暮らしを返せ!ふるさとを返せ!
福島原発集団訴訟の闘いから
福島原発集団訴訟の闘いから
福島原発集団訴訟の闘いから~かながわ訴訟の歩み/全国の状況/ポイント
苦しい避難生活の中で、なぜ避難者は裁判所に通い続けるのか。多くの人々がこれを支え続けるのか—かなが
わ訴訟9年の歩みと、全国で展開されている集団訴訟の現状を通して「原発事故のもたらすもの」を考えるコー
ナーです。
2013年の提訴、2019年の横浜地裁判決、東京高裁の控訴審に至るかながわ訴訟9年の歩みを、年表と写真で
たどります。来春にも判決を迎える東京高裁の審理状況と、新たに始まる第2陣訴訟も含めた今後の展望とポイ
ントを整理したパネルも併せて展示しています。
全国では現在、40近い集団訴訟が地裁、高裁、最高裁で展開されています。その進行状況、これまで示された
判決の概要をパネルで一覧できます。また、これに対する国・東電の姿勢を象徴する発言録も併せて展示してい
ます。
東京電力福島第一原子力発電所の核事故から11年。
原子力緊急事態宣言は発令されたまま、事故終息への見通しも立たず、平穏な日常を破壊され、ふるさとを追われた数万の避難者は今も全国各地で苦難の日々を強いられています。
未曽有の核事故は終わっていないのです。
にもかかわらず、加害者である国と東京電力は事故に対する責任を否定し続け、何の反省も見せていません。
私たちは、奪われた暮らしとふるさとを取り戻し、二度とこのような苦しみを誰にも味わわせてはならないと決意し、多くの方々の支援の下で、司法の厳正な判断を求めて裁判所に通い続けています。
以下は「かながわ訴訟原告団」が2013年9月に提訴に当たって発表した声明文です
国と東電のひどい言い分!!
●避難は終わり、原告らは平穏な生活に戻っている。賠償は払いすぎている
◆1審原告らの多くは、比較的早い時期に、東電の賠償金を活用して住居を確保するなどして避難を終了し、平穏な生活を再建するに至っている。「避難生活」に伴う精神的な損害は、避難終了によって、以後は発生しない。
◆「避難終了時期」は、本人や同居家族が移住先住居(仮設住宅以外、賃貸も含む)を取得した時点、進学、就職・転勤、婚姻等により転居した時点。
◆避難を終了して平穏な生活を回復した原告らには、自主賠償基準が示す慰謝料全額に相当する精神的損害は生じていない。
◆東電は平穏な生活の回復時期等の個別事情を一切捨象して、一律に賠償を支払っている。避難の終了時期をはじめとする個別事情を踏まえれば、裁判実務で認められるべき慰謝料額の水準を超えた過大な賠償となる。(かながわ訴訟控訴審での【東電準備書面(15)】から)
●訴訟を起こしているのは0.8%。賠償は大成功、司法救済スキームの遺産である
(東電賠償の)対象となる被害者166万人のうち、訴訟提起に至った者はわずかに1万3千人(0.8%)に過ぎず、全体でみると100%に近い人達が国の中間指針と東電の自主賠償基準による処理に納得している。
賠償の基準と支払い内容が被害者から圧倒的に支持された結果であり、大成功を収めたというべきである。「この司法救済のスキームは、将来的に本件原発事のごとき大規模な事故や災害が発生した暁には、真っ先に採用が検討されるべき貴重な司法救済の遺産とも言うべきものである。
このような状況の下で、裁判所が中間指針等及び自主賠償基準の指針・基準の正当性を否定する判断を示すことになれば、裁判外における自主的な紛争解決を成立させた多くの人たちの不公平感が醸成されて紛争が再燃し、追加の損害賠償請求の訴訟の大量提起がされることが予想され、そこで再び追加賠償額の適否が白紙から争われることになりかねない。そうなれば文字通り、すべてが最初からやり直しになるという異常事態を生じさせることになる。(避難者訴訟上告審での【東電・千葉勝美元最高裁判事意見書 から)
●「自主避難」継続の相当性を認めることは、国土に対する不当な評価となる
自主避難等対象区城からの避難者について、特別の事情を留保することなく、平成24年1月以降について避難継続の相当性を認めることは、自主的避難等対象区域での居住を継続した大多数の住民の存在という事実に照らして不当である上に、自主的避難等対象区域は、本
件事故後の年間積算線量が20ミリシーベルトを超えない区域であり、そのような低線量被ばくは放射線による健康被害が懸念されるレベルのものではないにもかかわらず、居住に適さない危険な区域というに等しく、自主的避難等対象区域に居住する住民の心情を害し、ひいては我が国の国土に対する不当な評価となるものであって、容認できない。( 群馬訴訟控訴審での【国の第8準備書面】2019年9月11日提出から)
●こんなことって おかしくはないか
被災の原因者でもある国が/避難指示の基準となる放射線量を決め/避難指示の区域の範囲を決める/
こんなことっておかしくないか
被災の原因者でもある国と東電とが決めた/年間線量20ミリ㏜を基準とする避難指示解除/
そして住宅支援と賠償の打ち切り/
おかしくはないか 棄民ではないか
(若松丈太郎 『反戦反核詩歌句文 』より)