・澤井研究室の大学院ゼミは、基本的に、進捗報告・文献購読・史料読解の三つの要素で構成されます。
・所属院生・研究生の報告スケジュール等に応じて、研究構想などを報告してもらい、議論する回も適宜設けます。
・基本的に毎週月曜日の午前から昼頃にかけて、3〜4時間程度実施します。
・担当の量は参加者の人数にもよりますが、基本的にセメスター(1-2Q・3-4Q)ごとに、進捗報告・文献購読は2回、史料読解は1回となるようにしたいと考えています。
・学部で日本政治外交史・東アジア国際関係史を専攻していなかった者も含め、修士論文を執筆可能なレベルに引き上げるために、どうしても課題の量は多くなります。あらかじめご了承いただければと思います。
◉進捗報告
・自身の研究活動に関して最近実施したことを、担当者がA4用紙1枚にまとめて報告してください。報告時間は10分前後が目安となります。
・担当者が読んだ書籍や史料、現在持っている疑問などについて簡単にシェアしてもらい、自由に議論します。
◉文献購読
・課題文献(書籍・論文)について、内容および考察(長所・短所、疑問点など)を、担当者がレジュメを切ってまとめて報告してください。
・報告時間は30分前後が目安となります。
・考察を作る際は、必要に応じて、書籍の脚注や巻末の参考文献、同じ著者の書籍・論文などに目をとおしてください。
・もちろん、担当者だけでなく、すべての参加者が課題文献を読んでくるのが必須です。
・課題文献としては、まず歴史学概論関係の書籍を読み、その後、修士論文執筆の参考となるような、若手研究者による論文(できるだけ参加者の関心に近そうなものを選定)を複数読む予定です。
・以下は1セメスターで扱う課題文献の例となります。
・松沢裕作『歴史学はこう考える』ちくま新書、2024年
・松沢裕作『歴史学は世界を変えることができるか』岩波書店、2025年
・原田明利沙「一九世紀後半の中国における国際法をめぐる状況―ウィリアム・マーティンの書簡に基づく一考察」『東アジア近代史』第16号、2013年
・佐々木雄一「勢力範囲(勢力圏)概念と近代日本外交ー第一次世界大戦前後日本外交の「連続/転換」問題とともに」『国際政治』第214号、2025年
・金子聖仁「「対支文化事業」をめぐる日中関係―「日中文化協定」改廃交渉(1929-1931年)を事例に」『東アジア近代史』第28号、2024年
・高柳峻秀「満洲事変前後の「排日教育」問題と日本・満洲における日本人教育界」『史學雑誌』 第127巻第8号、2018年
・三代川夏子「自民党政権の対外政策決定過程1983~1986 ー対台湾チャネルを中心に」『年報政治学』2024(Ⅱ)、2024年
・濵砂孝弘「安保改定をめぐる日本社会党の政策過程」『九大法学』第118号、2020年
◉史料読解
・課題史料について、内容を要約し、考察(疑問点、先行研究との関係、他の史料と突き合わせた際に浮かび上がってくる点など)を、担当者がレジュメを切ってまとめて報告してください。
・報告時間は1時間くらいかかっても大丈夫です。
・先行研究および他の史料(日本語・英語・中国語など)の検討も求められます。
・もちろん、担当者だけでなく、すべての参加者が史料を読んでくるのが必須です。
・課題史料が日本語の場合、とくに第二次世界大戦以前の時代の日本語は現代日本語とは異なる部分も多いですが、きちんと辞書を引くなどして読んでくることが肝要です。読解の参考として、
庵功雄『留学生のための近代文語文入門 -現代の日本と日本語を知るために-』スリーエーネットワーク、2021年(※留学生でない学生にもおすすめ)
古田島洋介『日本近代史を学ぶための文語文入門: 漢文訓読体の地平』吉川弘文館、2013年
佐藤孝之監修・著、宮原一郎・天野清文著『近世史を学ぶための古文書「候文」入門』吉川弘文館、2023年
などのテキストを適宜参照することをお勧めします。
・課題史料は、近世後期〜現代の間で、参加者の興味関心を考慮しつつ、柔軟に選定します。幕末の書簡集であることも、戦前の新聞であることも、戦後の政治家の日記であることも、他国の外交文書であることもあり得ます。
・以下は1セメスターで扱う史料の例となります。
・『日本外交文書』昭和期I第1部 第1巻 昭和2年(1927年)対中国関係「四 山本・張鉄道交渉」「付 満鉄対米借款問題」
・『日本外交文書』昭和期I第1部 第1巻 昭和2年(1927年)対中国関係「六 南京事件」「付 漢口事件」
・『日本外交文書』昭和期I第1部 第2巻 昭和3年(1928年)対中国関係「五 第二次山東出兵(済南事件と解決交渉)」
・『日本外交文書』昭和期I第1部 第3巻 昭和4年(1929年)対中国関係「五 対日ボイコット問題」「付 順天時報廃刊問題」
・『日本外交文書』昭和期I第1部 第5巻 昭和5年(1930年)対中国関係「一 東北(満蒙)鉄道懸案関係」
・『日本外交文書』昭和期I第1部 第5巻 昭和6年(1931年)対中国関係「二 万宝山事件関係」