健康や環境に配慮した食品について、たくさんの方が努力することなく、消費向上できる仕掛け(ナッジ)を研究しています。視覚、嗅覚、聴覚を使う、らべるの認知度をあげるなど、の取り組みを、農林水産省、奈良県、大和郡山市、情報関連大学(奈良先端科学技術大学院大学、九州大学、岡山大学、公立はこだて未来大学)と協働で行っています。
作成した「匂いが出る大和丸なすレシピ動画」をスーパーに設置し、売上金額、消費者の滞在時間等を検証した結果、一定の消費向上効果が見られました。
昨今のコロナ禍により主に料亭や旅館などからの需要減の影響を受け、あらためて地元の消費拡大とPRが緊急の課題となっている「大和丸なす」。
この苦境を乗り切るため、2021年度は、試食に代わる「視覚」「嗅覚」を使ったシステムを構築し、消費アップを目指した研究を、イオン株式会社、地元自治体(奈良県・大和郡山市)、生産者(丸三出荷組合、JAならけん、奈良中央青果)のご協力のもと、畿央大学、奈良先端科学技術大学院大学、九州大学の3大学共同で実施しました。
2022年度は、公立はこだて未来大学(石田准教授のグループ)を共同研究者に加え、「聴覚」を加えた実験で、さらなる消費拡大を目指しました。結果として、コロナ禍以前よりも大和丸なすの需要は高まっています!
農林水産省は、「温室効果ガス削減への貢献」や「生物多様性の保全」の取り組みを消費者に分かりやすく等級ラベル「みえるらべる」で表示する取組を、令和6年3月から開始しました!まだまだ始まったばかりのこの取り組みについて、奈良県で認定農産物を増やし、イオン大和郡山店で販売する取組を実施しています!
まずは、中西農園のミニトマトが奈良県第1号で認定(★3つ)されました。甘くておいしくて環境にも優しいミニトマトを皆さんに食べてもらいたいと思います。
今西さんのいちごも認定(★3つ)されるなど、イオン大和郡山店は大和郡山市★つき農産物でいっぱいにしたいと目論んでいます。
なお、この取り組みについて、本研究室の見杉遥が、みどり戦略学生チャレンジで近畿農政局長賞を受賞しました。
また、この研究は“Empirical Study on Sales Promotion Using Parametric Array Loudspeaker as Auditory Stimulated Sales Promotion ”としてIWIN2024で発表され、IWIN2024 Student Awardsも受賞しています。
野原潤子, 森川侑奈, 次田彩音, 岡﨑進之介, 山下琴美, 山本あかり, 箕西裕晃:
“「大和丸なす」のご当地グルメ開発と地元飲食店でのメニュー化の検討 ”
畿央大学紀要 20(1) 91-96 2023年6月30日
Kohdai Nohara, Shigemi Ishida, Hiroshi Inamura, Junko Nohara:【IWIN2024 Student Awards】
18th International Workshop on Informatics (IWIN2024) , Sep. 1,2024.
Junko Nohara, Daiki Mayumi, Yuki Matsuda, Yugo Nakamura and Emiko Iwata:
Poster, the 8th Asian Congress of Dietetics (ACD '22), Aug. 20,2022.
Daiki Mayumi, Yugo Nakamura, Yuki Matsuda, Tomokazu Matsui, Shinya Misaki, Keiichi Yasumoto, Junko Nohara:
“Aroma Nudges: Exploring the Effects on Shopping Behavior in a Supermarket,”
International Workshop on Digital Nudging and Digital Persuasion (DNDP '22), pp.1-11, Mar. 29, 2022.
野原潤子, 森川侑奈, 次田彩音, 岡﨑進之介, 山下琴美, 山本あかり, 箕西裕晃:
“「大和丸なす」のご当地グルメに向けたレシピ開発と居酒屋での商品化の検討 ”
第21回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会,京都府, 2023年3月12日.
真弓大輝, 中村優吾, 松田裕貴, 松井智一, 三崎慎也, 安本慶一, 野原潤子: 【優秀講演賞】
第15回行動変容と社会システム研究会(BCSS)/ 社会システムと情報技術研究ウィーク(WSSIT '22), Vol.8, pp.1-6, 北海道虻田郡, 2022年3月.
野原潤子, 真弓大輝, 松田裕貴, 中村優吾, 楠登百, 岩田惠美子:
“大和の伝統野菜「大和丸なす」の購買行動に繋げる効果的なおいしさの伝達方法の検討”
ポスター, 第20回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会, 2021年12月.