サイトマップ追加しました。 プロジェクト「キャンバー翼」シリーズ「キャンバー翼を飼い慣らしたい」
XFLR5はフリーの空力計算ソフトウェアで、Windows、 Mac、Linux版がある。2003年にバージョン0.1が公開され、2023年11月のバージョン6.61この項目執筆時点の最新版。2019年に後継となるFlow5が公開されたこともあり機能追加等の開発は終了し、現在のバージョンアップはバグ対応にほぼ限られている。
ホームページの自己紹介文によると、
「XFLR5は低レイノルズ下での翼断面、翼平面形、機体の空力特性を解析するツールで、
1)XFoilツール同等の解析機能
2)LLT、VLM、3D Panel Methodを用いた翼デザインと性能解析機能を持つ」と記載されている。
XFoilは1980年代にMITの研究者が開発した、低レイノルズ(≒低速度)での翼断面性能解析シミュレーターで、それまでは風洞実験で測定するしかなかった翼の揚力・抗力を計算で求められるようなった
Fortranで記述されていること、インタラクティブな操作が可能とはいえ使い勝手が良いとは言い難かったが、
XFLR5は、XFoilの基本コードはそのままにGUIを付加することで、格段に使いやすくした(自己紹介の1の部分)
さらにXFoilが翼断面だけを対象にしたのに対し、XFLR5は翼を3次元的に解析できる様に拡張された。
3次元翼への拡張のアルゴリズムはLLT(Lifting-line Theory)、VLM(Vortex Lattice Method)、3次元パネル法から選択できる
また主翼、尾翼、胴体をモデル化することで機体全体の性能、飛行安定性を評価できる(紹介文の2の部分)。
XFLR5を用いた模型飛行機の検討例はネット上に多数公開されているが、ペーパーグライダーの解析例は知らない。
普通の模型機の場合は最適な翼型(翼断面)の選択が重要なテーマであるのに対し、ペーパーグライダーにとっての翼型とはキャンバーの大小程度のオプションしかないので利用するモティベートがわかない?
さらに主翼スパン20cm程度のペーパーグライダーの場合、滑空時のレイノルズ数が1,000のオーダーあるいはそれ以下と非常に低く、空力上の非線型な振る舞いを無視できないが、XFLR5はそれらを取り扱うことを想定していないことから、XFLR5でペーパーグライダーを設計しようと思う人がいないのだろうか?
ペーパーグライダーの設計にXFLR5を利用できないか試行錯誤してみた。
空力の理解を深めるツールといった面では有益だが、ペーパーグライダーの設計に使用するには、幾つかの根本的な妥協が必要となることがわかった。
XFLR5をある手順で使えば、ペーパーグライダーが設計できるというルーチン構築は難しい。
Flow5の方が良い。
XFLR5の後継、発展形。開発者も同じ。現時点では有料ライセンスだが、2026年1月にはフリー化される。
フリー化に向けて使用法、自作機設計への応用例などを紹介するつもり。
XFLR5との大きな違いをあげると、以下の2点。
胴体の3Dモデリング機能が向上し空力上の影響もより正確に反映できるようになった
非線型な空力の振る舞いを再現する工夫が追加された
ペーパーグライダーにとっては後者の方がより興味深いが、プロフィール機を設計する場合には胴体の影響も無視できない。これ以外にも設計パラメータと空力係数のセンシティビティ解析、パラメータの最適解を求めるソルバー、主翼のふき下ろしの影響をより正確にシミュレートするVPW(Vortex particle wake)アルゴリズムの導入など、機能拡充が図られている。
ペーパーグライダーの設計から飛行シミュレーションまでを行えるWindowsベースのプログラム
桝岡秀昭さんが2005年に公開。
桝岡さんによる紙飛行機設計計算シート
計算式がVBAマクロとして公開されており勉強になる
WebPlotDigitizer
画像データを数値化するツール、自動・半自動・手動でグラフや図形のデジタイジングが驚くほど容易にできる、しかもフリー
自作機を作り始め、縦安定、横安定などに興味がでたら手に取りたくなる教科書さんたち
通称 ”銀本”
バイブル的存在、困った時に開く
通称 ”白本”
1章の座標の話で挫折し数年放置、縦の静安定とか安定微係数に興味が出てきた時に再会して「買ってて良かった」と初めて思った
通称 ”青本”
航空力学をどう使うかという色合いが強い。実務的。フライトシミュレーターを作る時には必携
通称 ”黄本”
青本系の本。数式の展開を端折らず説明してあるため、数学不得意者には助かる
副題が「飛行の歴史・飛行機の釣合・制作の基本・滑空調整」
初版1976年、名著との評判高く、2012年に待望の復刻版が出版。内容もさることながら読み物としての完成度が高く、楽しく読める。
紙飛行機に特化していないのは題名の通り。
航空工学部の教授かつ自身も模型飛行機屋のおかげか、ちょっと数式・多めの図面で、淡々と小気味良い解説が続く。
模型飛行機全般を対象にゴム・プロペラ・エンジンまで広範囲にカバー。
揚力尾翼は模型飛行機の専売特許にあらず、一式陸攻もそうだった、その訳は・・・など面白い。
通称 ”黒本”
言わずと知れた二宮先生の経験・ノウハウ全部載せ。
二宮機は螺旋上昇が基本なので、第1章の設計入門もそのベースで書かれている。
通称”水色本”
紙飛行機の空力特性を風洞実験での裏打ちを持って記述した世界唯一無二の一冊