年会長挨拶
年会長挨拶
第66回大気環境学会 年会長
名古屋大学大学院環境学研究科 教授 長田 和雄
第66回大気環境学会年会を2025年9月17日(水)~19日(金)の3日間、愛知県名古屋市の東海国立大学機構・名古屋大学の東山キャンパス(環境総合館とES総合館)にて開催いたします。皆さまのご参加を心より歓迎いたします。
名古屋では、2005年に愛知県産業貿易館を主会場として開催された第46回年会から20年ぶりの開催となります。2005年と言えば、名古屋界隈では中部国際空港の開業、愛・地球博(愛知万博)の開催、全国的にはつくばエクスプレスの開業、AKB48の誕生が話題となった年です。その頃の皆さんはどんな日々を過ごしていたのでしょうか?当時はまだスマホもありませんし、年会の講演要旨集はB5版で34 mmの厚みがある冊子でした。現在の要旨集はPDF版がデフォルトですし、インターネットの通信速度や情報検索の仕方、AIの手助けなど、情報伝達に関連する様々な在り方が大きく変わった20年間とも言えるでしょう。そのような変化がありつつも、年会は重要な発見や解析結果等の科学的な事実を伝達し、議論する場として重要であり続けてきました。さらに、「非言語的な情報交換を伴う雑談」がもたらす専門的な「つながり」や「きっかけ」、「気づき」を得られる特異な場であると思います。科学的な情報伝達に関しては、オンライン学会であってもかなりの部分が達成されると思いますが、「非言語的な情報交換を伴う雑談」や「つながり」等については、対面による集いの場と、雑談のできる心理的な余裕、時によっては偶然があってこその産物です。対面の機会を活かすも無駄にするも、その人次第ではありますが、雑談の場として重要な3つが、ポスターセッションと機器展示、意見交換会(かつての懇親会)です。
今年の年会では、会場の都合によりポスターセッションを2日に別けて開催します。ポスターは機器展の会場とも密接に繋がっていますので、サイエンスについてじっくりと議論して頂きつつ、雑談の機会も生まれるのではないかと期待しています。また、意見交換会等では、知り合いのAさんからBさんを紹介してもらうなど、人と人との繋がりが生まれることも期待しています。
さて、会場となる名古屋大学は、教員・職員・学生合わせて約19,100人が集っています。学内にはキャンパスミュージアムと言って、博物館以外の施設にも展示があり、年会会場のひとつであるES総合館には、2008ノーベル賞展示室がありますので、ぜひ覗いてみてください。また、せっかくの機会ですのでもう一泊し、観光とご馳走を楽しんでください。観光地としては、名古屋城、熱田神宮、大須観音、徳川美術館・徳川園、南極観測船「ふじ」と名古屋港水族館、イケメンゴリラのシャバーニ(東山動物園)、ジブリパーク(愛・地球博記念公園内)、市政資料館(NHK朝ドラ「虎に翼」のロケ地)などがあります。名古屋メシとしては、ひつまぶし(ウナギ料理)、味噌煮込みうどん、味噌カツ、手羽先から揚げ、小倉トースト、きしめん、どて煮、名古屋だけど台湾ラーメン、担々麺などが人気です。
では、蒸し暑い9月の名古屋で皆さまのお越しをお待ちしております。