池田塾花小金井では、最新の高校入試情報を進路指導に反映するため、進学研究会主催の**2026年度 春の「高校進学説明会」**に参加してきました。
今回の説明会では、都立高校入試・私立高校入試の最新動向、受験生の志望校選びの変化、私立高校の人気上昇、都立高校の倍率低下、今後の募集人員の見通しなど、高校受験を考えるうえで非常に重要な内容が共有されました。
特に今年は、**「都立高校から私立高校へ志望が移る流れ」**が、昨年以上にはっきり見られたことが大きなポイントです。
今回の説明会で最も印象的だったのは、私立高校への志望がさらに強まっているという点です。
単願推薦の合格者数は、前年と比べて約1450名増加したとの説明がありました。単願推薦で合格した生徒は、基本的にその学校へ入学することになります。つまり、私立高校側が早い段階で多くの入学者を確保しているということです。
また、東京都内の生徒だけでなく、周辺県から東京の私立高校へ進学する動きも強まっています。
神奈川から東京私立へ約500名増、埼玉から約550名増、千葉から約150名増という説明もありました。
これにより、東京の私立高校では入学者が想定より多くなる学校も増えています。入学者超過の学校は、前年度の約30校から、今年度は約40校程度に増えたと見られています。
私立高校の授業料無償化の影響もあり、以前よりも「私立高校を第一志望にする」「都立高校よりも私立高校を現実的に考える」という家庭が増えていることがわかります。
資料では、都立高校と私立高校の志望割合の推移も示されていました。
全日制都立高校を志望する割合は、以前と比べて少しずつ下がっています。一方で、私立全日制高校を志望する割合は上昇しています。
令和8年度の志望割合では、
都立全日制が57.6%、私立全日制が30.0%
となっていました。
平成29年度には、都立全日制が71.1%、私立全日制が20.8%でしたので、この数年で高校受験の構図がかなり変わってきていることがわかります。
以前は「まず都立高校を第一志望にして、私立高校は併願校」という考え方が一般的でした。しかし現在は、私立高校を第一志望にする生徒も増えており、受験校選びの考え方そのものが変化しています。
もう一つ大きな変化として、通信制高校を希望する生徒の増加があります。
資料では、都立以外の定時制・通信制を希望する生徒が4000名を超えていることが示されていました。実際に都内の生徒で、私立の広域通信制高校へ進学する生徒は5000名を超えているという説明もありました。
特に近年は、学校に行きづらい生徒、不登校傾向のある生徒、集団生活に強い負担を感じる生徒などが、通信制高校を一つの進路として考えるケースが増えています。
通信制高校も、以前のような「最後の選択肢」という位置づけではなく、学習スタイルや生活リズムに合わせた進路の一つとして認識されるようになってきています。
都立高校の一般入試倍率についても説明がありました。
全日制都立高校の一般入試倍率は、ここ数年で少しずつ下がっています。
応募倍率は、
令和6年度 1.40倍 → 令和7年度 1.30倍 → 令和8年度 1.25倍
受検倍率は、
令和6年度 1.30倍 → 令和7年度 1.20倍 → 令和8年度 1.16倍
実質倍率は、
令和6年度 1.35倍 → 令和7年度 1.27倍 → 令和8年度 1.26倍
という流れでした。
また、不合格者数も以前より減少しています。都立高校全体で見ると、以前は約1万人の不合格者が出ていましたが、令和7年度は7689名、令和8年度は7376名となっています。
ただし、これは「都立高校が簡単になった」という意味ではありません。
上位校や人気校では、依然として高い競争があります。一方で、中堅校から下位校にかけては定員割れや不合格者の減少が目立っており、学校ごとの差が大きくなっています。
都立高校の中でも、進学指導重点校や進学指導特別推進校、進学指導推進校については、学校ごとに動きが異なります。
進学指導重点校7校では、今年度は倍率がやや落ち着きました。特に多摩地区では、国立高校や八王子東高校などで志望者の動きに変化が見られたとの説明がありました。
一方で、新宿高校のように志望者が増えた学校もあり、受験生が学校間で移動している様子が見られます。
資料では、
国立高校から新宿高校へ
八王子東高校から新宿高校へ
戸山高校から青山高校へ
といった受験生の移動が推測例として示されていました。
偏差値表だけを見るのではなく、実際の受験生がどの学校へ流れているのかを読むことが大切です。
都立高校の募集人員についても、今後注意が必要です。
今年度の都立高校募集人員は、前年比で75名減でした。ただし、公立中学3年生の人数そのものが減少しており、今後も都立高校の募集人員は減っていく可能性があります。
説明会では、今の小学校6年生が一つのピークであり、その後は生徒数が大きく減っていくという話もありました。
さらに、令和9年度入試では、
公立中学3年生が1200〜1300名程度減少
都立高校の募集人員も600〜700名程度減少する可能性
があるとの見通しも示されました。
受験生の数が減れば、すべての学校が同じように易しくなるわけではありません。人気校は高倍率を維持し、そうでない学校は定員割れが進むというように、学校ごとの差がさらに大きくなる可能性があります。
私立高校では、入学者が増えすぎた学校が出ているため、来年度以降は併願優遇の基準を上げたり、受験条件を厳しくしたりする学校が出てくる可能性があります。
説明会でも、入学者が超過した学校については、次年度に内申基準を上げる学校が出てくるのではないかという話がありました。
私立高校入試では、
・推薦基準
・併願優遇基準
・内申点の条件
・英検などの加点条件
・コースごとの募集人数
・入試日程
・複数回受験の有無
を細かく確認する必要があります。
昨年度まで取れた併願優遇が、今年も同じ条件で取れるとは限りません。特に人気が上がっている学校は注意が必要です。
私立高校では、共学化や校名変更、コース改編も続いています。
説明会では、近年の共学化・校名変更の例として、明治大学付属世田谷高校、北里大学附属順天高校、今後の法政大学千代田三番町高校などが紹介されました。
また、来年度以降の入試変更点として、
・実践学園
・東亜学園
・関東第一
・東京文華
・豊南
・岩倉
・大成
・東海大学菅生
・吉祥寺湧水
などの学校名も挙がっていました。
私立高校は、数年で学校名・コース・募集形態が大きく変わることがあります。特に中学2年生以下のご家庭は、今ある情報だけで判断せず、毎年最新情報を確認することが大切です。
今回の説明会では、会場校である東京電機大学高等学校の先生からも学校紹介がありました。
東京電機大学高等学校は、理系志向の生徒が多い学校です。高校から入学する生徒はおよそ3クラス規模で、男子生徒の割合がやや高く、理工系分野に関心を持つ生徒が多いとのことでした。
東京電機大学への内部進学もありますが、それだけでなく、国公立大学や難関私立大学、理工系大学を一般受験で目指す生徒も多いとの説明がありました。
理系分野に関心がある生徒にとっては、大学附属校でありながら、外部大学受験にも対応している学校として注目できる学校です。
今回の説明会を通して、改めて感じたのは、高校受験は単に偏差値や内申点だけで決められるものではないということです。
同じくらいの偏差値帯の学校でも、
・都立か私立か
・大学附属校か進学校か
・併願優遇が取れるか
・推薦入試が使えるか
・コース変更があるか
・倍率が上がりそうか
・通学しやすいか
・入学後の学習環境が合うか
によって、受験の組み立ては大きく変わります。
特に近年は、私立高校の無償化、共学化、コース改編、通信制高校の拡大、都立高校の募集人員減少など、受験環境そのものが大きく変化しています。
中学3年生にとっては、これからの学校説明会・個別相談・模試結果が非常に重要になります。
特に、進学指導重点校や自校作成問題実施校を目指している場合は、学校説明会だけでなく、入試問題説明会にも足を運んでおくことをおすすめします。
また、私立高校については、併願優遇の条件を早めに確認しておく必要があります。内申点が出てから慌てて探すのではなく、夏から秋にかけて候補校を広げておくことが大切です。
池田塾花小金井では、今回のような高校進学説明会や塾対象説明会に参加し、最新の入試情報を日々の指導に反映しています。
高校受験では、学力を伸ばすことはもちろん大切です。
しかし、それと同じくらい、
「どの学校を受けるのか」
「どの受験方式を使うのか」
「どのタイミングで判断するのか」
「都立と私立をどう組み合わせるのか」
が重要です。
池田塾では、生徒一人ひとりの学力、内申点、性格、通学距離、ご家庭の希望を踏まえながら、現実的で納得感のある受験校選びを一緒に考えていきます。
令和7年度入試において、都立高校を第一志望としていた中学3年生のうち、約3,000名が私立高校を第一志望に変更したことが判明。
特に、令和6年12月15日または16日に実施された私立高校の入試相談を契機として、私立単願推薦による進学を決定した生徒が約2,000名増加。
私立高校授業料無償化の所得制限撤廃が影響。
現時点では導入時期は未定であるが、「デジタル併願制」の導入により、都立高校の第1志望不合格者が別の都立高校への併願で再度合格を狙える仕組みが検討されている。
これにより、従来であれば都立高校不合格後に私立高校(併願優遇)へ進学していた層が都立内で完結する可能性が高まる。
私立高校側では歩留まりの悪化が想定され、推薦枠の拡大など、対応が迫られる見通し。
志望率の推移から、都立高校全日制を第一志望とする割合は、平成29年度の71.1%から、令和7年度には58.7%へと大幅に減少。
対照的に、私立全日制高校の第一志望率は29.0%まで上昇。
通信制私立高校を第一志望とする割合も5.0%に達し、1クラス(40名)あたり2名が通信制志望という計算となる。
複数の私立高校で、単願推薦の導入・復活、または一般併願優遇の中止など、入試制度の見直しが進行中。
例:
藤村女子高校:推薦・一般併願優遇ともに中止。共学化と校名変更を数年後に予定。
聖徳学園:英語によるデータサイエンス教育を提供する特別コースを新設(準2級以上が応募条件)。
東海大菅生高校:新たに「医学・難関大コース」を設置。
都立高校全体の志望者数は前年度比約3,700名減(令和6年49,431名 → 令和7年45,720名)。
「進学指導重点校」では志望者が増加し、倍率も堅調。
一方で「推進校」や「単位制普通科」では志望者数が減少。
新校舎建設による志望動機の上昇も顕著(例:豊島高校、竹台高校、城東高校、日野高校)。
令和8年度入試より「分割募集(3月募集)」を廃止。全日制高校は2月募集のみとなる。
都立推薦入試における調査書・面接・小論文の配点比率が一部変更(例:三田高校では調査書300(R5)→100点(6)へ縮小、小論文を250点(R6)へ拡大。推薦入試合格者の男女比が1:2となったことへの対応)。
集団討論の実施校数は減少傾向(11校のみ)。復活は限定的。
スピーキングテスト(ESAT-J)の評価では85.1%の生徒がA〜C評価に収まっている。
明治大学付属世田谷中高(旧・日本学園):令和8年度より共学化、7割が明治大学進学予定。
自由ヶ丘学園、東洋、昭和第一など:入学者が大幅に超過し、来年度以降は募集人員調整の可能性あり。
英明フロンティア高校:令和7年度に共学化したが、志願者数は想定を下回る。
今後8年間で中学3年生人口は約1,800名減少の見込み。
都立高校では、約150〜180名程度の募集人員削減が予想される。
新たな設置校として「新国際高校(仮称)」が予定されており、柔軟な教育内容と評価体制を特徴とするモデル校となる見通し(開校時期未定)。
🌸 併願パターン一覧(令和7年度入試用)
※『進学研究会 令和7年度受験用進学指針 東京都立編』より抜粋
• 高校名横の()内の数字:総合得点/内申点/偏差値
• ※総合得点は【学力検査点+調査書点】で1000点満点(スピーキングテスト含まず)
• ※内申点:オール5=65点、オール4=52点、オール3=39点
• ※国分寺高校は自己作成問題校ですが、以下は便宜上「共通問題による総合得点」です
🔹 旧9学区の併願パターン
■ 国分寺高校(845/55/偏差値61)
• 男子併願校:錦城・拓殖大第一・八王子・中央大学付属・聖徳学園
• 女子併願校:錦城・拓殖大第一・八王子・中央大学付属・中央大学杉並
■ 武蔵野北高校(840/54/偏差値61)
• 男子併願校:錦城・拓殖大第一・聖徳学園・杉並学院・日本大学第二
• 女子併願校:錦城・拓殖大第一・中央大学杉並・八王子・聖徳学園
■ 小金井北高校(825/53/偏差値59)
• 男子併願校:錦城・拓殖大第一・東京電機大学・聖徳学園・杉並学院
• 女子併願校:拓殖大第一・錦城・聖徳学園・八王子・杉並学院
■ 小平高校(765/48/偏差値55)
• 男子併願校:明法・武蔵野大学・拓殖大第一・東亜学園・明星
• 女子併願校:拓殖大第一・武蔵野大学・杉並学院・白梅学園・明法
■ 小平南高校(720/45/偏差値52)
• 男子併願校:昭和第一学園・明法・大成・杉並学院・東亜学園
• 女子併願校:昭和第一学園・白梅学園・明星・東亜学園・八王子実践
■ 清瀬高校(710/45/偏差値51)
• 男子併願校:豊島学院・東亜学園・杉並学院・豊南・明法
• 女子併願校:豊島学院・武蔵野大学・目白研心・豊南・杉並学院
■ 保谷高校(650/41/偏差値47)
• 男子併願校:豊南・東亜学園・昭和第一学園・大成・保善
• 女子併願校:豊南・東亜学園・昭和第一学園・大成・白梅学園
■ 田無高校(580/39/偏差値42)
• 男子併願校:昭和第一学園・堀越・豊南・保善・東京立正
• 女子併願校:昭和第一学園・東亜学園・豊南・藤村女子・文華女子
■ 小平西高校(515/37/偏差値38)
• 男子併願校:昭和第一学園・東野・大東学園・堀越・保善
• 女子併願校:立川女子・昭和第一学園・日本体育大学桜華・東野・文華女子
■ 久留米西高校(500/36/偏差値37)
• 男子併願校:東野・堀越・大東学園・昭和第一学園・保善
• 女子併願校:立川女子・豊南・文華女子・東野・日女体大二階堂
■ 東村山西高校(435/33/偏差値33)
• 男子併願校:堀越・東野・大東学園・専修大学付属・杉並学院
• 女子併願校:立川女子・日本体育大学桜華・昭和第一学園・文華女子・東京女子学院