社会転換期の教育リーダーシップ
~理論と実践、そしてアカウンタビリティ
我々は、いま、社会転換期のなかにあり、これまでの秩序や方法では解がみいだせない、世界規模の問題への対応を迫られている。難題の一つには大国が関与する戦争があり、たとえば、それらについてミクロレベルとマクロレベルの双方における組織的暴力の総体と捉えるなら、教育経営研究の中心的課題である教育組織経営とそれらを差配するリーダーシップについて論じることは、直接的には難しくとも、暴力を抑制していくことにつながる可能性をもちうる。戦災以外にも、災害の発生と復興、感染症への対応、日本の各地でみられる少子高齢化による地域社会の弱体化など、様々な問題が国内外に遍在している。
一方で、明るい動きが皆無であるわけではない。2011年のOECD創立50周年を機にOECDでは、ウェルビーイングの推進が掲げられ、個人と社会の多元的な幸福の追求と可視化の動きは、微弱ながらも各国に広がりつつある。
こうした情勢の下、組織経営とリーダーシップに関する議論が、学術というネットワークを介し、社会や文化の境界線を超え、広く、深く、行われることは、社会転換への対応を考える一助になると考える。そこで、本企画では、70数ケ国からの会員から成り、リーダーシップ研究の国際化に成功しているBELMAS(British Educational Leadership, Management and Administration Society)から、同会を牽引してきた研究者二名をお迎えしつつ、新時代の教育リーダーシップの理論と実践について考えたい。すなわち、教育リーダーシップの理論と実践は、どのように国内外の課題を乗り越えていくのか、を問いとして議論を試みる。
その際には、教育リーダーシップの理論と実践の結果の可視化、往還による改善、政策形成へと連動を含意として、アカウンタビリティという観点からも問いに迫りたい。
日時:2026年6月13日(土)13:00~16:30
場所:東京大学駒場キャンパス9号館/オンライン
【報告】
トニー・ブッシュ(ノッティンガム大学・BELMAS会長)
デボラ・オースウェイト(リバプール大学・BELMAS理事会議長)
林 寛平(信州大学)
麻生川 敦(前多賀城市教育長)
南郷 市兵 (福島県大熊町立義務教育学校・認定こども園 学び舎ゆめの森校長・園長)
【指定討論者】 末冨 芳(日本大学)
【共同ファシリテーター(兼通訳)】 小田 隆史(東京大学) 本図 愛実(宮城教育大学)