩程度だが、軽いジョギングを交えたインターバル散歩。毎日実行したいと思う。さて、期待して読み始めた小原雅博の『戦争と平和の国際政治』は、ウクライナ侵攻を含む序章は面白かったが、第1章の「国際政治の座標軸――パワー・利益・バランス」の後からは凡庸で、読む意欲を失った。文化社会要因(価値)、経済社会要因(利益)、政治社会要因(権力)といった僕の分け方の方がずっと説得力がある(笑)。
231031火:本日、一気に多胡淳『戦争とは何か――国際政治学の挑戦』を読む。いろいろと教えられるところも多いが、フィアロンの合理的戦争原因論をはじめとして、(合理的選択理論に基づく)「科学的」(数理的)研究は過去の実証的研究で、未来について十分に語りえない。ベックならずとも、ここが大問題だ。
231030月:平和しみんゼミの改訂版の報告原稿と写真集、そして新たに作成した平和社会学研究のこれまでの報告リスト(結構、作成に時間がかかった)、以上の3点セットを、ゼミ参加者に送付。これで平和しみんゼミは一段落。
231029日:最新の国際関係論ないし国際政治学の文献を収集中。国際関係論は国家を自明なものとして、かつ国家をアクターとして論じる点で、ずっと不満を抱いてきたが、必要に駆られ、最新物を読むことになった。川満氏に言うような国家の廃棄、あるいは国家自体の再検討などといった論点をまったく欠く点で大いに不満であったからだが……。
231028土:砂川平和しみんゼミの準備と実施。参加者はピーク時の半分程度となったが、仕方ないだろう。今回をもって、いったんゼミはお休み。今後どうするのかの質問も出たが、①短期集中型ゼミ、②講演会的な単発ゼミ、③平和社会学研究会月例会への参加、の3つの方法で考えている。
231027金:平和しみんゼミの準備で、これまでの基地関係の写真を整理した。北海道から沖縄まで、恵庭事件、長沼ナイキ訴訟、ジラード事件なども含めて、沖縄まで。山本章子・宮城裕也『日米地位協定の現場を行く――「基地のある街」の現実』の三沢基地の章は基地に支えられる現実で、いろいろ考えさせられる。
231026木:平和しみんゼミ準備の開始。10月提出の『東アジア共同体研究』の日本の基地部分の記述、そしてこれまで私が歩いてきた基地の写真集、および11月の沖縄講演の要旨の脱資本主義と脱国家主義のまとめ、の3点セットで準備することとした。ただし、前書と結びは書下ろしの必要がある。
231025水:激動の1か月であった。誕生日後の24日から日中論文に2週間、その後すぐに東ア共研の論文に2週間、この間に秋集会や教え子のファンド申請書の添削と推薦文、そして11月11日の講演の3000字要旨などに従事した1か月。ともかく忙しかった。次は休止前の最終回となる「砂川平和しみんゼミ」の報告のまとめである。
🔶【またまた、原稿執筆に集中していたため、2週間ぶり:10月8日〜10月24日】
231024火:早朝に、11月11日の基調講演の要旨3000字を最終的に仕上げて、提出した。このひと月、締め切りに追われる原稿書きという根を詰める作業が続いたので、原稿提出後に、庭仕事と畑仕事に専念した。たっぷりと汗をかき、風呂に入って養命酒とノンアル・ビールで乾杯。これがまた旨いのである。夜は、久しぶりにポアロとミス・マープルのDVDを見る。懐かしい。
231023月:11月11日の沖縄での講演の要旨の最後、「[結]東アジア連携の実践的世界へ」を書いて脱稿。西太平洋島嶼連合などを例示。未来構想を示すように、この研究会への注文も書く。そして現行の10回読みへ。読むたびに修正が入る。10回読みは非常に重要な作業だと再認識している。
231022日:11月11日の基調講演の要旨の執筆。まず「序:最近の活動から見る問題関心」で砂川のことと平和社会学研究会のことを書く。以下は、[1]未来社会への志向、[2]社会理論的な現状分析、[3]実現可能な未来構想へ、という本文の構成。なお、この日に、5月の講演の文字起こし原稿を落手。意外に無駄話が多いので、大幅カットが必要だ。年末までの仕事だ。
231021土:日中社会学会の論文を編集委員会に送付。直ちに、11月11日の沖縄講演の要旨の構想⇒
3章3節の構想。頭の中が整理された。タイトルは「平和社会学と東アジア共同体論――資本主義と国家主義をこえるトランスナショナルな共生と連携を求めて」で、10月7日に提出した論稿の展開バージョンある。
231020金:日中社会学会の原稿の10回目読み見直し終了。これで明日送付となる。21世紀の最初の20年、我ながら、ずいぶんと日中交流に貢献した。2004年のIIS北京大会と2014年のISA横浜大会+China Day組織。東アジア共同体形成に触れた「2013年ソフィア宣言」など改めて確認できたこともある。午後は、脳神経外科の定期診断日。とくに問題なし。2か月後にMRI決定。
231019木:日中社会学会の原稿のチャック半分終了。ぽろぽろと加筆修正箇所がある。10回読むのはかなり辛いが、とても重要な作業だ。なお、「今後の夢」に関する「注」の追加を行い、さらに文献リストの増補改訂も行う。
231018水:日中社会学会の原稿の第3章の小見出しは、(1)これまでの総括から展望へ、(2)日中学術交流の今後の課題、(3)未来を見据えた世代の問題と期待、そして結びである。一応完全脱稿。注と文献もチェック。
231017火:日中社会学会の原稿の10回読み継続中。第2章の小見出しは、(1)背景としての東アジア社会学者ネットワーク、(2)21世紀の日本社会学における日中交流、(3)21世紀の日中社会学会における学術交流、(4)中日社会学会の成立と日中学術交流の個人ベースの一断面。
231016月:教え子の推薦状の執筆。1000字。首尾よくファンドが獲得できるよう願う。日中社会学会の原稿に再着手。第3章を執筆した。この頃の習慣で、原稿は脱稿後に10回ほど読み直すことにしている。10回読みに突入。
231015日:平和社会学研究会の第19回例会。慶応出の若手博士の単著「新しいコスモポリタニズム」の報告。コスモポリタニズムを相互行為レベルの自己にだけ還元すると、コスモポリタニズムの意義が半減するのではないかという感想を持つ。なお、その前後に、教え子の民間研究ファンドの申請書のチェック。日中社会学会の原稿の清書稿の第2章を仕上げる。小見出しは、これから考える。
231014土:早朝9時から一日中、砂川平和ひろばのイベントの準備と運営。「多摩の水汚染を考える」。京大の原田浩二氏とジャーナリストの高瀬毅氏の話。大いに参考になった。ただし、横田基地との関係が問われなかったのが不満。質問は時間的に断念したが、福島代表が横田を含め、うまくまとめていた。
231013金:日中社会学会の原稿の清書稿に着手。各章に小見出しをつけることにした。第1章は、(1)筆者と中国との関係の契機、(2)これまでの日中学術交流の概観、(3)1980年から2000年までの日中社会学会、(4)21世紀00年代の日中社会学の学術交流、(5)2010年代のChina Day。以上
231012木:本日は執筆を中断し、溜まっていた雑用、郵便局、市役所、銀行などにいく事務日とした。国民健康保険料が年金から天引きに。年金減額は痛い。銀行の届出印が違っていたので改めて出直しに。
231011水:『日中社会学研究』の原稿、一気に後半の下書きを執筆し、一応脱稿した。パワポがあったので、下書きは比較的早く書けた。第3章は「世界の中の日中・中日社会学交流の未来へ」、そして「結びに代えて」と注と文献の整理。
231010火:日中原稿、一気に半分ほど文章化。「はじめに」で、論文の主旨、第1章は「世界の中の日中社会学・概観」、第2章は「21世紀の日中学術交流――日本社会学会と日中社会学会の場合」を下書き。
231009月:『日中社会学研究』第31号の論文にようやく着手。6月の大会シンポ報告時のパワポがあるので、すでに論文の筋はできている。あとは、文章化だけだ。本日は全体の構成を再検討した日。タイトルは「社会学における21世紀の日中学術交流――世界の中の日中社会学」とした。
231008日:231008日:首の痛みも9割解消したので、某学会の大会を休んで、『日中社会学研究』第31号の特集原稿「21世紀の日中・中日社会学会の交流を振り返る――世界の中の日中社会学」(仮題)を一気に執筆するつもりだったが、裏庭の木々に大量の害虫が住みついていることが発覚したので、思い切ってローリエの木など枝をすべて切り落とすはめに。半日仕事だったが気分転換にはなった。
🔶【原稿執筆に集中していたため、2週間ぶり:9月24日〜10月7日】
231007土:早朝に東アジア共同体研究会に原稿提出。最終的にタイトルは「基地問題と東アジアへの平和社会学的視角――社会学の新展開としての平和社会学の試み」とした。その後、砂川平和ひろばの来週の講演会準備会議に行くが、同時開催の学会編集委員会にひろばの屋外の車内でZoom参加。午後は久しぶりの買い出しに。次は、日中社会学会の特集用の原稿だ。夕方からパワポをワードの文章形式に直し始める作業を終了し、全他の1/4の執筆を開始した。
231006金:原稿の7回目から10回目のチェックのための通読、終了。ポロポロ間違いがあったが、何とか形に。締め切り日の明日、早朝に提出することに決めた。ほぼ2週間で書いた2万字。首痛は痛み止めの貼り薬を購入。少しずつ効き始めている。
231005木:中途文献を含めて、依頼原稿の清書稿の通読を3回実行。ただし、寝違えたのか、固定した姿勢で机に向かっていたのがいけなかったのか、首の左側が痛くて、「首が回らない」。そろり、そろりと過ごした一日。
231004水:依頼原稿の清書稿の「終わりに」に代えて、長くなったので第4章として脱稿。「4.基地問題への平和社会学的な取り組みと展望――まとめに代えて」とした。注と文献の清書も。脱稿後に10回原稿を読み直すことを自らに課しているので、夜、2回ほど通読した。
231003火:依頼原稿の清書稿の第3章に着手し脱稿。「3.平和社会学の根本課題としての脱資本主義と脱国家主義」を論じる。資本主義と国家主義の基底に関して、進展があった。これらの問題点を指摘し、脱資本主義と脱国家主義の検討の必要性を示唆した。
231002月:依頼原稿の清書稿の第1章を脱稿。「1.「国家内社会」の変容と社会学の変容――本稿の基本視角」を家族史、個人史、社会学史を交えて論した。そして量的調査の問題点、つまり人々の「想い」をどこまで捉えられるのか、について論じた。そして、依頼原稿の清書稿の第2章に着手。「2.問いの焦点としての沖縄・砂川・東アジア――平和社会学の成立へ」を書く。再び自己の研究活動に触れながら、ハワイ、沖縄、砂川、東アジアとのかかわりを書いた。
231001日:木更津の航空自衛隊基地の航空祭に行く。オスプレイの基地になっているからだ。親が五歳ぐらいの子どもに、「カッコいいだろ、ねえカッコいいだろ!」とオスプレイの飛行やヘリの編隊飛行の「見方」を強要(笑)。こうして戦闘機などをカッコいいと思わせる親。戦争はイヤだね、という視点はない。ウーーンだ。
230930土:孫の文化祭に参加。少林寺拳法の演武。いい感じだった。そのまま、木更津へ。夕方からは、いよいよ東アジア共同体研究会の依頼原稿の清書稿に着手。「はじめに」で、日本の日米の基地の数と特徴を示す。ただし、基地問題それ自身への直接的な論及ではなく、基地撤去・平和実現に向けて何が問われなくてはならないかを考えることに焦点化することにした。
230929金:朝型に戻りつつある。夜ヨガ、朝ヨガで体調は良い。再び禁煙の気分が高まりつつある。自然体でいく。さて、明日から一気に依頼原稿を書くので、その概要をまとめる。基地問題への平和社会学の視角といった内容になる。
230928木:平和社会学研究会の規約、役員構成、第2号の案、そして総会議事録を作成し、理事候補に送る。ただし、一部を誤って消去してしまい、少し困惑。夜はヨガと錆び付きつつある英語リスニングのYoutubeを見ることにした。
230927水:朝ヨガも開始する。しばらくヨガにハマりそう。いつまで続くか(笑)。
出張報告を作成し、午後成城大学へ。帰路、実篤公園に立ち寄ったが、住宅地で車を止められなかったので、断念。在職中はできなかった世田谷めぐりをしたいと考えている。
230926火:下書き執筆中の原稿は、「日本の基地問題と平和研究――平和社会学という試みをめぐって」と仮に題するようにする。本日は、第2節と3節を執筆。残りは4節とまとめと文献だ。今週中に目途が立ちそう。夜、寝ながらヨガ2日目。からだがとても軽くなった感じ。体調は完全に戻る。
230925月:のどが痛みと熱は解消。体調不振が続くが、回復傾向にあり。寄稿を求められた『東アジア共同体・沖縄(琉球)研究』の下書きを書き出す。第1節の下書き完成。
夜、寝床で「寝ながらヨガ」を始める。約30分、じっくりと体をいたわる。
230924日:午前中、庭いじり。午後、一日遅れの誕生祝いとしてステーキを食べに行く。新たな厚手の小型システム手帳と黒のジャケットを購入。散財。しかし夕方から再びだるさが襲い、体温も上昇。厚着して、早寝した。
🔶【9月16日から9月23日まで】
230923土:砂川平和しみんゼミ、第5期第5回オンラインゼミ:「立川での反軍反基地運動を振り返る――立川自衛隊監視テント村50周年を経て過去から今を振り返り考えて見る」立川自衛隊監視テント村代表・大洞俊之氏の報告。参加者が20名を超え久しぶりの盛り上がり。済州大学の趙誠倫先生夫妻も参加。その後、先生たちとカルビ会合。研究会誌への寄稿をお願いし、了解された。(ちなみに誕生日であった)
230922金:昨日の無理がたたったのか、久しぶりに喉が痛く、熱が出た。38度台。薬を飲んで、早めに床に就き、爆睡。インフルエンザか? 机についてタバコを吸う習慣が復活していた。これを厳禁とした(笑)。
230921木:謝金を含めた各種書類づくりに専念。久しぶりに深夜まで作業をした。石原昌家さんの琉球新報の連載最終回を読む。「世界連邦は希望の光/東アジアに不戦共同体を」に共感。インパクト出版会から単行本になっている(購入へ)。
230920水:中日社会学会長の寄稿論文をチェック。興味深くできている。午後、カメの餌購入などでホームセンターに買い物。その帰りに大雨。ピーマンやキュウリの野菜類に被害が出た。芝刈り機は2万円。少し躊躇し、考えることとした(笑)。
230919火:上原氏の『一人びとりが代表』を読了。崎原盛秀の生き方それ自体が思想である、と感じた。安里清信や大山朝常などのライフヒストリーに相当している。照屋敏子や亡くなった民子さんなどのライフヒストリーにも再着目。
230918月:上原こずえ『一人びとりが代表――崎原盛秀の戦後史をたどる』の読書開始。崎原盛秀さんの琉球大学入学までの歴史が壮絶である。庭の芝刈りに従事。芝刈り機が交代の時期だ。
230917日:平和社会学研究会の第18回研究例会とミニ・シンポ開催。総会も開催。規約と会費問題などを議論。例会は「沖縄の平和教育」と「トレルチの平和思想」。シンポは「Wikiの意義」「中高の平和教育」そして「脱資本主義」。規約、委員、会費の骨子を総会で方向づけ。全体として、着実に成果を上げている。
230916土:平和社会学研究会の規約等の書類作成。シンポジウムの報告準備。「21世紀とコスモポリタンな平和社会学の展望――脱資本主義と脱国家主義をグローカルに問い直す」で、夏の研究の成果でもある。
🔸【2023年9月7日から9月15日まで】
0915金:早朝散歩で、羽仁もと子の生家、片山潜の奥さんの生家などを確認。午前中は、八戸の陸自、海自の基地・駐屯地を探索。町のはずれの丘に広大な土地の基地。群馬の相馬が原駐屯地を思い起こす。午後は、奥入瀬を経て十和田湖を見てから、八戸駅に戻る。東京の自宅への帰宅は深夜。疲れたが、基地とその周辺を5つほど見て、充実はしていた。この間、佐々木隆治の『カール・マルクス』のチェックを終える。
0914木:早朝散歩時、ホテルの隣が安藤昌益の資料館であることに気づく。そして本八戸はいろいろな有名人のゆかりの地だった 🔸【2023年9月7日から9月15日まで】
0915金:早朝散歩で、羽仁もと子の生家、片山潜の奥さんの生家などを確認。午前中は、八戸の陸自、海自の基地・駐屯地を探索。町のはずれの丘に広大な土地の基地。群馬の相馬が原駐屯地を思い起こす。午後は、奥入瀬を経て十和田湖を見てから、八戸に戻る。東京の自宅への帰宅は深夜。疲れたが、基地とその周辺を5つほど見て、充実はしていた。この移動の間に、佐々木隆治の『カール・マルクス』のチェックを終える。
0914木:早朝散歩時、ホテルの隣が安藤昌益の資料館であることに気づく。そして本八戸はいろいろな有名人のゆかりの地だった。八戸でレンタカーを借りて、三沢基地へ。米軍と自衛隊の入り口が並ぶ奇妙なゲート。近くの航空科学館で館員へのインタビュー、資料収集、そして三沢基地の全貌を俯瞰。野外展示のF15に搭乗しつつ、戦闘機の離発着も見聞。その後、六ケ所村の核燃料リサイクル処理場を見て、大湊の海自の基地を訪問。土砂降りの大雨で早々に退散。大湊は津軽海峡の「守り」の拠点。何から「守る」のか。
0913水:科研費の基地調査のために朝6時台に家を出て東京駅へ。東北新幹線で八戸に。本日は移動日なので、ホテルにチェックイン前に、ローカルな八戸線で種差海岸の震災復興公園に足を延ばす。自生する海岸の芝生と雨上がりに出た虹がとてもきれいだった。その後、本八戸駅に戻り、そこから悪路で難儀して八戸の旧市街のホテルへ。
0912火:ミニ・シンポのパワポ原稿の最終整理、とくに国家論部分を増補した。午後、国分寺に明日から使用の予約済み新幹線チケットを入手に行き、久しぶりの国分寺の武闘家ラーメンを食して、腹いっぱいとなった(笑)。白井聡『マルクスー生を呑み込む資本主義』読了。コンパクトにまとまっていた。
0911月:ミニ・シンポのパワポの再検討:平和構築論とのすり合わせが必要。文献リストも増補。新たな文献を含め、参考文献は50冊以上となった。なお、報告時間が30分なので、かなり端折る必要がある。本文16枚に収めたが・・・。
0910日:ミニ・シンポの第4章「未来構想と平和構築論――平和社会学が問うべきこと」についてポイントを整理。「12+1」の提言を示す。平和構築問題・国家主義問題・資本主義問題の3つを冒頭に持ってきた13の提言。ただし、この箇所はもう少し詰める必要があるが・・・。
0909土:ミニ・シンポの第3章:コスモポリタニズムの整理。ヒッケルのアニミズム論にも言及。近代の特性である人間主体主義・科学技術主義・産業資本主義・国民国家主義をこえる道の模索。資本主義批判と国家主義批判を踏まえた万人対等主義の彫琢。
0908金:ミニ・シンポの第1章「資本主義再考」を増補し、ついで第2章:国家主義再考を簡潔にまとめる。フレイザー、メイソン、シュトレークの所説を中心にして、現代資本主義論にも触れる。
0907木:ミニ・シンポの「序」をまとめる。「戦争の原因論」も補説として記入。原因の焦点は、宗教、領土、資源、資本、民族、思想、国家の7つ。今回は、資本と国家を扱うことになる。文献リストもまとめ始める(2018以後の自己論文リストも加える)。
🔸【2023年8月31日から9月6日まで】
230906水:シンポ報告用レジュメ第1章をまとめる。資本主義論。次が国家論、そしてコスモポリタン論。最後に「資本主義のその先」論。かなりの文献が「その先」に言及しているが、やはり抽象的。どう、具体化するかだ。
230905火:9月平社研シンポ用のレジュメ作成開始。全体の構想と文献整理。その過程で、新著2冊(「学史本」と「平和本」)の構成も再検討。実りある思索ができた。同時に現在、既読本と自己の既刊文献を2階書斎に統合する作業を始めている。これも我ながら凄いと思う(笑)。
230904月:弥香子本『コスモポリタニズム』のコメントを当人に送付。パイオニア的仕事と評価できるが、結論部がエゴロジカルになっているのは残念。平和社会学研究会のミニ・シンポ等の開催通知メール。ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』を再チェック。上原こずえ氏から献本あり。大澤本読み再開。
230903日:鈴木弥香子本読了。夕方、木村朗氏から、9月末の研究会紀要執筆と11月11日の研究会報告の依頼。この紀要には「東京圏の基地問題」に日本の基地問題を加筆して執筆して投稿予定、その後、日中社会学研究の依頼原稿。今年は、さらに5月の講演会原稿、そして9月のミニ・シンポ原稿がセンター紀要に、「平和社会学の問うべきこと」を『平和社会学研究』の巻頭に掲載を予定している。
230902土:平和学事典と矢内原忠雄全集が届く。佐久間孝正氏の矢内原論を意識。平和学事典は大項目主義で少し残念。午後、あたらしい拡大メガネを購入。ハズキと併用するつもり。なお、中国語と英語翻訳を再開し順調に進む。HSK5級に挑戦中。本日は、仕事三昧の日。
230901金:久しぶりの休息日とした。早朝、貯水池へサイクリング、その後ホームセンターにて、エアコンドレインなどを購入し、フードコートでステーキを食す。その後、あきる野市の二宮神社の池に行き、さらに奥多摩の瀬音の湯の足湯を愉しむ。その間に、フレイザーを読了(知見:人間←自然、生産←再生産、搾取←収奪など)、さらに佐々木晩期マルクスと伊豫谷新グローバリゼーション本を購入。
230831木:9月のミニ・シンポ報告に向け、構想を練り始める。そのために必要な文献を3つほど同時進行で読んでいる。大澤の議論と平和学事典のまとめも活用したい。郭基煥の『災害と外国人犯罪流言』の献呈を受け、礼状を書く。奥村隆の『社会学の歴史II』も受け取る。ルーマンを読んでから礼状を書くつもり。 昨日から、HSK5級に挑戦。
🔸【2023年8月23日から8月30日まで】
230830水:アメリカ人、オーストラリア人、ニュージーランド人の3名と、お別れの時がきた。思うようには話せなかったが、名残惜しい。彼らに中国の戦狼外交Wolf Warrior diplomacy について説明したが、うまく通じただろうか。フィリピン、台湾、沖縄、済州、このラインは平和構築の要となり得る。台湾有事は北東アジアの有事だ。人際・民際・国際、重層的な連携が問われている。
230829火:久しぶりに現金書留を出した。かつてと比べてだいぶ簡素化されている。しかし、手数料は高い。これは問題だ。午後、秋野菜のキャベツと白菜を購入。残暑は厳しいけれど、多少、秋の気配が漂い始める。虫たちの鳴き声が、秋を告げているようだ。そしていま、台湾がとても気になるが、今日は溜まっていたメールや手紙を書いた一日だった。
230828月:核汚染処理水に中国猛反発。それもいい。そこで掲げられた人類の汚点・人類への犯罪のような言説は、ブーメランのように原発大国・核保有国の中国自身にも突き付けられる。そのことを明確にしながら、核問題は人類にとって異常なことなのだとの共通認識こそ必要だろう。
230827日:鈴木弥香子『新しいコスモポリタニズムとは何か――共生をめぐる探究とその理論』も読みだす。文献的に大いに参考になる。基本線は、大いに共感。最後まで行かないとわからないが、グローカル概念は別にして、資本主義論や戦争/平和論と絡まるのかどうかという問題意識で読み進んでいる。
230826土:第5期第4回(通算32回)のオンラインの平和しみんゼミ開催。上原こずえ氏(東京外国語大学):金武湾闘争とその生存思想―1970-80年代の住民運動の「反開発」が現在に提起するもの」。パワポがしっかりと作られており、充実した報告だった。
230825金:ナンシー・フレーザーの『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』を読みだす。素晴らしくまとまった本だ。資本主義の広義の定義、そして僕にとっては、①人間と自然(経哲)、②生産と再生産(ドイデ)、③搾取と収奪(資本論と晩期)、④経済と社会(金融資本論)、が明確に射程に入ってくる。
230824木:トリチウムを含む汚染水(いつの間にか「処理水」と表現されている)の海洋放出始まる。いかにも説明不足のまま、政治的日程で決定された。世論は割れている。これまでのデータに関する信頼問題がある。フクシマから12年余り。今後30年排出され続けるようなので、第3者的な継続的な監視システムが必要だ。
230823水:伊勢﨑賢治氏らの『主権なき平和国家――地位協定の国際比較からみる日本の姿』を読み始める。ジブチの自衛隊基地、53年行政協定での裁判権密約、B52の北爆は8割がタイから(米軍76年タイ撤退)など、改めて基地問題に思いが廻る。
🔸【2023年8月16日から8月22日まで】
230822火:井筒俊彦の「コスモスとアンチコスモス」を読む。すでにバーガーや丸山圭三郎経由で親しんでいた議論だが、あらためて「有意味的存在秩序」のコスモスと、それ以前および「存在創造的」なその生成の場としての「カオス」、というより「無」「空」の、西田幾多郎・中村雄二郎などとの接点にあらためて思いを馳せる。末尾の「融通無碍な」「柔軟心」や「新しい多元的世界文化パラダイム」の構想にいろいろ考えさせられる。その具体案や如何と。
230821月:若松英輔『内村鑑三――悲しみの使徒』読了。非戦論や絶対平和論を期待していたが、無教会主義のキリスト教の側面ばかりで、疲れる読書だった。2つのJ(Jesus/Japan)が強すぎる。霊性への理解は進むが、宇宙や自然との関係は? 多才な交友関係、排日移民法、足尾銅山との関係などの知見は得た。次は新渡戸稲造だが、その前に、ずーと気になっていた井筒俊彦にも挑むつもりだ。かつて挑んだ『意識と本質』からではなく、コスモポリタニズムとの関係もあって、『コスモスとアンチコスモス』から読み進める。
230820日:平和社会学研究会の第17回の月例研究例会。山口博史(徳島大学):境界変動と社会学――平和研究へのインプリケーション、後藤悠里(成城大学):当事者主義を平和の構築に生かす――障害者差別に対する取り組みを手掛かりに、の2報告。ともに平和への接近を試みて興味深かった。次は、9月シンポ総会だ。
230819土:砂川平和ひろばの定例会で、秋の集会の人選と交渉へ。案の一つとして、『主権なき平和国家――地位協定の国際比較からなる日本の姿』の通読の必要性。このところ、平和絡みとはいえ、哲学研究と平和研究の文献を交互に読んでいる。良い機会だ。
230818金:手嶋龍一・佐藤優の『ウクライナ戦争の嘘』を読了。ガリツィア、キーウ、ドンバスからなるウクライナ、Zの秘密、14年マイダン革命以前の08年のグルジア紛争が分岐点、集団的自衛権認容の国連憲章第51条、ドゥーギン娘爆殺、ネオリベの戦争研究所、在庫一掃で潤う米の軍産複合体、タタール人、爆撃避けた横須賀、宇の国民総動員令、アフリカと中露、鍵となるセヴァストポリ軍港、米中和解の上海コミュニケでの〈両岸の中国人による一つの中国の主張を知り置く>という文面、李登輝絡みの第3次台湾危機、露宇10年戦争(?)、価値・利益・(武)力の3体系からなる国際政治(高坂正堯)など、教えられる点が多かった。
230817木:日本がウクライナやアジアに対して果たすべき役割論と、台湾という社会の重要性に目が向くようになった。後者は国家ではない。それが存在しうる興味深さ。歴史的背景はいろいろであれ、あらためて注目できる地域だ。今春行き損ねた台湾に行きたくなった。韓国、日本、沖縄、台湾、フィリピン、パラオ・・・黒潮圏共同体構想という新たな視点、緩衝国の連盟的な繋がり、というより川満的共同体論の現代版。これも面白いぞ。
230816水:柳澤協二氏らの『非戦の安全保障論』を読了。いろいろ教え有られた。とくに伊勢﨑賢治さんの国際法等の議論や即時停戦論は納得がいく。そのほかに、ドゥーギン的新ユーラシア主義と一帯一路、先進国GDPを支える資源輸出国、国連安保理ではなく「国連総会」、ジュネーヴ諸条約、沖縄と北海道の完全非武装化、「身捨つるほどの祖国はありや」(寺山修司)や年金の団塊世代と現役世代とのギャップなどに関し加藤朗氏は鋭い。ともかく、日本には命令下す上官の責任を問う法体系なし、さらにジェノサイド条約に批准・加盟なし。教訓:①戦争で目的達成は不可能、②始まる前に止めよ、③抑止の論理の揺らぎ、④外交なくして防止なし。
🔸【2023年8月9日から8月15日まで】
230815火:「終戦」記念日。國分功一郎『はじめてのスピノザ――自由へのエチカ』読了。神即自然、各個体の完全性、組み合わせとしての善悪、活動能力/コナトゥスの促進、物の形ではなく力こそ本質、変状する力、エソロジー、心身並行論、マルチヴァース、契約は実践なり、真理認識は主体変容伴うなどに着目。神即自然の発想はもう一つの近代につながり、アニミズムとも親近性あり。矢内原の「神」も関連か。ただし、最近、哲学書読み自体は虚しさを覚える読書体験となりつつある。平和論に戻ろう。本日午後から、柳澤協二・伊勢崎賢治氏らの『非戦の安全保障』を読み始める。
230814月:科研費の出張報告書の作成と提出。 『平和学事典』と『矢内原忠雄全集』を科研費で購入。『南原繁全集』をどうするか。午後、離れの書庫で数々の「既読書」を発見するも、すでに読んだこと自体を忘れているものも多い。今後さらに整理が必要だろう。
230813日:赤江氏の『矢内原忠雄』読了。無教会主義や非戦論は了解できるが、帝大教授以後の一時期の民族主義や天皇崇拝は??。矢内原にとって神とは?。いずれにせよ、佐久間孝正氏からのかつての献本『移民と国内植民の社会学――矢内原忠雄の植民論とアイヌ民族』が改めて大いに注目できる。
230812土:続けて、赤江達也『矢内原忠雄――戦争と知識人の使命』を読み始める。小生の東アジア移民研究とつながる植民政策論あたりは興味深い。内村鑑三と重なるナショナリズムが気になる。研究開始の1920-30年代の東アジアの変動に留意。諸国民の平和的結合⇒国際社会主義への関心、従属主義・同化主義から自主主義へあたりは面白い。労農派に近い。
230811金:高畠通敏の『平和研究講義』読了。戦争殺人⇐非人間化的差別、7年戦争、ナポレオン戦争、土地・金銀・資源・市場、スタティズム=国家第一主義、山河燃ゆ、パワーエリート、大量報復・柔軟反応・限定核・迎撃ミサイルといった戦略史、大平の総合安全保障、パシフィズム、メノナイト、ドゥホボール派、トルストイ、矢内原忠雄、平和部隊提案など教えられる点は多い。しかし、コスモポリタニズムや世界政府へはネガティブで、20世紀的思考からは脱却しえていないな、という感想。
230810木:本日は、急に思い立って志賀高原を経由して、長野善光寺のそばを食して帰宅することにした。途中、長袖が必要な寒さ!の、滋賀草津道路の横手山ドライブインでしばし緑の絶景を堪能。その後、下界におりたが、長野市(東京は言うに及ばず)も猛暑日。善光寺の老舗の十割蕎麦もイマイチ。下界の現実はいつも厳しい(笑)。
230809水:1957年、米軍演習地でのジラード事件として知られる日本人農婦射殺事件があった群馬県榛東村の相馬原駐屯地に行く。58年に米軍撤退、59年に陸上自衛隊駐屯地となる。「射殺犯」兵士ジラードは、殺人罪とはならず執行猶予付きの傷害致死となり、帰国。実はここでもまた「日米密約」があったことが1991年のアメリカ公文書で明らかになっている。いつもながら、考えさせられる。その後、八ッ場ダムを見て、万座に宿泊。
🔸【2023年8月2日から8月8日まで】
230808火:高畠通敏の『平和学研究講義』を読みだす。整理された読みやすい本だ。この夏、平和学研究の本をあと数冊読む予定。9月17日に「共生と平和を問い直―グローカリティとコスモポリタニズム」といったミニシンポを計画中。そこで、「平和創造において問われるべきこと――脱資本主義と脱国家主義」を話すつもりだが、その骨子を8月にはまとめておきたいので。
230807月:蔵書の大異動:1階離れの書斎と倉庫、および2階の現在のメイン書斎とサブ書斎、これらの四か所の蔵書の入れ替えを構想。❶1階離れは全集・著作集等、❷倉庫は自己本在庫や語学関係、❸2階メイン書斎は既読文献と関連資料、❹2階サブ書斎は当面の必要文献と既読文献を手元におく作業。こうした区分で実行したい。
230806日:花崎の『増補 アイデンティティと共生の哲学』の補論エコロジーを含めで読了した。たいへん刺激になった。本日は、ヒロシマ78年。思い切って、顎髭をカット。午後、畑の土づくりのために、牛糞と鶏糞を購入。時間をかけて土づくりに挑む。有機野菜化が理想だ。毎朝、中国語単語HSK1-4級に再度挑戦中。だいぶ習熟し始めている。
230805土:花崎、読み進める。エスニシティ論、反差別論、ピープル論、そして国家社会主義の終焉論、いずれも刺激的である。もって、自らのこれまでのことも考え始める。まだ総決算は早すぎるが、これまでの知見を踏まえた今後の展開が必要だ。そこがこの夏の残りの仕事のポイントの一つとなる。
230804金:あまりに東京が暑いので、奥多摩に避暑に。吉野街道沿いの蕎麦を食べて帰宅したが、やはり下界の東京は暑い。夕方、ついにハンナ・アレントの『全体主義の起源』の「国民国家の没落と人権の終焉」を読みだす。刺激的だ。
230803木:花崎のピープル論は、ネグリらのマルチチュードやオルタナティヴ運動、あるいは世界社会フォーラムなどといった一連の動きと重なり合う。普遍主義(例えば人権)と特殊主義(例えば「民族」)の問題をどう考えるか重要だと再認識。
230802水:ニュージーランド人にアイヌの話をする。マオリのことがあるので、植民地化を含めて、彼らには比較的理解しやすいようだ。その後、テッサ・モーリス=スズキによる花崎本の解説「「ピープルネスの思想」の可能性」を読む。構成主義と民族意識の中間の道ありという彼女の指摘は鋭い。ともかく、花崎の『個人/個人を超えるもの』も再読したい。
🔸【2023年7月26日から8月1日まで】
230801火:9月の中旬(9月17日を考慮中)に「共生と平和を問い直す――グローカリティとコスモポリタニズム」といったミニ・シンポを計画中。どのような形態にするかで、関係者と相談中。僕自身は、共生と平和の問題を、脱資本主義と脱国家主義の方向で追求する作業の中間報告をしたい。
230731月:北海道からの帰りの飛行機で読んでいた花崎皋平『アイデンティティと共生の哲学』がとても興味深い。30年も前に「共生」を本格的に論じてことに驚き。かつて読んだ彼の本の再読も試みたい。午後は、8月に備え、新たな計画を策定中。今年の後半の展望が見えつつある。
230730日:朝8時にホテルを出て、新千歳空港へ。途中、空港となりの千歳基地正面ゲートの「平和」という皮肉な地名の写真撮影には失敗した。ただし、千歳駐屯地は、この日に「航空祭」をやっており、たくさんの見物客がいて、飛行機が「乱舞」していた。今回は、北海道と自衛隊の近しさを実感した調査旅行だった。帰宅後、Amazonで注文していた北海道の平和運動の文献が大量に届いていた。北海道で平和を考える式の題目の本を3つもゲット。論文化するには、もうすこし資料を集めたい。
230729土:北海道開拓記念館と道立アイヌ民族文化センターが2015年に統合された「北海道博物館」に行く。第4テーマ群は、反基地運動も扱っており、とくに矢臼別演習場に関する展示が興味深かった。矢臼別にも行かねば(関連DVDも入手したい)。その後、各駅停車に乗って「平和」駅の看板の写真を撮りたかったのだが、きれいに撮れていなかった。残念。そして帰りに北海道庁旧本庁舎を見ておこうと思ったが、改装中であった。これまた残念。さらにもう一件、NPOによる予定だったが、暑さと疲れで断念。残念。仕方なく、バスにてホテルに戻り、ノンアルビールで疲れを癒す。
230728金:車で白老町のウポポイ・民族共生象徴空間に。国立アイヌ民族博物館の研究員で成城の院生だった関口由彦氏と会う。また一橋出身の研究員、マーク・ウェンチェスター氏とも話ができ、アイヌの平和活動家、戸塚美波子氏に関する貴重な情報も得た。その後、山の中の白老駐屯地と少し離れた幌別駐屯地も訪問。ついでに、室蘭駅まで走行。重工業都市を実感。夕刻、レンタカー返却後に、地下鉄南北線でホテル近くの真駒内へ。走り回ったが、有意義な一日だった。
230727木:早朝起床⇒朝食(おそらく台湾人で、長蛇の列)、その後バス・地下鉄を乗り継いで札幌の丘珠空港(隣は丘珠駐屯地)へ。そこでレンタカーを借り、恵庭市に。市役所(先週も調査者がきたとのこと)で1962年の恵庭事件の情報収集し、図書館へ、さらに電話線切断の事件の現場へ。無罪を勝ち取った恵庭事件だが、ここにいまも自衛隊駐屯地がある。次に長沼町に異動。役場で情報収集し、図書館へ。ここの司書が親切で、貴重な資料を入手。とくに平野義太郎が長沼と平和について論じていたのは興味深い。また北海道新聞の「自衛隊は憲法違反」の1973年の一審判決の記事を見つける。その後、保安林のあった長沼分屯基地へ移動。上からの圧力として話題になった平賀書簡問題など70年前後の転換点を実感。自衛隊の基地だらけの札幌および札幌周辺。内国植民地化と軍国主義の戦前の継承を明示した転換点の始まりでもある。
230726水:北海道基地調査のために羽田⇒新千歳にフライト。新千歳空港はもともと日本陸軍の飛行場。空港横に自衛隊基地。基地正面ゲートが「平和」という地名表示のある交差点というジョークのような「皮肉」。帰りに写真に撮りたい。なお、道中に『北海道で考える〈平和〉』を読む。編者の2名(松本ますみ・清末愛砂)の諸論稿が明快で素晴らしい。夕方、ホテル着。明日からの調査に備える。
🔸【2023年7月19日から7月25日まで】
230725火:北海道調査のため、急遽、花崎皋平さんの『増補 アイデンティティと共生の哲学』のエスニシティや反差別の章を読み直し、かつアマゾンで見つけた『北海道で考える<平和>』という本の自衛隊の章などを読む。北海道が専有面積では日本一の自衛隊基地があるということを確認。ウポポイの近くにも基地がある。植民地主義を回路に、アイヌと平和運動という新たな視点に切り込みたい。
230724月:セルジュ・ラトゥーシュの『脱成長』(クセジュ)を読む。包括的だが、展望は明確ではない。展望という基準では、物足りなさが残る。明後日から、北海道の基地調査に行く。と同時に、気になっているのは、アイヌと平和の思想、である。基地問題とアイヌ問題が絡み合うのかどうか。検討課題であるし、調査課題でもある。
230723日:自由学園の小冊子『川田文子さんのこと』を(2回)読む。中島飛行機武蔵製作所の空襲で命を落とした自由学園の生徒さんの話。現役の高校生姉妹が調べてまとめ、それを本にしたもの。戦争へのネガティヴな感情が良く描かれているが、ここから平和構築への回路をどう切り開くかも問われているだろう。
230722土:平和しみんゼミ第5期第3回開講:金沢の稲垣健志先生による、「内灘闘争」と我々をつなぐ回路としてのアート、についての報告。アメリカから、アメリカ人研究者も参加。いかにして過去の闘争について現在に伝え、未来を展望するかということに関して、アードの可能性をあらためて感じた。
230721金:金武湾闘争を描いた『共同の力』の著者・上原こずえさんから8月のしみんゼミのご報告をいただけることになった。嬉しい。明日の内灘闘争の報告も楽しみだ。結果的にだが、「基地に抗う」という今期のテーマで扱われる基地は、射爆場であったり、石油備蓄基地であったりする。だが、それらが戦争と平和の問題にストレートに結びついていることだけは間違いない。
200720木:ヒッケルの『資本主義の次に来る世界』読了。久しぶりに素晴らしい本だった。とくに、アニミズムに論及する個所で、フッサールとメルロ=ポンティ、そして間主観性への言及があり、大きなヒントを得た。身体を核とした主体概念の問い直しが、二元論批判だけでなく、エンクロージャーと植民地化、そしてアニミズムとの繋がりが示されて、私のなかで脱資本主義と間主観性の社会学理論が繋がった。書庫から、デカルト批判の文脈でスピノザの本も引っ張り出してきた。
230719水:昼過ぎに、荒川区の王子のゲストハウスへ行く。南京大学チャイナタウン調査団の1人が部屋の鍵の返却を忘れたため、ペナルティを支払いに行った次第。無事に調査が終了したので、めでたしめでたし。タウンの経営者層への調査が中心で、その分析結果が楽しみである。その後、ニュージーランド人と会い、しばし懇談。お酒を飲んでいないので、帰宅後、夜11時まで仕事した。
🔸【2023年7月11日から7月18日まで】
230718火:ジェイソン・ヒッケルの『資本主義の次に来る世界』の前半を読む。封建制から資本制への移行期における農民革命、囲い込みと同時の植民地化、二元論と科学におけるモノとしての自然の支配、資本主義は成長拡張機制がポイント、そしてGDP神話。要するに、人新世というよりキャピタロセン=資本新世(ムーア)。以上の前半はなかなか興味深い。
230717月:隣家(つれあいの「本家」)の1周忌の法事。その前後に、一気に姫岡とし子『ローザ・ルクセンブルク―戦い抜いたドイツの革命家』を読了。反戦、平和、国際主義、そして大衆への信頼、このあたりがローザの魅力。そうした思索を彼女の『選集』第3巻にて確認する作業もしたい。
230716日:平和社会学研究会の第16回の月例会は藤田哲司氏の「万人対等主義としてのコスモポリタニズム――期限・継受・意義と近代日本への移植」。ディオゲネスからデュルケム・ゴフマン、そして日本での訳語と内村・幸徳・堺の思想などが展開された。知識人の役割、理想主義と現実主義、キリスト教とコスモポリタニズム、戦後平和思想の連続と非連続、こんな点が議論され、とても有意義であった。
230715土: ポール・メイソン読了、がっかりである。資本主義史に関しては学ぶところがあるし、現代の情報資本主義論も示唆的であった。だが、ポスト資本主義は国有化を核とする国家の力の再構築となるという結論(ベーシック・インカムもこの路線上)。一種の加速主義? これでは平和の問題は解けない。国家意識も国家間対立も解消されない。国家管理社会主義の様相を呈している。
230714金:ソバーキュリアスな生活(お酒は好きだが、あえて飲まない生活)を1カ月続けた。これで、ほぼ完全に「ソバキュリアン」になった。禁酒や断酒ではない。いい言葉を知った。これで夜の仕事も可能となった。夜8時就寝が10時就寝となった。この2時間は貴重だ。
230713木:コンドラチェフの波を加味して、原蓄過程での高利貸資本⇒商業資本主義をへて、産業革命後の1970sからの①産業資本主義の50年をへて、②新植民地獲得帝国的資本主義化、③国家独占資本主義化、④脱工業的金融資本主義化、⑤新自由主義的情報資本主義化、の各50年を経て、現在は⑤の段階におけるポスト資本主義への過渡期だ。こうしたことをいま考えている。
230712水:脱資本主義を論じるためには、資本主義の歴史を押さえなければならない。当たり前のことだが、この努力が水野和夫や広井良典の検討以後、私のなかで十分になされていなかった。ポール・メイソンの議論はこの点では刺激的である。ここから再出発ということになる。ただし、国家の問題、平和の問題も同時に考える必要があるが。
230711火:平和社会学研究会、砂川平和しみんゼミ、明石書店への連絡など、各種の連絡業務に専念した。すべて大事なこと。そして今後の増補改訂版、学史の本、平和社会学の本の構想も進んだ。
🔸【2023年7月4日から7月10日まで』
230710月:先週からガブリエルを読んできたが、そのいわば「認識論的存在論」といべき中心議論に「?」という箇所も少なくない(『なぜ世界は存在しないのか』)。そうだ、彼は正統派の哲学者なのだ。『資本主義と危機』や『新実存主義』は別にして、正統派の議論は今の私の関心であるポスト資本主義を追う問題意識からは遠のくので、この方面でのガブリエルは少し中断して、ポール・メイソン『ポスト・キャピタリズム』を読みだそうと思う。それは、僕の社会環境デザイン論とつながるので、『トランスナショナリズム論』の増補部分で活用できるかもしれない、と思い始めている。
230709日:必要に迫られて、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』を急遽、読む。漫画版と岩波版を併用。コペル君の「人間分子の関係、網目の法則」は面白い。岩波版の丸山眞男の解説を読むと、1937年(昭和12年)という時代背景の一端が分かる。日中戦争開始のこの時期にこの本が書かれたこと自体は、オドロキである。
230708土:砂川平和ひろばの定例会に参加。最近、2回欠席していたが、何とか対応できた。なお、この「ひろば」にも社会理論的な検討を持ち込む必要があると思うようになってきた。本日午後、脱資本主義に関する文献リスト(新しいコミュニズム論を含む)を作成し始めた。まずは手元の文献からだが、最終的には結構な数になることが見えてきた。
230707金:ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』はとても興味深いが、いまのぼくの関心からは少し離れていると感じながら読んでいる。この著作が欧米でベストセラーになったことがイマイチわからない。構築主義批判は納得できるが、「意味の場」ももうひとつ捉えにくい。なお、ウクライナ戦争後の著作を読む必要性がある、といまは感じている。
230706木:昨日来、中国社会科学院・日本研究所から講演の依頼がきて、対応している。9月に「日本の現代化」に関して話してほしいというもの。明治の近代化、戦後の近代化論、20世紀末近くの脱近代論、そして現代のポスト資本主義論あたりを、日中関係とも絡ませながら社会学理論の視角から話したいと今は考えている。南京大学で講演してから北京に行くつもりである。
230705水:『未来への大分岐』を読了。斎藤幸平らによる、ハート、ガブリエル、メイソンとの対話集だが、いくつかの気づきもある。ハートのマルチチュードのマルチの意味、ガブリエルのおける概念の再検討と意味の場の議論、メイソンのプラットフォーム資本主義など。ただし、それぞれに疑問点もある。これから改めて、ガブリエルとメイソンの著作を読むので、疑問がどこまで解消されるか、楽しみである。
230704火:いま資本主義およびポスト資本主義の文献を収集している。平和構築を考えるための「資本主義批判」がポイントなのだが、脱資本主義論には(斎藤幸平氏のものも含めて)平和論への言及が極めて少ない。平和があってこそのポスト資本主義だが、この辺に不満が残る。もう少し検討して、私なりの答えを出そう。
🔸【2023年6月25日から7月3日まで】
230703月:ジジェク『ポストモダンの共産主義』読了。ホモ・サケル、例外状態、ゾーエとビオス。アガンベン。差別および資本主義、そして平和。その他、 キング牧師論、労働者の3分類など興味深い点も多く、歴史的事例などに関する彼の博学は認めるが、他方で、他の論者への批判が目立ち、自らの主張点は不明確。とくにポイントの「ポストモダンのコミュニズム」が何かは不明瞭だ。「世界的に実行可能な代案を示せない」窮地の左派は、ジジェクも同じなのか。
230702日:やはり禁煙は崩れる(笑)。ただし、禁酒は継続中。お酒は、「飲みたいという欲求」が起こらなくなった。タバコは、「吸いたいという欲求」と闘う精神的余裕はまだない。もう少し時間が必要だろう。午後は、書斎で遺失物探し。やっと、古い株券に関する資料を見つけた。まだ換金可能だろうか。終活の一種のような気がしたが、自分でやらねば仕方ない。明日、野村證券に行く。
230701土:学会誌『日中社会学研究』の「特集」の趣意書づくり。特集タイトルは、「21世紀の社会学における日中間の学術交流と今後の展望」(仮題)。21世紀、日中社会学の関係が新たな段階に入ったが、習政権下での変容可能性があるなかで、社会学から何が展望できるのか。まずは、21世紀の学問的な成果の確認から始めたい。
230630金:月末だ。中国語の簡単「1000フレーズ」本を終える。次の勉強用に「1500フレーズ」本を買ってきた。禁酒も半月実行。本日からは禁煙も開始。両方やれるかどうかは自信がないが、ともかく、なんとか最初の24時間はクリア。問題は明日と明後日だろう(笑)。
230629木:岡本裕一朗氏の『いま世界の哲学者が考えていること』読了。いろいろ示唆的な個所が多いが、基本の発想は私と少し違うと感じた。ダニ・ロドリックの超全球化、国民国家、民主政治のトリレンマの議論に、それが顕著に表れている。超全球化と民主政治を繋ぐのは世界連邦である。ここが「不可能」と言って簡単に切り捨ててはならない。つぎは、ジジェックとガブリエルを読む予定。
230628水:なんと、学生時代以来の72キロ台に突入した。禁酒は2週間、継続している。次は禁煙だが、これが難しい笑。本日は南京大学のチャイナタウン調査団のご一行12人を成田空港で出迎え、私が手配した王子のゲストハウスに案内した。到着便は大幅遅れ、さらに成田空港から各駅停車で王子へ、そして宿の問題で多少トラブル。疲れた(笑)。
230627火:久しぶりに多摩湖まで早足でのウォーキングを実施した。気持ち良い。本日受け取った先週の血液検査の結果で、中性脂肪の値が高かったので、運動の必要性を痛感したため。しばらく続けたいと思う。
230626月:メール処理や学会支払など、雑用を処理。東海社会学会は退会届を出した。また、『長周新聞』も停止した。とても良い新聞なのだが、年金生活者にとって、いかに研究費を確保するかが重要なので、いま戦線を縮小している。
230625日:沖縄の「レキオス」の店主で小説家の河合民子さんが死去したことを知る。いつも沖縄に行くと、この居酒屋に立ち寄り、同年生まれだということもあって(ただし、学年は彼女が一つ上だった)、意気投合していろいろ議論したことを思い出す。団塊世代の一つの時代が終わり始めている。そんな気がする。ご冥福を心からお祈りしたい。
🔸【2023年6月18日から6月24日まで】
230624土:昨日、脳外科に定期健診にいく。特に問題はない。血液検査の結果は月曜日。本日は、21世紀社会思想の展開図を作成した。やはり僕にとっては、ガブリエルが一番近いが、ピッタリ感はない。午後は、青梅市の花木園という森の公園に弁当持参でピクニック笑。運動不足が気になるので。断酒のあとは、定期的な運動を心掛けたい。ウォーキング⇒軽いジョギングまで、明日から実践したい。
230623金:岡本裕一朗『ポスト・ヒューマニズム』を読む。ポスト・ヒューマニズム、思弁的実在論、加速主義、新実在論が内容。良くまとまっているが、平和の問題はない。格差の問題も、上記の議論の論者たちによってはそれほど問われていない。21世紀の後半の世界イメージだろうが、それまでに戦争と平和の問題は喫緊の問題だ。時間幅で未来を語る必要があることに気づく。
230622木:禁酒して1週間が経った。なんと体重が73キロ台になった。学生時代以来の数値である。ピーク時の78キロから5キロ減だ。73キロ前後をキープしていけば体調も楽になるはず。午後、新宿にてオーストラリア人に武蔵の2回の特別講義について語る。ほぼ一時間、英語で話し続けた。
230621水:武蔵大学特別講義2をおこなう。内容は、➀前回の復習とコメントリプライと補足、②理解社会学の提唱者としてのマックス・ヴェーバーと行為論、③ヴェーバーの問題意識としての資本主義と合理主義、④マルクスとヴェーバーの検討から見えてくること、そして最後に21世紀の社会思想として、加速主義などにも触れた。ただし、思弁的実在論や新実在論には時間的に触れえていない。ここを交えて、論文化を急ぎたい。
230620火:明日の特別講義のパワポづくり。「社会学理論の古典を――現代の視点から――読む2:ヴェーバーと資本主義:現代社会へのインプリケーション」を作成。ポスト資本主義が当面の僕の検討課題となりそうだ。脱資本と脱国家の両輪が揃ってはじめて未来社会学が語られうるのではないだろうか。
230619月:岡本裕一朗氏の『アメリカ現代思想の教室』を一気に読む。前半のリベラリズム関係の記述はよくまとまっており、復習となった。後半の加速主義の議論を含めた箇所は、いろいろ問題も含んでいるようにも思えるが、「ないものねだり」ではなく、「あるものさがし」をしたいと思うので、刺激的ではあった。ただし、脱国家や平和論が欠落しているのは、アメリカ思想の限界だろうか。
230618日:平和社会学研究会と平和しみんゼミ合同のオンラインゼミ。講師は緒方修氏。タイトルは「南西諸島ミサイル危機」。ただし、沖縄からのZoomが不安定で、緒方氏のパワポを見ながら、実質上、西原が話す形になった。この夏、北海道の旧基地問題と三沢の米軍基地に行く予定。その計画を早く立てる必要があるが、当面は特別講義2の準備だ。あすから取り掛かる。
🔸【2023年6月7日から6月17日まで】
230617土:花岡蔚の『自衛隊も米軍も、日本にはいらない!:恒久平和を実現するための非武装中立論』(花伝社)を読み終える。少し詰めが甘い感じがするが、オーバビー博士や9条の会、そしてコスタリカのことなど、後半も興味深く読めた。日本を強調しすぎるあまり、アジアや世界への視線が弱くなっている点が課題だろう。書評を考えている。なお、禁酒は3日目に突入。
230616金:本日から、糖質を押さえ、野菜中心で食事をし、かつ禁酒2日目。体のだるさが少し和らいだ感じ。塩田潮『日本国憲法をつくった男:宰相幣原喜重郎』(文春文庫)読了。憲法制定時の人間模様をうまく描いている。新憲法作成⇒幣原説はもう少し保留にしておく。だが、幣原の力なくして新憲法はあり得なかったことは確かである。
230615木:昼食後、銀行や市役所回り。僕の年金額では高齢者向けの無料シルバーパスがもらえないと判明し、ガックリ(笑)。ただ、体調不良は続く。足裏違和感、こむら返り、皮膚のかゆみ、目の霞、倦怠感、これらすべてが糖尿病の傾向を示していると判断。原因がはっきりしたので、食事療法に挑戦する。本日から夜のお酒は、「とりあえず」止めた。
230614水:武蔵大学特別講演1「マルクスと環境問題」といったテーマで話す。少し難しかったか?ただ、肝心の剰余価値論とマルクス主義の社会体制論については十分に話せなかったので、次回の冒頭での復習となる。剰余価値論⇒社会主義体制⇒そうではなく、脱成長コミュニズム?という話から入る(ただし平和論と国家論が必要)。そして交換⇒価値論の意味から入り、ヴェーバーの社会学基礎概念の話と支配の社会学、そしてプロ倫から理念の力の再検討!そして行為と共同の力へと進みたい。
230613火:1日中、パワポ作り。内容は、斎藤幸平を知っていますか⇒マルクスとマルクス主義の差異⇒社会構成体と唯物史観⇒初期と晩期のマルクスの再評価(人間主義=自然主義)とコミュニズムの訳語問題⇒資本論の商品論の核心⇒他方で、社会主義の現状は?⇒習近平の退林環耕政策批判など、環境問題への視座に言及した。
230612月:マルクス特別講義パワポづくりを開始。なおこの日、某学会の査読を終えて、査読報告者を書いた。公式統計や政府政策をつかって日中の比較研究をするだけの論文で、社会学的想像力に著しく欠けると判断。「社会学的想像力」という言葉が近ごろ大いに気になっている。
230611日:花岡蔚の『自衛隊も米軍も、日本にはいらない!:恒久平和を実現するための非武装中立論』(花伝社)を読みだす。海外駐在の多かったもと銀行員が書いた本だが、基本線は了解できる。昨年末の岸田の安保3文書もふまえた的確な認識。自衛隊を「災害救援即応隊(ジャイロ)」に組み替えて海外災害支援にも関わり、防衛省を「防災平和省」にして専守防衛に徹するという発想は、興味深いが。
230610土:斎藤幸平の『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』を読む。現場主義は理解できるが、本としてはエッセイで斎藤の理論的強みが活かされていない。ウーバーをヴェーバーと勘違いして読みだしたが、ウーバーイーツ体験談から始まった本。他の斎藤本を読んでいない人が初めて読むと、いろいろ誤解を受けそうな本だ。
230609金:古関彰一の『平和憲法の深層』(ちくま新書)を読みだす。平和憲法発案の幣原説に疑問を呈する内容で、読んでおかねばと思ったが、本書の妥当性の判断は読み終えてから考える。なお、この日、血圧と血糖値を測れるというスマートウォッチを購入したが、血糖値は測れない代物だった。騙された。バンドもよくない。買い替える必要が生じた。
230608木:塩田潮『日本国憲法をつくった男:宰相幣原喜重郎』(文春文庫)の前半を読む。幣原外交とともに、不戦条約や軍縮会議、および日本の軍部の動きなどがよく見えてくる。日本国憲法成立の経緯を論じる後半を読むのが楽しみだ。
230607火:体調復活に努める。中国語の新しい会話教則本を購入(CD2枚付)。かなり良いので、1日50文チェックし、ひと月でチェックを終了し、次の月に約1,000文を全部暗記する、あるいはCDを聴いて理解可能なレベルまでもっていきたいと考えている。
🔸【2023年5月28日から6月6日まで】
230606火:昨日から体調不調。疲れだろうが、風邪気味でもある。薬を飲んで、早めに就床。古関彰一『平和憲法の深層』と塩田潮『日本国憲法をつくった男:宰相幣原喜重郎』を同時に読みだす。後者が特に面白い。幣原研究は、戦後平和思想史の一幕を彩る予感がする。実は国家内法の検討は――ヘーゲルの法哲学以来――方法論的にナショナリスティックで嫌だったが、相互行為場面で「法」を考えることができると気づく。制度発生論の一つだ。相互行為における共振圏と規約圏、これが当面の発想である。
230605月:午前中に名古屋のホテルを出て、帰京。帰りはスムーズだった。国家権力の三大失敗:「無謀な戦争」「人権の侵害」「権力の独裁」論を含む、木村草太氏の憲法論議に刺激を受ける。「今は理想からはるかに遠くにいるように見えても、いつかたどり着くべき理想を訴え続ける人がいなければ、理想そのものが失われてしまう」という彼の言葉は、刺激的だった。
230604日:六四天安門から34年。早朝から日中社会学会2日目に参加。午前の2つのセッションで、満州の新聞や引き上げに関する報告などが参考になった。自分のシンポ報告は20分報告で短く、思いの半分が伝えられたにすぎないが、仕方ないな。自分なりの成果は、課題であった21世紀現代「思想」史が蘇ってきたことだ。
230603土:苦難のすえ、名大での大会懇親会に夕刻7時近くに到着。午前6時台に家を出、国分寺駅にて午後3時台の新幹線チケットをゲット。昼まで動かないようなので、いったん帰宅。11時に再度、家を出て、3時台の新幹線を待つも、動かず。結局2時間遅れで6時台に名古屋駅着。何度も目的地に到達しようとして失敗を重ねた鑑真のような心境。こんなに名古屋は遠かったのだろうか笑。
230602金:午前中に配布用パワポを印字し、1日早めに名古屋入りを予定したが、大失敗。台風2号に伴う大雨のため、1時に家を出て3時台の新幹線を予約していたが、東京駅で3時間待って、諦めて帰宅。国分寺で払い戻しを受ける。なかなか名古屋にたどり着けない笑。
230601木:日中社会学会用のパワポがほぼ完成。今回の仕事で、2000年代の自分の活動が見えてきた。とくに、2012年の東アジア社会学者ネットワークにおけるソフィア宣言(謝立中提案で、領土問題を、東ア共同体で解決)は画期的だったかもしれない。今回の発表準備で、こうした新たな記憶が蘇る。
230531水:共振圏に対する規約圏(ルール圏)、あるいは異なる価値観が共存すための法や憲法のことに関して、本格的に検討を始めるべく、憲法や法に関する文献をさらに探す。日中社会学会大会後に本格的に検討。まず、手始めに、木村草太『憲法という希望』を読みだす。おもしろい。幣原外交に関する文献も収集へ。
230530火:本日は、かつての自分のデータを、「コンパクト・フラッシュ」という形式のパソコンメモリから引き出す作業をした。いくつかは読み込めなかったが、それにしても、2000年代に入ってからの自らの活動で忘れていたことも多いと感じると同時に、自らの活動量にも驚く。思想面と、社会学史と、日中関係と、自分史で、21世紀のマンチェスター後の自らの社会学形成を――最終講義に次いでーー再検討する好機だ。
230529月:今週末の第35回日中社会学会大会シンポジウムⅡ(2023.6.4:名大文)の「日中間の学術交流と『日中社会学研究』の新たな30年に向けて」のパワポ原稿「21世紀の日中・中日社会学会の交流を振り返るーー世界の中の日中社会学(草稿)」を作り始める。かつての日社報告要旨集、ISA横浜大会報告書、日中国際会議論文集などを掘り返し、新たな発見もある。
230528日:『鉄筆編 日本国憲法:9条に込められた魂』(幣原論含む)が興味深かったので、憲法および法に関する文献のチェックを開始した。交響圏(⇒共振圏)と規則圏(⇒規約圏)に関する後者の検討をいよいよ開始する。高校時代に弁護士になろうと考えたときとは問題意識はかなり異なるが、ようやく法の問題に立ち戻ってきた気がする。発生論的相互行為論における法の問題だ。
🔸【2023年5月18日から5月27日まで】
230527土:今週は、21世紀に入ってからの日中社会学会関係の論文を読んでいる。2000年代に入ってから日中の学術交流は一般を巻き込んで動き出した感がある。それまでは福武直、青井和夫といった先駆者が道を切り開いた。本日午後は、日中社会学会理事会。いよいよ来週末は名古屋大学で年次大会だ。
230526金:明日の日中社会学会理事会のために事務局長と議題の整理をオンラインで行う。明日の理事会もオンライン。オンラインは改めて便利だと痛感する。かつての教え子から知人の送るため、『マイノリティの社会学』にサインしてほしいとお願いされた。サイン一回目は失敗(笑)。2回目に成功。漢字を書くことを忘れ始めている。要注意。
230525木:この半年で、立て続けに『統一教会』や『創価学会』など3冊の著書・編著を送っていただいた宗教社会学者に、まとめて礼状を書いた。それにしてもすごい仕事量だ。当方からは『平和社会学研究』創刊号を送付した。あらためて、研究計画の練り直しを図りたい。
230524水:いま、平和憲法に関する文献を集めている。また同時に、世界連邦に関する文献も下中彌三郎ほかにもまだあるので、それも収集。今後、この辺の欠落部分に乗り出す必要がある。なお、南京大学御一行様の1日前倒しはうまくいきそうである。水曜日のM大の特別講義も2週早めた。
230523火:体調がイマイチだったので、午前中は休息。「やりたいことを最優先、からだに留意し、ゆったり集中、あとは流れでなんくるないーさ」などと考えた。まずは、疲れをとることに重点を置こう。1日一万歩だけでなく、筋肉運動を含め定期的な身体全体の運動が必要かもしれないと思い始める。
230522月:心身の体調不良で、東京地裁の国賠諸訴訟の傍聴を断念した。このままで外出すると調子を大きく崩す懸念があった。「体調第一」で行こうと思うが、少し動くと疲れが出て、ベッドイン。これは、たぶん歳だけの問題ではない。体力維持法を少し考え直さなければ、と思いつつ、午後は科研費の実施報告書作りに没頭。
230521日:午前中までに御礼メール少々書き、午後は、平社研の第14回研究例会。参加者が少なかったが、高原氏のコメントは秀逸。鈴木さんの自己紹介も楽しかった。関東社会学会の報告予定者の報告ポイントは「がちゆん」の意義と問題点を示せればそれでいいのだが、まだまだ全体を把握する力が不足か。
230520土:1964年に憲法調査会に提出された平野三郎の手になる「幣原先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について」を読む。第1部の対話のみならず、第2部の幣原喜重郎の「世界政府」を含む思考過程がとても興味深いし、共感する部分が多い。万人必読の書である。
230519金:午後、オーストラリア人と小一時間話した後、田町に向かい、久しぶりに知人と慶應近くの居酒屋で酒を飲む。タブㇽディグリーを所得したこの若手との話は弾んだ。関心がとても近くて、共生と平和への想いを再確認した。三田駅入り口に電子タバコ専門の野外喫煙場があるのには驚いた。
230518木:バタバタして思考と記憶の整理がうまくいっていないので、思い切ってノートを中小の赤ノートに変更。「ほぼ日手帳」はよかったが、お金やちょっとしたメモを補完する機能はないので、あきらめた。使用半年間であった。なお、ガーリック500が到着した。
🔸【2023年5月8日から5月17日まで】
230517水:参加者名簿をパソコン有力。参加者チェックで、意外な人が講演を聞きに来ていたので、驚きがある。なお、6月の中国の調査団の予定変更に伴って、宿の変更、および私自身の特別講義日の変更などが必要となり、調整中。本日、東京は30度越え。今季初のエアコン稼働となった。日中社会学会での報告用に、関連論文を2つ読む。回顧だけでなく、前向きの仕事も再開。
230516火:午前中、車にて成城に行き、参加者名簿をはじめとして、余った物の処理など、残務処理をこなす。参加者は、100名を超えていた。作成した「小冊子」が足りなくなった。増補改訂版を早々に作らなくてはならない。気づかないうちに参加していた人も少なくない。声を掛けられなかったのが残念。
230515月:仕事再開。懸案処理。日中社会学会の会長挨拶文などをしたためる。なお、講演会の招待者をはじめとした方々への礼状送付に着手。ただし、参加者名簿は明日入手。立教での教え子筋の方々が多数参加していた。嬉しい限りだ。
230514日:今日は休息日とした。さすがに疲れた。午前中は畑仕事。ニンニク10個と玉葱20個を収穫した。これで半分ほど。まだ同数ある。午後は、ベッドで心身を休め、さらに風呂に入り、夕方はワインで乾杯。一仕事を終えたので。以上
230513土:朝9時に出発し、立川・登戸経由で成城へ。まず、準備作業に従事し、つぎに講演の準備をし、100名あまりの聴衆を前に講演し(まずまずだった)、そして懇親会(68名も参加)、さらに二次会(20名あまり参加)、結局、帰宅は夜中の12時近く。久しぶりの夜更かし(笑)の日であった。なお、出店していただいた東信堂のデスクで、『平和社会学研究』創刊号は、20冊ほど売れたようだ。いよいよ来週、Amazonでも発売となる。
230512金:雨対策で傘入れ用のビニール袋を購入。当日配布のパワポ45頁+αの点検・修正。当日のパワポの表紙は、TIMEの岸田評("Prime Minister Fumio Kishida wants to abandon decades of pacifism, and make his country a true military power":抗議を受けて変更する前の文章)を入れることにした(笑)。
230511木:パワポの印刷のために成城に行く。同時に、講演会用小冊子『流れと澱み』100冊および懇親会用のワイン等も成城に搬入。それなりの出費だが、想定の範囲内。『流れと澱み』は多少のミスや欠落があったが、それは改訂版で修正し、さらに少し時間をかけて、拡充版を構想している。
230510水:パワポがほぼ完成した。50年の自らの研究史を、研究内容の変遷を中心に、パワポ45枚に入れる。50年を1時間で話すのは、至難の業だ。しかも、ウクライナを念頭に、平和構築の原則にも言及。即時停戦や停戦仲介などの議論を入れ込む。ただし、思索の変化を強調し過ぎたかも。連続性にも気を付けたい。
230509火:パワポ8割完成。あとは話の流れをスムーズにする仕掛けをどうするか、だ。身分証明書を集めて、肖像写真の変化を愉しむ。自分が仕事楽しくなければ、他の人を楽しくさせることはできない、などと思いながらの作業だった。
230508月:パワポ作成開始:研究史は「小冊子」に記したので、思考の流れと変容を中心にパワポを作成する予定。そして、平和問題の具体的現場、沖縄や砂川やウクライナにも言及予定。『小冊子』執筆後の平和展望に関して、どこまで書けるか。
🔸【2023年5月1日から5月7日まで】
230507日:今週は「小冊子」執筆に没頭した一週間であった。そしてついに午後4時に、新宿でいつもお世話になっている印刷製本屋さんに持参。11日昼に受け取りに行くことにした。さて、次は講演会用のパワポづくりだ。木曜までに完成させるつもりだ。午後、雨。急に寒さが戻ってきたが、我が家の畑の野菜たちには恵みの雨だ。明日から、野菜の面倒も見たい。
230506土:講演会用の小冊子は、一応、脱稿した。あとは裏白など冊子としての体裁を整え、PDF化して明日、いつも世話になっている「印刷製本」屋さんに持ち込む予定。B5判で、70頁近くなった。一仕事終えた感じである。
230505金:疲れたので、青梅の塩船観音に行った。ツツジは暖冬ですでに峠を越えていたが、高台の「平和観音像」が気になった(笑)。平和に関する講演会の小冊子は、約5,5万字となった。明日読み直して、完成へ。
230504木:研究主題の変容をもたらす時期には、人との出会いと在外研究がある。僕にとっては、サルトルとマルクス、ヴェーバーとシュッツ、廣松渉と丸山圭三郎、メルロ=ポンティとクロスリーなどが出会いである。在外研究は、イェール大学等での資料収集、マンチェスター大学での多文化体験、南京大学での中国社会学との出会い、ハワイ大学での沖縄の発見を促してくれた沖縄系の人びと、そして東アジア共同体研究の関係者、などがポイントだった。
230503水:執筆中の小冊子は、目処が立ってきた。イントロ期の反戦運動、研究前半の「権力と支配」と「意味と類型」を踏まえた「発生論的相互行為論」の確立期、研究中盤の権力論と差別論への挑戦期、研究後半期のトランスナショナルな移動論の調査研究期、そしていま平和社会学の研究着手期、である。
230502火:作成中の配布用小冊子は「流れと澱み」という副題を付けた。研究の進展=流れとそこでの「停滞かつ沈澱」の時期、そして再び進展=流れの時期、と考えた。これは研究だけに留まらずに、人生「山あり谷あり」の表現に近い。問題は、その中身である。
230501月:5月13日の「平和社会学研究会・特別講演会用」の配布用の小冊子の仕上げの週と定めた。1950年代と60年代をイントロの章として、1970-1990年の研究前半、1990年代の移行期、そして2000-2020年の研究後半と区分した。大学院から群馬大の理論学説研究時代、武蔵大での権力と差別論、そして名古屋大―成城大での調査研究時代と大まかに区分した。
🔸【2023年4月24日から4月30日】
230430日:平和社会学研究会をその内部に組織した「東京社会学インスティチュート」の事業報告書を何とか完成。午後一番で提出。その後、赤ワイン6本購入、今回は、カルべネとピノロワールの味比べ、さらに白ワインの選定にと進む。5月の特別講演会の懇親会用に、である。
230429土:ウクライナの「反撃」がいつ本格化するか注目中。午前中に、講演会用小冊子の第二次草稿は後半の後半が終了、つまり、第二次草稿が完成。全体で5万字となった。最終的には7万字ぐらいになりそう。本文部分はその2/3だ。この日の午後から、月末締切の特定非営利活動法人の事業報告書の作成に取り掛かる。
230428金:『平和社会学研究』創刊号が東信堂より刊行され、自宅に届く。嬉しい。来月には店頭に並ぶはず。本日午前中には、第2次草稿の後半の前半終了。完成の目処が立ってきたし、連休に入ると混むので、ここらで小休憩。午後、奥多摩の日の出温泉・つるつるの湯に行ってきた。久しぶりにゆったりと体を動かした感覚。しっかりと、体づくりをしようと再確認。
230427木:帰国した中国社会科学院の先生からメール。さらに交流を深めたいとのこと。望むところだ。中国社会科学院の社会学研究所に加えて、日本研究所ともつながりができた。戦後日本の社会思想というテーマで話すことを約束した。第2次草稿に着手。前半終了。
230426水:21世紀の10年代:「3.11」「成城大学異動」「ハワイ大学」「沖縄」「東アジア共同体」、「基地問題」、廣松から四半世紀だ。さらに、21世紀の20年代:平和に焦点化。砂川闘争との関わり、定年退職、平和しみんゼミ、平和社会学研究会。一応、第1次草稿脱稿。ハワイ大学体験は、金色の第二の節目であった。
230425火: 東京農工大にて国際シンポジウム開催。題目は「日中における農村振興:都市と農村の共生」。私は、共催の日中社会学会の会長として挨拶。川上村中国人調査のことにも触れる。基調講演の後は、円卓会議「日中の対話」をコーディネート(司会)。それなりにうまくやれたと思う。その後、懇親会。中国社会科学院日本研究所の2人の研究員、張先生と胡先生と個人的に話が大いに盛り上がり、共感しあう。胡先生が途中で、共通の友人、南京大の朱安新さんや長崎大のサイハンジュナさんに電話し、さらに盛り上がる。予想外に(?)、充実した1日であった。
230424月:21世紀の00年代:「マンチェスター経験」「イギリスにおけるアジアの発見」「アジアを歩く」「南京大学客員教授」「川上村調査の開始」。日本社会学理論学会の設立や『コロキウム:現代社会学理論・新地平』創刊の話は落としてしまったので、2次草稿以後で補いたい。私にとって、マンチェスター以後のこの10年=名古屋の10年は、大きな転機の第1弾だと位置づけられる。
🔸【2023年4月15日〜4月23日】
230423日:講演会用の小冊子の論述は、1990年代までたどり着いた。全体の半分というところだろうか。夜、選挙速報を見る。相変わらず自民党が強い。有田芳生氏は頑張ったが、届かなかった。野党は路線を明確にして、未来展望を示すべきである。なお、明後日25日は、東京農工大で、農業関係の日中中心の国際シンポジウム開催。開会挨拶や会議のコーディネーターになっているが、内容は月曜日に考える(笑)。
230422土:期日前投票に行く。無投票当選など、選挙それ自身の形骸化が指摘されているが、市町村レベルでも選挙をするということは凄いことだ。その価値を見直す機会が必要だ。と同時に、広く市民派と呼ばれる人びとを結び付ける政治党派がない点が、大いに問題であろう。孫崎享の『平和を創る道の探求』は、資料的にもたいへん興味深い著作である。一読の価値ある本だ。
230421金:砂川平和ひろばに砂川闘争の国家賠償訴訟の原告となった坂田和子氏が来訪。砂川しみんンゼミでも特別編でオンラインゼミに。坂田さんは、小学校教員としても活躍した、弁舌さわやかな温かい人柄だった。なお、昨日、創刊号の執筆者リストに欠落があることが判明。真っ青になる。だがギリギリでセーフ、事なきを得た。禁煙が節煙に変わった(笑)。
230420木:ついにマイナカードに負ける。国家権力の強さを実感。どうすればこの権力を克服できるのか、本気で考えたい。協同組合方式こそ目指すべき方向性なのか。夜、ついに完全禁煙3日間、達成。体内からニコチンが消えたはず。今後は卒煙に挑戦、である。
230419水:午前中、新宿で人に会ってから、午後、成城大学へ行く。私の後継の先生に、卒論の見本3つと、20年度までのイノベーション社会論のノートを貸与。その後、祖師ヶ谷大蔵などを歩き、夕食は土間土間。講演会後の2次会も予約した(はず)。完全禁煙継続中。
230418火:完全禁煙の2日目。まだ喫煙への欲求は激しいが、少し落ち着いても来た。B5の講演会の冊子用原稿を書いている。そこで、印字用の文具店にB5用紙を買いに行く。B5はこんなに小さかったのかと驚く。
230417月:教え子の1人=成城で私が主査をした最後の博士号取得者が、関東甲信越の国立大学大学の特任准教授に採用されたという嬉しいニュースが飛び込んできた。昨今の例にもれず、任期制ではあるが、ひとまず安心。夜から完全禁煙を実施。ともかく3日間、頑張ろう。
230416日:平和社会学研究会の第13回オンライン研究例会。合評会1.山口博史氏のコメントは有益であった。対馬のこと、ヨーロッパの、中央アジアの、国境の問題。古梶くんも何とか論文内容をまとめ、コメントもした、『平和社会学研究』作成は、今が最後の踏ん張りどころ。創刊号の4校⇒念校を提出。
230415土:一日中、創刊号の4校⇒念校のチェックに明け暮れた。1週間が早い。5月13日の特別講演会用の小冊子の作成に本格的に取り組む必要がある。月末までに完成させ、連休明けに印刷製本だ。間に合うか微妙だな。
🔸【2023年4月3日〜4月14日:この間少しバタバタしていた(笑)】
230414金:カジノ含むIRを政府が認定。新欲望喚起の新自由主義の末路。ここから利潤を搾り取る。岸田政権の新しい資本主義の本質。『平和社会学研究』創刊号の3校=念校をおこなっている。一日中、原稿と睨めっこ。目が疲れる。あす全体をとおして修正がなされいるかを確認して、ほとんど完成だ。非常に小さな修正以外は、校正なし。5月13日に成城で販売できるかどうかは微妙なところだが、出版社に依頼してみるつもりだ。
230413木:日本の軍需産業ランキングをチェック。やはり三菱重工であった。死の商人? 資本主義の保身のための防衛産業。本日、平和社会学研究会の5月13日の特別講演会の準備で、車で成城大学に行く。図書館に返却する本、講演会で配布する著作等も持参。学部長等に挨拶。成城大学グローカル研究センターの共催も取り付ける。さらに懇親会の場所、メニューほか、さまざまなことを話し合って、計画が具体化してきた。ただし、禁煙が崩れつつある。どこかで立て直そう(笑)。
230412水:『戦争社会学』第7号の校正を戻す。校正は、カッコに関して3つだけ集成しただけ。私としては、きれいな初校の校正であった。午前中、さらに、中国の中日社会学会の会長に「日中学術交流」のシンポにおける挨拶を依頼。夕方までに快諾の返事をもらう。午後は新宿にて小会合。現在の仕事について英語で話す。
230411火: 今週末の「平和社会学学研究会」の合評会の予告メールを送付。ただし、批評する研究会雑誌の創刊号それ自体が間に合わなかった。大失態である。とはいえ、販売前にゲラを広く会のメンバーに配布するのは問題があると判断し、希望者だけに配布することにした。若干名から希望が出た。
230410月:『戦争社会学』第7号の書評風論稿のゲラが送付される。岩波書店の『戦争と社会』(全5巻)に関する書評風の論稿だ。年末年始に読んで、1月末までに書いた原稿だ。そこでは、「戦争の原因論」と「平和の構築論」を考えるべきとの考え方を提示した。2,3日中に出版社に返却する予定。血圧が高めである。要注意。戦争と平和が入り乱れている(笑)。
230409土:櫻井義秀の『統一教会』はとてもよくできた本だ。文鮮明一家の成り立ちと構成など、意外に知られていないことを痛感。20世紀の韓国社会論も重要だ。本日午前、砂川平和ひろばの定例会。結構疲れる。その後、B5で、講演会配布用の小冊子の作成を始めた。禁煙が崩れつつあるので、立て直しを図りたい(笑)。体調がイマイチなのは、疲れがたまってるからだと判断し、午後はベッドで過ごした。
230408金:年賀状の住所録を中心に、講演会の案内をはがきで送る。「ご無沙汰してます。お元気ですか。西原和久です。先般、40年の教員生活を終え、成城大学を定年退職しました。コロナ禍で最終講義ができませんでしたので、2年遅れですが、来たる5月13日(土)に最終講義に代わる特別講演を行います。」といった文面。3日前に書いたような、私自身の研究史を語るつもりだ。
230407木:繋がっているfacebookを中心に、講演会の案内を送る。かなり反応が良い。細かく言うと、成城と武蔵の旧ゼミ生は反応が良いが、名古屋時代のゼミ生とはうまく連絡がつかない。アドレスが古いのだろう。なお、戦争社会学の書評の件の連絡がこない。どうしたのだろうか。財政難か? 戦争に関する議論は、売れないのだろうか。
230406水:新宿に用事があり、自宅を出てから、目的地まで1時間半、頭の中で、英語で半生を振り返る作業をした。結構楽しい作業であった。ただし、専門用語頻出の、nativeが聞いても、難しい英語だと思われる。それを日本語にして小冊子を作る。「私の人生」みたいにはしたくない。「戦後史をこえて未来を展望する」形にしたい。
230405火:ホームページの更新。自分のHPの研究史には、概略次のように記載。①60年代後半:10代:放浪時代、実存主義的マルクス主義研究:ベトナム反戦運動関与。②70年代:20代:早大時代、ヴェーバー支配の社会学研究:権力と支配の理解社会学。③80年代:30代:群大時代、シュッツ現象学的社会学研究:発生論的相互行為に着目。④90年代:40代:武蔵時代、権力論と差別論の社会学研究:間主観性への着目と展開。⑤00年代:50代:名大時代、越境者・入移民/出移民研究:脱国家的人際交流に着目。⑥10年代:60代:成城時代、ハワイ・沖縄系越境者の研究:トランスナショナリズム。⇒沖縄と東アジア共同体の研究:東アジア共生/連携/平和 ⇒脱国家論へ。⑦20年代:70代:自適時代、平和社会学研究会と研究会誌:平和思想史からの展開へ。(おまけ80代じゃ自若時代か(笑))
230404火:昨日の坂本龍一の死去のニュースに続いて、小さい記事だが、本日の物故者欄に芹沢俊介と小浜逸郎の2名が並んで告知されていた。ともに家族論や全共闘論などで一世を風靡した評論家だ。時代は生き物のようだ。時間が流れ人が入れ替わっていくことで時代が続いていく。本日、正午過ぎに『平和社会学研究』の2校を提出。
230403月:済州島の4・3事件の日。今年から一定の賠償金が払われるようだ。70年以上も経てからだが、それでも関係者の尽力には頭が下がる。本日、坂本龍一死去の報が流れる。71歳だ。お疲れ様。最後はガンとの闘いだったようだが、『非戦』本や反原発や反安保法制の活動などを含め、注目せざる得ない人だった。かつて『エピステーメー』に同時の論稿が載って嬉しかったことを思い出した。
🔸【2023年3月21日〜4月2日まで】
230402日:昨日の平和しみんゼミで話したことだが、オックスフォード大学のある研究所による、民主主義と専制主義の国家数、国民数の比較のデータは興味ぶかい。200近い世界の国家の内、過半数は専制主義国家と分類できるし、その構成員(国民)の数で言えば、71%が専制主義の国に住むという。問題は、そうした国ぐにとも、対話と共生が必要なことだ。
230401土:平和しみんゼミの第4期「中国を知る」の第6回(最終回)の日。第一報告で、現代中国社会論を話す。中国の人口、経済、若者といった論題のうち、あまり知られていない点を話す。第2報告は、本日からお茶大の院生となる若手の「米軍基地周辺地域の性産業の展開とジェンダー差別―砂川闘争期の立川市を事例として」だった。卒論ベースでこれからの課題も多いが、議論は大いに盛り上がった。
230331金:現代中国社会論をまとめ、平和しみんゼミメンバーに送付した。人口減少やインドとの比較だけでなく、中国の大学進学率がついに日本を追い越した点にも着目した。天安門事件ごろの3%の大学進学率が、現在は60%に迫る。今後の大きな社会変容の可能性。
230330木:本日から、A4の紙を横にして、思いつくままのメモを記すようにした。万年筆で書くことにも意味がある。第一に、字を思い出す。第二に、早く書けるようになる。この日のメモは、自適時代の、「80の壁」の超え方(笑)。禁煙は、ふらつきながら、持ちこたえている。
230329水:新宿へ名刺の受け取りに行く。すっきりとした名刺にした。新宿を歩くと、外国人観光客が確実に戻ってきていることに気づく。素晴らしいことだ。観光客の哲学。東浩紀の着眼点。とても意義あることだ。これが戦争防止の一つの道となる可能性すらある。
230328火:疲れが出た。禁煙しているのに、逆流性胃炎が治らない。喫煙だけでなく、腹式呼吸や姿勢を正すこと、やれることはやってみたい。本日の午後は、春夏野菜にむけた畑の土づくりと、禁煙で「食欲」があふれ出している現状に対応した食品の買い物(笑)。
230327月:本日、昼前に、校正済み原稿を個別に12回に分けて、出版社にメールで送付した。ほっと、一段落だ。禁煙3日目。今度は大丈夫そうだ。それほど、大ごとに構えない姿勢が、さらりと禁煙3日目を通過させている(笑)。
230326日:『平和社会学研究』創刊号のすべての校正(初校)の整理を終える。編集方針や自由投稿の規程(概要)も掲載するようにした。編集後記も多少、文字を書き加える。禁煙に再挑戦。今度はうまくいっている。禁煙2日目である。
230325土:校正の2日目。一日中、原稿と睨めっこである。巻末のエッセイに、沖縄や東アジアの情勢と南西諸島ミサイル基地化への批判的な文章を明示して加筆。外交と対話+交流である。そして、いよいよ改めて禁煙に挑戦だ。
230324金: 校正に着手。夕方、新宿での飲み会に参加。武蔵大学の西原ゼミ6回生。7名が集まった。僕がゼミで教えていたころの年代にみな成長していた。電車の往復時、廣瀬陽子と近藤大介の対談『日本人が知らない!中国。ロシアの秘めた野望』を読む。面白かった。中国とソ連・ロシアの関係は改革開放以後、意外に知られていない。ゴルバチョフ、エリツイン、プーチンと中国指導者との関係……。いずれにせよ、時代は変わるのだ。
230323木:体がだるかった。自律神経が失調しているようだ。少し休んで、ポジティヴになったが、体が曲がり角に来ていると実感している。禁煙に挑戦したが、あっけなく2時間で崩れる(笑)。
230322水:午前中に、平和思想論の2論稿をチェック。午後は、新たな名刺作成で、新宿へ。その後、オーストラリア人と小一時間対話。外国人技能実習生について。オーストラリアも農業の人手不足でアジア系に狙いを定めている。
230321火:平和社会学研究科の報告+決定事項の完成パワポを送付。今後の予定などが見えてきた。午後は、巻頭言や平和社会学研究宣言などをチェック。社会運動としての平和社会学研究を少し前面に出したいが、これからの仕事であろう。
🔸【2023年3月21日更新:2023年3月14日〜3月20日まで】
230320月:平和社会学研究会の2023年度前期の報告者布陣を決定。研究会誌の合評会と南西諸島・コスモポリタニズム・国境問題・差別問題・ヒロシマの各報告。楽しみだ。午後、丘の上菜園の契約中止連絡と後始末の整地作業に従事。明日から校正作業を本格化する。ベッドのiPad用のアームスタンドが機能開始。NHKも見られるようになった。
230319日:昨日、石垣の平得大俣の自衛隊基地に武器・弾薬が搬入される。本土の我々に何ができるか。対話と交流。午後、平和社会学研究会第12回開催。平和社会学宣言などを語り、今後の予定を決める。沖縄の平和との危機感の差異、具体的な主張をなどを、というコメントをもらう。研究会としての汎用性を考えたために、自分の主張が後景に退いた。校正、とくにエッセイで増補したい。
230318土:宿泊した佐久の国民宿舎は早朝から雪であった。帰りは、新たに機能し始めていた中部横断自動車道から関越自動車道に入って帰宅した。少々、疲労がたまり、しばしの仮眠。夜起きて、仕事再開。明日の研究例会では、投稿規程をどうするかも話し合いたい。急いで投稿規程等を整備するのは難しいというよりも、研究会としてもう少し成熟させて、いずれHPで募集をかけるが、当面は、研究会での報告の活字化+依頼原稿+投稿原稿の3本立てで進めていくことを考えたい。
230317金:早朝、長野に出発。2年ぶりの川上村で新たな発見がいくつかある。コンビニができた。新庁舎がまだ完成していない(5月完成予定)。人口減少が著しい。3500人。なお、役場で、約1000人の実習生の内、インドネシア人約383人、ベトナム人302人、中国人124人、フィリピン人114人、といった情報を得た。コロナ後の村の態勢作りの意向もある。その後、中国から来た原草花宅を訪問、さらにベトナム人にも多少インタビューできた。
230316木:午前中、立川へのオスプレイ飛来抗議集会に参加。その後、『平和社会学研究』のゲラが送付された。そこで、調査旅行を一日延期することにし、事業協同組合へのヒアリングは次回に実施とした。夜、平社研メンバーに資料送付とリマインダーをおこなった。メンバーに図ることはもう一つ、投稿規定などの問題もある。
230315水:日本中がWBCに浮かれているときに、石垣島では明日16日、自衛隊基地が開所する。ミサイル基地で570人体制。本土の人の多くが知らないうちに着々と進むミサイル基地化。何ができるかを考えたい。研究面では、片桐ポストヒューマン論に教えられる。東信堂の『社会と意識』を出した後に、21世紀の思潮をきちんとまとめた議論をしたいと考えたので、①人新世論、②思弁的実在論、③ポストヒューマン論、の3つが課題であった。ついに③に着手だ。
230314火:このところ怠っていた語学の勉強を再開。中国語と英語翻訳中心。これが生活のリズムを生む。書庫の文献整理も進む。木曜からの調査旅行計画も進んだ。そしてついに『平和社会学研究』創刊号のゲラが近日中に出ると連絡あり。難産であった。
🔸【2023年3月7日から3月13日まで】
230313月:忙しい1週間であった。正午前、最終稿を東信堂へ送付。返事はないが、やることはやった。昼に中国とZoom会議、議題は南京大学御一行様の受け入れ問題。「いつでも南京大学にお越しください、予算を取ってあります」という有難いお話も。少し考えてみよう。午後、キタアカリという馬鈴薯を購入。明日にでも植え付けるために、畑を耕す。夕方に各種メール処理。
230312日:一日中、『平和社会学研究』の3つの最終原稿(「巻頭言」「平和社会学研究宣言」「巻末エッセイ」)の整理と目次の改訂。明日提出のつもり。おかげで、研究会誌として、まとまりが出てきた。午後、巨木になり枯れた庭の桜の木を思い切って切った。大仕事であった。
230311土:3.11、あれから12年か。午前中の砂川平和ひろばの定例会の後、正午に北区の王子へ行く。中国・南京大学からの社会調査団の受け入れのために、ゲストハウスの下見と予約。飛鳥山公園もよかった。何とか予約にこぎつけたが、さらに検討が必要だろう。帰り道、久しぶりに高田馬場で飲んだ。
230310金:他者との共生、自然との共生、そして過去との共生、そして未来の共生へ。震災当時、「なつかしい未来へ」という南三陸町にあったスローガンが思い浮かぶ。昨日の体調不良が嘘のように消失して、血圧も120台になった。スラヴォイ・ジジェックの資本主義と近代科学の結びつきに関する斎藤本の「解説」は説得力がある。科学、移民、自然、いずれも考えさせられる。
230309木:マルクスの視座として、『経哲草稿』以来の自然からの疎外が問題意識がある。『資本論』第1巻以後、農業化学を柱とする自然科学研究と、都市研究を含む前近代における共同体研究とが、彼の要諦となる。エンゲルスのいわば個体と自然の物質代謝理解、さらには科学的認識による自然支配(必然から自由へ)ではなく、人間(人類)と自然(大地)との物質代謝、あるいは価値増殖の資本主義による自然破壊。
230308水:斎藤幸平『大洪水の前に』読了。最初のポイントは、人間と自然との物質代謝が、18世紀の農業化学以後、リーヴィッヒによればその亀裂が、フラースによればその撹乱が、化学学派と自然学派の対立も絡みながら、際立つ。そこにマルクスは着目。本日午後は、丘の上菜園の撤収作業に従事。昨年、根菜類が食べきれないほどできたので、規模縮小である。
230307火:さっそく、出版社との昨日の話し合いに対応して、『平和社会学研究』創刊号の巻頭言の草稿を改めてしたため、巻頭エッセイを巻末エッセイに移し、さらに木村氏のウクライナ論を問題提起として中盤に持ってくる作業をした。少し寝かせて、今週末には完成稿としたい。
🔸【2023年2月27日から3月6日まで】
230306月:体調回復。出版社と話し合いをした。詳細は明日にでも記したい。別の話題。紆余曲折がありながら、自らの70代を「自適時代」と呼ぶことにした。自適=何ものにも拘束されずに心のままに愉しむこと(広辞苑)、さらに「自分の思うままにのびのびと暮らすこと」という言葉も明鏡国語辞典では加えられている。ドイツ語ではEigenständigで、自分が(で)立つこと⇒自立や独立の意味がある。
230305日:石垣島にミサイル発射機を含む自衛隊の車両200台が搬入される。本土の人は、日本の防衛のために仕方ないと思いがち。地元の人々にとってはたまらない。「本土」防衛のために再び沖縄を「捨て石」にするのか。「本土」防衛の発想自体が間違っている。沖縄はどうでもいいのか。今やるべきことは、中国との対話と交流だ。だが、岸田自民党政権にはそうした外交政策への志向はまったく見られない。これを乗り越える方向性を考えたい。
230304土:午前中、新著の構想をさらに練った。午後は、砂川平和しみんゼミの第4期第5回で、「中国映画をとおして中国を知る」という報告。知らない中国映画が少なくなかった。日中相互理解のために映画は重要なメディアのひとつ。さっそく「青い凧」を見る。スターリンの死の報道から整風運動を経て文革後まで。いま、毛沢東を崇拝しているような習政権だが、差異も少なくない。毛と習の異同の考察も必要だ。
230303金:午前中、FBに5月の特別講演「共生と平和への展望――現象学的社会学から平和社会学への道」の案内を出すべく文案を考える。だが、体調がイマイチだ。花粉症の症状かも知れない。6月に来日する南京大学の泊まる宿を探す。一応、各宿に問い合わせのメールは出したが、週末で返事はすぐ来ない。現地に赴くなどして最終決定したいと思う。
230302木:出版社から連絡がない。来週には直接様子を伺うことにして今週いっぱいは待つことにした。そろそろ「転機」なのかもしれない。その契機を与えてくれていると考えることにした。午後は、献本礼状をはじめとして、各種の返事を書く日となった。なお、新著構想に着手。新著の仮題は『共生と平和と社会学――沖縄・砂川・東アジアからの展望』としているが、もう少し刺激的な方がいいだろう。
230301水:弥生3月。気持ちは新たになるが、体調がイマイチ。血圧が高い。だるさがある。このところずーと140台をキープ。暖かくなれば下がっていくと思いたい。お酒を少し控えめにしたい。ベッドで体を横にしての読書で対応している。折原浩氏の『マックス・ヴェーバー研究総括』に着手。
230228火:ちくまの『思想史講義』全4巻、を読み始める。明治の改革が天保13年(1842年)の『御触書』から始まるという指摘は刺激的だった。アヘン戦争、渡部崋山や吉田松陰らや横井小楠らの活躍は、この時以後の思潮の中で形成された。とても納得がいく。
🔸【2023年2月27日(月)更新:2月16日から2月26日まで】
230226日:下記の2つのホームページの拡充と、新型プリンターの設置。このプリンターはWIFI接続で、ケーブルがない(笑)。時代が進んでいることを、今さらながら実感した。なお、ホームページはたくさんの方々がアクセスすると、検索に引っ掛かりやすくなるとのことで、「ひやかし」でも、どうかよろしくお願いします。……これで研究態勢の再構築がひとまず完了だ。
230225土:午前中に砂川平和ひろばの定例会。来年度からの第5期の平和しみんゼミの内容を協議。午後、しばらく閉鎖していたホームページの再開を開始⇒Googleサイトで新ホームページを作成中:平和社会学研究会ホームページは、https://sites.google.com/view/hei-sha-ken。さらに西原和久の新ホームページは、https://sites.google.com/view/kazu-nishi/。よろしくお願いいたします。
230224金:ロシアのウクライナ侵攻から1年:早いのもだ。しかし、どうにかならないかと心痛めている。斎藤幸平の『大洪水の前に』に着手。1990年代から晩期マルクスが重要だと私も強調してきたが、斎藤氏の実証的研究で、この主張に光が見えてきた。とくに、人間主義=自然主義の1844年の『経哲草稿』の疎外論をマルクス全体まで広げ、エコ社会主義を構想、なるほどと思う。なお、同時に蝋山政道『東亜と世界』もチェックした。
230223木:徳島の自衛隊基地見学。徳島駅周辺のレンタカーが満車でどこでも借りられなかったので、空港のレンタカーを借りる。徳島空港裏の陸上と海上の自衛隊基地を見学後、小松島の海上自衛隊を見学。昨年6月に徳島にもオスプレイ離発着。平和委員会や百万人署名運動が反対したが、次々にオスプレイ離発着が日本各地で。なし崩し的な前例づくり。
230222水:鳴門市の賀川豊彦記念館を訪問。充実した記念館であった。新たな資料も入手。ついで、ドイツ館にも行く。ドイツ人捕虜と地元民との第九交響曲をめぐる交流に関連して貴重な情報を得る。また近くの俘虜収容所跡地にも行った。いずれの、鳴門市立の館で充実していた。
230221火:徳島大学総合科学部にて研究会報告。報告題目は、「平和社会学の構想――基地問題をこえて」。山口博史先生から貴重なコメントをいただいた。なお、山口氏の報告は世界の国境流動化に関するもので、たいへん興味深かった。
230220月:明日からの科研費出張で、徳島大学での報告準備に一日費やす。これまでの研究の整理にもなった。現象学的社会学から(間主観的な発生社会学とトランスナショナル社会学を経て)平和社会学へという道筋が自分の中で明確になりつつある。そろそろまとめたい。
230219日:平和社会学研究会の第11回オンライン研究例会の開催。片桐雅隆氏の「「八さん熊さんのコスモポリタニズムーー丸山眞男の日本ファシズム論をめぐって」で、たいへん興味深かった。丸山眞男の意義と限界に思いが及ぶ。吉本隆明による丸山批判、桜井俊樹による荻生徂徠vs伊藤仁斎、矢部宏治による丸山観念論批判を思い起こした。
230218土:『超国家主義の論理と心理』の論文再読2:丸山学派との対決は、ナショナリズム論を中心に、トランスナショナル社会学の一つの核心になるとの予感。政治学関係者の国家論や国益論には警戒が必要だということだ。
230217金:『超国家主義の論理と心理』の論文再読1:アジア太平洋戦争が、①家族主義、②農本主義、③アジア主義という思想的背景に支えられていた点の指摘は、とくに農本主義の指摘が興味深いが、アジア主義については丸山は立ち入っていない。そこが問題だ。
230216木:21世紀の現代思想「思弁的実在論」は、現象学を含めた主客の「相関主義」を超えようとするもの。その狙いはわかるが、自己言及的に自らの存立問題に関わるという点をどう対処しているのか。ここがポイントとなるだろう。
🔸【2023年2月16日(木)更新:2月9日から2月15日まで】
230215水:千葉雅也の『現代思想入門』の後半を読み終える。「ポスト・ポスト構造主義」あるいはメイヤスーの「思弁的実在論」の位置づけが視界に入った。ただし、脱構築の続きである。だから「ポスト・ポスト」なのだろう。僕のポスト構造主義理解それ自体に大きな変化はない。しかし、21世紀の思想の展開は思想史的にしっかりと押さえておく必要があろう。
230214火:橋爪大三郎の『中国vsアメリカ』を読む。中国批判は妥当だが、(いつも思うことだが)彼には平和への思索がない。ただ、中華帝国と帝国日本の類似性は着目点。なお、ポスト・コロナ/ポスト・ウクライナへのまなざしも必要だが、コロナやウクライナ侵攻以前の著作(2020年)だから仕方ないが。
230213月:平和社会学の構築のために、①資本主義論、②中国社会論、③現代思想論、④未来社会論の4つが現在の検討課題。そこから⑤トランスナショナリズム論/トランスナショナル社会学を展望したい。別記のほぼ日手帳を活用して、論点をまとめている。基本線は、「反帝反スタ」(笑)だが、それを乗り越える思索がポイントとなる。
230212日:強靭な思索力:思索の総点検を実施中。千葉雅也の『現代思想入門』の前半を読む。デリダの、自己概念で否定される他者に向き合う脱構築、ドゥ―ルーズのノマド=戦争機械と国家/都市批判、フーコーの反省的主体以前に戻る視線、このあたりが僕にとってのポイント化。
230211土:大澤『この世界の問い方』を読む。ここにも現代中国批判を含め、基本線は同意できる。何よりも、末尾近くの日本国憲法論が重要だ。「9条がめざしているのは、諸国家間の……人民の平和的な共存である」し、「9条の理念を実行するということは、普遍的包括性をもった連帯のための積極的なアクターになること」で、9条は現実化しない統制的理念でなく、「現実化する力をもった理念である」。
230210金:HSK4の3回目を終了。しかし、リスニングがまだまだだ。方法を変えなくてはならない。リスニング中心に変える。YouTubeを活用することにした。なお、ホームページの再建も本格的に考えたい。人の手を借りる以外にないだろうが。チャンスを待つべきか。
230209木:徳島行きの決定。徳島大学の「トランスナショナル社会学研究会」で「平和社会学の構想――基地問題を超える」という話をし、世界平和論の賀川豊彦記念館とドイツ人捕虜収容所の鳴門ドイツ館、そしていくつかの自衛隊基地を回る計画が確定。次は、台湾行きの計画を練りたい。
🔸【2023年2月9日(木)更新:2/2〜2/8まで】
230208水:森田実氏が他界。90歳。砂川闘争のリーダーの1人。ブントの初期メンバーの1人でもあった。 政治評論家として活躍していたが、ある時期からパタッとテレビに出なくなった。テレビで電通批判をして干されたという噂。さもありなん。
230207火: 名古屋大学名誉教授の水田洋氏、103歳で死去。天寿全う。同じ名大教員ではあったが、年齢も学部も違い、名古屋大学でご一緒する機会はなかった。だが、アダムスミスについて著書で大いに学んだ。ご冥福を祈る。
230206月:新しい中細のセーラーの万年筆を購入。「ほぼ日手帳」記入用。書き心地は最高である。斎藤幸平の『ゼロからの『資本論』』を読む。『人新世』の入門版といった感じだが、後半は興味深くなった。とくに中国を明確に「国家資本主義」として再三にわたり批判する点が興味深い。展望に関しては、まだ不明瞭ではある。
230205日:近藤大介の『ふしぎな中国』読了。中国語の漢字を駆使したエッセイ風読み物だが、中国語を含め、勉強になった。白衛兵、西朝鮮、潤学(ルンシュエ)などが興味深い。習近平が毛沢東崇拝者だということもよくわかる。毛沢東主義の再来はアナクロニズム。
230204土:立春。砂川平和しみんゼミ第4期第4回、開講。南京大学の朱安新副教授による池袋中国人集住地の結論の報告。中国本土と同様、若い中国人移住者は、中間集団の形成を避ける傾向。中国に中間集団⇒市民社会、あるいはアソシエーションがないことの反映?。興味深い報告だった。
230203金:節分。旧暦の大晦日。明日の平和しみんゼミ用に、「日本の外国人」に関する基礎データを集成してパワポ作成。ベトナム人の増加が目立つ。夕飯に、最近定着してきた恵方巻を食す(笑)。
230202木:旧暦で明日が大晦日、明後日が元旦。立春から新たな試みに挑戦する。そのために、2月ではあるが、「ほぼ日手帳」を購入し、新たな万年筆も購入予定。立春の旧正月から、一つの手帳に思索(過去の記録から今後の予定を含む)をまとめる準備である。
🔸【2023年2月2日(木)更新:1/24〜2/1まで】
230201水:立川自衛隊基地へオスプレイ初飛来。午前10時から自衛隊正門前で抗議集会。その後、平和ひろばで監視。11時少し前に、飛来。2回の離発着訓令の後、木更津に戻ったようだ。午後2時から自衛隊正門にて2回目の抗議集会。なし崩し的な自衛隊強化。これが「政治」だ。
230131火:今日はゆったりと2月からの研究計画を立てるべく、一日中、その準備に当て、WISHLISTを作成した。同時に、この1年も振り返った。正月、旧正月を越えて、私にとっての正月がきた(笑)。2月は充電月間に。ただし、「新年度」の初仕事はオスプレイ抗議活動となりそうだ。
230130月:書評と日中論文再校を送付。受け取りの返事あり。一仕事を終えた感がある。午後は、科研費の件で成城大学へ行く。久しぶりに増田屋の「天せいろ」を食べる。1,700円台に値上がりしていた。新たに、資本主義の再検討の課題に着手し始める。
230129日:書評と日中論文再校を終える。校正は英語の修正と一部の字句訂正。大幅ではない。書き切れなかったところは次の論稿で対応する。このように考えると、校正もとても楽になる。なお、「現代中国社会論」をまとめる必要性を痛感。さっそく現代中国研究の計画に着手する。
230128土:午前中、社会学系コンソーシアム評議員としてオンライン会議。昼はイオンモールで中華を食す。書評の10回読み完了。日中論文2校も丁寧に読むと、少し修正が必要な個所が見つかる。自衛隊とインド軍の共同演習。なし崩しがひどすぎる。
230127金:書評の10回読みに突入。イントロに、『戦争と平和』のトルストイの『人生論』を使った。そのポイントは、他の動物ならぬ人間存在における自他関係の重要性である。平和論の一つの柱となるかどうかは要検討である。「戦争と社会」と対比させるためだが、意図は分かってもらえるだろう。
230126木:書評の第一次草稿完成。ただし、まだスッキリとはしないので、要検討の段階に入る。同時に、中国語の勉強が遅れているので、対策を考えた。やはりHSKの4級から再度、単語読みと発音をやり直す必要がある。
230125水:新宿で、アメリカに帰る米国女性と会う。英会話能力の向上を誓う。自己流で話しているのだが、最近は少ししっかりとした英会話のテキストが必要かもと思い始める。要検討事項。
230124火:いよいよ5000字書評を執筆開始。全体をまとめ、特徴を列記し、さらに欠けている「戦争の原因論」と「平和の構築論」に関して問題を提起する内容にした。書評としてどこまで通用するかは不安だが、言いたいことはまずは記せたと思う。
🔸【2023年1月24日(火)更新:1/10〜1/23まで】
230123月:午前中に『平和社会学研究』の原稿を出版社に送稿。受け取りのメールも出版社から届いた。一段落。あす、執筆者に連絡をするつもり。午後、東京地裁に行き、砂川事件の第11回口頭弁論を傍聴。解禁文書に関するアメリカからの返事は未着、次回の証人喚問は孫崎享さんだけが認められ、末浪靖司・吉田敏浩の両氏は認められず。理由は不明だが、被告の国側の発言があまりにも不明瞭。ここ10日ほど超多忙だったので、少し休みたいが、1月末締切の査読と書評が残っている。もうひと頑張りだ。
230122日:日曜返上で、原稿の読み直しをしている。いつもやっていることだが、10回ほど原稿を読み直して修正。明日には出版社の送るつもりだ。本文だけで272頁になった。おそらく刷り上がりは300頁前後となる。予想外に大部な創刊号となった。打ち上げ花火的な第1号だが、これからが勝負どころとなろう。この3日間、運動不足が続いている。あすからウォーキングを復活したい。
230121土:執筆中の「平和は夢物語なのか」の論稿は、「平和を拒むもの――ポストコロナ時代と分断社会の乗り越えのために」、「資本主義と国家主義を考える――日常行為者の目線から」、「平和を実現するための社会学的視点――暴力をこえる道」、「結びに代えて――理想論を志向する現実主義へ」という構成となっている。
230120金:昨日一気に書いた巻頭エッセイの題目を「平和は夢物語なのか――平和社会学研究を志向する理想論的現実主義者の想い」としたが、副題は少し長すぎるので、いい案が浮かべば変更したい。しかし、理論論的現実主義者という表現は捨てがたい(笑)。「平和社会学の世界認識と方法視角を考える」が対案だ。
230119木:このところ、朝6時から仕事開始となった。中国語と英語をiPadでベッドの上で聞いてから起床して仕事。これを習慣化したい。『戦争と社会』の第5巻読了。その後、一気に、『平和社会学研究』の巻頭エッセイの第一次草案を書き上げる。約1万字となった。
230118水:大澤の『新世紀のコミュニズム――資本主義の内側からの脱出』を一気読了。学ぶべきところが多々あった。「無知の知」ではなく「知の無知」という視点や監視資本主義、知的所有権、モニタリング民主主義など。しかし、平和への問や資本主義のその先への議論はない。そこは平和社会学としての私たちの研究会の仕事だ!『戦争と社会』の第4巻も読了。
230117火:中国の人口が減少に転じた!2022年末の時点のデータとのこと。2023年にはインドが最大の人口国になるだろう。この出来事は、中国のみならず、グローバルな影響をもつだろう。万物流転。世界変容の予兆? 本日は、一気に大澤真幸の『新世紀のコミュニズムへ』を読む。斎藤幸平と大いに重なる議論。詳細はまた。
230116月:平和を考えるには、成長競争を旨とする資本主義と国家主義の批判が不可欠である。ポスト冷戦時代に勝利した資本主義は現実的であると言われているが、今後予想されるパンデミック、環境問題、および資本主義の永続的発展の原理的不可能性を考えると、決して現実的ではない。理想主義こそ現実的である。『戦争と社会』第3巻も一気読み。
230115日:依頼しておきながら、ディスコミュニケ―ンでうまく対応できなかったコラム原稿が無事に解決。『平和社会学研究』に新たなコラムを挿入。そして「巻頭言」で平和への大きな見取り図を示して完成だ。もう少しだ。『戦争と社会』の第2巻を一気に読了。教えられるところが多かったが……。
230114土:本日から日の出の時間が早まっていく。暖かい朝だ。5時台に空堀川にファスト・ウォーキング。もう少しで、僕の好きな季節が来る。午前中は砂川平和ひろばのオンライン定例会。『平和社会学研究』の編集作業が多々あったので、予定が遅れたが、午後『戦争と社会』の2巻目を読了。
230113金:13日の金曜日。気分転換に、町田の温泉(森乃彩)に行く。多摩都市モノレールの下を通り、中央大学の裏手を回って、もう相模原というところの丘の下に存在する温泉。大いに気分転換となった。
230112木:東信堂に行く。出版社側から、平和社会学の大きな見取り図を示すように要求される。昨日、そのことを考えていたので、納得である。そっそく定義、戦争と分断、そして東アジアについて執筆構想を練る。ただし、そのためには『戦争と社会』の読破と大澤の脱資本主義論を再検討したいと考えた。
230111水:研究会誌の全体チェックと最終整理:だいぶ充実してきたが、何かが足りないと感じている部分もある。それは何かが、まだ言葉になっていない。おそらく平和に関わる議論の全体像を提示する必要があるかもしれない。
230110火:研究会誌の全体チェックと最終整理。その間に『戦争と社会』の書評抗争と某学会の査読、および別の某学会の論文審査。いろいろと雑用が入るが、これが日常。日々の積み重ね・蓄積が、いつか器からあふれんばかりの勢いとなって広がることを願っている。一般論ではなく研究会誌編集への注力という現実に関する夢である。
【2023月1月10日(火)更新:1/2〜1/9まで】
230109月:『平和社会学研究』の巻末の今後の方針や編集後記も確認し、この研究会誌の編集終了。ファイルを特集ごとにまとめ、PDF化する作業を残すのみ。インターナショナルな暴力とイントラナショナルな暴力という視点、および上から目線の分断社会論から分断状況という相互行為的な用語への変更を考える。夕方、締切のある中国語翻訳の点検にも注力。周教授の個所の点検は終了し、中国に送付した。
230108日:午前中仕事、午後は青梅市の塩船観音に初もうで。お寺の鐘を突き、丘の上の「平和観音」まで歩く。おみくじは大吉。連れ合いの運転だったので、車の中のCDの整理ができた笑。久しぶりの休日、であった。
230107土:砂川平和しみんゼミ。南誠さんの「ある中国帰国者の想い」の報告。話が続いたので、60分の予定が、90分にわたった素晴らしい報告だった。長崎と満州との繋がりも興味深かった。ジャーナリストや反基地テント村の方も参加して、砂川平和ひろばも賑わった。
230106金:『戦争と社会』は2巻目に突入。数日中に第3巻に突入できそう。シリーズはたしかに面白いが、読書時間の確保との闘いだ。教えられるところの多い本だが、何をめざしているのかがやや分かりにくい。そこが問題点の一つだろう。平和との関係がもう一つのポイントだ。
230105木:ワクワクしながら730、やりたいことにまず着手:愉しみながら挑戦する残りの人生! 雑誌の編集作業は結構やるべきことが多い。夜は東アジア社会学会のオンライン理事会。8月に長春の吉林大学で対面で大会。実現できるのだろうか。そろそろ手を引く準備をしているのだが、ついついたくさんしゃべってしまう。引き際が重要。
230104水:予定通り、『平和社会学研究』の2つの文字起こし原稿の訂正版が執筆者から戻ってくる。だが、出版元の東信堂から返事がない。少し不安だが、なるようにしかならない。スケッチ用の色鉛筆とスケッチブックを購入した。すぐに、夕焼けを初スケッチした。次のターゲットは空堀川だ。
230103火:心が整ってきた。趣味にも着手したい。音楽と絵画だ。モーツアルトとジャズのCDの整理をした。離れの書斎の整理にも着手。整理すると感じる心身環境一元論。いまの平和研究も整理が必要だ。やれることからやる=やれることしかやれない。
230102月:事実上の仕事始め。今年の目標は「愉しく心豊かに残りの人生に挑戦しつつ、分断社会を乗り越える」だ。「クワクしながら730、やりたいことにまず着手」。730とは、沖縄で1978年に交通が左右逆になったことにちなんで、7分30秒ごとに切り替えて仕事に没入する方針を示す言葉。
230101日:謹賀新年。100歳までカウントダウン。目標を102歳にした⇒あと30年(笑)。世界の平和と分断社会の克服を念じつつ、戦争社会読み、英書翻訳、中国語訳の仕事と、年賀状対応。さらに遠ざかっていたピアノも弾いた。昨日から、来訪の孫の1人が喉痛と発熱。すわコロナか? 家内隔離が続く。平らかな和みが生活者の希望だ。
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221231土:今年の仕事を振り返る。論文等10本、学会等報告が10本。退職後としては頑張った1年だ。新雑誌『平和社会学研究』のA4二段化作業を実行。その過程で不備のある原稿を発見。編集作業の苦悩は続く(笑)。息子家族が襲来。末の孫が大きく成長したのに驚く。
221230金:今年の10大ニュースを考えた。15あった(笑)。だが、やはり1月の平和社会学研究会の発足が第1位。第2位は日中社会学会会長就任だろう。そして第3位は国内外の平和思想の研究だといえるだろう。分断社会の克服がテーマとなりそうだ。研究の進展に我ながら驚く。2年目が重要な時期となる。