今回のフォーラムでは、単なる入試結果の報告ではなく、
・2026年度入試で何が起きたのか
・2027年度以降にどのような変化がありそうか
・受験生と保護者は何を意識して準備すべきか
という3点を、全体動向と教科別分析の両面から整理していました。
冒頭では「中学受験は親子の受験」であり、100人いれば100通りの道筋があること、その中で「わが子に合う道筋」を見つけるための材料を提供するのがサピックスの役割である、というメッセージが示されました。
まず全体会では、入試日程や学校制度の変更が受験パターンに与える影響が整理されました。
2026年度入試では、2/1が日曜日にあたる「サンデーショック」が大きな話題となりました。
宗教上の理由などから、例年2/1実施の学校の一部が2/2へ移動しました。
具体的には、
・女子学院
・東洋英和女学院
・立教女学院
・横浜共立学園
などが2/2へ移動しました。
一方で、
・フェリス女学院は2/1のまま
・青山学院は前年とは異なり2/2実施
となり、例年と異なる併願パターンが必要になりました。
この年は、2/1・2/2の組み方が例年と大きく異なるため、女子校受験生を中心に併願戦略の再設計が必要だったことが強調されました。
1月入試でも新設・変更が見られました。
・江戸川学園取手で新たな日程設定
・埼玉県や千葉県の学校でも受験機会の再編
・公立中高一貫校や附属校の制度変更
などがあり、首都圏入試全体として、1月から2月上旬までの受験設計がますます複雑化しています。
学校のブランド変更も受験生の志願動向に影響を与えています。
例えば、
・日本学園→明治大学付属世田谷
・北里大学附属順天(系統変更)
・三田国際学園→三田国際科学学園
など、大学附属化や名称変更により注目度が上がった学校が複数ありました。
とくに明大世田谷は「約7割が明治大学推薦権を持つ」という期待感もあり、大きな関心を集めたものの、すでに人気化が進んでおり、偏差値上昇も見られたため、単純に「入りやすい人気校」ではなくなってきていることが示されました。
各校で入試方式の細かな変更もありました。
・面接廃止の学校が増加
・英語資格取得級に応じた加点措置の導入
・英語資格利用型入試の新設
・算数1科型に加え国算2科型の新設
・2科目の選択方式変更
・第3回入試の新設・廃止
・都立中高一貫校の募集人員減少
など、方式の多様化が続いています。
受験生インタビューでは、成績上位者の成功談だけでなく、苦労や立て直しの過程が多く語られていたのが印象的でした。
主な内容は次の通りです。
・勉強そのものが好きになった
・友達と競い合うことが励みになった
・先生の授業が面白く、複数の解法を学ぶことが楽しかった
・成績が上がらない時期は、基礎に戻り、テキストを繰り返した
・日曜日がつぶれるなど生活の変化に苦労した
・自分で「この時間にこれをやる」と決める習慣がついた
・読書や好きな食べ物で気分転換した
・家族が食事・テキスト整理・学習環境づくりを支えてくれた
・文化祭で生徒の様子を見て志望校を決めた
・本番は不安になりすぎないよう、自分で気持ちを上げた
・合格は「努力が報われた」と感じられる瞬間だった
・受験を通して、最後までやり抜く力や切り替える力がついた
このパートは、学力だけでなく、自己管理力・精神力・家族の支えが合格に直結していることをよく示していました。
全体会では、少子化が進んでいても中学受験が簡単になるわけではないことが明確に説明されました。
東京都では、小学生人口は今後減少していく見込みですが、その一方で私立中進学率は上昇傾向にあります。
たとえば説明では、
・現在の中3では私立中進学率が約26%
・中1では約27.3%
という話があり、少子化にもかかわらず私立中へ進む割合は上がっていることが示されました。
つまり、母数は減っても「受験する家庭の割合」が高まっているため、特に人気校・難関校の競争は急に緩まないという見立てです。
説明では、
・2/1午前の東京・神奈川受験者は昨年並み
・首都圏全体では約5万人規模
・首都圏3県での中学受験率は約20%程度
というイメージで語られていました。
また、サピックス生の平均的な受験行動としては、
・出願校数は1人あたり約8.7校
・実受験校数は約6校
という説明がありました。
埼玉1校、千葉1校、東京で2/1午前・午後、2/2、2/3…と、複数回受験を前提にした設計が今や一般的であることが分かります。
全体会では、中学受験の意義として主に2点が強調されました。
高校受験では内申点の比重が大きい学校が多い一方、中学受験は多くの学校で「当日の試験得点」が中心です。
そのため、学校の成績や日常評価よりも、学力勝負がしやすいという特徴があります。
近年の大学入試では、
・総合型選抜
・学校推薦型選抜
の比重が増しており、
・高い英語力
・探究活動
・自分が何を学びたいかを語れる力
が重要になっています。
高校受験のない中高一貫校では、6年間を通してこうした力を育てやすく、これが中学受験人気を支える大きな要因になっています。
今回の分析で特に興味深かったのが、サンデーショックを通して見えた女子校志望者の変化です。
かつては、2/1女子学院を受ける層が非常に厚く、2004年ごろはサピックス生の相当数が女子学院を第一の軸としていました。
しかし今回は、2/2校として受けられた学校の中で、
・豊島岡女子学園
・女子学院
など複数の強豪女子校に受験者が分散したとの説明がありました。
背景としては、
・豊島岡
・鷗友
・洗足
・吉祥女子
などの女子進学校がこの10数年で大きく実績を伸ばしたこと、さらに
・渋渋
・渋幕
・広尾学園
・都市大等々力
・三田国際系
など、グローバル系・共学校の人気上昇もあり、「偏差値や伝統だけでなく、教育方針との相性」で学校を選ぶ家庭が増えたことが指摘されました。
全体会では、80%偏差値・50%偏差値の意味についても丁寧な説明がありました。
その偏差値帯に達している受験生の多くが合格しているラインです。
つまり、合格可能性がかなり高い目安です。
合格者・不合格者が半々程度になる目安です。
ただし実際には、この50%~80%の間に最も多くの合格者がいるという説明がありました。
第一志望をどうしても譲れない場合、20%ライン付近でも合格例は存在します。
その理由としては、
・本番で体調を崩す受験生がいる
・国語1科目目で崩れて最後まで引きずる受験生がいる
・12月以降、2月直前までに大きく伸びる子がいる
という現実があるからです。
ここで強調されていたのは、「子どもは入試前日まで伸びる」ということでした。
冬期講習・正月特訓を経て、最後の2か月で実力が大きく伸びる子は毎年必ずいるという話は、保護者への非常に強いメッセージでした。
算数では、「大きな変化はなく、近年の安定した傾向が継続した」という総括でした。
ただし、その「安定」とは「簡単になった」という意味ではなく、典型題をしっかり鍛えたかどうかで差がつく入試になっている、という意味です。
最近の算数では、初見の奇抜な問題よりも、
・一度は見たことがある題材
・学習の中で経験してきた解法
をベースにしつつ、
・処理量が多い
・設定が複雑
・ひとひねりある
という形で難度が作られています。
算数の難しさとして挙げられたのは主に2点です。
(1)範囲拡大
計算問題ですら、中学数学につながる発想を含むものがあります。
たとえば、
・共通因数でくくるような見方
・平方差的な見方
・図形や面積を使って掛け算を捉える発想
など、小学生内容の範囲内ではあっても、中学内容に近い視点を要求する問題が増えています。
(2)ひとひねり
たとえば食塩水や空き缶交換などの典型題でも、
・数値が細かい
・条件の見せ方が工夫されている
・最後の設問だけ別要素を追加する
といった形で、解法を知っているだけでは得点しにくくなっています。
かつては一部上位校だけの印象があった立体切断が、今では男子校・女子校・共学校を問わず広く出題されています。
つまり、「どの学校で何が出てもおかしくない時代」になっており、経験しておくべき範囲が非常に広くなっています。
算数で近年流行しているテーマとして、
・整数の割り算のあまり
・倍数感覚を使う問題
・データの活用
・ベン図や表での整理
などが取り上げられました。
とくに「倍数感覚」は、条件整理や絞り込みで威力を発揮する力として強調されていました。
単なる計算力ではなく、「数の共通項に目をつける感覚」が、速く正確に解く鍵になるということです。
一方で、今年は学校側が問題文や誘導の出し方で「受験生への配慮」を見せた例も紹介されました。
・探索の目標を明示する
・途中で不安を減らすヒントを置く
・丁寧に進めれば解けるよう誘導する
といった問題もあり、単に難しくするのではなく、「正しく考えてほしい」という出題意図が見える学校も増えています。
算数担当者が最後に強調したのは次の点です。
・センスやひらめきではなく、実直な努力が大事
・式の丸暗記ではなく、自分なりの試行錯誤が必要
・疑問や課題感を持つことが理解を深める
・そのうえで反復し、運用できるレベルまで定着させる
つまり、「試行錯誤」と「反復」の両輪が算数力を伸ばすというメッセージでした。
国語では、今年の入試を読み解くキーワードとして4点が提示されました。
・戦争を語り継ぐ
・言葉の力
・難しさ
・基本に立ち返る
2025年が戦後80年という節目だったこともあり、戦争や災害の記憶を「語り継ぐ」文章の出題が目立ちました。
具体的には、
・ロシアのウクライナ侵攻を背景とした随筆
・太平洋戦争時の日本人少女を描く作品
・沖縄戦の記憶を現在から振り返る文章
・東日本大震災を語り継ぐ文章
などが扱われました。
単に知識として戦争を理解するのではなく、
・今を生きる自分がどう受け止めるか
・語り継ぐとはどういうことか
・平和への願いをどう言葉にするか
まで踏み込んで問う問題が多かったことが特徴です。
今年は詩・短歌・俳句・エッセイなど、「言葉とは何か」「どう伝えるか」をテーマにした文章が多く見られました。
たとえば、
・分かりやすく伝えることの大切さ
・文化的背景が異なる相手にも届く言葉
・言葉を磨くことの意味
などが問われました。
難しさには2種類あると整理されていました。
(1)読むことの難しさ
説明文の語彙レベルが高く、哲学的な内容も増えています。
大人でも読み始めに「きつい」と感じる文章が、難関校だけでなく中堅校まで広がっているという分析でした。
ただし問題形式としては、
・選択肢
・抜き出し
など客観問題が多く、本文に粘り強く向き合えば合格点は取れるとも説明されました。
(2)書くことの難しさ
文章自体は比較的読みやすくても、設問で求められる記述の深さが高い問題もあります。
東日本大震災を扱った詩の問題などでは、本文に明確な根拠が書かれていない中で、自分なりに言葉を立ち上げることが求められていました。
難化が進む一方で、学校側があえて
・意味段落
・文章の切り分け
・基本的な読解の所作
を問う問題も出ています。
つまり、難しい文章や記述の前に、
・まず話題ごとに分ける
・何が書いてあるか整理する
・基本的な読解作業を丁寧に行う
という土台があるかどうかを、改めて確認する流れが強まっています。
国語担当者が最後に強調していたのは次の点です。
・ニュースや新聞に関心を持つ
・社会問題を自分ごととして考える
・日本文化や大人の常識にも触れる
・難しい文章にも粘り強く向き合う
・基本読解をおろそかにしない
また、サピックスの授業そのものが、こうした読みの訓練の場になっているという自負も強く語られていました。
理科では、今年の特徴として次の3点が挙げられました。
・その場で読み取り、作業して考える問題が多い
・知識習得の精度で差がつく問題が多い
・身の回りの理科を題材にした問題が多い
とくに物理分野では、
・実験設定を読み取り
・条件を整理し
・図や表を使って考える
という問題が目立ちました。
力学分野でも、てこだけでなく、
・滑車
・ばね
・浮力
・電流
・光
など複合化が進んでおり、ただのパターン暗記では対応しにくくなっています。
化学分野でも、
・中和
・水溶液
・結晶水
・濃度計算
など、知識があいまいだと処理できない問題が多く出ました。
つまり、理科は「考える科目」である一方、その前提として正確な知識が必須ということです。
身の回りの題材を使った出題も多く紹介されました。
・缶やペットボトル入りジュース
・結露
・凍ったジュースの味の濃さ
・ポケモンキャラクターと生物の比較
・植物や野鳥
・ダイヤモンド富士
・太陽の動き
など、子どもが日常生活で触れるものを理科の視点で捉えられるかが問われています。
理科で求められるのは、
・確実な知識
・問題文を丁寧に読む力
・図や表に書き込む力
・原理原則を理解したうえでの計算力
・日常を理科的に見る視点
です。
担当者は、博物館や井の頭公園などに実際に足を運ぶことも有効だと話しており、理科を「覚える教科」だけでなく「世界の見方を広げる教科」として捉えるべきだと感じました。
社会では3つの柱で分析が行われました。
・地道な学習をしてきたか
・与えられた情報を活用できたか
・身の回りのことに目を向けてきたか
社会ではまず、
・漢字を正確に書けるか
・数値を覚えているか
・年号の前後関係を押さえているか
という、いわば泥臭い努力の重要性が強調されました。
今年よく出た人名としては、
・大塩平八郎
・福沢諭吉
などが紹介され、また基礎語句として
・藤原氏
のような言葉もそのまま漢字で書かせる問題が出たとのことでした。
さらに、
・選挙権年齢18歳
・高齢化率の変化
・物価指数
・米騒動
など、数値や年号の知識をベースにした出題も多く、資料問題が難化するからこそ、基礎知識は素早く答えられる必要があると説明されました。
社会は近年、とにかく資料の読み取り量が増えています。
・グラフ
・会話文
・長いリード文
・複数資料の照合
などを通して、「資料の隅々まで読んだか」が問われます。
また、問題文の条件を読み落とすと失点する例として、
「外国人労働者の増加以外で答えよ」
という条件を読み飛ばしてしまうケースが紹介され、知っている問題ほど慎重に条件確認する大切さが語られていました。
社会で特に面白かったのは、日常生活と結びついた題材です。
たとえば、
・ふりかけの消費量が増えている理由
・クレヨンの「肌色」が「うすだいだい」に変わった理由
・大安や仏滅などの暦の感覚
・銀行強盗のニュースや社会常識
などが出題されたとのことでした。
つまり、社会は単なる暗記ではなく、「世の中のことをどれだけ自分の生活と結びつけて考えてきたか」を問う教科になっているのです。
最後の保護者インタビューでは、家庭の関わり方について大切な示唆がありました。
主なポイントは次の通りです。
・親が全部スケジュール管理し続けるのではなく、学年が上がったら少しずつ本人に任せる
・親のサポートは勉強そのものより、食事・睡眠・生活リズムの維持が中心
・勉強が嫌いにならないよう配慮する
・子どもは想像以上に先生の言葉で自信をつけている
・最後に子どもを支えられるのは家族である
・受験を通して、子どもは学力以上に精神面で成長する
特に印象的だったのは、「親が思っている以上に、子どもは先生の言葉を支えにしている」「子ども自身が、入試当日に自分を鼓舞して立ち向かう姿に親が驚かされた」という点です。
今回のフォーラム全体を通じて見えてきたことを整理すると、次のようになります。
奇抜な問題が急増したわけではないが、
・典型題の高度運用
・読解量の増加
・資料処理の複雑化
・記述や思考の深まり
によって、どの教科も「表面的な理解では太刀打ちしにくい」入試になっています。
難化しているからこそ、
・漢字
・語句
・数値
・典型解法
・基本読解
・基本知識
を確実に固めているかどうかが、合否を分ける土台になります。
今回の説明会で最も繰り返し語られていたメッセージはこれでした。
・12月で終わりではない
・冬期講習から2月直前までが最も伸びる
・入試前日まで子どもは伸びる
保護者に対しても、「今はまだ芽が出ていないだけで、これから暖かくなれば必ず芽吹く」と、非常に強い励ましが送られていました。
とくに女子校や共学校の志望動向から見えてくるのは、
・進学実績
・偏差値
・伝統
だけではなく、
・教育方針
・校風
・子どもとの相性
・文化祭や説明会での実感
で学校を選ぶ家庭が増えているということです。
池田塾の保護者向けに噛み砕いて伝えるなら、今回のフォーラムのポイントは次のように整理できます。
・少子化でも中学受験はすぐには楽にならない
・人気校は依然として厳しい
・学校や入試方式の変化が多く、情報収集はますます重要
・どの教科も「基礎の徹底+考える力」が必要
・最後の最後まで子どもは伸びる
・保護者の役割は、勉強を細かく指示することより、生活面と精神面の支え
・偏差値だけでなく、子どもに合う学校選びが重要
よくある質問です。
結論から言うと、
答えだけ書いて正解であれば、丸はもらえます。
例えば、東京電機大学中学校では、記述式問題において答えが合っていれば満点になります。
ただし、それだけで安心してはいけません。
この学校の大きな特徴は、途中経過を書くことで部分点がもらえるという点です。
しかも、答えが不正解であっても、途中の考え方が正しければ最大で8割程度の得点がもらえることもあります。
これは受験生にとって非常に大きなポイントです。
記述式問題は「面倒」「時間がかかる」と敬遠されがちですが、実は
得点を拾うための大きなチャンスでもあります。
途中式を書くことで、
・考え方が合っていることを評価してもらえる
・ミスをしても点数が残る
・自分の思考が整理される
といったメリットがあります。
一方で、途中経過を書かない場合はどうでしょうか。
答えが合っていれば問題ありませんが、少しでもミスをした瞬間に0点になってしまいます。
つまり、
途中式を書かないのは非常にリスクが高い行為なのです。
記述式は「減点されるもの」ではなく、
「加点してもらうためのもの」と考えてください。
池田塾では、答えを出すだけでなく、
・どのように考えたのか
・どこに着目したのか
・どうしてその式になるのか
をしっかり書けるように指導しています。
入試本番では、1点でも多く取った人が合格します。
その1点を取りにいくためにも、記述を大切にしていきましょう。
先日、**2026日能研中学入試報告会「オン・ザ・ロード」**に参加してきました。
今回の報告会は、単なる入試結果の分析会ではなく、中学受験を通して子どもたちがどのように挑戦し、周囲の大人がどう支えていくかという視点が強く打ち出された内容でした。
会の冒頭では、実際に受験を終えた子どもたちのインタビュー映像が流されました。そこでは、「自分から取り組むようになった」「できないことを減らそうとした」「難しいことにも向き合った」といった声が紹介され、受験勉強が単なる知識の習得ではなく、子ども自身の成長の場であったことがよく伝わってきました。
日能研が今回繰り返し伝えていたのは、“チャレンジ”とは、安定した慣れた状態から一歩外に出ることだという考え方です。
大人にとっても、子どもにとっても、見慣れた結果だけを見るのではなく、失敗も含めた過程に目を向けることが大切であり、そこにこそ受験の価値がある、というメッセージが全体を貫いていました。
報告会では、子どもたちの日常の中には多くのチャレンジがあると繰り返し語られていました。
6年生になって急に何か特別な力が身につくのではなく、普段の学習や生活の中で、小さな挑戦を積み重ねてきた結果として、受験本番に向かっていくのだという考え方です。
そしてそのチャレンジを支えるためには、保護者や指導者の関わり方も重要になります。
たとえば、わかりやすい結果だけを見ることは大人にとっては「安定」かもしれません。しかし、子どもの挑戦を本当に支えるためには、
・失敗を責めすぎず見守ること
・すぐに正解を与えるのではなく、やってみる機会を作ること
・子どもの願いや思いに耳を傾けること
・結果だけでなく過程を見ていくこと
が必要だと語られていました。
保護者自身もまた、不安定さの中に一歩踏み出していく「チャレンジャー」である、という見方がとても印象的でした。
中学受験は子どもだけの挑戦ではなく、家族全体で向き合う挑戦なのだと改めて感じました。
進学情報センターからは、2026年の首都圏中学入試の概況について説明がありました。
細かな数値は文字起こし上読み取りづらい部分もありましたが、全体としては、首都圏の中学受験熱は引き続き高い水準にあることが示されていました。
特に東京では卒業生数の規模も影響し、中学受験人口の存在感は引き続き大きいとのことでした。
地域によって差はあるものの、首都圏では一定以上の割合の子どもたちが中学受験を選択しており、私立・中高一貫校への進学が特別な選択ではなくなってきていることがうかがえます。
また、報告会では「学校をどう選ぶか」という観点も重視されていました。
単に偏差値や知名度で決めるのではなく、その学校がどんな教育をしようとしているのか、どんな学びが待っているのかを見てほしい、という姿勢が強く伝わってきました。
報告の中では、学校紹介の視点として、大学進学実績や接続だけでなく、学校が中高6年間で何を育てようとしているかに目を向けることの重要性が語られました。
大学附属・系属校、中高一貫校、海外大学進学に強い学校など、学校ごとに教育の方向性は大きく異なります。
そのため、
・自分で考える力を育てたいのか
・自由な校風の中で成長させたいのか
・探究や国際教育を重視したいのか
・大学進学への接続を重視したいのか
といった観点で学校を見る必要があります。
つまり、「人気校だから」「合格実績がよいから」だけではなく、その学校に入ったあとにどんな学びが待っているのかまで見て選ぶことが大切だということです。
今回の報告会で特に面白かったのは、各教科担当者による入試問題分析でした。
単に「どの単元が出たか」という表面的な話ではなく、各学校が入試問題にどんなメッセージを込めているのかまで踏み込んで説明されていました。
全教科に共通して感じられたのは、次のような傾向です。
・初めて見る資料や設定にどう向き合うか
・知識をそのまま出すのではなく、結びつけて考えられるか
・典型問題をパターン暗記で終わらせず、仕組みから理解しているか
・情報を読み取り、自分なりに整理・変換できるか
つまり、“知っているかどうか”だけではなく、“その知識をどう使うか”がより強く問われているということです。
国語では、近年の社会状況や現代的な課題を背景にした文章が多く扱われていたとのことです。
報告では特に、次のようなテーマが印象的だったと紹介されていました。
・言葉の力
・他者と共に生きる視点
・自己肯定感
・自分とは異なる存在へのまなざし
・戦争や社会問題を自分ごととして捉える視点
たとえば、戦争や社会の分断、障害理解など、子どもたち自身が直接体験していないテーマであっても、文章を通じてそこにある背景や人の思いを読み取らせる問題が見られたとのことでした。
また、「言葉は世界の捉え方を変えるもの」という趣旨の文章も紹介されており、国語という教科が単なる読解練習ではなく、言葉を通して世界の見え方を広げる学びとして位置づけられていることが伝わってきました。
自己肯定感に関する出題も複数校で見られたようで、今の社会の中で子どもたちにどんな力を育てたいのかが、国語の入試問題にも色濃く表れていたように思います。
算数では、典型問題の形を少し変えたり、設定をひねったりすることで、本当に理解しているかどうかを問う問題が増えているという話がありました。
特に印象的だったのは、
・時計の問題で、最初の針の状態を自分で設定させる
・図形や場合の数で、前の設問の考え方を次に活かさせる
・速さや図形の問題で、自分で線や図を書き足して整理する
・その場で情報を整理し、自分にとって使いやすい形に変換する
といった出題です。
これは、単に「この問題はこの解法」と覚えているだけでは対応できません。
問題の特徴を見て、「どの考え方を使えばよいか」「なぜその方法が合うのか」を自分で判断する必要があります。
報告会では、算数で大切なのは、道具としての解法を暗記することではなく、その解法の特徴と問題の特徴を結びつけて理解することだと繰り返し語られていました。
また、じっくり考える時間を持つことの大切さも強調されていました。
すぐに解説を見るのではなく、「もう少し考えてみる」「前の設問とのつながりを探る」ことが、思考力を育てる上で非常に重要だという指摘は、普段の学習指導にもそのまま活かせる内容でした。
社会では、今年も時事的な話題が扱われていましたが、ただニュースを知っていれば解ける問題ではなく、これまで学んできた知識と現在の出来事を結びつけて考える力が問われているという説明がありました。
報告会では、関税や貿易に関する問題の例が紹介されていました。
たとえば「トランプ関税」がなぜ行われたのか、どういう狙いがあるのかを考えるには、単なるニュース知識ではなく、貿易や関税に関する基本理解が必要になります。
つまり社会は、
「今起きている出来事の背景を、学んできた知識を使って考える教科」
として出題されているということです。
また、地理や歴史でも、初見の資料を読み取り、その場で仮説を立てて考える問題が増えているとのことでした。
たとえば地理で見慣れない資料から気候や土地利用を読み取る問題、歴史で見たことのない史料から理由を考察する問題などが紹介されていました。
社会というと暗記科目と思われがちですが、今の入試は明らかに違います。
覚えた知識を再生するだけではなく、知識を使って社会を見る力が求められていることを改めて感じました。
理科では、学校ごとの特色が問題に表れやすいという話が印象的でした。
宇宙エレベーター、恐竜、光の速さ、養殖や遺伝に関する題材など、子どもたちにとって未知のテーマが扱われていても、そこで問われているのは、これまで学んできた理科の知識や考え方を使って説明・判断できるかという点です。
また、理科の問題も単なる知識確認にとどまらず、
・複数の情報を正確に受け取る
・図や条件を自分で整理する
・与えられたデータを使って考える
・メリットだけでなくデメリットや影響まで考える
といった力が求められていると説明されました。
特に印象的だったのは、科学技術や養殖のメリットだけでなく、在来種への影響などまで考えさせる問題が紹介されていたことです。
これは、単に「理科の知識があるか」を見るのではなく、科学と社会との関わりをどう考えるかまで含めて問おうとしているのだと思います。
パネルディスカッション全体を通して感じたのは、入試問題は単なる選抜の道具ではなく、その学校がどんな学びを大切にしているかを映すメッセージになっているということです。
報告会でも、
「入試問題が面白い学校は、きっと授業も面白い」
という趣旨の話がありました。
確かに、問題の中に
・こんなふうに考えてほしい
・こんな視点を持ってほしい
・未知のものに出会っても、自分で考えてほしい
・他者と対話しながら学んでほしい
という願いが込められているのなら、学校生活でも同じような学びが待っているはずです。
学校説明会では校長先生のお話やパンフレットに注目しがちですが、入試問題そのものもまた、その学校の教育方針を語っているという視点は、非常に大事だと感じました。
最後のパートでは、こうした入試に向かうために、普段の学びをどうしていけばよいかについても話がありました。
各教科に共通していたのは、次のような点です。
・文章を読むときに「これは何について書かれているのか」を意識する
・問題の特徴と解法の特徴を結びつけて学ぶ
・じっくり考える時間を持つ
・前の設問とのつながりを意識する
・知識を点で覚えず、背景や関連事項とつなげて覚える
・図や表、書き込みなどを使って自分なりに整理する
・振り返りを通して、自分の変化や成長を言葉にする
特に印象的だったのは、「子どもが書き込んだノートや答案は、その子なりに情報を整理した跡であり、そこに成長が表れている」という話です。
正解か不正解かだけではなく、どう考えようとしたのかに目を向けることが、子どもの学びを支える上で大切だと感じました。
今回の日能研「オン・ザ・ロード」は、単なる入試データの報告会ではありませんでした。
むしろ、中学受験を通して子どもがどう成長するのか、そのために大人はどう関わるべきかを考えさせられる内容でした。
中学受験では、どうしても合格・不合格、偏差値、倍率といった「結果」に目が向きます。
もちろんそれも大事です。
しかし今回の報告会を通じて改めて感じたのは、子どもたちは受験勉強の中で、
・できないことに向き合う
・未知のものを考える
・失敗から学ぶ
・自分で選び、自分で進む
・周囲と関わりながら成長する
という、受験後にもつながる力を身につけているということです。
そしてその過程を支えるためには、大人が先回りして正解を与えるのではなく、
子どもが考える時間、迷う時間、挑戦する時間をどう守るかが非常に大切なのだと思います。
中学受験は、学校選びのプロセスも含めて、親子にとって大きなチャレンジです。
だからこそ、学校の数字だけでなく、学校の入試問題や教育の中にあるメッセージにも目を向けながら、それぞれのご家庭に合った受験の形を考えていけるとよいと感じました。
・構成は2部
・第1部:四谷大塚の教育理念/中学入試で求められる力/大学入試変化との連動
・第2部:算数・国語・理科・社会の教科別分析と学年別アドバイス
・終了予定:12時10分
四谷大塚側の説明として、従来の「予習シリーズ+週テスト」に加え、次の2点を強化したことが合格実績(伸長)の要因だという位置づけ。
・受験は団体戦:仲間と学ぶ、支え合う
・面談・声かけで自己肯定感を高める
・「結果」だけでなく「プロセス(過程)」を褒め、成功体験を増やす
・コロナ期(2020年4月入学世代)の影響により、集団行動・踏ん張りが難しい子が増えたという認識
・将来の夢や志につながる企画(毎月の映像配信:社会の最前線で活躍する人の話)で、学びの意味づけを行う
・4教科全部を「全部同じ強度」でやるのではなく、「合格に直結する単元の優先順位」を提示する狙い
・本人の学力データ+志望校の出題傾向を掛け合わせ、9月以降に志望校別の単元ジャンル演習を提供
・「どの教科の、どの単元を、どれだけ」やるかを客観的に示すことが、学習効率と結果につながる、という説明
・大学入学共通テスト(新制度)への移行で、「探究型」「情報処理型」「長文化」が加速
・英語は読まなければならない量が大幅に増えた、という例示(センター試験期と比較し、共通テストは大きく増加)
・「難関校ほど、6年後の大学入試を見据えて、中学入試で求める力を変えている」という整理
・長文化は国語だけでなく、算数・理科も含めて進行
・「解法パターン暗記→当てはめ」だけでは対応しにくく、条件整理・読解・判断が必須
・未知の素材(初見情報)を与えて、その場で読み取り・整理・結論づけさせる形式が増加
・①条件の整理→図に落とす→図を使って思考を進める
・②計算を軽視しない(数の構成感覚を育てる)
・③平面・立体の図形感覚(作図・空間認識)
・低学年:たくさん書く/消しゴムを使って整理する習慣
・4年生:宿題・解き直しで「解説を写す」だけでなく、答えだけ見て自力で到達する練習
・6年生:誘導形式(設問の流れ)を読み、出題意図に乗って解く
・最難関レベルの例として、カード操作の問題(誘導が深く、流れを踏まえて解く力が試される)を紹介
・AIは各設問を単発処理しがちで、「誘導の大きな流れ(ストーリー)」を読むのは人間の強み、という指摘
・文章量が長文化(中学入試全体で長い)
・近年刊行の文章が多い(世相・現代テーマが増える)
・AIなど時事的テーマも増えやすい
・「本文は読めているのに点が取れない」場合
→選択肢が長い/条件が複雑で、設問理解で落としている可能性
・対話文・資料読み取りなど、形式が変わっても「問われる力は同じ」
→情報を整理し、条件を満たして答える
・「よく読みなさい」だけでなく
・選択肢の文を正確に解釈できているか
・設問条件(字数、場所、使う語句など)を押さえているか
を一緒に確認する
・①データの読み取り(実験結果から判断)
・②未知の内容(習っていないテーマでも読ませる)
・③時事的素材(災害・天文・気象など)
・生物:定番以外の動物、生物の進化など
・地学:地震・津波、月食など、直近の出来事に絡む素材
・物理:光(反射など)、摩擦をデータで扱う問題が目立つ
・化学:計算は避けられない。食塩・酢酸だけでなく応用的な素材も
・知的好奇心:野菜など身近なものを「見分けられる」「仕組みに関心」
・基礎学力:典型問題はどのレベル校でも出る
・論理的思考力:初見情報→ルール把握→実験→結論、の流れを読める力
・地理・歴史・公民の比率は例年通り
・ただし「時事×複数分野」の横断型が目立つ
例:関税(経済・政治だけでなく、幕末の不平等条約や主権回復など歴史にも接続)
・低学年:身の回りへの興味関心/家庭内の対話(年中行事、旬、生活の話)
・4・5年生:今学んでいる基礎が、そのまま入試で問われる(週の疑問は週内に解決)
・6年生:資料形式が見慣れなくても、基礎理解(暗記ではなく理屈)で読み解く
・時事用語(例:米価格の高騰→減反、オーバーツーリズム、こども家庭庁など)が出やすい
・「家庭でニュースを話題にする」「お手伝いなど日常体験から社会につなげる」ことを推奨
・中学入試は「知識+読解(条件理解)+整理+判断」の総合戦
・長文化で差がつくのは、読解スピードよりも「条件を落とさない整理力」
・4教科は全部を均等に追うより、「合格に直結する弱点単元」を早期に特定し、優先順位をつける
・結果だけでなく、毎日の取り組み量・解き直しの質を褒めて成功体験を積ませる
早稲田アカデミーによる「2026年中学入試報告会」。
保護者に向け、最新の中学受験動向と、各教科(国語・算数・社会・理科)の入試傾向を共有する目的で開催された。スライド資料は3月下旬ごろに映像とともにダウンロード可能になる旨の案内があった。
2026年は**2/1(日)**が入試初日となり、いわゆるサンデーショックの年。
女子校を中心に、入試日を2/2(月)へ移動した学校があり、受験者動向が例年と異なる年となった。
また、2/8(日)に衆議院選挙があり、選挙前日の**2/1(日)**は広報活動(いわゆる“水道端”での声かけ等)に配慮要請が出た、という話題にも触れられた。
首都圏(東京・神奈川)の中学受験率は近年上昇傾向が続き、
2025年が15.2%(過去最高水準)、2026年も最新集計では15.2%程度と、過去最高水準が継続している、という説明があった。
景気変動や大学入試改革などを背景に、「早めに教育環境を整える」意識が強まっているという見立てである。
児童数は今後減少局面に入るが、地域差が大きい。
都心部など、受験熱が高い地域では影響を感じにくく、受験率が大きく下がるとは限らない、という見通しが示された。
早稲田アカデミー生の平均で、
・出願:8.23校(約8校)
・実受験:6.22校(約6校)
という紹介があった。
この年は、出願したが受けなかった学校が増え、差が大きく開いた(過去6年で最大)ことがトピックとされた。
背景として「早めに合格を確保し、後半の受験を減らす」安全志向が挙げられた。
2/1の午後入試受験率は、
・男子:56.1%
・女子:72.9%
と紹介され、女子の午後入試活用が特に高い点が強調された。
午後入試は、開始時刻を遅らせる工夫や、4科→午後は1科・2科など受けやすい形式が増えたことが背景にある。
音声内で触れられた「変更・話題」の例は以下。
・合格発表が「掲示型(番号羅列)」から「個別ログイン型」へ移行する学校が増えている
・東京都市大付属:入試・コース設計の見直しで受験者増の話題
・工学院:算数特化から算数+国語などへ変更し受験者が大きく動いた、という話題
・城北:2027年に向けて入試回数・方式の再編(算数1科など導入)の見込み
・女子校:サンデーショックにより女子学院・立教女学院・東洋英和・横浜共立などが日程変更
→このため、2026年データは“サンデーショックで揺れている部分がある”ので、数年分を遡って見るべきという注意があった。
・難関校(男子・女子・共学)で合格者増
・最難関帯の学校群において「合格率」を重視している、という説明
・2/20時点の集計後も繰上げ合格が出て、総数が更新された、という報告もあった(細部は速報値)
また、成果の背景として、
・生徒の努力
・保護者の支え(中学受験は家庭の支援が不可欠)
・質問対応(メールやオンライン等の積み重ね)
・低学年からの教育設計の見直し
などが挙げられた。
国語は「文章を読む力」と「知識(語彙・漢字・ことわざ等)」の両方が必要で、どちらかに偏るのは危険、という整理。
近年の特徴として、
・**新しい本(出版から1〜2年程度)**からの出題が増え、「誰も読んだことがない」前提の文章で勝負になりやすい
・哲学的・抽象的な文章が目立ち、主人公像やテーマがイメージしにくい文章が増えている
・障害、病気、紛争など、子どもにとって「未知の世界」が背景にある文章も増えており、読み取りが難化
・読解力そのものの差だけでなく、背景となる知識の有無が得点差を生む場面が増えている(理科・社会的知識が読解の前提になることがある)
注意点として、
「出題作品を事前に読ませて慣れさせる」よりも、
日常の中で疑問を持ち、言葉や知識を調べる習慣を作ることが重要、という主張があった。
また、国語の問題では、選択肢の違いを言語化できない(日本語の微妙な差が分からない)ことが失点につながりやすく、
会話や文脈の中で「正しい日本語」を意識することの大切さも語られた。
算数は引き続き「勝負科目」。サンデーショックの年は難化しやすいと言われるが、2026年は極端な難化一色ではなく、全体としては比較的落ち着いた印象、という評価もあった。
一方で、入試の進化として、
・**図やグラフを使う問題(点の移動・図形の移動)**が目立つ
・単なる手順暗記ではなく、対称性・規則性に気づく力が得点差になる
・立体分野で、今まであまり出してこなかった層の学校が難問寄りを出し始め、対策の幅が広がっている
・作図は上位校で必須。正確な理解と論理がないと作図できないため、普段から積み上げが必要
低学年〜中学年については、
「グラフを書け」と言っても、必要性を感じないと子どもは書かないので、いきなりは難しい。
ただし、**情報を整理して“見える化”する習慣(表・図・メモの整頓)**は早い段階から育てられる、という提案があった。
社会は大きく
・戦後(終戦80年、昭和100年などの節目)
・選挙(国内外の選挙、政治の仕組みの理解)
・コロナ後(インバウンド、文化・観光など)
という観点で整理して話が進んだ。
ポイントは、
・「言葉を覚える」だけでなく、仕組みを理解し説明できるかが問われる
・地図・断面図などの資料問題が増え、GIS的な発想(情報を重ねて読み取る)が重要
・文化は作品名暗記だけでなく、時代や背景と結びつけて理解する必要がある
また、ニューステーマとして「関税(誰がどこに納めるのか)」のように、表面的な理解ではなく本質理解を問う問題が紹介された。
理科にも時事問題があり、2026年は月食などが題材になった学校が多い、という話があった。
ただし、時事=特殊知識ではなく、題材が時事で、問うのは基本という整理。
紹介された例として、
・猛暑:最高気温ランキングの更新が続く一方、最低気温は長年更新されていない(温暖化の示唆)
・最高気温にも最低気温にも出てくる場所=標高差などの理解につなげる問題
・金属(純金が100%で使われない理由=柔らかさなど性質理解)
・溶雪剤(凝固点降下)を身近な生活に結びつけて理解する重要性
学習姿勢としては、
子どもが疑問を持ったときに、すぐ答えを与えるのではなく「自分なりに考える→一緒に調べる」を大切に、というメッセージが繰り返された。
・入試は「知識を詰める」だけでなく、初見の情報に対応する力が必要
・背景知識(社会・理科的な常識)や、言葉へのこだわりが国語の得点を左右する
・算数は手順暗記だけでは上位で差がつかず、規則性や可視化、論理の積み上げが重要
・ニュースや日常の疑問を「会話の教材」にして、理解を深めることが効果的
2026年中学入試速報まとめ(首都圏)
日能研入試速報会資料より
2026年の首都圏中学入試は、**受験者数53,730名(受験率18.6%)**となり、ここ数年の増加傾向が続きました。
小学校卒業生数は横ばいですが、中学受験率は上昇しており、
中学受験人気は依然として高い状況です。
また日能研生の併願件数は
8.1件 → 9.0件に増加しており、併願校を増やす受験戦略がより一般的になっています。
2026年は2/1が日曜日となる「サンデーショック」の年でした。
その影響として
・女子校の入試日変更
・併願パターンの変化
・1日校の難化
が見られました。
特に女子校では2日に入試を移した学校が志願者を集め、
女子校入試全体の動きに大きな影響がありました。
近年減少傾向にあった男子校志願者は、
2026年は回復傾向が見られました。
例:
・開成 志願者増加
・麻布 志願者ほぼ維持
・早稲田 志願者増加
難関男子校の人気は引き続き安定しています。
併願数増加とともに、
午後入試を活用する受験生が増加しました。
安全校確保とチャレンジ校受験の両立を意識した
戦略的受験がより一般的になっています。
入試難度・学費・通学距離などを考慮し、
中堅校志向が強まる傾向が見られました。
特に以下の要素が評価されています。
・教育内容の特色
・探究学習
・国際教育
・コストパフォーマンス
共学校志向は年々強まっています。
例:
・安田学園(出願数首位)
・日本工業大学駒場
・芝浦工大附属
・東京都市大系
など、理系教育・探究教育を強化する学校が人気を集めました。
大学付属校は引き続き人気ですが、
学校ごとの差が大きくなった年でもありました。
青山学院・中央大学附属などの志願者が変動し、
併願構造の変化が見られました。
出願数上位
・安田学園
・東京都市大学付属
・東京農大第一
・山脇学園
・開智日本橋
・山手学院
・神奈川大附属
・日本大学
・浅野
・桐蔭学園
などが上位でした。
埼玉入試は引き続き人気で、
1月入試の重要性がさらに高まりました。
特に
・開智
・栄東
・埼玉栄
・浦和実業
などが志願者を集めました。
・東邦大学付属東邦
・市川
・専修大学松戸
・江戸川学園取手
・昭和学院秀英
などが上位となりました。
2026年入試は
・受験者数増加
・併願数増加
・サンデーショック
・中堅校・共学校人気
・午後入試の活用増加
という特徴的な年でした。
中学受験は年によって動きが変わりますが、
2026年は特に受験戦略の重要性が高まった入試だったと言えます。
志望校選びでは
・入試日程
・併願校構成
・学校の教育内容
・通学可能性
などを総合的に考えることが重要です。
・鎌倉女子大学:2026年4 月より校名を鎌倉女子大学から鎌倉国際文理に変更予定。2026年より中等部・高等部を共学化予定。
・日本学園:2026年4月より共学化。明治大学の系列校となり、校名を明治大学世田谷に変更予定。
・英明フロンティア:2026年4月より共学化予定。
・羽田国際:2026年4月に中学校を開校予定。
・順天:2026年4月より北里大学の附属校となり、内部進学が可能となる予定。
・芝浦工業大学附属:2026年入試より第1回(1日)と第2回(2日)の 科目を3科(国語・算数・理科)から4科に変更。社会の論述問題を出題。
・サンデーショックで、通例とは違う動きをする学校も。東京と神奈川で異なる 動きなので要注意。
・明星institution中等教育部:2026年4月より開校予定。
・攻玉社:特別選抜入試に国算2科目型方式を新設。合わせて定員比率変更。
・浦和学院:2026年4月に中学校を開校予定。
・盛岡白百合学園:2026年4月より共学化予定。
首都圏中学模試センター 塾対象・中学受験春季オンラインセミナーより
2026年中学入試速報まとめ(首都圏)
日能研入試速報会資料より
2026年の首都圏中学入試は、**受験者数53,730名(受験率18.6%)**となり、ここ数年の増加傾向が続きました。
小学校卒業生数は横ばいですが、中学受験率は上昇しており、
中学受験人気は依然として高い状況です。
また日能研生の併願件数は
8.1件 → 9.0件に増加しており、併願校を増やす受験戦略がより一般的になっています。
2026年は2/1が日曜日となる「サンデーショック」の年でした。
その影響として
・女子校の入試日変更
・併願パターンの変化
・1日校の難化
が見られました。
特に女子校では2日に入試を移した学校が志願者を集め、
女子校入試全体の動きに大きな影響がありました。
近年減少傾向にあった男子校志願者は、
2026年は回復傾向が見られました。
例:
・開成 志願者増加
・麻布 志願者ほぼ維持
・早稲田 志願者増加
難関男子校の人気は引き続き安定しています。
併願数増加とともに、
午後入試を活用する受験生が増加しました。
安全校確保とチャレンジ校受験の両立を意識した
戦略的受験がより一般的になっています。
入試難度・学費・通学距離などを考慮し、
中堅校志向が強まる傾向が見られました。
特に以下の要素が評価されています。
・教育内容の特色
・探究学習
・国際教育
・コストパフォーマンス
共学校志向は年々強まっています。
例:
・安田学園(出願数首位)
・日本工業大学駒場
・芝浦工大附属
・東京都市大系
など、理系教育・探究教育を強化する学校が人気を集めました。
大学付属校は引き続き人気ですが、
学校ごとの差が大きくなった年でもありました。
青山学院・中央大学附属などの志願者が変動し、
併願構造の変化が見られました。
出願数上位
・安田学園
・東京都市大学付属
・東京農大第一
・山脇学園
・開智日本橋
・山手学院
・神奈川大附属
・日本大学
・浅野
・桐蔭学園
などが上位でした。
埼玉入試は引き続き人気で、
1月入試の重要性がさらに高まりました。
特に
・開智
・栄東
・埼玉栄
・浦和実業
などが志願者を集めました。
・東邦大学付属東邦
・市川
・専修大学松戸
・江戸川学園取手
・昭和学院秀英
などが上位となりました。
2026年入試は
・受験者数増加
・併願数増加
・サンデーショック
・中堅校・共学校人気
・午後入試の活用増加
という特徴的な年でした。
中学受験は年によって動きが変わりますが、
2026年は特に受験戦略の重要性が高まった入試だったと言えます。
志望校選びでは
・入試日程
・併願校構成
・学校の教育内容
・通学可能性
などを総合的に考えることが重要です。
第1章:2025年入試全体概観と傾向
• 受験者数・率は依然として高水準
• 過去3番目に多い受験者数。
• 過去2番目の高受験率。
• 受験者の傾向:情報収集型保護者の増加
• 保護者が学校研究を重視。昔の「飛び込み受験」は減少。
• 学年別人口減少の兆し
• 小2以下は顕著に減少。中長期的には受験市場縮小の懸念。
第2章:1月入試の変化と埼玉県の急伸
• 試し受験から本気受験へ
• 特に開智所沢中等教育学校の影響が大。
• 開智岩槻との併願制度、複数回加点方式で受験者増。
• 埼玉県の市立中学受験者数が2年間で2万人以上増加。
• 東京都からの流入が多く、通学圏が拡大
• 開智所沢受験者の約70%が東京都出身。
• 八王子・多摩・川崎方面からの受験増加。
第3章:千葉県の安定と女子校動向
• 中堅女子校に人気集中
• 和洋国府台女子、十文字、文教大女子など。
• 偏差値60以上の伝統校は確年で増減。
• 常磐線沿線の中堅校が狙い目に
• 東京都の足立学園などが難化 → 千葉の中堅校にシフト。
第4章:東京都内のトレンド
• 共学校の伸長
• 日本学園(明大付属化予定)、日本大学高大駒場、芝国際など。
• ダブルディプロマ校(文化学園大杉並・三田国際など)の台頭。
• 男子校の苦戦
• 政学院・啓明学園など人気低下。
• 石神井・経過・成蹊など、男子校は厳しい年。
• 女子校は依然として合格しやすい枠あり
• 昭和女子・山脇・実践女子など人気安定。
• 北区・足立区の共学校も注目。
第5章:2月1日午前入試の受験者層変化
• 最上位校(偏差値71〜)の受験者数減少
• ボリュームゾーン(41〜50)での増加が目立つ
• 農大一高(新設)の影響で中堅層が増加
第6章:日程別の合格率と傾向
• 2月1日午前・午後が最も合格率高い(40%以上)
• 2月4日以降は合格率25%以下、激戦に
• 埼玉入試も合格率が55.3%→49.3%に低下
• 試し受験ではなく、本気受験化が進行。
第7章:神奈川県の減少傾向と構造変化
• 女子校の受験者数減少が顕著(前年比−800人)
• カトリック系の人気低下。
• 共学人気の戻り傾向(大学附属校中心)
• 女子校→共学校への志向シフト。
第8章:2月4日以降でも人気の高い学校
• 明星中(府中)29倍!高倍率校が話題に
• 熱望校(強く行きたい学校)としての存在感。
• 偏差値40代〜50代の中堅校が増加。
第9章:2025年 英語・新タイプ入試の特徴
• 英語資格入試の実施数は横ばい、受験者は過去最多
• 特に英検準2級以上保有者が増加。
• 帰国子女・ハーフ生にとって有利。
• その他新タイプ入試
• ダンス入試(藤村女子)、英語表現(聖セシリア)、プログラミング、グループワーク型も増加中。
第10章:公立中高一貫校の大幅減少
• 受験者数の減少は“衝撃的”
• 高倍率ゆえの敬遠、安全志向が強まった結果。
• 適性検査型の私立入試も減少傾向。
第11章:2026年入試に向けた変化と予告
• 新設校多数(例:浦和学院、羽田国際、鎌倉国際など)
• サンデーショックあり(2月1日が日曜)
• 女子校日程の再編が予想される。
• 定員増加による“受かりやすさ”のチャンスも
• 高校入試から中学入試への定員シフトが各校で進行中。
第12章:2025年 算数入試で話題の「2025」という数字
• 2025 = 45×45 = 平方数
• さらに1〜9段までの九九の総和が2025
• 出題例
• 約数・逆算・奇数和・分数列の規則など
• 会話文型・応用記述・一般化問題も
• 来年2026は…?
• 特徴は少なく、2025ほどの“華”はないが、地味な対策が重要。
第13章:入試問題に見る「思考力型問題」の進化
• 記述型・資料読み取り型が増加傾向
• 単なる知識問題では差がつかない。
• 「正答率が低い=悪問」ではない
• ヒントが本文中に埋め込まれており、論理的思考が問われる。
• 「捻り」や「引っかけ」問題も意図的に設計
第14章:社会・時事問題の難化と早期対策の必要性
• 時事問題の比重は小さいが、質が高く、難化傾向
• 自民党裏金、広島・長崎の出席問題など、ニュース理解がカギ。
• 11月からの時事対策では間に合わない
• 日常的に家庭でニュースを話題にし「自分ごと化」する習慣を。
• 政治・国際問題も忌避されず出題対象に
第15章:大学入試改革の影響が中学入試にも
• 資料読み取り・記述式問題の導入
• 「脱・偏差値マッチング入試」へ
• 偏差値に縛られず、“我が子に合った学校選び”がトレンドに。