掛け軸 

不苦労 慕徳春筆

上下裂地の絓絹を矢車附子の実で染めた後、鉄媒染しました。中廻は旅行先で入手したインド更紗を用いました。そして本紙のフクロウは、私の中で極めて思い入れ深いものです。

一文字に白地二重蔓唐草紋金襴、中廻には縹地花に千鳥紋遠州緞子、天地に白茶地節魚子(フシナナコ)を用いて表装いたしました。

ダルマの図 泥龍老師筆

臨済宗妙心寺626世 井澤寛州老師 (1895~1954)明治ー昭和の臨済宗の僧。兵庫県生。諱は宗潤。号は泥龍屈。中原南天棒に師事する。八幡円福寺の玲竹軒神月徹宗にその法を嗣ぐ。円福寺道場師家。

杜若 平安水石筆

新緑の候、水辺に映える「杜若」をイメージして裂地の取り合わせを行いました。一文字・中廻の金襴は、古い裂地を使用しています。

初春画賛切継 

裏千家十四代無限斎宗匠

ゆきや霜 いつしか消えて 春の日の めぐみにもゆる 野辺のわかくさ

河股幸和筆 獅子

ライオンの子供に合わせて、トコトコと歩く様を表現しました。肉球をデザインして嵌め込み、楽しい表装にしました。

夜天作 弾

古代文字における「弾」は弓の弦をはじいて鳴らし、邪気を払った儀式から起因している。張り詰めた静けさを破る弦の鳴動をデザインしました。

短冊かるた 竹内栖鳳 

一文字に紫地花兎紋金襴、中廻に利休地二重蔓唐草紋金襴、上下に白茶地唐草紋遠州緞子を取り合わせ、茶掛表装に仕立てました。

南禅僧堂師家清光軒老師筆 

二字書

墨を砕いて摺られた「墨汁」を使った墨蹟の癖を抜きながら、返し張りを何回も繰り返し仕上げました。