精神保健福祉士って?
・1997年に誕生した精神保健福祉領域のソーシャルワーカー(MHSW:Mental Health Social Worker)の国家資格です。
・精神科ソーシャルワーカー(PSW:Psychiatric Social Worker)という名称で1950年代より精神科医療機関を中心に医療チームの一員として導入された専門職です。
・社会福祉学を学問的基盤としています。
・こころの病があることで、さまざまな障害を抱えた人々(精神障害者)の抱える生活問題や社会問題の解決のための援助や、社会参加に向けての支援活動を通して、その人らしいライフスタイルの獲得を目標としています。
医療機関の精神保健福祉士の仕事は?
医療機関の精神保健福祉士が担う業務は、単科の精神科病院、総合病院の精神科、精神科診療所、医療機関併設のデイケアなど、配属先によって違います。しかし、精神障害者の生活を支援する立場であり、医療と地域生活の橋渡しをすること、常に権利擁護の視点を持つことは共通しています。
精神保健福祉士法には他職種との連携を保つことが義務づけられています。主治医、看護師、作業療法士や臨床心理士など、機関内の他職種とのチーム医療を展開します(精神保健福祉士法第41条)。
精神保健福祉士は医療職ではありませんので、医師の指示によって業務を行うものではありません。ただし、「主治医がいれば、その指導を受けること」も精神保健福祉士の義務として定められています。主治医の意見を聞き、指導を受けますが、精神保健福祉士として独自の専門的な視点に基づく判断と、それによる支援を行う職種となります。(精神保健福祉士法第41条第2項)。
精神保健福祉士の専門性は?
・医学モデルと異なる視点である生活モデルについて、ICFを踏まえて理解をします。
・自己決定の重視、権利擁護の視点、人と状況との全体関連性と生活者支援の視点から理解をします。
・すべての人に等しく医療を受ける権利を保障し、その人にとってよりよい生活を送れるよう必要な支援を提供します。
医療分野における精神保健福祉士の意義
メンタルヘルスの課題は、症状だけでなく生活や社会環境とも密接に結びついています。医療を利用する患者さんにとって、病気の治療だけでなく、生活のしづらさや社会的な困難への支援が同時に必要となる場面は少なくありません。
精神保健福祉士は、医療・福祉・地域をつなぎ、患者さんの生活全体を支える専門職です。また、精神障害をめぐる偏見の是正や環境の課題にも目を向け、よりよい支援環境の整備に努めています。
安心して医療を利用し、その人らしく暮らしていくことができるように、精神保健福祉士は、医療の場において非常に重要な役割を果たしております。
精神保健福祉士の定義 (精神保健福祉士法)
〇精神保健福祉士法第1条
この法律は、精神保健福祉士の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進に寄与することを目的とする。
〇精神保健福祉士法第2条
この法律において「精神保健福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、精神保健福祉士の名称を用いて、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、若しくは精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の地域相談支援(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第五条第十九項に規定する地域相談支援をいう。第四十一条第一項において同じ。)の利用に関する相談その他の社会復帰に関する相談又は精神障害者及び精神保健に関する課題を抱える者の精神保健に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うこと(以下「相談援助」という。)を業とする者をいう。