団体の活動の実績(成果報告)

私たちは、「手話は言語」と考え、「手話」でコミュニケーションが円滑にできることを願っています。これからも、「手話」の普及活動に取り組んでいきます。

【防災対策活動記録】 

能登半島地震の被災者支援に役立ててもらおうと、豊橋手話ネットワークで普及すつとせぅを展開しいてる様々なおカードを支援備品として石川県に社協を通して送らせていただきました。2024.02.01

「避難所でのお知らせ絵カード」「コミュニケーション支援ボード」「メツセージボード」「避難所受付カード」「フェーススケールボード」

「薬に関する絵カード」「歯科に関する絵カード」「防災ピクトグラム」など     

歯科に関する絵カード

 「歯科に関する絵カード」は、豊橋市聴覚障害者協会及び豊橋手話通訳学習者の会など関係団体で組織している豊橋手話ネットワークと豊橋市歯科医師会が協力して制作した、コミュニケーション支援ツールです。

「歯科に関する絵カード」の内容は、歯科治療に関する流れにそった内容で構成しています。視覚情報を活用することで、症状や治療方法を理解しやすくなることを期待しています。

【概  要】

仕様:全20ページ カラー

内容:症状に関すること/治療に関すること/窓口でのやり取りに関すること

設置:豊橋市歯科医師会会員の全歯科医院、豊橋市こども発達センター及び豊橋市休日夜間・障害者歯科診療所に1セット配布し、コミュニケーション支援ツールとして活用していきます。また、東三河の歯科医師会にも配布、愛知県歯科医師会にも紹介していきます。

背景:診察室は、限られたスペースです。手話通訳者の立ち位置を確保することや医師と向き合って意思疎通を図ることや筆談をすることができにくいケースがあります。また、筆談には時間を要することがあります。「絵カード」は、視覚情報として、会話の内容をイメージし易くすることが期待されます。また、筆談時よりも短時間でコミュニケーションをとることができます。「絵カード」は、伝える側や伝えられる側の双方にとって、コミュニケーション支援ツールとして有効なものと考えています。

防災紙芝居

 「防災紙芝居」は、災害発生時などで、聴覚障害者が情報保障の面で困難に思う場面と、その困難をどのように解決していけばよいのかを紙芝居にまとめたものです。福祉教育の現場や一般市民を対象とした福祉イベント実施の際に、紙芝居の形で、気付きと理解を促す作品です。

「防災紙芝居」の概要    全5話(1話5枚)

①「救助の声が聞こえない」   ②「サイレンや放送が聞こえない」

③「避難所で孤立」                 ④「わかりやすく伝えて下さい」

⑤「駅の放送が聞こえない」

買い物に役立つ絵カード付エコバック

 コロナ禍、販売店ではセルフレジ化が進んだり、アクリル板越しの会話、マスクを着用しての会話など、聴覚障害者にとっては、問いかけ等がしにくい場面が多々ありました。

 そうした場面で、少しでもコミュニケーションが取りやすい環境作りを目指して、「買い物に役立つ絵カード」を作成しました。またこの絵カードの内容をエコバックに印刷しました。エコバックに印刷することで、絵カードが設置されていないお店での買い物の際にも活用できます。

薬に関する絵カード」等普及事業

「絵カード」は、コミュニケーション支援ツールの一つです。(コミュニケーションを少しでも取りやすくするための補助的なものです。) 聴覚障害者福祉を考える一つとして、普及活動に取り組んでいます。 

   私たちは、障害当事者関係団体として防災訓練に参加する中で、行政機関、消防署、自衛隊、医師会、薬剤師会など様々な立場で避難所運営にかかわる方々との連携の必要性を感じてきました。この「薬に関する絵カード」は、応急救護所の運営訓練に参加した際に、薬剤師会の方と情報交換をさせていただいたことがきっかけで、制作することになりました。

 応急救護所では、病気や怪我、薬に関するやり取りが行われますが、医学的な内容で専門用語も多いため、理解しづらく、正しく伝わらないことがあります。「絵カード」を一緒に制作する過程で、手話や筆談によるコミュニケーションを必要とする人たちの存在や、言語の違いによりコミュニケーションが取りづらく、伝える側から見れば、理解されていると思っても、実際には伝わっていないケースがあることを薬剤師の方々に認識していただくことができました。

  この「薬に関する絵カード」は、病院や薬局でも使用できる内容となっています。「絵カード」の活用によって、手話通訳や筆談だけではイメージしづらかったことをイメージし易くし、理解度を高めることが期待できます。「絵カード」は、全32枚で構成されています。障害の特性に応じたコミュニケーション方法の具体的事例の一つとして、支援の輪が広がる一助となれば、幸いです。

❤「薬に関する絵カード」は、豊橋市内の避難所や応急救護所に配備していただくよう、寄贈させていただいています。

〔仕様書〕

 A4版サイズ   全32P オールカラー      災害時は、応急救護所で使用。平常時は、薬局の店頭で使用。

 お薬手帳サイズ  全32Pオールカラー   お薬手帳と一緒に携帯し、「絵や文字」によるコミュニケーション支援が必要な場面で使用。  

【活用事例報告】

豊橋市内のある病院で採用していただきました。

各病棟や各部局、受付等に配置していただきました。

配置に当たっては、提供させていただいたデータを印刷費後、ラミネートパウチして、見出しも付けられました。そうすることで、ホワイトボードマーカーで追記もできて、より詳しく、情報保障ができているそうです。また、コロナ禍、使用後は、その都度消毒もされて活用いただいています。

防災ピクトグラム」等普及事業

 大規模災害が発生した際の呼びかけは、音声のみになりがちです。また、人ごみの中では、音声そのものが聞き取りにくい場合もあります。この「防災ピクトグラム」は、様々な支援活動が行われる際に、音声ガイドだけではわかりにくいことを補足するためのツールとして作成しました。

 今回作成した12枚のピクトグラムは、私たちが防災訓練に参加してきた経験から、特に「命」に係わる場面を厳選して作成しました。 

❤「防災ピクトグラム」は、豊橋市の各機関で適宜使用していただけるように寄贈させていただきました。

〔仕様〕A3サイズカラー 現在12種類のカードを用意しています。それぞれの場面で必要なものをブリントして使用。

「避難所でのお知らせ絵カード」等普及事業

 聴覚障害は、目に見えない障害のため、周りの人に理解されにくい障害の一つです。人々が、災害から命を守るためには、正確な情報の伝達がなされるかどうかにかかっています。実際、災害が発生した際に発信される情報については、音声による伝達がその多くを占めています。そのため、音声による情報を得ることができない聴覚障害者は、情報弱者であり災害弱者とも言えます。

 私たちは、防災訓練に参加を続けてきた経験から、避難所で行われる情報発信やコミュニケーション場面を想定した「避難所でのお知らせ絵カード」等を制作し、豊橋市内すべての避難所や関連施設に寄贈させていただきました。この「避難所でのお知らせ絵カード」等は、聴覚障害者のみならず、日本語の分からない方々に対しても有効な情報伝達ツールとして活用していただけると思います。

 一人(ひとり)でも多くの方々にご活用いただければ幸いです。

❤これまでに、愛知県内の複数の市町村や県外の市町村で導入していただいています。

「避難所でのお知らせ絵カード」 

 避難所で行われる情報発信やコミュニケーション場面の代表的なものを「絵カード」にしました。

※英語、タガログ語、ポルトガル語、中国語、韓国語、インドネシア語、ベトナム語に対応したカードも用意しています。

「メッセージボード」

 聞こえに不安のある方に対し、避難生活において自らがおかれた状況の説明が必要とされる事柄(場面)について、取りまとめたボードです。

 メッセージボードは、音声によるコミュニケーションが困難な方に対して、文字や絵によって「今の自分の状況がどんな状態なのか」という状況を伝えることが少しでもスムーズにできるようにするためのものです。

 

「コミュニケーション支援ボード」

 聞こえに不安のある方に対し、避難生活において自らの意思として伝えたいであろう事柄について、取りまとめたボードです。

 コミュニケーション支援ボードは、音声によるコミュニケーションが困難な方に対して、文字や絵によって「何を伝えたいのか」「何を知りたいのか」というイメージを伝えることが少しでもスムーズにできるようにするためのものです。

 

「フェイススケールボード」

 体の調子について伝えることは個人差があり、正確に伝えることはとても困難です。ましてや災害発生時などは、より一層困難になります。フェイススケールボードは、そんな時に状態を少しでも伝えやすくするためのものです。

 

「避難所受付カード」

 避難所が開設された際に、避難者の状況を正確に把握することは、その後の支援活動を円滑に進めるうえで、重要なことです。また、正確に受付を済ませることは、避難者にとっても心理的な安心感を与えるきっかけになることも期待されます。この避難所受付カードは、避難所受付をスムーズにすすめるためのものです。

※英語、タガログ語、ポルトガル語に対応したカードも用意しています。


「自主防災ガイドブック」

 災害時における聴覚障害者が困ることや配慮してもらいたいこと等を紹介した冊子を、豊橋市内の各施設で配布しました。

【お知らせ】

 「薬に関する絵カード」や「避難所でのお知らせ絵カード」等を導入したい場合は、本会宛にメールでお問合せください。折り返し、案内書をお送りします。

  メールアドレス  houtsukai2016@yahoo.co.jp  

「避難所実態調査」の実施

 大規模災害が発生した場合は、地域住民がお互いに助け合っていかなければなりません。私たちの周りには、音による情報があふれています。しかし、聴覚障害者の方など、「絵」や「文字」による情報を必要とする人々が周りにいるかもしれません。

 この調査は、私たち聴覚障害者支援活動をしている関係者(聴覚障害者等)を対象にした調査です。避難所が開設された時に、どこの避難所に避難する予定なのかを調べました。前もってどこに避難する予定なのかを知ることで、いざという時の支援計画を立てる際の参考資料として活用する計画です。


※2020年度の調査では、初期の段階で、聾者だけが避難することになる恐れのある避難所が3カ所あることが分かりました。

「防災バンダナ」普及事業

 災害発生時、たくさんの人の中から聴覚障害者と支援者を目で見て見付けやすくするために、豊橋手話ネットワーク関係者に配布しています。

「手話通訳ボランティアビブス」

 災害発生時、公的な手話通訳派遣体制が整う前の段階で、手話通訳を必要とする聴覚障害者の方々に、手話通訳ボランティア活動を行う時の視認性を高めるために着用します。

たくさんの人の中から聴覚障害者が手話通訳ボランティアを目視で見つけやすくするために制作しました。

防災対策活動の軌跡

 ▶年表へ

【手話言語普及活動記録】

 私たちは、あらゆる場面に手話が言語として定着し、聴覚障害者の情報保障が充実し、聴覚障害者の社会参加が進んでいくことを願って活動しています。 

■2022年度の活動計画・記録等

1.  聴覚障害者福祉や手話に関する講演会の実施

  例)総会記念講演会/防災講演会  計画検討中

2.  手話に関する学習会の実施

  ❏令和4年度手話入門基礎講座(豊橋市社会福祉協議会主催事業) 4月開始 全45回

   ※会員から健聴講師2名を選出 

  ❏手話体験講座 ※会員が運営担当として参加

   2022年7月30日(土) 小学生向け   2022年7月31日(日) 一般向け    

   2023年3月18日(土) 小学生向け   2023年3月19日(日) 一般向け

  ❏学習会

   複数回開催  ※コロナ禍で感染予防策を講じて実施。

3. 豊橋市聴覚障害者協会との交流

  ❏豊橋市聴覚障害者協会総会〔5月8日(日)〕※会員の一部が参加

  ❏愛知県聴覚障害者大会in豊川市〔7月10日(日)〕※会員が参加

  ❏聴覚障害者と県民のつどいin江南市〔3月12日(日)〕※会員が参加

   ❏愛知県聴覚障害者体育大会実行委員会へ参加〔2023年4月9日(日)〕※豊橋市聴覚障害者協会が大会を主管する為。

4. 豊橋障害者(児)団体連合協議会との交流

  ❏さくらピア避難所体験〔9月24日(土)〕※会員の一部が参加予定

  ❏豊障連体育大会〔10月23日(日)〕 ※会員の一部が参加予定

  ❏豊障連文化祭〔11月15日(火)〜11月20日(日) 〕 ※会員の一部が参加予定

5. 豊橋市をはじめとする福祉関連イベントへの参加

  ❏善意フェスティバル〔5月29日(日)〕 ※野外ステージイベントの手話通訳を担当

  ❏いきいきフェスティバル〔8月21日(日)〕 ※団体参加は中止

  ❏豊橋祭り市民総踊り ※会員の一部が参加

6. 福祉実践教室への手話通訳者派遣

  ❏小中学校で開催される福祉実践教室への協力

   開催実績:牟呂中学校〔6月27日(月)〕、磯部小学校〔7月5日(火)〕、松山小学校〔7月8日(金)〕

  ❏愛知県立豊橋西高校手話クラブへの協力

   全7回開催 ※会員から健聴講師を1名派遣

  ❏福祉実践教室担当者学習会の開催

   開催実績:6月18日(土)

7. 聴覚障害者関連の防災対策活動の実施

  ❏豊橋市総合防災訓練〔8月27日(土)〕 ※メイン会場およびサテライト会場(向山小学校)へ参加

8.「手話言語条例」制定に向けた運動

   ❏豊橋市視聴覚センター「実験ショー」への協力

   定期的に開催される実験ショーに手話通訳ボランティアとして参加

  ❏豊橋総合動植物公園イベント「手話で楽しむ植物園」などへの協力 企画:豊橋手話ネットワーク

   動物の手話や植物の手話のイラストと、その手話を動画で見られるQRコードを掲載したポスターを展示。

   豊障連のHPにも掲載 http://hosyoren.jp/sign/index.html

9その他の運動

   ウクライナ支援活動に協力  ※手話缶バッチ作成・販売に会員が協力 

   ⇒ 売上金を豊橋市交際交流協会へ寄付 2022年4月